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Web展示会 カカシ食研「ナストメール」

刻み茄子漬物専用 変色防止製剤「ナストメール」
 カカシ食研株式会社(川上剛史社長、兵庫県三田市)。は「おいしいを文化する」を企業テーマに、漬物や惣菜等の調味料及び食品添加物を開発・製造・販売している。昨年から刻み茄子の漬物専用の変色防止製剤「ナストメール」を新たに開発した。
 従来製品の「ナストプラス」より1・2~1・3倍の変色防止、日持ち延長効果を発揮できる。使用方法は漬液に本品を添加するだけ。茄子であれば、水なすはもちろん、千両茄子、長茄子などあらゆる茄子に効果を発揮する。
 刻み茄子の漬物では菌が増殖することで変色と濁り発生が起こる。わざと漬物製品の菌を植菌した状態で試験を繰り返し、菌の増殖を防ぐことに特化した製品の開発に成功した。
 菌の増殖を防ぐことで、美味しさと見た目の鮮度感を長く保つことができ、賞味期間を長く設定することができる。遠方への出荷などでは、賞味期間1日の差が納入の可否を分けることもある。その結果、企業の売上げアップや廃棄ロス削減へ貢献できる。使用食品への添加物表示例は『酸化防止剤(V.C)、環状オリゴ糖、調味料(アミノ酸等)、ミョウバン』。
 川上社長は「既存の添加物を組み合わせることで味に影響を与えず高い効果を安定的に発揮する製剤を配合するのが当社の独自技術。野菜の変色防止という分野では国内トップクラスの会社と自負している」と話す。
 また開発を担当するR&Dセンターセンター長の阪本俊治氏は「長年蓄積してきた研究結果や、様々な論文をもとに仮説を立てたら、製造現場に即した方法で試験を繰り返して効果を高めていく。食品関係だけではなく、時には洗剤など他分野の論文をもとに仮説を立てることもある」と、開発の裏側を明かす。
 なお刻み茄子の漬物以外の用途、例えば茄子の揚げ浸しの変色防止には「デリカナスト」、サラダ用には「サラダナスト」という製品をおすすめしている。その他にも離水防止製剤の「うるおいデリカ」、米飯用品質改良剤「粒立ちキーパー」など惣菜用製剤を多数開発している。
 同社の製品数はのべ400品で、そのうち留型製品は280品に上る。得意先の要望や環境に合わせてオーダーメイドで開発してきた技術力と知識の蓄積が強みだ。

惣菜用製剤も続々開発

カカシ食研のブース
 野菜用品質改良剤の分野で常に最先端をいくリーディングカンパニーとして知られるカカシ食研株式会社は、浅漬やキムチを始めとした漬物用品質改良剤で培ったノウハウを惣菜に応用、画期的な商品をリリースした。
 食品の品質を向上させ、フードロス削減に貢献することをテーマとする同社は、4月12日~14日に東京ビッグサイトで開催されたファベックス2023に出展。緑色野菜用光変色防止製剤「ひかりガード」や離水防止製剤「うるおいデリカ」、米飯用品質改良剤「粒立ちキーパー」などの新商品をPRした。
製品の使用と不使用で違いをPR
 「ひかりガード」は、スーパーやコンビニエンスストアなど売場の強い照明による緑色退色を抑制。退色抑制効果は従来品(ひかりブロック)の1・3倍で、添加量を減らしても高い効果を発揮し、鮮やかな緑色を保持する。
 また、個体差による光退色のムラを低減。原料によって効果がバラバラになることはない。主な緑色野菜としてサヤインゲン、ホウレンソウ、ブロッコリー、オクラ、アスパラガス、むき枝豆などがあるが、いずれの野菜も高い退色抑制効果がある。食品への添加物表示(例)は酸化防止剤(V.C)、pH調整剤。
 「うるおいデリカ」は、離水防止剤で気になるベタつきや糸引きなどが低減され、自然なテクスチャーを再現することができる。炒め物でも、液切りの非加熱品でも離水防止・乾燥防止の効果を発揮し、鮮度感を保つ。また、野菜の青臭みなど様々な気になる臭いを低減させる効果がある他、離水での味の薄まりを軽減するため、旨味を閉じ込めて美味しさをアップさせる。食品への添加物表示(例)はpH調整剤、トレハロース、増粘多糖類。
 「粒立ちキーパー」は、酵素の働きで米の澱粉が冷めて絡まりあい固くなるのを防ぐ他、糖を生成して保水力をアップさせる。保水成分は水分子と結合し、乾燥防止&粒立ちをキープするため、時間が経っても柔らかさを維持する。
 また、加水しても粒立ちをキープするのでべちゃべちゃにならない。加水できるため歩留まりも約10%アップする。低温保管した酢飯でも驚きの保水・粒立ち効果があり、お寿司やいなりずしにも最適だ。
 食品への添加物表示(例)は、pH調整剤、安定剤(キサンタン)、酵素 ※炊飯したご飯として流通させる場合は添加物表示なし
【2023(令和5)年4月21日第5126号5面】
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