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「梅」業界活動・企業紹介2025

紀州みなべ梅干協同組合 先人へ感謝捧げる梅供養

殿畑理事長
参列した組合員
商標権に関する講演も実施
【大阪支社】紀州みなべ梅干協同組合(殿畑雅敏代表理事)は11月25日、和歌山県日高郡みなべ町の常福寺で第27回梅供養を執り行った。組合員12名が参列し、梅干しと、梅産業の発展に尽くした先人らへ供養と感謝の思いを捧げた。
 焼香など供養を終え、常福寺の畑﨑恒定住職は「梅産業の先人へ感謝の気持ちを持ち続けることは、大切なこと」と語った。関本武生副理事長は「こうして梅供養を続けることに意味がある」と挨拶した。
 2025年産の紀州梅は平年の7割作となり、昨年の4割作に続き、不作年となった。しかし、先人も様々な困難を乗り越えて梅産業が受け継がれてきたことに思いを馳せ、次世代へ繋いでいくことを一同誓った。
 その後は国民宿舎紀州路みなべに会場を移し、INPIT和歌山県知財総合支援窓口の杉浦達昌氏(一級知的財産管理技能士)による「知的財産(商標権)について」の講演に耳を傾けた。
 商標は、①使うマークと使う商品やサービスをセットで登録する②他と区別できる(識別力)が必要③早い者勝ち(先願主義)④日本全国で、独占使用できる、半永久の権利(独占権)と学び、杉浦氏は、具体例を出しつつ、会員を楽しませながら解説を行った。
 最後に杉浦氏は、「商標申請に費用は掛かるが、権利訴訟を受ける時の高額な費用リスクに比べれば、圧倒的に少ない。保険の一つと思って、商標権の取得を心掛けてほしい」と伝えた。
 その後は会員同士、みなべ町の山本秀平町長を交えて情報交換を行い、閉会となった。
【2025(令和7)年12月1日第5214号2面】

和歌山県漬物組合連合会 21回目「梅干で元気!!CP」 小学校に5万8千個配布

「梅と梅干しのお話」をする榎本氏(右)
梅干を受け取り喜ぶ由良小児童たち
 【大阪支社】和歌山県漬物組合連合会(中田吉昭理事長)は10月、和歌山県とともに「梅干で元気!!キャンペーン」を実施した。県内小学校及び特別支援学校合計237校へ、梅干5万8000個と学習資料を配布した。そのうち7校には連合会会員が訪問して「梅と梅干しのお話説明会」と、梅干贈呈式を行った。
 この取組は県の名産品である梅・梅干を一層身近なものとして食する習慣を養うとともに、一人ひとりが自分の食について関心をもつ契機とする目的で毎年実施しているもので、本年で21回目となる。
 10月22日には由良町立由良小学校3年生18名のもとへ、榎本昌也氏(有限会社長生き屋商店社長)と、日高振興局農業水産振興課の綱木海成氏が訪問した。
 綱木氏は、和歌山県が国内の梅生産量の6割以上を占める最大産地であること、梅干に最適な南高梅をはじめとして、梅酒やシロップに用いられる古城梅や、鮮やかな茜色が特徴の露茜といった品種があることを説明した。
 榎本氏は児童代表に梅干を贈呈した後、紙芝居「梅と梅干しのお話」を用いてクイズを交えながら解説すると、児童らは「おじいちゃんの家で見たことある」「全問正解した」などと楽しみながら学びを深めた。
 授業を終えて榎本氏は「梅について興味津々で、間違えることを恐れず答える子どもたちを見て私も元気をもらえた。これから梅を食べるときに、学校で皆で食べたな、おっちゃんが紙芝居してたな、と思い出してくれる子がいたら成功」と語った。
 また、翌日23日には新宮市立神倉小学校に小串慎一氏(中田食品株式会社営業本部広報課統括課長)が訪問した。
 3年生69人を対象とした授業で「梅干は好きですか」と問いかけると「給食で食べる」「美味しいから好き」と元気よく返事があった。
 小串氏は「スポーツをしている子供もいたので熱中症予防に梅干しを食べてほしい、と伝えた。一本の木からどれくらいの実が取れるのか、梅を干すのはなぜか、と質問が出て梅に興味を持つきっかけになったと思う」と振り返った。
【2025(令和7)年11月1日第5211号1面】

紀州梅の会 「万博漬け」天日干し公開 来場50万人の再会へ祈り

真砂会長
杉本部会長
万博で梅の天日干し公開と梅干しを配布
 紀州梅の会(真砂充敏会長)は大阪・関西万博で25年後へのタイムカプセルとして「万博漬け」を実施した。10月13日に万博が閉幕することを受け、これまでの活動の集大成として、10月5日には万博会場にて梅の天日干し作業を公開、同19日には万博漬けを熊野本宮大社へ奉納した。
 5日はシャインハットホール前広場において、約4カ月間塩漬けにして熟成された梅の一部を、天日干しにして展示した。冷蔵庫のなかった時代から続く日本古来の保存技術であることを伝えると、多くの来場者が足を止め、その歴史に思いを馳せた。
 また、10月に入っても続く厳しい残暑を受け、熱中症対策として個包装の梅干しを配布。汗で失われがちな塩分と、疲労回復に役立つクエン酸を手軽に補給できるとあって、子どもから高齢者まで多くの来場者に喜ばれた。
 同19日には、熊野本宮大社・本殿において「万博漬け御祈祷式」を行い、関係者が出席した。同会と大阪・関西万博のシグネチャーパビリオン「EARTH MART」の共同プロジェクトとして実施された。
 祈祷、神楽などが催され、紀州梅の会の真砂会長が挨拶で「「アースマートは大盛況で、ワールド・エキスポリンピック『企業・テーマ館』部門で金賞も受賞した。25年後、元気でここに集えることを祈念したい」と語った。今年収穫の南高梅約1tをパビリオン内で漬けて展示した。会期中に約50万人が来場し、万博漬け引換券を受け取った人は、2050年のイベントでこの梅干しをもらうことができる。
 続いて、熊野本宮大社の九鬼家隆宮司が祈祷への想いを語り、祝電発表後の直会では梅ジュースが配られ、紀州梅の会梅干部会の杉本宗一部会長が「いやさか」との掛け声の下、一同梅ジュースを飲んで、御祈祷式は閉幕した。
【2025(令和7)年11月1日第5211号2面】

紀州田辺梅干組合 熊野本宮へ梅酒奉納

前田理事長
田辺梅干組合の役員が梅酒を奉納
豊作や梅産業発展を祈念
 紀州田辺梅干協同組合(前田雅雄理事長)は10月19日、紀州南高梅の新梅で漬けた梅酒を熊野本宮大社へ奉納した。組合からは前田雅雄理事長、大谷浩之専務理事、不動正巳監事、事務局から2名が出席した。
 奉納式ではお祓い、祈祷、太鼓奏上、お神酒、祝詞などが催され、一同、来年の梅の豊作を祈念した。前田理事長から玉串の奉納も行われた。
 熊野本宮大社の九鬼宮司が挨拶し「和歌山県は昨年に続き、梅が不作だった。来年は梅の豊作を願っている。今般のノーベル賞で日本人が受賞したように、地道な日々の努力はきっと実を結ぶはずだ」と語った。
 奉納式を終えた前田理事長は梅業界について「梅の不作続きで、産地は大変な状況だ。しかし、貴重な梅で梅酒を漬けて、本日奉納でき、とても感慨深い。本年は万博開催期中、田辺地域としても、万博漬け用に紀州南高梅を提供させていただいた。梅産業の末永い発展を祈っている」とコメントした。
【2025(令和7)年11月1日第5211号2面】

紀州梅の会 賀茂神社で新梅干奉納

梅干しメーカーや生産者らが参列
幟を掲げて、両神社の参道を練り歩いた
来年の豊作へ切実な祈り
 紀州梅の会(真砂充敏会長=和歌山県田辺市長)の梅干部会(杉本宗一部会長)は10月10日、「梅干献納の儀」として京都市内の下鴨・上賀茂神社へ、今年収穫した梅で漬けた新梅干を奉納し、紀州梅の発展や、人々の健康を祈願した。
 当日は、杉本部会長を団長とし、紀州みなべ梅干協同組合(殿畑雅敏理事長)や紀州田辺梅干協同組合(前田雅雄理事長)の組合員、農協、生産者団体などから15名が参列した。
 両神社へ梅干を奉納して神事を行い、収穫への感謝と今後の豊穣や産地の繁栄を願った。
 また同時に、揃いの法被を着用して「6月6日は梅の日」「南高梅」の幟を掲げて参道を練り歩き、両神社の参拝客に個包装の梅干しを配布した。梅干を手に取った人からは、「梅干が好きなので、嬉しい」という感想が聞こえた。
 神事を終えて杉本団長は「紀州南高梅は2年続きの不作で、原料不足に悩まされている。だが、今年は大阪・関西万博の会場で6月6日に『万博漬け』、10月5日にその梅の天日干し作業を公開し、紀州南高梅のPRをすることができた」と語った。
【2025(令和7)年10月21日第5210号1面】

紀州梅干組合 みなべ・田辺が共同声明

殿畑理事長
前田理事長
共同声明文
梅業界の窮状と価格改定訴え
 紀州みなべ梅干協同組合(殿畑雅敏理事長)と紀州田辺梅干協同組合(前田雅雄理事長)は、「令和7年度紀州産梅干の近況について」と題し、今年の梅の作柄や梅業界の窮状を訴える共同声明を、9月に入り発表した。
 今年の紀州産梅が昨年の歴史的な不作に続く約7割作という作柄で、また不作に伴う梅原料のひっ迫と価格高騰などの現況を伝えており、加盟企業の価格転嫁がスムーズに行われるよう、流通、小売関係者に対して理解を求めるための要望を次の通り発表した。
【令和7年度紀州産梅干の近況について】
 令和7年度の和歌山県内の作柄は、昨年の大凶作(例年の約3割収穫)に引き続き、本年も開花の遅れと開花時期の天候不順の影響で、ミツバチの活動が鈍く凶作となり、また4月に降った雹(ひょう)の影響で、壊滅的な被害が発生しました。
 これらにより、青梅の収穫量、梅干への漬込み量が大きく減少し、梅干の仕入価格も例年に比べて高騰しております。
 産地全体でも、繰越できた原料在庫も昨年からの大凶作のため、例年に比べ格段に少なく、十分な階級や数量の確保が非常に困難であり、販売方法や販売価格の見直しは避けられない状況となっております。
 私どもも厳しい状況下ではありますが、日本の伝統文化である梅干を守るため、地域全体で力を合わせて取り組んで参ります。
 お得意先の皆様におかれましても、この2年連続の凶作となった状況をお察しいただき、価格改定に何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。
 最後に、今後とも両組合加盟事業者に対して変わらぬご愛顧をお願いし、現状の報告とさせていただきます。
【2025(令和7)年9月11日第5207号2面】

関東漬物協議会 山梨は概ね豊作型に

関口会長
生価格上昇で値上げへ
 関東漬物協議会(関口悟会長)は7月15日、山梨県で令和7年度小梅会議を開催。山梨県漬物協同組合理事長でもある長谷川正一郎小梅委員長が議長を務め、今年の作柄や販売見通しなど各地の情報を共有し、問題や課題の解決策を話し合った。
 山梨県の今年の作柄は概ね豊作型となった。原料は数年前から一年分販売する量が足りなくなってきており、今年は豊作との期待が高まっていた。
 今年は4月後半から5月の収穫時期まで朝晩の冷え込みもあり、小梅の生育は一週間から10日程度の遅れがあったが、生産者がカレンダー通りに収穫したため小粒傾向となった。
 また、肥大期に雨が少なかったことも小粒傾向の原因と考えられている。結果的には小粒傾向のため、思ったほどの収穫増にはならず、やや豊作傾向といった入荷量となった。
 ここ4、5年は原料がタイトな状況が続いていたこともあり、各社余裕があるほどではないが、一服感が出てきている。
 長野県については、南信地区が平年作でやや良く、北信地区はやや少なめという報告があった。
 小梅の生価格については、生産量維持を目的に、毎年上がる傾向にあり、前年対比5%以上の値上がりとなっている。
 製造コストだけでなく、原料価格も上昇傾向にあるため、値上げをせざるを得ない状況となっている。すでに値上げの申請を始めた業者もあり、他の業者も9月頃までには値上げに動く見通しだ。
【2025(令和7)年8月1日第5203号14面】

紀州田辺梅干協同組合 梅供養と情報交換会

前田理事長
梅供養に参列した一同
情報交換会の様子
南高梅が7割作で原料不足
【大阪支社】紀州田辺梅干協同組合(前田雅雄理事長)は7月25日、和歌山県田辺市下三栖の報恩寺で第60回梅供養を実施した。併せて情報交換会を、田辺米穀株式会社(久保正社長、和歌山県西牟婁郡上富田町)の旧本社社屋跡地で今年3月にオープンした、多目的複合施設「さら梨(さらり)」の会議室で行った。
 報恩寺の梅供養では、組合員が参列し、一同は丹精込めて仕上げた梅干しを仏前に備えるとともに、梅への感謝を捧げ、また物故者供養並びに梅産業の一層の発展を祈願した。順次、焼香を回していき、1人1人が手を合わせ、深くお辞儀をし、心を込めて供養した。
 供養を終え、東海尚寛住職は「昨年に続き、今年も紀州梅は不作となった。梅産業は地元経済にとって欠かせない存在。『来年こそは豊作』と祈願した」と出席者へ述べた。
 梅供養の後は「さら梨」へ移り、情報交換会を開催。開会に際し前田理事長は出席者へ日頃からの協力に謝辞を伝え、「紀州梅は今年も不作で、当組合では紀州みなべ梅干協同組合と連名で『令和7年度梅干しの状況について』の声明を6月に発表した。4月に4回も降った雹で、梅の実は深刻な被害を負い、それにより紀州の梅産地は、良質な梅を確保することに大変苦労している」と挨拶した。
 関係者、会員からの発表に移り、最初に和歌山県農業協同組合紀南地域本部の笠松秀之副部長、加工部の中平剛史部長が大谷浩之専務理事より紹介された。
 中平部長は「当農協の調査では、県内の紀州南高梅の今年の作柄は、平年の7割程度。平年の秀品率は5割ほどだが、今年は3割程度で、秀品が著しく減っている」と作柄について言及した。
 参加した2名の農家からは「各農家の新梅の漬け込み量が平年の7割ほど。例年は漬け込みをしていた農家が今年は漬けず、価格が高い生梅のまま出荷するケースを聞く」と生産者の立場から伝えた。
 次に、田辺米穀が発表している梅漬用塩の出荷量を大谷専務理事が読み上げ「今年は6950t、昨年は4680tで、平年は一年で9000t台のため、2年合わせて平年の一年分ほどしか出荷していないことがうかがえる」と情報共有した。
 続いて各社から、紀州南高梅のヒネ在庫、販売状況について話し合われた。一昨年、昨年の南高梅のヒネ在庫は現在ひっ迫しており、販売面では今夏の猛暑で早くも梅干しの販売が好調であることから、着実に在庫が減ってきている。
 一方で中国梅のヒネ在庫は各社抱えているが、今後の需要動向によっては安定供給が懸念される。
 情報交換会の後は、田辺市農業振興課より、今年4月の県内の降雹被害に関連する貸付制度について説明が行われた。梅干しメーカー向けでは2つ紹介され、田辺市梅干製造業経営支援資金利子補助制度は、経営支援資金の融資を受けた梅干製造業者の支払い利子を田辺市が一定程度補給するもの。田辺市中小企業信用保証料補助金制度は、田辺市が市内中小企業の信用保証料の一部を補助する仕組みである。
 最後に、組合役員と田辺市農業振興課による意見交換が行われ、会は閉幕した。
 【情報交換会の要旨】
 ▼田辺市内で雹被害の地域差があり、中には6割作以下の地域もある▼梅干しの値上げで、買い控えになり、梅干しを食べる習慣が大幅に減ることを危惧する▼昨年は2回、梅製品を値上げした▼和歌山のパンダが帰る際、和歌山に訪れる観光客が増え、お土産で梅商品が売れた
【2025(令和7)年8月1日第5203号15面】

<中田食品>「わかやま環境賞」受賞 梅調味液バイオガス発電所の取組で

わかやま環境賞表彰式に出席した中田社長(前列右から2人目)
 「梅調味液バイオガス発電所」の取組を推進している中田食品株式会社(中田吉昭社長、和歌山県田辺市)が、第24回「わかやま環境賞」を受賞した。
 同社は調味梅干しの製造過程で発生する商品残渣である梅調味廃液を活用し、専用のプラントで発酵させることで、有機物の90%以上をガス化。発生したメタンガスをクリーンエネルギーとして発電し、地域の電力として活用している。
 また、近隣の同業他社からも廃液を受け入れることで、低コストかつ効率的な産業廃棄物処理を実現。産地の中で処理を行うことで輸送コストやエネルギーの削減にも貢献している。
 中田社長は「紀州では梅調味廃液の処理という問題があり、これまでは業者が県外に運んで処理していたのだが、輸送するのにコストやエネルギーもかかっていた。それを地元で処理できないかと考え、2019年に自社でプラントを建設した。これらの取組を評価していただき、嬉しく思っている」と語った。
 「わかやま環境賞」は、和歌山県が県内で優れた環境保全活動を行っている個人や団体を表彰するもので、環境保全に対する効果が現れ、または効果が現れることが期待できる活動、独自性または先進性のある活動であること、継続性または献身性のある活動であることなどが表彰の対象。毎年6月の「環境月間」に表彰式が行われており、今年は6月30日に和歌山県庁で開催された。
【2025(令和7)年7月21日第5202号14面】

中田食品HP

紀州梅干組合 みなべと田辺が共同声明 梅業界の窮状を訴える

令和7年度紀州梅干しの状況について
 紀州みなべ梅干協同組合(殿畑雅敏理事長)と紀州田辺梅干協同組合(前田雅雄理事長)の両組合は、「令和7年度紀州産梅干しの状況について」と題し、今年の梅の作柄や梅業界の窮状を訴える共同声明を発表した。
 今年の紀州梅の収穫はまだ終わっていない状況だが、開花期の遅れや降雹被害等の影響で平年より収穫量は少なくなる見込みで、秀品率の低下も懸念されている。
 昨年は平年比3割作という史上最悪の作柄となり、今年の作柄には多くの期待が寄せられていたが、結果的には凶作とも言える7~8割作程度の作柄になると見られ、原料確保はより困難な状況になることが予測されている。
 声明文には秀品率が低くなると見られることから、最高品質を保証する「特選認証マーク」付き商品の供給が難しくなることや、例年ではあまり商品になることはない傷のある実の商品化に理解を求める内容も記されている。
 共同声明の発表は2年連続で、両組合加盟事業者の対応について理解を求めている。
【2025(令和7)年7月1日第5200号1面】
勝僖梅(和歌山県)

紀州梅の会 「梅の日」各地でPR

25年後へ届ける「万博漬け」
 6月6日は「梅の日」。
 和歌山県の梅産地の行政、JA、梅干組合、生産者団体等でつくる「紀州梅の会」(真砂充敏会長=田辺市長)は6日の梅の日に際し、様々なイベントを実施した。
 3日には、東京・大田市場で、毎年恒例の「梅の日PRイベント」が真砂会長出席のもとで開催。6日には大阪・関西万博会場での「万博漬け」PRイベントや、和歌山の熊野本宮大社・須賀神社、京都の賀茂神社への無病息災と平穏を祈願した梅献上イベントを実施した。また首相官邸に梅干しや梅加工製品が贈呈された他、和歌山県内の学校計44カ所で、梅の日前後に、梅を材料にした給食メニューが提供された。
 青年部組織である若梅会(濱田朝康会長)は、新橋SL広場での梅干し配布イベントを実施し、またウェブサイトやSNSで梅の日をPRした。
 紀州梅の会は、2006年に6月6日を「梅の日」と制定。その由来は今から460余年前(1545年)、雨が降らずに人々が困っていた折、時の天皇が京都の賀茂神社に梅を奉納して祈ったところ、雨が降り始め、五穀豊穣をもたらした。
 人々はその天恵の雨を「梅雨」と呼び、梅に感謝するとともに災いや疫病を除き、福を招く梅を「梅法師」と呼んで贈り物にするようになった故事から、6月6日を「梅の日」に制定した。
万博漬けイベントの出席者(前列左から3人目が濱田会長、後列中央が小山氏、右が真砂会長)
 若梅会も梅を塩で漬け込んだ
 和歌山県の梅産地の行政、JA、梅干組合、生産者団体等で組織する「紀州梅の会」(真砂充敏会長)は6日、大阪・関西万博のシグネチャーパビリオン「EARTH MART」前で、「万博漬け」と名付けた梅干しの漬け込みイベントを開催。万博漬けは同パビリオン来場者に引換券が渡され、25年後の2050年に開封されてできた梅干しが引き換えられるというタイムカプセル形式のプロジェクトで、今回は一樽目を公開で漬け込んだ。
 イベントには、真砂会長、梅漬の実働部隊である紀州梅の会青年組織・若梅会(濱田朝康会長)の6名、同パビリオンプロデューサー小山薫堂氏、熊本県天草市の馬場昭治市長、天草の天然塩製造者、くまモン、和歌山県PRキャラクターのきいちゃんが出席した。
 出席者は、木樽一個に向け、「南高梅!」、そして使用した熊本県天草産の塩「あまくさンソルト!」と掛け声を上げ、計梅30㎏、塩7㎏を交互に木樽へ投入し、梅漬に取り掛かった。
 小山氏が熊本県本渡市(現天草市)出身であったことから、塩に天草産のミネラルたっぷりの「あまくさンソルト」が採用された。
 小山氏は「梅干しは、電気の力を借りずに塩だけで十数年保存できるSDGsな食材。梅干しの特性を活かして人々の記憶を未来に紡げないかと考え、今回の万博漬けプロジェクトを企画した」と挨拶した。
 真砂会長は「みなべ・田辺の梅システムが世界農業遺産に認定されて10年目、節目の年でこのイベントができたことは意義深い。南高梅の価値が高まることを願っている」と話した。
 濱田会長は「今年は4月に和歌山県内でひょう被害が相次ぎ、南高梅の実が傷つき平年の6割作と不作の年ではあるが、良い梅干しや梅製品を産地から今年も届けたい」と万博漬けを見守る人々へ伝えた。
 漬け込み終了後は、同パビリオン前で南高梅1300粒と、「あまくさンソルト」がPR配布された。

京都上賀茂神社・下鴨神社「献梅の儀」

賀茂神社での「献梅の儀」の参加者
 京都市の上賀茂神社・下鴨神社では、紀州梅の会梅干部会の杉本宗一部会長が団長を務めて『献梅の儀』が執り行われ、梅の豊作と発展が祈願された。参拝の道中では、熱中症予防や健康に役立ててほしいという思いを込めて、参拝客へ梅干しを配布する「紀州梅道中」が今年も行われた。
 参列したのは杉本団長ら梅干部会メンバーの他、みなべ町・田辺市行政関係者や、JAわかやま、梅生産者、地域の有志ら。紀州梅道中では「紀州南高梅」や「梅の日」の旗を立て、時代装束に身を包み行進。両神社で600個ずつ、計1200個の梅干しを配布しPRした。本殿で行われた献梅の儀は、両社へ各10kgの新梅が奉納され、祝詞奏上、玉串奉奠などが厳粛に執り行われた。
 献梅の儀に出席した杉本団長は「梅産業のさらなる発展をお祈りした。今年は、京都や和歌山、東京でのイベントに加え、大阪・関西万博のパビリオンで『万博漬け』も実施することができた。これからも、梅干しの魅力や美味しさを広く伝えていきたい。また、熱中症予防に梅干しを食べてほしい」と挨拶した。

<紀州田辺梅干協組> 熊野本宮大社で式典 新梅漬ける「梅漬けの儀」

梅漬神事を行う前田理事長
 紀州田辺梅干協同組合(前田雅雄理事長)が執り行った熊野本宮大社での式典では、新梅を漬け込む「梅漬けの儀」が実施され、今年は初めて神前で梅酒も仕込まれた。
 その他、九鬼家隆宮司による祈祷や、神楽奉納、玉串奉奠、直会(なおらい)等が営まれた。
 主催者代表では、紀州田辺梅干協同組合の前田雅雄理事長が、「梅の日制定は五穀豊穣と健康を願い賀茂神社へ梅を奉納した故事に由来する」と説明した。さらに「今年は梅のひょう被害が深刻だった。例えひょうで梅に傷はあっても、味は確かだとアピールしていきたい。今夏も猛暑が予想され、熱中症や夏バテ対策には、南高梅が一番だと伝えていく」と語った。
 なお直会では、梅ジュースが関係者へ提供され、来年の豊作を一同祈願し、飲み干した。 
 熊野本宮大社への一般参拝者には当日、記念として梅干しが配布された。

<みなべ梅干協組> 梅産業の発展願う 須賀神社で梅収穫感謝祭

須賀神社を参拝した一同
 和歌山県みなべ町の須賀神社では、梅干部会の紀州みなべ梅干協同組合(殿畑雅敏理事長)の組合員、生産者、来賓、行政、関連資材関係者ら梅産業に関わる人々が参列し、「梅収穫感謝祭」を斎行した。神事、新梅の漬込み儀式、玉串奉奠、神礼授与等を執り行った。
 一同お祓いを受けた後は祝詞が奏上され、梅への感謝の誠を捧げ、誉れ高い南高梅の名声の維持とさらなる普及を祈願した。
 その後は梅の漬込神事、玉串奉奠を殿畑理事長らが行った。
 代表者挨拶で殿畑理事長は「今年は梅が穫れない年だが、梅のありがたみを噛み締めながら売っていき、人々の健康に貢献していきたい。来年の豊作を祈願した」と話した。

石破総理へ梅干し贈呈 給食で梅料理提供やSNS発信

 「6月6日は梅の日」に際し紀州梅の会では、イベントの他、首相官邸への梅干し贈呈、和歌山県内の給食に向けての梅製品の提供、若梅会会員によるSNSでの情報発信が行われた。
 首相官邸には6日、贈呈用梅干しが10箱、個包装梅干しが100粒、また、その他の梅加工品が、石破茂総理ら官邸関係者へ届けられた。
 梅の給食提供では、和歌山県内市立の幼稚園4カ所・保育所1カ所・小学校25カ所・中学校14カ所、計44カ所(4452名)へ、①梅干し約108kg(約7700粒)②ねり梅(0・6kg)③梅シロップ(約25kg)が寄贈された。
 それらを素材とし、梅ごはんや豚肉の梅肉ソース等が調理され、教師は児童へ「梅の日」の由来や梅の健康性を伝え、児童たちは梅への理解を深めた。
 SNS発信では、若梅会の会員のInstagramで、万博漬け、神事、熊野本宮大社でのぼり設営の様子などが公開され、多数の閲覧数を獲得した。

大田市場でトップセールスイベント

梅娘(両端)と真砂会長(中)、大炭本部長(左)、川田社長(右)
 「紀州梅の会」は3日、梅の日に合わせたトップセールスイベントを東京都の大田市場で開催。また6日「梅の日」には、新橋SL広場で和歌山の梅干し業者若手グループ「若梅会」を中心に梅干しの配布を行った。
 大田市場では、紀州梅の会の真砂充敏会長(和歌山県田辺市長)、JAわかやま紀南地域本部の大炭敦史地域本部長、東京青果の川田光太社長ら関係者が出席。世界遺産・熊野古道の旅姿をイメージした平安衣装の梅娘も加わって花を添えた。
 早朝6時40分に開始されたイベントでは、館内放送で実施を呼びかけると仲卸、小売店バイヤーなどの市場関係者が、用意された梅ジュースの試飲に列を作った。
 挨拶に立った真砂会長は、「昨年は過去に例をみない凶作となり、今年も春先の見通しは良かったものの、降雹の被害を受けた。しかし、多少の傷は目立つが家庭漬けや加工品の製造は問題ないので、ぜひ積極的に取り扱っていただきたい。世界農業遺産に認定されているみなべ・田辺の梅システムは今年で10周年を迎え、大阪万博でも『万博漬け』が話題となっている。これからも支援をお願いしたい」と語った。
 大炭本部長は「昨年は過去に経験したことのない凶作だった。今年こそはと農家は栽培に励んでいたが雹の被害を受け、何とか収穫できたという状態だった。今後も精一杯取り組んでいこうと考えているので、ぜひ取扱いをお願いしたい」と要請した。

<若梅会> 新橋SL広場でも梅干し配布

新橋SL広場配布イベントの参加者で
 新橋SL広場では、若梅会の愛須悠一朗氏(愛須食品社長)、井上祐弥氏(井上梅干食品専務)、櫨原孝明氏(紅梅園専務)の他、みなべ町うめ課の木田勝紀副課長、和歌山県東京事務所の松場一成課長らが参加し、約2500個の梅干しを配布した。
 さらに、みなべ町ふるさと大使を務めるシンガーソングライターの川島ケイジ氏、SNSインフルエンサ‐で愛須食品の包装デザインを担当したこともある池田明日美さんらも参加し、「6月6日は梅の日」をPRした。
 配布したのは“この梅、傷はあるけど味は確か”のラベルを入れた個包装の梅干し。梅産地が2年連続で苦境に立っていることを知って支援を意識してもらうことや、傷はあっても味に変わりはない点などをアピール。また、猛暑続きの夏に熱中症予防として梅干しの利用を呼びかけるなど、PRに努めた。
【2025(令和7)年6月11日第5198号1、2面】

紀州梅の会 6月6日「梅の日」

万博漬や新梅奉納のイベント
 和歌山県の梅産地の行政、JA、梅干組合、生産者団体等で組織する「紀州梅の会」(真砂充敏会長)は、2006年から6月6日を「梅の日」と制定し、今年も「梅の日」のイベントが全国で開催される。
 6月3日には東京の大田市場で「和歌山の梅フェア」が実施され、田辺市とJAわかやま紀南地域本部が実働役を担う。さらに東京では6日、紀州梅の会の青年組織である若梅会(濱田朝康会長)とみなべ町が連携して、渋谷または新橋の街頭にて今年4月の降雹被害を消費者へ伝える取組を行う。
 また同6日には、大阪・関西万博の会場にて、小山薫堂氏プロデュースのシグネチャーパビリオン「EARTHMART」内で、新梅を漬けこむ「万博漬け」を若梅会の会員らにより実施し、運営に田辺市も協力する。若梅会と田辺市は同日、京都の賀茂神社において新梅の奉納も行う。
 梅産地のみなべ町と田辺市でも神事があり、紀州みなべ梅干協同組合(殿畑雅敏理事長)とみなべ町が和歌山県の須賀神社で、紀州田辺梅干協同組合(前田雅雄理事長)と田辺市は熊野本宮大社へ、新梅を奉納する。
 その他、紀州梅の会は県内の学校給食で梅干しを食べてもらう「梅干しを食べようキャンペーン」を、若梅会はSNSでのPRを実施する。
 「梅の日」の由来は次の通り。
 今から460余年前(1545年)、雨が降らずに人々が困っていた。時の天皇は6月6日、京都の賀茂神社に梅を奉納して祈ったところ、雷鳴とともに雨が降り始め、五穀豊穣をもたらした。人々はその天恵の雨を「梅雨」と呼び、梅に感謝するとともに災いや疫病を除き、福を招く梅を「梅法師」と呼んで贈り物にするようになったと言われている。
 これらの逸話が宮中の日記「御湯殿上の日記」に記されていたことから、その故事にちなんで6月6日を「梅の日」に制定した。

【2025(令和7)年5月21日第5196号2面】

紀州みなべ梅干協組 総会で殿畑代表理事が再任

報恩感謝祭の参列者
紀州みなべ梅干協組の総会
殿畑代表理事
南高梅の母樹前で報恩感謝祭
 紀州みなべ梅干協同組合(殿畑雅敏代表理事)は8日、有限会社紀州高田果園(高田智史代表)で南高梅の母樹に感謝を捧げる報恩感謝祭を執り行い、その後は国民宿舎紀州路みなべで第53期通常総会を開催した。任期満了に伴う役員改選では殿畑代表理事が再任した他、新たに関本武生氏が副理事長、花村数夫氏が専務理事に就任した。泰地政宏副理事長は再任。
 紀州高田果園では南高梅母樹の報恩感謝祭を実施。南高梅は、高田代表の祖父・高田貞楠氏が明治35年に植えた苗木「高田梅」がルーツであり、出席者は母樹へ感謝を捧げ、梅産業の発展を祈り、祭事は須賀神社の前芝弘知宮司が執り仕切った。
 参加者は同組合会員に加え、和歌山県漬物組合連合会の中田吉昭理事長、紀州田辺梅干協同組合から前田雅雄理事長を始めとして4名が出席した。また、みなべ町の中野晴弘参事、自民党和歌山県連の二階伸康副会長も参列した。須賀神社の前芝宮司が、母樹に水を注ぐ灌水の儀などを執り行った。
高田代表
 高田代表は「この母樹は根を生やして121年。梅が今以上に和歌山、そして日本の一大産物となるようお祈りした」と挨拶した。
 みなべ町の中野晴弘参事は、みなべ地域が梅から多大な恩恵を受けてきたことを改めて説明し、殿畑代表理事は「この一本の奇跡の樹が、膨大な経済的恩恵を与えてくれた。皆様、本日はお集まりいただき感謝している」と述べた。
 紀州高田果園の母樹の穂木を、昭和6年に譲り受けた小山貞一氏が梅の栽培を広め、さらに昭和25年、南部高校が品種の選抜研究に協力した経緯から「南高梅」と名付けられた。
 母樹はJA紀州アグリセンターみなべに移植されていたが、2020年に紀州高田果園へと帰還した歴史がある。
 その後、会場を移し総会を開催。開会に際し殿畑代表理事は「昨年に続き、今年の紀州梅は不作が見込まれている。皆様ご存じの通り、4月の雹被害の影響が甚大であった」と語った。
 議案審議は第一号議案で令和六年度事業報告及び収支予算予算報告、第二号議案で令和七年度事業計画案及び収支予算決定の件、第三号議案は任期満了に伴う役員改選で、上程された議案は全て承認された。
 今年度も引き続き各事業を継続していく他、6月6日「梅の日」に際し、和歌山県や「紀州梅の会」、また同組合と紀州田辺梅干協同組合横断の青年部組織「若梅会」と連携して、各地で紀州梅を宣伝する計画がある。
 再任された殿畑代表理事は「3月に中小企業庁は野菜漬物製造業をセーフティーネット保証5号の指定業種に認定した。業界として政府へ粘り強く認定を要望してきた成果で、ひとまず安心している。紀州梅は今年も雹被害が深刻で、梅産業にとって大変な状況ではあるが組合を挙げて乗り切っていきたい」と述べ、総会が閉幕した。
 【新役員(敬称略)】
 ▼代表理事:殿畑雅敏▼副理事長:関本武生(新任)、泰地政宏▼専務理事:花村数夫(新任)▼理事:泰地祥夫、中川義太郎、安田稔央、東善章、山西善信、河本雅宏、横山誉士、生田富哉、岩本智良▼監事:小山豊宏、杉本宗一▼顧問:井口久信、河本武、永岡由雄
【2025(令和7)年5月11日第5195号3面】

紀州梅の会 真砂充敏会長が再任

真砂会長
山本副会長
紀州梅の会総会
「梅の日」PR事業推進
 紀州梅の会(真砂充敏会長)は8日、和歌山県田辺市のガーデンホテルハナヨで令和7年度の総会を開催した。任期満了に伴う役員改選では、真砂会長以下、全役員が再任された。
 開会に際し真砂会長は「昨年の紀州梅は歴史的な凶作だった。今年も平年より着果数は少なく、加えて4月には相次いで雹が降り甚大な被害を受けた。田辺市、紀州梅の会として、産地が保護されるよう努めたい」と挨拶した。
 続いて来賓の和歌山県果樹園芸課課長の仲真永氏が挨拶に立ち、「和歌山県としては、今年の紀州梅の雹被害に対し、特別融資プランを公開し、産地保護に動いている。紀州梅の消費後退とならないよう、県としても消費宣伝のPRを引き続き行っていく」と語った。
 総会では、第一号議案で規約の改正、第二号議案で令和6年度事業経過報告及び収支決算報告、第三号議案で令和6年度会計監査報告、第四号議案で役員改選の件、第五号議案で令和7年度事業計画案及び収支予算案、第六号議案でその他の件が上程され、議案は全て承認された。
 今期の代表的な事業は次の通り。6月6日「梅の日」に際し、6月3日に東京の大田市場で記念行事、6月6日に梅奉納(和歌山県田辺市の熊野本宮大社とみなべ町の須賀神社、京都市の下鴨神社・上賀茂神社)など。同日6日は大阪の万博会場で万博漬けのイベント、さらには東京の渋谷または新橋にて、今年の紀州梅の雹被害を伝える企画が予定されている。
 万博会場では、小山薫堂氏プロデュースのシグネチャーパビリオン「EARTHMART」内で、来場者に見守られながらの新梅の梅漬けが実施される。
 閉会挨拶で山本秀平副会長(みなべ町長)は「二年連続の紀州梅の不作が見込まれ、大変危惧している。だが、良い兆しもあり、SNSの効果で、若い世代において農業に関心を持ち、梅農家へ転身する例を頻繁に聞く。当会でも、紀州梅のPRで、この流れを後押ししていきたい」と語り、総会は閉幕した。
【2025(令和7)年5月11日第5195号3面】

中田食品 万博・ORA外食産業パビリオン出展

冷やし梅クリームうどん、梅ピーナッツ担々麺、梅とトマトのパスタ
 完熟梅のパフェ
メディアデーで「うめん」をPR
「梅」と「麺」のメニュー提供
 中田食品株式会社(中田吉昭社長、和歌山県田辺市)は、4月13日から開催されている大阪・関西万博にて、一般社団法人大阪外食産業協会が出展するORA外食産業パビリオン「宴~UTAGE~」に、8月25日~9月7日の2週間にわたり期間出展する。
 大阪・関西万博では会場を訪れる世界中の人々に向けて「梅が世界をつなぐ!?日本伝統のスーパーフード『梅』が世界の麺に新たな魅力をプラス!」をコンセプトに、3種類の麺料理と1種類のスイーツを提供する。
 店舗名は「梅」と「麺」を組み合わせた造語である「うめん」と設定し、梅と麺の多様な組み合わせで食べた人に驚きと発見を与えることを目指す。
 4月9日に実施されたメディアデーで概要説明を行った営業本部広報課統括課長の小串慎一氏は、「昨年、紀州の梅は歴史的な不作となり、今年の作柄も良くない見通しとなっているが、我々は梅を世界の人にPRして需要喚起に努めているので生産者の方には希望を持って梅を生産していただきたいと思っている」と産地の状況を説明。出展内容については、「梅干しのおいしさと健康的なイメージを、世界中で親しまれている『麺』という料理を通じて多くの人に知っていただき、それを国内外の来場者や外食産業の関係者に伝えることで、需要の拡大につなげていきたい」と狙いを語った。販売メニューは次の通り。
 【冷やし梅クリームうどん】
 日本伝統の麺料理である「うどん」に、生クリームと梅風味の出汁をかけ、ピリ辛でまろやかな辛子梅の風味が合わさり、濃厚さとさっぱり感が絶妙にマッチした味わいが楽しめる。うどん・梅肉・油揚げ・小ねぎ・梅胡麻が彩り豊かに盛り付けられ、夏にピッタリな冷やし仕立てとなっている。
 【梅ピーナッツ担々麺】
 中華麺には、ピリ辛の肉味噌、アーモンドの香ばしさ香る梅肉に、ピーナッツソースが絶妙に絡み合う一品。ピーナッツのコクに、まろやかな梅の味わいが融合した新感覚の担々麺として食欲をそそる。
 【梅とトマトのパスタ】トマトソースに梅肉を和えた濃厚でさわやかな味わいのソースに、ジューシーな鶏肉と玉ねぎを加えた一品。フレッシュバジルが香りを引き立て、彩りも豊かで食欲をそそる。シンプルながら深い味わいが楽しめる絶品パスタ。
 【完熟梅のパフェ】
 梅ピューレゼリーの爽やかさ、杏仁豆腐の滑らかさ、生クリームとアイスクリームのコクに加え、アーモンドやグラノーラの香ばしさと歯ごたえがある。さらに白餡や白玉、カステラに梅ピューレソースが絡み、和と洋の魅力が絶妙に10層で調和した特別感あふれる一品となっている。
 「新・天下の台所~食博覧会・大阪2025~」をテーマとするパビリオン「宴~UTAGE~」では、新しい外食のあり方を定着させていくとともに、5つのアクションである、おもてなし、食体験、新境地、賑わい、外食産業の発展を「宴~UTAGE~」の中で目指す。
 1階は「外食産業各社が考える未来の食」がテーマで、人気の外食チェーンや老舗菓子店が万博限定メニューや試食を提供し、日本酒などのアルコール飲料を販売するブースもある。
 2階は体験プログラムなどを通じて、生産者側の技術や創意工夫を感じてもらうスペースで、食の背景にも触れることができる。
【2025(令和7)年5月1日第5194号1面】

紀州田辺梅干協同組合 2年連続不作に危機感 流通、行政との交渉で成果

前田理事長
大谷社長
紀州田辺梅干協同組合の総会
 【大阪支社】紀州田辺梅干協同組合(前田雅雄理事長)は4月24日、第63期通常総会を開催した。
 冒頭、前田理事長は紀州梅が昨年は3割作という史上最低の凶作となり、また今年も着果数は平年を下回った上、4度の降雹で甚大な被害があったことに触れ「2年連続の不作となればヒネ在庫も底をつきいよいよ安定供給は不可能になる。生産農家には収穫した実は余すことなく漬けてほしいとお願いしていく」と危機感を示した。
 総会は前田理事長が議長に就き、第1~8号議案が原案通り承認された。
 第一号議案は前年度の事業報告及び収支決算について。同組合は昨年7月、紀州みなべ梅干協同組合(殿畑雅敏理事長)と合同で、『令和6年度の梅干の状況』を発表、価格転嫁がスムーズに行われるよう流通、小売関係者に理解を求める要望書を作成した。
 また和歌山県、田辺市、国に梅産業の苦境への支援を要望した。この結果、県からは経営支援資金の利用が可能となる「梅干し製造業を知事が定める不況業種への追加」や、「機器などの導入経費や不作に備えた梅干し原料備蓄促進を図る支援策」が実施された。
 国へは、全日本漬物協同組合連合会(中園雅治会長)と連携して陳情し、野菜漬物製造業がセーフティネット保証5号の指定業種に組み入れられるなどの成果を上げた。
 この他、PR事業や梅干し盗難防止の取組として梅タル内袋へ生産者名の記入開始、資材の共同調達事業など多岐にわたる事業に取り組んだ。
 第2号議案は本年度事業計画及び収支予算案について。本年度は主要事業を継続するのに加え、大阪・関西万博で25年後へのタイムカプセルとなる「万博漬け」の実施、梅酒ツーリズムへの参加などを実施する計画である。
 第8号議案では任期満了に伴う役員改選が行われ、前田理事長が再任された。副理事長には小森勝薫専務理事と芝田和明氏(新任)が就任。専務理事には大谷浩之副理事長が就いた(一覧文末)。
 なお組合総会の前には有限会社紀州田辺梅干研究センター(大谷喜則社長)の第21期社員総会が開催され、決算報告書が承認された。
 大谷社長は「調味廃液の処理問題の対応を目的に、有志が集い設立した会社。自然に負担をかけない持続可能な産業となるよう事業継続していこう」と話した。現在は「熊野米プロジェクト」と協調し雑草の生育抑制などの用途の研究に取り組んでいる。
 【新役員一覧(敬称略)】
 ▼理事長=前田雅雄
 ▼副理事長=小森勝薫、芝田和明(新任)
 ▼専務理事=大谷浩之
 ▼理事=愛須正祥、大岩崇、大谷喜則、喜志誠二、中田吉昭、西林要
 ▼監事=不動正巳、榎本昌也(新任)
【2025(令和7)年5月1日第5194号3面】

紀州梅の会・若梅会 「万博漬け」共同会見

共同会見の出席者(左)から杉本氏、小山氏、真砂氏、濱田氏
小山薫堂氏とプロジェクト
 大阪・関西万博の「EARTH MART」パビリオンでは、会場内で梅干しを漬け、その梅干しを25年後に配布する「万博漬けプロジェクト」が企画されている。
 今月2日、和歌山県田辺市の田辺市役所にて、関係者が集まり、共同会見を開催した。
 共同会見には、梅干しの漬け込みに関わる紀州梅の会梅干部会の杉本宗一会長、実動を担う紀州梅干しメーカーの若手グループ、若梅会の濱田朝康会長、そして、紀州梅の会の会長である田辺市の真砂充敏市長、同パビリオンのプロデューサーである小山薫堂氏が出席した。
 小山氏は、「EARTH MART」パビリオンは、食を通じていのちを考えることをテーマにしていると説明。和歌山県内で収穫される南高梅を会場内の樽で漬け込み、開催期間中はその樽を展示し、パビリオンの来場者には、漬け込んだ梅干しを25年後に引き換えできるチケットが配られる。
 田辺市においても、25年後に樽の開封イベントが計画されている。会場での漬け込み量は一トンを見込み、実施日は6月6日の「梅の日」の予定。
 小山氏は「この『万博漬けプロジェクト』が、梅干しを始めとした、日本の伝統食の価値を見つめ直すきっかけになれば」と企画コンセプトを訴えた。
 紀州梅の会梅干部会の杉本会長や、若梅会の濱田会長は「梅の花の歌からつけられた、令和という年号の下、国内外に梅を発信する機会をいただいたので、全力で協力したい」と想いを語った。
 真砂市長は「国内はもちろん、世界に向けて梅や梅干しの存在を知ってもらう良い機会。全国の梅産業の発展にも寄与できればうれしい」と期待の言葉を述べた。
【2025(令和7)年4月11日第5192号1面】
勝僖梅(和歌山県)

南部梅林 先覚者内中翁へ感謝捧ぐ 豊作の期待高まる「遅咲き」

中本会長
山本町長
藁科部長
坂本県議
内中翁に感謝し祈りを捧げる殿畑理事長
 【大阪支社】紀州南高梅の産地として知られる和歌山県みなべ町晩稲の南部梅林にて、先覚者である内中源蔵翁の第60回頌徳慰霊祭が11日に執り行われた。梅林を運営する梅の里観梅協会(中本宏会長)や行政、紀州みなべ梅干協同組合(殿畑雅敏社長)など梅産業関係者らが多数参列し先人の業績を讃えるとともに感謝を捧げた。
 今年の開花は例年よりやや遅く、この日はまだ一部咲きで、満開となるのは2月中旬の見込み。花が遅咲きの年は実が豊作になる傾向があるため、今年の作柄には期待がかかる。なお、史上最低の凶作となった昨年は1月末には満開となる異常な早咲きだった。
 慰霊祭では、主催者を代表して中本会長が挨拶。「内中翁は貧村だったこの地を開拓し、日本一の梅の里となる礎を築いた。昨年は温暖化による異常に早い開花、雹害や害虫の発生などが重なりかつてない凶作となった。その一方で梅が健康に良いことは世界へ広まりつつあり、世界中から求められる存在になっている。私たちは一人ひとりが困難に向き合い、翁が遺したこの梅の里を未来へ引き継いでいく。どうか見守ってほしい」と表明した。
 続いてみなべ町長の山本秀平氏は「私たちは、内中翁をはじめとする先人が築いた恩恵を享受するばかりでなく、未来へ伝えていかねばならない」と地域が一体となる必要性を訴えた。
 日高振興局地域振興部の藁科智将部長は「今年はみなべ・田辺の梅システムが世界農業遺産に認定されて10周年、また4月から開催される大阪・関西万博では関西パビリオンで、梅の魅力を国内外へ発信する。このチャンスを生かし、梅産業を発展させたい」と意欲を示した。
 県議会議員で、梅システムの世界農業遺産登録に尽力した阪本登議員は「一次産業の発展なくして地域の発展なし、が私の信条。梅は和歌山の最重要産物であり宝物だと考えている。これからは地産外商の時代。梅の機能性は次々と明らかになっているので、世界へ梅の素晴らしさを伝えていこう」と呼びかけた。
 その後も多数の来賓から、和歌山県の基幹産業ともいえる存在となった紀州南高梅ブランドを育てた先人たちへの感謝と、未来へ受け継いでいく決意の言葉が送られた。最後は開経の偈が唱えられる中、梅干しメーカーや生産者、JA、行政など梅に携わる人々が焼香を行った。
 慰霊祭を終え、殿畑理事長は「昨年の凶作のインパクトは凄まじく、我々加工業者だけでなく産地全体が存亡の危機だ。今年が豊作となるよう、内中翁に力添えをお祈りした。今年は万博や世界遺産登録10周年と注目を集める機会があるので、梅の価値を高め、持続可能な産業となるよう模索していかねば」と危機感を持って語った。
【2025(令和7)年2月21日第5187号2面】

「和歌山県農業協同組合」設立 和歌山県内8JAが合併

 和歌山県内各地域の8つの農業協同組合(わかやま、ながみね、紀の里、紀北川上、ありだ、紀州、紀南、みくまの)が4月1日をもって合併し、新たに「和歌山県農業協同組合」(愛称:JAわかやま)を設立する。昨年6月22日に開催された各JAの総代会で承認され、経営基盤を強化し、農業の振興、地域活性化への貢献を目指す。
 都道府県で1つのJAとなるのは全国で7例目。貯金残高1兆8334億円(全国4位)、長期共済保有高3兆1116億円(同5位)、購買品取扱高305億円(同4位)、販売品取扱高560億円(同4位)、組合員数19万2248人(全国3位)、職員数2513人(全国4位)と国内有数の規模となる。
 合併後は、「和歌山県農業協同組合」が被合併組合における一切の権利・義務を承継するとともに、各種事業は全て継続実施する。
【2025(令和7)年2月11日第5186号15面】

紀州みなべ梅干協同組合 感謝捧げる梅供養 新町長と情報交換会も

梅干しと先人を供養した
参列した組合員
 紀州みなべ梅干協同組合(殿畑雅敏代表理事)は昨年12月5日、日高郡みなべ町の極楽寺で第26回梅供養を執り行った。組合員22名が参列し、梅干しと、梅産業の発展に尽くした先人らへ供養と感謝の思いを捧げた。
 2024年産の紀州梅は平年比3~4割作で過去最低の凶作となった。しかし、先人もまた様々な困難を乗り越えて梅産業が受け継がれてきたことに思いを馳せ、次世代へ繋いでいくことを誓った。
 その後は国民宿舎紀州路みなべへ会場を移し、和歌山労働局職業安定部職業対策課の職員を招き、雇用調整助成金に関する研修会を開催した。
 情報交換会には昨年9月にみなべ町長に就任した山本秀平氏も参加し、梅の原料状況や今後の販売PR方針につき意見交換を行った。
【2025(令和7)年1月11日第5184号7面】
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