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九州うまかモン トピックス2025

<佐藤漬物工業(宮崎県)>新社長に佐藤仁氏

 昭和13年創業でたくあん漬、高菜漬を製造する佐藤漬物工業株式会社(宮崎県小林市)は、12月1日付で佐藤仁専務取締役が代表取締役社長に就任した。佐藤茂廣社長は代表取締役会長に就任した。
 佐藤新社長は就任に当たり「原料不足や物価高騰などに悩まされているが、今年は大根の作柄が良好。良い初年度になるよう、まずはこの冬を乗り切り、一歩ずつ成長していきたい」と話した。
【2025(令和7)年12月11日第5215号1面】

佐藤漬物工業 https://satotukemono.com/

<高菜ピラフ・チャーハン調査>酸味重視か具材バランス

高菜ピラフ(A社)


高菜ピラフ(B社)


高菜ピラフ(C社)
高菜チャーハン(D社)


 冷凍食品の具材で多用される高菜漬。日本冷凍食品協会が今年4月に発表した2024年の冷凍食品の国内消費金額は、1兆3017億円で前年比4・4%増と伸長している。
 ニチレイ社が昨年7月に公開したアンケート調査では、1年間でチャーハンは約238万tも消費されていることが分かる。また、冷凍食品協会の令和6年度のデータでは、冷凍ピラフの生産量が前年比5・8%と需要が増えている。
 本紙では、高菜特集に際し、店頭に並ぶ冷凍ピラフ、冷凍チャーハンを選出し特徴を調べた。なお大手コンビニチェーンを始め、高菜チャーハンは売り切れ、入荷待ちの店舗が複数あった。味の比較においては、高菜漬の酸味を楽しみたいユーザー向けと、高菜漬の味を抑え、具材とのバランス重視のユーザー向けの2通りに分けて商品開発されていることが分かった。
 【高菜ピラフ・チャーハン比較】
 ①高菜ピラフ(A社)
 九州産熟成高菜漬を細かく刻んでいる。これでもかと高菜漬の風味と酸味がくる。高菜漬を楽しめるよう他の具材は玉子や人参程度で、肉なし。
 ②高菜ピラフ(B社)
 ごま油が入り、高菜漬の酸味は①より抑えめ。ピラフ自体の塩気が強く、全体的に塩気が強い。高菜は刻みすぎず、長さ4㎝ほどで切っているのでシャキシャキ食感。鶏肉入り。
 ③高菜ピラフ(C社)
 国産高菜漬で、具材は国産にこだわる。高菜漬はピリッとした味。ごま油でオイリー、またかつおぶしエキスと昆布エキス入りで旨味が強い。鶏肉入り。
 ④高菜チャーハン(D社)
 九州産高菜漬を5㎝ほどにカットし、食べ応えあり。ごま油たっぷりでかつピリ辛のため、高菜漬の風味や酸味はほぼ感じられない。豚肉入り。
【2025(令和7)年10月11日第5209号9面】

<福岡県漬組> 漬物PR販売を実施 中小企業大会他で共に完売

中小企業団体九州大会での販売ブース
サンリブシティ小倉でもPR販売
 福岡県漬物工業協同組合(熊川稔也理事長)は9月11日、福岡市博多区の福岡国際会議場で開催された「第64回中小企業団体九州大会 福岡」にて、特産漬物のPR販売を行った。
 同大会は、九州・沖縄各県の中小企業者が地域や業界の枠組みを超え、広く連携することにより英知の集結と団結の強化を図り、諸政策の実現を強力に推進することを目的とするもの。
 九州・沖縄の中小企業組合関係者約1000名が参加し、挨拶に立った大会名誉会長の服部誠太郎福岡県知事は「連携がメインテーマの本大会において、九州・沖縄各県の中小企業の発展に向けた成果が得られることを大いに期待している」と参加者を激励した。
 会場には、福岡県名産特産品販売ブースが設けられ、福岡県漬組も出店。参加者には一人1000円のクーポン券が配布され、お土産は当会場内で買ってもらおうと2個500円、5個1000円の特価で販売し、見事に完売した。
 また、13日には北九州市のスーパー「サンリブシティ小倉」でも販売会を実施。サンリブのグループ会社で同組合員の関門食品・熊本秀史常務の取り計らいで行ったもので、こちらも好評のうちに完売した。
 熊川理事長は「当組合では、諸先輩方の時代から県内の“道の駅”などでPR販売会を実施してきた。コロナ禍の影響もありここ数年は中止していたが、久々に販売会を実施できて大変有意義だった」と語った。
【2025(令和7)年10月11日第5209号10面】

【トップに聞く】株式会社太陽漬物 代表取締役社長 寺田知弘氏

沢庵文化守る決意
干し大根不足で塩押し・高菜強化
 東海漬物グループの株式会社太陽漬物(鹿児島県曽於市)は、沢庵において国内トップクラスの生産規模を誇る。昨冬は干し大根原料が半作となり、同社でも一本物の「しそ味L」など売れ筋商品の休売を余儀なくされた。こうした中、寺田知弘社長は代替商品の拡販の必要性を示しつつ、鹿児島に根ざす干し沢庵の伝統は損得を超えて守る決意を語った。(大阪支社・小林悟空)
◇   ◇
ー直近の業績は。
 「8月決算は売上については微増で着地した。昨年から米の価格が高騰していた中でも野菜高の影響から沢庵の需要は大きく落ち込まなかったのは嬉しい誤算だった。しかし今期は6月から一部の干し沢庵を休売した影響が強く現れる。減収を小さく食い止めるためには希少な干し沢庵にどう付加価値をつけるか、生漬沢庵や高菜漬をどう拡販するか考えねばならない。消費者の需要に応え続けるためには、いかに国内の農業を維持していくかが極めて重要だと痛感させられた」
ー原料確保の取組は。
 「生産者向けの大根作付け説明会を実施した結果、生大根の作付面積は前年比で拡大できそうな感触を得ている。一方、干し大根は増産してくれる生産者がいるものの、高齢で引退する方もおり、先細りとなる状況は変わっていない。ここ数年は毎年契約価格を引き上げている。当然、その分は商品価格に転嫁せざるを得ない。これまで家庭で気軽に食べられてきた漬物が、嗜好品のような存在になってしまうことには食文化を揺るがしかねないという葛藤もある。しかし、今までが安すぎたために生産者が干し大根作りを続けられなくなったという事実は真摯に受け止めなければならない」
ー高くても選ばれる商品作りが求められる。
 「当社は現時点でも、市場において比較的高価格帯の商材を扱うメーカーだと自認している。それでも消費者に選ばれ続けているのは、創業以来の味を守り続けているからに他ならない。漬け方は昔ながらの製法を固守しているし、香料などの副原料も、安価なものに切り替えることなく、同じメーカーのものを使い続けている。消費者の舌は我々が思う以上に敏感だ」
ー漬物売場全体でカット・スライス商材への移行が進んでいる。
 「当社でもそれら商品の売上は伸びている。昨年は製造ラインを増設した。消費者にとっては調理の手間が省け、手頃な量目で購入できる。我々メーカーにとっても、使用する大根のサイズ規格の自由度が増し、製品単価の向上につながるなど、双方にメリットは大きい。しかし、当社としては伝統的な一本物も守り抜く方針だ。原料産地に立脚する企業として、一本物という文化を守り伝えていくことは、損得を超越した使命であると捉えている」
ー高菜漬は。
 「現在鹿児島が最大産地となった。幸い当社の近隣は問題なく、計画通りに入荷できた。高菜漬は九州から全国へと進出している最中で、料理素材としての認識も定着している。生産ラインの増設を視野に沢庵に並ぶ柱として伸び代はまだまだあると期待している。生漬沢庵とともに、今期は注力していきたい」
【2025(令和7)年9月11日第5207号4面】

<宮崎県漬物協同組合>原料対策で県と勉強会 就農者確保や業務用野菜支援で成果

野﨑理事長
野﨑副議長
宮崎漬協の勉強会
食品需給研究センター調べ(表作成:食料新聞社)
宮崎市 農業産出額の推計・漬物用大根
 【大阪支社】宮崎県漬物協同組合(野﨑偉世代表理事)は7月23日、宮崎県農政関係者らとの合同勉強会を開催。2023年より始まった本勉強会は今回で3度目。県議会議員や組合非加盟の漬物製造事業者らも招いて、漬物業界が抱える課題点の確認とその対応方針につき意見交換を行った。
 会は大薗慎吾専務理事が司会を務めて進行した。開会挨拶に立った野﨑代表理事は「漬物業界は農業と密接な関係で、国産野菜の需要拡大や連携が非常に重要。この1年間は天候不順によって原料が不作になり、価格が高騰した。そのような環境の変化に対応するため、本日は露地作物の支援、適塩、食育の取組、日本農業遺産、不作時の対応策などについて、意見を交わしたい」と勉強会の目的を述べた。
 県代表として宮崎県農業流通ブランド課課長補佐の金子貴史氏は「過去2回の勉強会で頂いた意見は漬物のみならず本県食品産業支援の全てにおいて指針となっている」と話し、昨年度より「新規就農者確保総合対策事業」や「露地園芸物物価高騰緊急対策事業」、圃場の休憩所設置支援などの取組が始まったことを紹介した。
 続いて4品目の現状につき、次の通り報告があった。括弧内は発表者。
 ▼生大根(九州農産・梅元寿敏社長)=昨年秋の残暑と干ばつによって、過去30年の経験上最悪の作柄。通常の販売ペースなら3カ月分が足りなくなるため、ブレーキの意味も込めて各社5~15%の思い切った値上げをした。しかし今年の作付については、「露地園芸物物価高騰緊急対策事業」の加工・業務用野菜作付支援事業のおかげで5~8%面積が増える。ただし、漬物用よりも切干大根用を作る農家も多い。
 高齢化・後継者不足により、無策のままなら生産農家は10年後に半減する予想。特に大根は重量野菜でキツいため避けられがち。
 気候変動の影響もあり、昔は8月頭に作付けし始めていたのが、今は9月からでないと暑くて生育できない。2月頃から他作物の栽培が始まるので、後ろ倒しではなく生産時期が短くなっている。
 ▼干し大根(野崎漬物・近藤友則部長、キムラ漬物宮崎工業・木村昭彦社長)=生大根と同様の点も多いが、干し大根特有の課題として干し作業の困難さがある。転作含め、生産者減少が著しい。今年は作付面積10%減、発芽不足で10%減、生育不良で30%減と、合計で半作。一部商品の休売も起きている。
 「干し野菜」と露地畑作の高度利用システムは日本農業遺産に認定されたが、新規就農者を一人でも確保しなければ、干し大根は本当に“過去の遺産”になると危機感を抱いている。
 ▼高菜(佐藤漬物工業・佐藤仁専務)=20年前から、北部九州より宮崎・鹿児島に生産の重心が移ってきている。大根と同じアブラナ科であり今年は不作だった。国内需要の半分は中国産が占めており国産品だけではまかない切れていないが、逆にいえば生産を増やせば売りようはある。収獲機が開発されているため、普及すれば作付けを増やせる可能性がある。 
 ▼らっきょう(上沖産業・上沖和己社長)=価格で優位性のある中国産らっきょうが市場を席巻して以来、国産が大幅に減った。市場に卸すと、他産地との競合で買い叩きも起きており収益不安定なのも問題。我々地元メーカーは契約栽培中心に切り替えて価格を安定させ、年数%ずつ栽培を拡大しようと取り組んでいる。
 これら意見に対し、県の農政関係者らは真摯に受け止めて事業に反映させていくことを約束するとともに、現時点で活用できる制度や事業を紹介した。
 昨年度から始まった新規就農者確保総合対策事業は、就農意欲がある者を農業法人等で受け入れてトレーニングを行い、その後の独立を支援する一連の事業。野崎ファーム(野﨑偉世社長)が大根生産で参画している。
 また農業者が減少している状況を逆手にとり、農地の利用集積を進めている。現在、宮崎源の農地集積率は58・6%で全国12位(1位は北海道の92・5%)。集積が進めば生産性向上が見込める。
 この他、適塩活動や食育活動に話題が及ぶと、漬物は地域に根づく伝統食品であることや食物繊維や乳酸菌が豊富な食品であることに理解を求めた。
 最後はオブザーバーとして臨席した宮崎県議会副議長の野﨑幸士氏が「これまで農業のことを考えるというと生産者さんとの対話が中心だったと思う。大量の野菜を仕入れて加工する立場のご意見は非常に有意義で、新事業に繋がったのはその証拠」と語り、継続的な連携体制の構築を約束して閉幕となった。
【2025(令和7)年8月1日第5203号12面】

九州珍味組合 副理事長は2名体制に

竹下理事長
教育・情報促進事業を推進
 九州珍味食品協同組合(竹下八十理事長)は9日、2025年度総会を佐賀県佐賀市の市民活動プラザで開催した。
 今期は役員改選期であり、竹下理事長が再任した他、新たに高橋努武氏(高橋商店社長)が副理事長に就任し、副理事長は高橋氏と高田庄一朗氏の二名体制となった。
 総会の開会に際し、竹下理事長は「2月の新年会ぶりに皆様と顔を合わせた。慎重ながらもスムーズな議案審議をお願いしたい」と挨拶した。
九州珍味組合の総会
 議長には竹下理事長、進行役は理事の三木雄太氏が務めた。第一号議案は、2024年度の事業報告並びに決算関係書類承認の件、第二号議案では事業計画並びに収支予算決定の件、第三号議案は賦課金額及び徴収方法決定の件、第四号議案は借入金残高の最高限度額決定の件、第五号議案の任期満了に伴う役員改選の件、第六号議案の今後の理事定数の件と審議され、上程された議案はすべて承認された。今期の事業では、全珍連の5月23日総会、全国珍味大会への出席、「珍味の日」の教育・情報促進事業等を予定している。
 【新役員】▼理事長:竹下八十▼副理事長:高田庄一朗、高橋努武(新任)▼理事:川原啓秀、三木雄太、小島清朗、井正成▼監事:今村公彦(敬称略)
【2025(令和7)年5月11日第5195号3面】

玄海漬 第2回玄海漬祭り開催

第2回玄海漬祭り開催

カリカリチャンジャ漬
カリカリチャンジャ漬登場
 玄海漬株式会社(高田庄一朗社長、佐賀県唐津市)は4月26日、第二回「玄海漬祭り」を本社店舗にて、四部交代制で開催した。新商品「カリカリチャンジャ漬」がお披露目された他、じゃんけん大会の実施、「粕汁とおにぎり」ワンプレート、地元唐津で人気のベーカリーneuf(ヌフ)とコラボした粕漬バゲット、また粕漬の特売価格での販売が行われた。
 「カリカリチャンジャ漬」は、同社の切干大根粕漬に、韓国の伝統的珍味〝チャンジャ〟をブレンドした新感覚の珍味で、切干大根のカリカリ食感と吟醸粕のまろやかな風味、チャンジャによる辛味のバランスが絶妙となるよう、味付けを行っている。じゃんけん大会は、「粕汁とおにぎり」ワンプレートを購入した人に参加権が与えられ、四部全てで開催。高田社長に勝利した人には、景品として小袋の粕漬が贈呈された。
【2025(令和7)年5月11日第5195号3面】
 
玄海漬

<人作(長崎県)> 生姜炊き込みご飯

人作の生姜炊き込みご飯
 株式会社人作 松本農園(松本政彦社長、長崎県島原市)は、江戸時代より120余年にわたって「島原百年生姜Ⓡ」(商標登録)を作り続けている。
 松本農園の地元・島原の土壌は、雲仙普賢岳の火山灰を多く含むフカフカの黒墨土である。水はけが良く、ミネラルなど栄養もたっぷり。しかも、日本100選にも選ばれた島原湧水をふんだんにかけて育てている。そのため同農園の「島原百年生姜Ⓡ」は、マイルドでなめらかな舌触りと、柔らかく繊維質が少ないのが特徴である。
 同社ホームページのオンラインショップでは、青果・加工品を多数取り揃える。青果の新生姜は7月中旬から発送で、現在予約を受付中。加工品の「うまかdeしょうがシリーズ」は、調味料、お菓子、ジャム・シロップなど豊富にラインナップしている。
 「人作の生姜炊き込みご飯」は、生姜ご飯が手軽に楽しめる炊き込みご飯の素。米2合用(2~3人前)で、生姜の爽やかな辛味が口いっぱいに広がる。
 「島原百年生姜Ⓡ」100%使用で、人参・油揚げも入った風味豊かな炊き込みご飯の素だ。
 内容量150g、賞味期限18カ月。
【2025(令和7)年5月1日第5194号6面】

人作
https://www.yakumiya-ginsaku.com/

<九州ゆず愛ランド>九州産「ゆず」製品の可能性探る 別府で5年ぶりの総会

九州ゆず愛ランド出席者で
長谷部会長
川津事務局長
ゆず愛ランドの総会
輸出やインバウンド需要活発
 九州のゆず、柑橘類果実の生産農家、加工関連業者の親睦を図る団体「九州ゆず愛ランド」(長谷部知秀会長)は2月28日、第24回通常総会を大分県別府市の亀の井ホテルで開催した。2020年の総会から5年ぶりの開催となった。昨年の九州産のゆずは半作~7割減の凶作で、供給面では原料が現在ひっ迫しているが、需要面では加工品の輸出やインバウンド需要で成果を上げているメーカーの声が各社から聞かれ、今後もゆず製品消費への期待は大きいことがうかがえた。
 川津峰之事務局長(川津食品社長)の司会進行で開会し「前回開催がコロナ初年で、前回と同じ会場で5年ぶりにお会いできてうれしい。久しぶりに熱く語り合ってほしく、本日『ゆず愛ランドは再発進します!』」と挨拶した。
 次に長谷部会長(つえエーピー専務)が登壇し、総会の出席者へ日頃からの謝辞を示し「コロナが明け、インバウンドによる外食需要が高まっておりうれしい。だが当社では、製品の受注に対し生産が追い付いておらず、製造現場は人手不足が深刻な状況だ。原料面では、昨年産のゆずは凶作だったが、今年産に期待している」と語った。
太田氏
富永氏
日高氏
増田氏
釘村氏
岩下氏
藤川氏
三浦氏
 続いて情報交換会に移り、川津事務局長の指名で6名が、一人五分ほどのスピーチを行った。
 トップバッターは、旬(大分県)の太田信彦常務取締役で「昨年は、ゆずの生産量シェア8割を占める一大産地である高知、愛媛、徳島の四国産が半作減~7割減で、深刻な凶作となった。これだけの凶作であるため、九州のゆず産地ではカバーできなかった。一方で、瀬戸内レモンは例年の2~3割増で豊作だった」と昨年の柑橘類の作柄を総括した。
 愛媛から参加した味彩の富永誠司代表取締役社長は「ゆず凶作の理由の一つとして、地球温暖化による気温上昇が挙げられる。当社では、ゆずをはじめとした柑橘類製品を50カ国へ輸出し、その売上を年々増やしており、まだまだ拡大できそうだ」と今後のマーケットへの期待を語った。
 本紙の菰田隆行記者は「農産物、水産物の原料不足の中、原料を組み合わせた惣菜風の食品が人気。柑橘類においてもコラボ商品の開発の余地が大いにあり、この会では良いコラボが生まれる機会になると見ている」と話した。
 CITRUS JAPAN(宮崎県)の日高勇代表取締役社長は「宮崎県日南市産の日南レモンを加工したシロップを主に製造・販売し、会社の売上は来期、前期比で1・5倍以上を見込んでいる。輸出、インバウンド向けを念頭に置いた価格設定の商品開発が数字に結びついている」と世界的に国産レモン製品が支持されていることを強調した。
 美ノ久(愛知県)の増田健司営業本部係長は「当社はからしマスタード、ゆずこしょう製品のメーカーで、米国産マスタードは依然と不作が続き、価格が高止まっている。ゆずこしょうは、原料のゆずを常に探し求めているところ」とメーカー視点で語った。
 メセナ食彩センター(鹿児島県)の釘村浩昭常務取締役が「当社売上の6割ほどは原料供給事業であり、昨年は売上に大打撃を受けた。良い話としては、昨年4月に、『マツコの知らない世界』でゆずドレッシングを紹介してもらい、放送から2カ月で1年分を出荷するほどだった」と紹介した。
 最後に、川津食品の岩下秀康取締役常務が「原料業者、メーカーなど様々な立場から意見を聞くことができ、有意義な時間だった。対面で情報交換を行う大切さを改めて感じることができた」と総括し総会、情報交換会を締めくくった。
 懇親会に移ると、乾杯はJAかみましき(熊本県)柚子部会の藤川道博副部会長が音頭を取り、「今年がゆず豊作年になり、皆様の商売が繁盛することを祈っている」と投げかけ、その後は和やかに歓談が行われた。
 中締めは、鶴見運送(大分県)の三浦政人代表取締役社長が「昨今の物価高騰で、トラックの価格が数年で2割上昇、人件費も上がり、運送業界は厳しい。また人手不足で、人材獲得に苦労している。各業界、各社課題はあるが、そのような中でも、共に困難を乗り越えていきましょう」と呼びかけ、懇親会は盛会裏の内に締めくくられた。
(菰田隆行・高澤尚揮)
【2025(令和7)年3月21日第5190号12面】

たくあん 原料不足で価格改定へ 干し大根は計画比6割作

干したくあん用大根のやぐら干し作業
 たくあんの原料となる大根が各地で不足している。特に深刻なのが干したくあんである。主要産地である南九州各社の原料入荷量は計画の6割前後となり、価格改定に向け動き始めている。
 干し大根の生産は南九州に一極集中しており、干す作業も寒風の吹く時期にしかできないため、不作が直撃した。
 前年産の在庫も払底しているため、この少ない原料でこれから一年をやりくりしていかなければならない。
 価格改定幅はまちまちだが、販路によっては30%以上の大幅値上げを実施するところもある。昨年、紀州産南高梅がそうしたように、供給を減速させるための値上げという側面もあるようだ。
 市販品ではスライス製品を中心に量目調整も行われる。また、生育不良により一本物として供給できる原料が極端に少なく、ハーフサイズや2個入りへの切り替え提案も行われる。
 生育不良の原因は、9月頃の播種時期に長雨で播種が遅れ、その後一変して雨不足となり大根が太らなかった。
 また、大根を干す作業は重労働であるため、他作物への転換を含め、干し大根生産者の減少も深刻化している。これを食い止めるためには原料買取価格の引き上げが必須であり、その価格転嫁もしていかなければならない。
 生漬けたくあん(塩押したくあん)用の大根についても、主力の九州、新潟ともに不作であるが、春作でのリカバリーが可能なため、干したくあんに比べると慎重な姿勢。ただ、大根原料以外にも光熱費や人件費をはじめ諸コストが上昇しているため、価格改定に踏み切るメーカーもあり、今後も増えていくと見られている。
【2025(令和7)年2月21日第5187号6面】

<九州新進>2月2日「つぼ漬の日」 姶良市につぼ漬191kg提供

 左から姶良市教育長の前田光久氏、姶良市の湯元市長、九州新進の新納社長、中西志津江氏
 「つぼ漬ごはん」として提供され、新納社長も子どもたちと一緒に給食を食べた
 九州新進株式会社(新納一基社長、鹿児島県姶良市)では2月2日の「つぼ漬の日」に合わせ、姶良市の小中学校用の給食メニュー「つぼ漬ごはん」などの食材として、つぼ漬を姶良市に提供した。
 この取組は2016年度から毎年行われており、学校給食で、つぼ漬を利用することにより、漬物や地域への親しみを育み、地産地消の推進が図られることと併せて、需要の拡大や産地の育成を図ることを目的としている。
 <つぼ漬贈呈式の実施>
 日時:1月28日13時10分より、場所:姶良市市役所本庁舎3階ミーティングルームA、出席者:姶良市長 湯元敏浩氏、九州新進代表取締役社長 新納一基氏ほか、式次第:つぼ漬贈呈・記念撮影
 <学校給食の提供>
 寄贈したつぼ漬は1月31日~2月6日に姶良市内の各小学校等の給食において「つぼ漬ごはん」等のメニューで子供たちに提供された。実施校は小学校17校、中学校5校、さらに幼稚園等4カ所を加え、合計26施設。提供するつぼ漬の総量は191㎏となる。姶良市立重富(しげとみ)小学校では2月3日に、給食メニューとして、実際につぼ漬ごはんが子供たちに提供された。
 つぼ漬けの日は、九州新進株式会社が南九州の伝統的な漬物である「つぼ漬」を全国的にPRするために、平成24年2月2日を「つぼ漬の日」として制定。記念日は、一般社団法人日本記念日協会により認定・登録された。
 干し上がった大根を収穫し、つぼ漬の新物の生産が始まるこの時期に合わせての命名でもある。
【2025(令和7)年2月11日第5186号20面】
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