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「梅」インタビュー2025

11月1日号 梅・梅関連製品特集

中田食品株式会社 代表取締役社長 中田吉昭氏

紀州産は出荷にブレーキ 万博で梅の楽しみ方をPR
 中田食品株式会社(和歌山県田辺市)の中田吉昭社長にインタビュー。梅干しの売れ行きや原料状況などについて話を聞いた。紀州梅は昨年の凶作に続き、今年も7割作と不作となり、量と価格が安定している中国梅にシフトせざるを得ない状況となっている。紀州梅産地では農家の高齢化が大きな課題となっており、原料を安定的に確保していくための方策を模索している。
(千葉友寛)
◇    ◇
 梅干しの売れ行きについて。
 「昨年の夏は暑かったのだが、昨夏の売上は米不足等の影響もあって一昨年比の97・8%だった。今年は昨年よりも良いのだが、値上げによって数量は落ちているものの昨年がマイナスだったことと値上げした分の金額がプラスとなり、売上は微増している。ただ、紀州産は昨年の凶作に続いて今年も不作となり、原料不足となっている。そのため、出荷にブレーキをかけざるを得ない状況となっている。秋冬は紀州産製品と、中国産製品の値上げを実施した。中国産は円安で厳しい状況が続いていたため、以前から値上げをしたかったのだが、紀州産が不作で大変だったこともあり、これまで値上げすることができていなかったので、ようやくといったところ。今年も紀州産の原料が厳しいので、量と価格が安定している中国産に頼らざるを得ない環境だ」
 ー2年連続の不作となったが原料状況は。
 「今年の紀州産は4月だけで4回も雹が降り、実が落ちたり傷が入ったりするなどの被害が広範囲で発生した。そのため、品質は例年以上に悪く、C級やC外といった低級品が多くなっている。訳あり商品や新規格の商品を作って対応するなど、理解をいただきながら商品を販売している。全体的に相場が上がっているので、低級品でもそれなりの価格帯になってしまっている。雹害果で品質が下がっているのに値上げをせざるを得ない状況で、いまは辛抱しながら来年の端境期まで原料を確保しておくことが重要だ」
 ー農家の生産意欲について。
 「その年の作柄にもよるが、農家は青梅を出荷するよりも、手間はかかるが塩漬して天日干しした方が儲かる。農家は青梅を出荷するか塩漬けにするか選択できるのだが、近年は高齢化が大きな課題となっており、今年も見られたが市場に投げ売りするようなところもあった。ここ10年を見ると農家は減少しているが、後継者難の梅畑を借りて梅の生産をする若い人も出てきている。我々としてはそのような人達が持続的に梅を生産していただけるように、安定した収入につながる価格を維持していく必要がある。当社も原料を確保するために自社で塩漬する量を増やしていたが、処理能力にも限界がある。今後は梅干し製造会社が梅の生産や1次加工への歩み寄りが必要になってくると思うが、簡単なことではない」
 ー大阪・関西万博で梅をPRした。
 「大阪・関西万博のアースマートでは食をテーマとし、世界に共有したい日本発の食のリストとして梅干しや野菜の漬物などを展示されたことには感謝している。これらは日本人の命をつないできた世界に誇る伝統食。食を通じて健康に寄与できる、ということが表現されていた。紀州梅の会では組合の青年部組織である若梅会が『万博漬け』と名付けた梅の漬け込みイベントを開催し、来場者の方に25年後の2050年に開封される梅干しの引換券が配られるなど、タイムカプセル形式のプロジェクトも実施された。また、当社は2週間の期間限定で出店して梅を使った3種類の麺料理とスイーツを販売し、14日間で1万1000食を提供した。業界としては漬物の魅力を発信することができ、我々も梅の食べ方や楽しみ方をPRすることができた。紀州梅の会のプロジェクトについては、25年後まで物語が続くため、夢と希望が持てる内容となった」
【2025(令和7)年11月1日第5211号3面】

中田食品

紀州みなべ梅干協同組合 理事長 殿畑雅敏氏

紀州梅不作で中国産にシフト メーカー漬割合が増加の見通し
 紀州みなべ梅干協同組合理事長の殿畑雅敏氏(株式会社トノハタ社長)にインタビュー。昨年の歴史的な凶作に続いて今年も7割作と不作となる中、原料状況などについて話を聞いた。来年の春以降、原料不足の問題はさらにクローズアップされる可能性があり、流通、小売関係者に対して理解を求めながら行政にも支援を呼び掛けていく考えを明かした。(千葉友寛)
◇    ◇
 ー紀州梅の原料状況は。
 「昨年は平年の4割作で今年は7割作。今年は昨年の作柄より良いが、半分は雹被害にあったので、家庭用で使える原料は昨年並になり、その上今年は持ち越し在庫もなく昨年以上に原料不足の状況で、昨年に続いて値上げを行い、出荷を抑えなければならない状況となっている。来年の春以降、原料不足の問題はさらにクローズアップされると見ている。国産を積極的に販売することはできず、販促を含めて提案できるのは中国産の商品。流通もそのことを理解しており、紀州産の原料状況が落ち着くまで中国産にシフトするのはやむを得ない状況だ。中国産は量、価格ともに安定している。大玉は例年より少ない、という話もあったが、足りないという状況にはなっていないので供給に問題はない」
 ー紀州梅の販売状況。
 「物価高で節約志向は以前にも増して高まっている。ほとんどのメーカーが昨年に続いて今年の秋冬も値上げを行っているため、数量は落ちている。梅干しや漬物の数量減は米価格の高騰も影響していると思っている。今後の消費者の購買動向は分からないが、高市早苗氏が内閣総理大臣に就任して国民の手取りが増えるような政策が実行されれば空気が変わる可能性もある。世の中の空気や梅の作柄も含めて実りのあるものになることを願っている」
 ー原料不足の対応策は。
 「紀州みなべ梅干協同組合では、紀州田辺梅干協同組合と『令和7年度紀州産梅干の近況について』という題目で共同声明を発表した。これは今年の紀州梅が昨年の歴史的な不作に続く約7割作という作柄で、不作に伴う梅原料のひっ迫と価格高騰などの現況を伝え、組合加盟企業の価格転嫁がスムーズに行われるよう、流通、小売関係者に対して理解を求める内容。原料がなければ売上もない、ということで行政に対しても支援をお願いしており、加工業者向けの支援策も検討していただいている。雹の被害も大きかった農家においては行政の支援事業が実施されており、田辺市では生梅の出荷10円(㎏)、梅干しの出荷20円(㎏)の支援金が交付される。原料となる梅干しの出荷については梅加工業界における原料不足に対応するために出荷を促進するもので、我々にも恩恵がある」
 ーメーカー漬の量が増えている。
 「これまでは農家が梅の生産を行い、塩漬と干す作業を行っていたが、高齢化が進み手間のかかる1次加工まではできなくなってきている。農家の漬け込み量は年々減少してきており、その分メーカーが塩漬を行うメーカー漬の量が年々増えている。各メーカーが自社で使用する全量の1次加工を行うのは難しいと思うが、原料を安定的に確保するためにメーカー漬の割合は今後も増えていくと見ている。ただ、我々は加工業者なので農家に梅を生産してもらわないと事業が成り立たない。2年連続の大不作という過去に経験したことがない問題に直面しているが、行政に支援を呼び掛けながら持続可能な紀州梅産地を継承していきたいと思っている」
【2025(令和7)年11月1日第5211号5面】

トノハタ

7月21日号 梅干・梅漬関連特集

中田食品株式会社 代表取締役社長 中田吉昭氏

昨年以上に厳しい1年に 梅干し一粒の食塩相当量表示
 中田食品株式会社(和歌山県田辺市)の中田吉昭社長にインタビュー。今年の紀州梅の作柄や漬け込み状況、販売動向などについて話を聞いた。今年の作柄は7割作の見通しで2年連続の不作となり、持ち越し在庫がない状況で来年の新物までつなげなければならないため、昨年以上に厳しい1年になると指摘。紀州産の安定供給が懸念される中、作柄と価格、品質が安定している中国産製品で梅干しの棚を補完し、売り場を守っていく意向を示した。また、梅干しの栄養成分表示を従来の100gから一粒可食部の食塩相当量に変更し、8月中旬以降から表示を変えた商品の販売を順次スタートすることを明かした。
(千葉友寛)
◇    ◇
 ‐梅干しの売れ行きは。
 「紀州産は値上げを行ったが、中国産も含めて気温の上昇とともに売れ行きは良くなっている。梅は『熱中症』というキーワードがメディアを通して出てくると数字が上がる。今年もまさにそのような動きになっている」
 ‐今年の作柄は。
 「まだ収穫が終わっていないのではっきりとは分からない部分もあるが、塩の出荷量が約7000tということと昨年の塩が余っていることを考慮すると、平年の7割作ということになる。昨年は3割作という史上最低の作柄だったが、一昨年からの持ち越し在庫があったのでこの夏の需要期も供給することができている。だが、今年は昨年の持ち越し在庫がないので、この秋から2025年産の原料で来年の秋までつなげなくてはならない状況だ。過去にもあったことだが、新物の使い始めが早くなれば終わりも早くなる。今年の夏の売れ行きがよければ原料消化も早まり、来年の需要期の原料が不安になる。原料面については、今年は昨年以上に厳しい1年になることが想定される」
 ‐雹害もあり秀品率の低下が懸念される。
 「4月だけで4回の降雹があり、傷が入ったものが大変多くなっている。今年紀州梅業界はC級や格外の原料を使用し、訳あり商品として展開していくことになる。例年、A級原料は全体の約4割を占めるが、今年は1割以下で、A・Bクラスは少ない。品質は例年以上に悪いのだが、量が少ないため青果向けも加工用の生梅価格も昨年より大幅に上がっている」
 ‐価格改定の動きについて。
 「昨年は秋冬の棚割りで各社大幅な値上げを実施したが、原料価格の上がり幅を考えると上げ切れていない状況だ。これ以上の値上げになると消費者離れが懸念されるが、メーカーも事業を継続していかなければならないので、今年も上げざるを得ないところが多くなると予想している」
 ‐中国産の作柄は。
 「今年は平年作かそれ以上の作柄になっている。やや小粒傾向だが、量も確保できている。当社でも中国産製品の売れ行きは伸びている。梅干しの売場は国産と中国産でバランスを保っており、以前にも紀州産が不作となった時に中国産で売場を補完した。中国産は紀州産よりも買い求めやすい価格帯だが、品質は上がってきており、ご好評をいただいている。売場は一度縮小すると元には戻らないので、量と品質が安定している中国産を活用して売場を守っていくことが重要だ」
 ‐梅干しの常食量表示について。
 「これまで梅干しの栄養成分表示は100gで計算されたものだったが、当社では8月中旬より栄養成分表示を100gから1粒に順次変更して販売をスタートする。梅干しには表面に塩分●%と表示されているが、一般消費者には分かりにくく、一回食べる量、つまり一粒の栄養成分を表示した方が分かりやすいと考えた。梅は同じ規格でも種の大きさや可食部の重量が異なるのだが、可食部の重量を11・3g~14・1gと記載し、その平均である一粒可食部12・7g当たりとすることで食塩相当量を計算して記載することができる。塩分の摂取を制限されている人にとっては、塩分●%の表示よりも一粒塩分●gの方が分かりやすく、間違えることもない。調味梅干しの一粒の食塩相当量はほぼ1g以下なので、一般の方が思っているよりも実際の塩分は少ないのではないか、と思っている。塩分を気にすることなく毎日一粒食べていただけるようになれば梅の需要も増える。常食量表示に切り替えることによって、そのようなことも期待している」
【2025(令和7)年7月21日第5202号2面】

中田食品

紀州みなべ梅干協同組合 理事長 殿畑雅敏氏

売場縮小は市場縮小に ここ2年で1年分の漬け込み量
 紀州みなべ梅干協同組合理事長の殿畑雅敏氏(株式会社トノハタ社長)にインタビュー。今年の作柄や在庫状況などについて話を聞いた。今年の作柄は7割作で、ここ2年で1年強分の漬け込み量しかなかったと指摘。来春以降の原料不足を懸念する中、売場縮小を回避するために中国産製品への切り替えなどで売場を守ることの重要性を強調した。(千葉友寛)
◇    ◇
 ー今年の作柄について。
 「7割作だと見ているが、今年の塩の出荷量が6950tで昨年の4680tと足すと1万1630tになる。この10年の平均は1万600tなので、この2年の分を合わせても約1年分の量しか漬け込まれてない、ということになる。昨年は繰り越し在庫があったので何とか新物までつなげられそうだが、今年の秋以降は2025年の原料だけで供給しなければならず、来年の春以降、原料不足で出荷調整や欠品が出てくることを危惧している」
 ー梅干し製品の多くが昨秋に値上げした。
 「値上げを実施した結果、数量は75~80%まで落ちている。だが、秀品率で見ると例年A、B、C級が7割、外とその他が3割となるのだが、今年は良くてもA~Cで半分、外とその他が半分の見込み。つまり、数量が75%まで落ちても、梅干しとして供給できる量が半分しかないので足りなくなる、という計算になる」
 ー梅干しの需要は。
 「6月から暑い日が続いていることで、良い動きになっている。この調子だとこれからますます良くなると予想されるが、原料在庫がなくなってしまうので複雑な心境だ。また、今年は秀品率が低く、傷が入った梅が多いので、お客様にはご理解をいただくしかない。主にA級原料を使用するギフトについては正直打つ手がないと思っている。紀州みなべ梅干協同組合と紀州田辺梅干協同組合では共同で、最高品質を保証する『特選認証マーク』付き商品の供給が難しくなることや、例年ではあまり商品になることはない傷のある実の商品化に理解を求める声明を発表した。2年連続の凶作となり、持ち越し在庫があった昨年より厳しい状況にあると思っている。小売業の方をはじめ消費者にも広く理解を求めていく」
 ー梅干し売場は中国産の割合が増えている。
 「中国産製品のシェアは以前よりも高まっている。売場によっては国産と中国産の割合が逆転しているケースも増えている。中国産は量と価格が安定しており、物価高で節約志向が高まる中、紀州産より買い求めやすい価格帯も魅力だ。今年は作柄が良かったのでやや小粒傾向。近年は3Lの大粒が人気で2L以下の価格は変わらないのだが、大粒の高値が続いている」
 ー今後の課題は。
 「原料がないからといって、売場が縮小したり、なくなることは業界として避けなければならない。中国産に切り替えて対応するなど、売場を守る必要がある。仮に来年、再来年と良い作柄が続き、国産商品を供給できる、という状況になった時に売場がなくなっていたら販売するチャンスがない。売場の縮小は市場の縮小を意味するので、そこは守らないといけない。ただ、夏の需要期に向けても安定供給が懸念される部分もあり、これから何が起きてもおかしくない状況だ。各社においてはそれぞれに様々な準備をしていると思うが、環境が急激に変化する中、対応できなくなるケースが出てくるかもしれない。組合としてもそれを危惧している」
【2025(令和7)年7月21日第5202号3面】

トノハタ

紀州田辺梅干協同組合 理事長 前田雅雄氏

不作で2年連続の値上げへ
商品供給を続けることが重要
 紀州田辺梅干協同組合の前田雅雄理事長(有限会社紀州うめまさ社長)にインタビュー。今年の作柄状況などについて話を聞いた。昨年に続いて今年も不作となり、原料価格の上昇が予想される中、今秋のタイミングで2年連続となる値上げをせざるを得ない状況だと指摘。原料不足という大きな問題を抱えるが、売場の縮小を回避するためにも商品を供給し続けることが重要だと強調した。
(千葉友寛)
◇    ◇
 ー今年の作柄状況は。
 「みなべの着果率が平年比75%、田辺の着果率が同80%と発表され、当初から不作が予想されていた。そのため、組合として生産農家にどんな梅も捨てずに漬けてほしい、とお願いしていた。だが、メーカーや加工業者が購入する野買いの価格が良かったので、生産農家は良い梅を漬けて品質が悪い梅は販売する、という流れが多く、農家漬は例年よりも少ないと見られている。野買いで購入された梅は業者が漬けることになるのだが、つぶれ梅か梅肉にしかならないような品質のものも多く見受けられた。高値の原料をどのような規格で販売していくのか見えない部分もある」
 ー青梅の価格も上昇した。
 「今年の青梅価格は史上最悪の作柄となった昨年よりも10~20%上がっている。そのため、塩蔵価格も必然的に上がることになる。相場はまだ分からないが、近年にはなかったような高値になることも予想される。そうなれば秋冬以降、出荷のペースを抑える意味でも製品価格も上げざるを得なくなる。紀州の各社は昨年の秋に値上げを実施しており、2年連続の値上げとなる。実質賃金が上がっていない状況で物価高が続き、節約志向は以前にも増して高まっている。我々としては事業を継続していくために値上げをしなければならないのだが、消費者がそれを受け入れるのかは分からない。この夏は規格が変わらないので、暑い日が続けば梅干しの需要は自然と増加する。本来、原料があれば嬉しいことだが、2年連続の不作で原料に余裕がないため、残念ながら手放しで喜べる状況ではない」
 ー値上げの影響は。
 「全体的に数量は1~2割落ちて、売上は値上げによって微増となった流れだと思う。昨秋の各社の上げ幅は原料の等級によっても異なるが、10~50%と大きく差があり、売場の再編もあった。昨年上げ切れていないところは上げ幅が大きく、大幅に上げたところは小さい、という流れになると予想している。来年の新物までつなげないといけないということを考えると夏以降も積極的な販売をすることはできない。また、どこのメーカーも同じだと思うが、既存の取引先への商品供給には注力するが、新規までカバーできる余裕はない」
 ー今後の課題は。
 「流通の流れを止めることは梅干し市場にとってもよくないことで、厳しい原料状況にあっても商品を供給し続けることが重要だ。売場が縮小してアイテムが減ると好んで買っていた人が売場から離れ、買わない癖がついてしまう。一度離れたお客様は戻ってこない。日本は人口減少や高齢化といった構造的な問題を抱え、継続的に食べていただくためには現在の需要者だけではなく、若い人に食べてもらうための取組が必要。青年部組織の若梅会を中心に若い人にPRを行っているが、今後も梅の魅力を発信し続けていく必要がある」
【2025(令和7)年7月21日第5202号4面】

紀州田辺梅干協同組合 https://kishu-tanabe-umeboshikumiai.com/
紀州うめまさ http://www.umemasa.co.jp/

若梅会 会長 濱田朝康氏

南高梅のブランド守る 異なる価値を見出して進化
 株式会社濱田(和歌山県田辺市)の濱田朝康社長にインタビュー。同社長は紀州田辺梅干協同組合(前田雅雄理事長)と紀州みなべ梅干協同組合(殿畑雅敏理事長)を合わせた青年部組織「若梅会」の会長を務めており、紀州梅の会(真砂充敏会長=田辺市長)の実働部隊として6月6日の「梅の日」に大阪・関西万博で「万博漬け」のPRイベントを実施した他、梅干し配布やWebサイト及びSNSで情報を発信。次世代を担うメンバーで活動する濱田会長は、次の半世紀に向けてこれまでとは異なる価値を見出すことを目指している。(千葉友寛)
◇    ◇
 ‐梅の原料状況は。
 「今年は7割作の見通しで、昨年の3割作と合わせて2年間で1年分の原料しかない、という状況のため、どのメーカーもタイトだと思う。例年、新物を使うのは早くて9月から10月頃からになるのだが、今年は8月から新物を使い始めるところも出てくるはずだ。今年は大粒傾向で秀品率が低く、C級や外が多い。外の中でもきれいな外とそうではない外などと扱いが分かれるのではないかと思っている。外より下の等級の梅をどのような形で販売していくかが課題だ」
 ‐雹害の影響が大きい。
 「産地によっても異なるが、4月だけで4回の降雹があったので、全体的に影響があった。雹が当たったところはかさぶたのように固くなる他、傷が入ったり、実がえぐられて種が見えるようなものもある。ここまでの雹害は経験したことがない。昔から南高梅はブランド品種として贈答用などに使用されてきたが、今年は秀品率が低いのでA級やB級の原料を確保するのが困難な状況だ。南高梅のブランドを守りながら、等級が低い原料をどのように販売していくのか考えていく必要がある」
 ‐大阪・関西万博で梅の「万博漬け」を行った。
 「紀州梅の会のイベントで6月6日の梅の日に実施した。梅を塩蔵して保存する昔から伝わる技術を世界に発信するためのイベントで、多くの方に梅に関心を持っていただき、嬉しく思っている。漬けた梅は25年後の2050年に開封される。その時、私は72歳になっているが、25年前の梅は雹害で傷が多かったが何とか乗り切ったという話ができるようにこの大変な時期を乗り越えたい」
 ‐南高梅の歴史について。
 「南高梅が誕生したのは1950年。和歌山県で南高梅が生まれたことは大きな革命だった。一本の木から果肉がたっぷりの実をたくさん収穫することができた。その後、かつお梅やはちみつ梅が発売されて梅業界は飛躍的な成長を遂げた。それから半世紀が経ち、私たちは次の半世紀に向けて進化しなければならない。南高梅は高くて美味しいもの、とイメージされているケースが多いと思うが、それだけでは梅の市場を維持、拡大していくことは難しいと考えている。梅が持つ健康機能性を訴求できれば傷が入った梅でも付加価値をつけることができる。珍しいものを当たり前のように手にすることができる昨今、ただ高くて美味しいもの、というだけでは長く支持されることは難しい。昔から漢方にも使用されていることや近年の研究で判明した健康機能性、電気を使わなくても保存できる技術など、梅には大きなポテンシャルがある。次の半世紀に向けてこれまでとは異なる価値を見出していくことは私たちの使命だと感じている」
【2025(令和7)年7月21日第5202号5面】

若梅会
https://wakaumekai.com/

山梨県漬物協同組合 理事長 長谷川正一郎氏

平年作で原料に一服感 甲州小梅の価値を高める
 小梅の生産量日本一を誇る山梨県。特産品ブランドとして著名な“甲州小梅”の作柄や原料状況、販売動向などについて、山梨県漬物協同組合理事長の長谷川正一郎氏に話を聞いた。今年は数年ぶりに平年作からやや豊作型の作柄となり、タイトな状況が続いていた原料に一服感が出てきている。昨年まで4年連続で実施してきた値上げについては慎重に検討する方針で、甲州小梅の価値を高めていく事業を推進していく意向を示した。(千葉友寛)
◇    ◇
 ‐今年の甲州小梅の作柄と在庫状況は。
 「今年は順調で平年作からやや豊作型の作柄になっている。4月と5月は気温が低い日が多く、少し玉張りが悪い。サイズは粒が多いので全体的に小粒傾向となっている。これまではSサイズがタイトだったのだが、いまは主に業務用で使用するMサイズが少ないため、MをSに変更していただくようなお願いをしている。これまでの原料状況はずっとタイトだったのだが、今年の作柄で余裕はないものの一服できたという印象だ」
 ‐昨年まで不作が続いていた。
 「山梨では4、5年不作が続いており、慢性的な原料不足となっている。昨年は6割作で、前年からの持ち越し在庫と合わせても7~8割程度の在庫しかなく、調整しながら販売することを余儀なくされた。ただ、近年は不作と言っても生産農家の高齢化や減少、収穫期の降雨など天候の影響によって実を穫りきれないという収穫ロスもあった。収穫量が少ないと不作と表現するケースが多いのだが、実際には実がなっていた年もあるので作柄が悪い年ばかりではなかった。ただ、収穫量は減少傾向にあるのは間違いなく、このスピードをいかに遅らすことができるのか、ということが大きな課題だ」
 ‐値上げの動きは。
 「昨年まで業務用は4年連続で価格改定を行っており、値上げを実施する度に使用量が減っていた。そのため、今年の値上げについては慎重に検討している状況だ。現在は物価が上がっていることもあるが、1000円以上の弁当でなければ小梅が入らなくなってきている。その金額以下の弁当になると小梅以外の漬物が入るか、漬物自体入らなくなる。長く支持され、ブランド力のある弁当には今も小梅が入っている。そのように価値を認めていただけるようにするためには、我々加工業者が一丸となって甲州小梅の魅力を発信し続けることが重要だ。青果向けだけではなく加工用の価格も上昇しており、我々は製品価格に転嫁していかなければ事業を継続することができない。実質賃金が上がらず、物価高が続いていることで消費者の節約志向は以前にも増して高まっている。単純な値上げでは消費者離れが加速することは必然だ。価値を認めていただけるような取組を企業や業界を挙げて行っていくことが必要だ」
 ‐生産量を増やす取組について。
 「当社では一昨年からJAと協力し、JAを通して梅の木の苗を購入すれば当社が半額補助する取組を行っている。これまで新しい木を植えられるのは年間で2、3本程度だったが、一昨年から風向きが変わってきた。このような取組を行っていても収穫量の減少に歯止めをかけることはできないが、地道な努力を続けることで少しでも産地の発展、甲州小梅のブランド力が高まっていくことを期待している」
【2025(令和7)年7月21日第5202号6面】

山梨県漬物協同組合
長谷川醸造株式会社

3月21日号 梅・梅関連製品特集

中田食品株式会社 代表取締役社長 中田吉昭氏

持続可能な梅産業に 梅干し一粒当りの塩分表示へ
 中田食品株式会社(和歌山県田辺市)の中田吉昭社長にインタビュー。梅の開花状況や梅干しの売れ行きなどについて話を聞いた。今年の開花及び満開期は平年より10日~14日遅れており、「ここまで遅い開花は記憶にない」と不安を覗かせるが、遅咲きになると良い作柄になるという通説通りになることに期待を寄せる。生産者の高齢化や減少が問題となる中、持続可能な産業を形成するために安定した価格で原料を買い上げて適正価格で販売していく必要があると強調。また、漬物や梅干しは塩分が高い、というイメージを払しょくするため梅干しの常食量表示(一粒当り)について準備を進めていることを明かした。
(千葉友寛)
◇    ◇
 ‐今年は梅の開花が遅れている。
 「ここまで遅い開花は記憶にない。平年の満開期は2月20日頃なので、10日くらい遅い計算になる。田辺地域では3月1日、2日に満開となったのだが、3月に入ってから満開というのは経験がない。一抹の不安もあるが、梅は遅咲きになると良い作柄になると言われており、これからの天候にもよるが豊作になることを期待している」
 ‐昨年は近年稀に見る凶作となった。
 「昨年は史上最低の凶作で、災害級の作柄となった。平年の3割しかないので紀州梅産業にとっては試練の年になっている。春から夏の需要期に原料がないと売上を作ることができず、事業継続が困難になる。ヒネ在庫が農家等の倉庫に眠っている可能性もあるが、昨年の漬け込み量は平年の3割しかないのでヒネ在庫の分を加えても平年の半分の量もないだろう。そのような状況下で新物が出てくるまでつないでいかなくてはならない。値上げはしているが、商品によっては供給できなくなるものが出てくる可能性もある。梅干しは特に夏が需要期なので、新物が出てくる秋まで待ってください、とは言えない。得意先にはご迷惑をおかけする可能性もあるが、ご理解をいただきたいと思っている」
 ‐中国産のシェアが増えている。
 「紀州産が足りない状況なので、中国産に頼らざるを得ない。当社も中国産原料が比較的安定していることから、梅の売場を中国産で補っていただくようお願いしている。今年の中国産の作柄は良好で、球数が多く小粒傾向。中国国内需要が停滞しているので日本向けに安定した量が塩漬されている。ただ、円安なので採算は合っていない。昨年の秋に紀州産の値上げを実施したため、中国産の値上げは見合せた。そのため、値上げ後の紀州産は数量が3割程度減るなどブレーキがかかっているが、中国産は伸びている。今期の売上はここまで前年比103%となっている」
 ‐紀州梅産地の将来について。
 「どこの産地も生産者が高齢化していて人手不足。紀州では高齢の生産者の畑を若い人が譲り受けて栽培管理を行う人が増えている。多くはないが、Uターンで戻ってくる人もいる。生産者が減り続ければ収穫量も減る。持続可能な産業を形成していくためには我々メーカーも生産者が継続して農業ができる価格で原料を買い上げて適正価格で販売していくことが重要だ。紀州梅の価値を高め紀州ブランドを守り未来につなげることが大事」
 ‐漬物業界で常食量表示が推奨されている。
 「漬物の栄養成分表示は100gが一般的となっているが、1食分の表示にすると食塩相当量の数値が小さくなるため、漬物は高塩というイメージを払拭できるかもしれない。梅干しは粒の大きさや塩分量の平均値を出すことが難しいのだが、1商品ずつ計算して一粒当りの塩分量を表示するよう準備を進めている」
【2025(令和7)年3月21日第5190号2面】

紀州みなべ梅干協同組合 理事長 殿畑雅敏氏

産地の維持、拡大に関与 生産性高めて反収を上げる
 紀州みなべ梅干協同組合理事長の殿畑雅敏氏(株式会社トノハタ社長)にインタビュー。今後の組合活動の方針などについて話を聞いた。昨年は災害級の作柄になったことで原料状況は厳しい状況になっており、組合としては産地の維持、拡大に向けた取組の必要性を指摘。行政、JA、加工業者、生産者の全員が知恵を出して、産地の未来を考えていくべきだと語った。(千葉友寛)
◇    ◇
 ‐梅の開花状況は。
 「平年より10日以上遅い。今年の中国産は豊作型と見られている。中国と日本の作柄は同じ状況となることが多いので、現時点で確定的なことは言えないが、紀州についても豊作型になることを期待している」
 ‐原料状況は。
 「昨年は災害級の作柄となったため、厳しくないメーカーはほぼないだろう。過去に不作の年があっても8月いっぱいくらいまでの原料はあったのだが、今年は厳しいと言わざるを得ない。現時点の見通しとしては、6月初旬に漬けたものを7月半ばに使うことになる可能性もある。今年の作柄がそこそこの豊作になっても例年よりも前倒し(約2~3カ月分)で使うことになるため、来年に向けても大幅な余裕が出てくる状況にはないと思われる」
 ‐産地の今後について。
 「これまでは原料があって当たり前の時代が続いた。不作が続いても原料はどこからか出てきた。しかし、現在の状況はこれまでとは違っており、梅があることのありがたさが骨身に染みるほどの教訓となっている。今回のことで改めて感じたことは、我々の商売は原料がないと会社を維持することができない、ということ。組合活動についても栽培の技術指導や剪定の講習会など、PRより産地の維持、拡大に向けて積極的に関与していくべきだと思っている」
 ‐みなべ町長と意見交換を行った。
 「昨年12月に山本秀平みなべ町長に梅産業を支援していただく旨の陳情を行った。みなべの農家の平均年齢は67歳。10年後のことを考えると、今と同じ状況であるはずがない。収穫量を維持するためには生産性を高めて反収を上げるしかない。現在の農水省の方針は耕作放棄地の復活には補助金を出すが、新規の圃場(パイロット事業等)に対する支援は乏しい。平地の収穫量は傾斜地の3~5倍あり、生産者が減っても平地の農地が広がれば栽培面積や生産者が減っても収穫量を維持することができる。このようなことについて声を上げ、行政、JA、加工業者、生産者の全員が知恵を出して、これからの産地のことを考えていく必要がある」
 ‐値上げの動きは。
 「昨年の秋冬で大幅な値上げを実施したので、春夏は動けなかった。仮に値上げして売場がなくなった場合、秋冬の売場を失うリスクがあると考えた。数量としては1~2割減ったものの、値上げ幅が大きかったので金額は前年を割ってはいない。我々としては原料不安がある国産を中国産に切り替えたいのだが、売場は金額がプラスになっているので変えたくない意向だ。ある程度作柄が良い時は価格を下げるところが出てくる。それがなくなることはないだろう。しかし、農家の収入にも影響することだが、末端の消費者にとっても原料があるから安い、ないから高いと価格が上下することは良いこととは言えない。価格が上がれば消費者が離れ、市場はシュリンクする。そのような意味では価格を安定させることが重要で、次の年への原料をある程度繰り越していく意識が必要。そのことは昨年の作柄で強く意識付けられたと感じている」 
【2025(令和7)年3月21日第5190号3面】

紀州田辺梅干協同組合 理事長 前田雅雄氏

県や政府に支援を要望 セーフティネット指定業種へ
 紀州田辺梅干協同組合理事長の前田雅雄氏(有限会社紀州うめまさ社長)にインタビュー。今年の作柄状況などについて話を聞いた。昨年は史上最低の作柄となったことで需要期に向けて多くの企業が原料不安を抱えている。組合では経営安定資金の保証など、多くの支援を受けられるセーフティネットの指定業種になるよう政府に要望しており、力を合わせて苦しい状況を乗り切っていく考えを改めて示した。(千葉友寛)
◇   ◇
 ‐今年の花芽は。
 「平年より約2週間開花が遅い。遅咲きに不作なし、と言われているので豊作を期待しているが、満開となった3月1日、2日の翌3日から雨が降って気温が下がったのでミツバチが飛ばなかった。開花は稀に見る遅さで、その後の寒気の影響など、あまり経験したこがないので不安もある」
 ‐原料価格の見通し。
 「昨年の原料価格は一昨年の約2倍に高騰した。3割作という史上最低の作柄となったことが影響したわけだが、今年は各社タンクが空いているので漬け込み意欲が強い。青果や他業界の引き合いも強いことが予想されるため、ある程度良い作柄になったとしても原料相場が大きく変動することはないだろう。豊作になっても現状維持か少し下がるかくらいだと見ている」
 ‐原料状況は。
 「過去にないくらい逼迫している。原料を持っているところと持っていないところでは極端に差があり、当社は原料を持っているところにお願いしながら、小ロットで確保して集めている。ヒネ在庫があると指摘する人もいるが、あるかないかは本当に分からない。過去に不作の年で原料はどこにもない、と言われていた時も春以降に出てきたケースが多々ある。ただ、現在は確実にある、と言える状況ではないので、限られた原料を大事に販売している。春夏は梅干しの需要期となるのだが、各社は販売の期待以上に原料不安を抱えている」
 ‐組合の取組について。
 「当組合は紀州みなべ梅干協同組合と合同で、『令和6年度の梅干しの状況』を昨年7月23日付けで発表。紀州産梅干しの作柄、また梅原料のひっ迫と価格の高騰などの現況を伝え、加盟企業の価格転嫁がスムーズに行われるよう、流通、小売り関係者に対して理解を求めるための要望書を作成した。また、紀州みなべ梅干協同組合と合同で和歌山県や国にセーフティネット構築の協力と支援を要請し、県は機器などの導入経費の補助や不作に備えた梅干し原料の備蓄促進を図る支援策を打ち出している。政府の方では、業況が悪化している業種に属する中小企業者を支援するための国の制度であるセーフティネットの指定業種となるよう働きかけている。梅産業や漬物産業がセーフティネットの指定業種となれば、経営安定資金の保証が受けられる。苦しい状況は続くが、力を合わせて乗り切っていきたいと考えている」
【2025(令和7)年3月21日第5190号4面】

紀州田辺梅干協同組合 https://kishu-tanabe-umeboshikumiai.com/
紀州うめまさ http://www.umemasa.co.jp/

若梅会 会長 濱田朝康氏

大阪・関西万博で『万博漬け』 梅干しは日本古来のフードテック
 昨年10月に代表取締役に就任した株式会社濱田(和歌山県田辺市)の濱田朝康氏にインタビュー。同氏は紀州田辺梅干協同組合(前田雅雄理事長)と紀州みなべ梅干協同組合(殿畑雅敏理事長)を合わせた青年部組織「若梅会」の会長を務めており、昨年1月に2期目(1期2年)を迎えた。紀州梅の会(真砂充敏会長)の実働部隊となる若梅会は、大阪・関西万博で梅を漬けて25年後に食べる『万博漬け』の取組を実施し、日本古来から伝わるフードテックを国内外に広く伝える役割を担う。(千葉友寛)
◇   ◇
 ‐梅の開花状況は。
 「田辺梅林や山の方ではまだ満開となっていないところもあるが、みなべや海側では2月下旬から3月2日頃に満開期を迎えた。大よそ1週間から2週間遅い。梅産地では、遅咲きは良いと言われており、花が咲いて暖かい日が続くと授粉が進み、花がパッと散る。開花期は短くなるが、その後の生育環境としては良いため、今年は良い作柄を期待している」
 ‐原料状況は。
 「昨年が史上最低の作柄だったので当然のことながら余裕はない。当社が使用する原料はA級とB級だが、当社とは逆にA級とB級は使用せずC級が欲しい、というところもあるので、利害が一致した企業と原料の交換を行っている。売買よりも交換が優先される傾向だった。そういった中でも最近は一部メーカーで原料売りの動きも出てきている。新物が使用できる秋口までは、このような形で何とか原料を確保していきたいと考えている」
 ‐梅干しの売れ行きは。
 「昨年の原料価格は約2倍に高騰したので、値上げを実施した。そのため、出荷数量は落ちている。売上は値上げ分がプラスとなっているが、トータルでは微減となっている。現在の梅干しは健康食品よりも嗜好品に近いものとなっており、企業としてもどちらの方向を目指していくのか選択する必要がある」
 ‐若梅会の活動は。
 「紀州梅の会(梅干部会)では、2025年日本国際博覧会協会が主催する8つのパビリオンのうち、放送作家・脚本家の小山薫堂氏がプロデュースする『EARTH MART』の展示に協力するのだが、若梅会もお手伝いさせていただいて『万博漬け』の取組を6月に実施する。『万博漬け』とは、2025年大阪・関西万博シグネチャーパビリオン『EARTH MART』にて会場内で実際に漬けられた梅干しのことで、長期保存ができる梅干しを使って万博の思い出を未来へと託すというもの。『万博漬け』は、紀州梅の会によって25年後の2050年まで保管し、『食のタイムカプセル』として引き継がれ、食ベられる。日時や場所等の詳細は、引き換えイベント開催間近に発表される予定」
 ‐万博でのPR内容は。
 「『EARTH MART』は、2025年大阪・関西万博シグネチャーパビリオンの一つとして、小山薫堂氏がプロデュースした『食といのち』をテーマにしたパビリオン。食を通じて、自然や他の動植物の命の大切さ、そして、食そのものの尊さを見つめ直すというもの。『EARTH FOODS』とは食の未来をより良くするために、世界に共有したい日本発の食の知恵。その25品目の食材のうちの一つに『梅干し』が選ばれた。梅干しは、電気も機械も使うことなく、自然の恵みと人の知恵だけで長期保存できる日本古来から伝わるフードテックだとも言える。この『万博漬け』をきっかけに、地域の人々がその価値を見つめ直し、世界中に広がることを願っている」
【2025(令和7)年3月21日第5190号5面】

若梅会
https://wakaumekai.com/

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