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記者のオススメ!2025

2025年1月11日号・第5184号

農林水産大臣賞を受賞したコモリ食品の小森代表
霞ヶ浦産『超特大』鯉のうま煮
鯉製品初の農林水産大臣賞 
 コモリ食品(小森喜幸代表、茨城県鉾田市)は、鯉の養殖から加工販売まで一貫して手掛ける鯉専門メーカー。同社では令和6年度茨城県水産製品品評会において「霞ヶ浦産『超特大』鯉のうま煮」が最高の栄誉となる農林水産大臣賞を受賞した。
 昭和38年から続く伝統ある同品評会において、鯉を使用した製品の農林水産大臣賞受賞は初めてで、歴史に残る快挙となった。
 「霞ヶ浦産『超特大』鯉のうま煮」は、その名の通り、霞ヶ浦で養殖された超特大サイズの鯉を使用したうま煮。新鮮な鯉を同社の職人が包丁で一尾一尾丁寧にさばき、専用の鉄鍋の中に鯉の切り身を並べ煮込んでいく。この際、創業以来30年以上にわたり使用し続けてきた、鯉の旨味がたっぷりと染み込んだ門外不出の「もとダレ(煮汁)」を醤油や砂糖などの調味料と共に使用する。それにより、鯉の身とタレが一体となったまろやかな味わいのうま煮に仕上がる。
 また鯉の下処理にもこだわっている。水道のホースを鯉の口内に入れ、体内を流水で丁寧に洗い流す。この工程を経ることにより、鯉の臭みが取り除かれる。 
「鯉のうま煮」は、上品な身、歯ごたえのある皮、弾力のある卵などそれぞれの部位に独特のうまみを持っているのが特徴。肉厚な鯉の身やプチプチとした魚卵が甘辛いタレと絡み、至福の美味しさを生み出している。
 同社では現在、地元スーパーを中心に、「鯉のうま煮」を販売している。出荷を始めた20年前と比べ、現在の販売量は3倍以上に拡大しており、同社の「鯉のうま煮」ファンは年々増加している。
 同社は昭和42年に先代の小森喜一氏が、農家兼業で養殖業をスタート、昭和56年に喜幸氏が代表となり、本格的な養殖業の展開を始めた。平成元年に「コモリ食品」を設立し活魚販売に加え食品加工を開始。その後、コイヘルペスや東日本大震災、コロナ禍など様々な困難を乗り越えて、今回の農林水産大臣賞受賞となった。
 小森代表は「養殖から製品加工まで鯉一筋で長年やってきたが、これまで大臣賞には縁がなく、悔しい思いをしてきた。茨城が日本一の養殖量を誇る鯉の製品で、今回大臣賞を受賞できたことを心から嬉しく思っている。今回の受賞により鯉の食文化に光が当たることを期待したい」と喜びを語っている。
【2025(令和7)年1月11日第5184号15面】

コモリ食品

2025年1月1日号・第5183号

おかか高菜
少量から楽しめる「おかか高菜」 
 株式会社オニマル(荒巻哲也社長、福岡県みやま市瀬高町)は、明治37年創業の伝統技法を受け継ぎ、高菜漬や、割干大根漬の「博多ごぶごぶ」、粕漬などの漬物・惣菜を製造している。
 量販店向けに注力しているのが少量パックの製品。 「からし高菜」「高菜炒め」「めんたい高菜」「おかか高菜」「激辛高菜」は70g。「ごま高菜」「しそ高菜」「かつおたくあん」「千切りたくあん」は100g。「博多ごぶごぶ」は110gで展開している。
  中でも高菜漬は、同社が位置する福岡県みやま市瀬高町が古くから高菜の一大産地であったことから、主力製品となっている。同社の高菜漬へのこだわりは、厳選した九州産高菜原料を使用し、工場に搬入されたものを新鮮なうちに、塩と純100%ウコンで漬込む。 塩漬けされた高菜は、機械と手洗いによる三段階の洗浄を経て、美味しく食べられる塩分濃度の調整を行う。「高菜炒め」などは商品ごとにカットされた高菜を釜で炒めて味付け。炒めた後は急速冷却で旨味をぎゅっと閉じ込めている。
 甘口の味付けからピリ辛、激辛まで多彩なラインナップで、ご飯のお供に、ラーメンやチャーハンに合わせて、と用途に応じて選べる。
 また「博多ごぶごぶ」とは、カラカラに干し上げた割干し大根をしょうゆ、砂糖、お酢、唐辛子などの調味料と昆布を混ぜ合わせ大根を熟成させている。甘めの味付けとカリッとした歯ごたえある食感でご飯との相性は抜群だ。
 なお同社は2020年より、運送業の株式会社柳川合同(荒巻哲也社長、福岡県柳川市)グループに入り、生産効率の大幅改善に成功した。荒巻社長は「自社農場を確保し高菜や大根の自給率3~4割を目指したい。原料さえあれば、漬物にはチャンスがあると見ている」と意欲を示している。
【2025(令和7)年1月1日第5183号12面】

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