機能性発信、食べ方提案注力
全国凍豆腐工業協同組合連合会、長野県凍豆腐工業協同組合、凍豆腐製造業公正取引協議会の3団体(各団体長:木下博隆氏)は5月20日、令和7年度総会をホテルメトロポリタン長野(長野市)で開催した。
今年度は全凍連、長野凍豆腐協組で役員改選が行われ、いずれも木下氏の再任が決まった。木下氏は、凍豆腐が持つ健康機能性の発信や、新たな食べ方提案で消費活性化に向けて取り組む意欲を語った。
昨年11月~1月に募集したレシピコンテストは、今年は7~9月に実施予定。時期を変えることで凍豆腐の新たな活用方法を発掘する。また総会後の懇親会では、前年度のコンテスト受賞作品が振る舞われた。
各団体における議事と事業内容は次の通り。
<全国凍豆腐工業協同組合連合会>
第一・二号議案で令和6年度の事業報告及び決算報告、第三・四号議案で本年度の事業計画及び予算案、第五号議案で役員改選が行われ承認された。
6年度は消費振興策として、5月に「高野豆腐が高齢者の筋肉を守る!」をテーマに研究成果を発表する記者会見を開催し、各種メディアで凍豆腐が注目される機会を創出した。11月3日の「高野豆腐の日」ではNPO法人へ会員各社の商品を寄贈、信濃毎日新聞への広告出稿を実施。レシピコンテストは、パン風レシピにテーマを絞り募集することで、レシピの深掘りを狙った。また11月に「凍り豆腐製造業の信頼性向上のための自主行動計画」を16年ぶりに改正した。
本年度はこれら事業を継続し凍豆腐の消費拡大を図る。レシピコンテストは今年、新たなテーマで7~9月に実施予定。食品ロスの削減や脱炭素の推進等、SDGs対応にも注力する。
<長野県凍豆腐工業協同組合>
6年度は、高野豆腐の日に合わせ、運営している「こうや豆腐普及委員会」のホームページをリニューアル。長野県が実施する「おいしい信州ふーど」キャンペーンに協賛して情報発信を行った。また、学校給食への普及活動として献立立案業務の補助、県連合婦人会や県栄養士会の活動に賛助金を支給した。本年度は、各種イベント時のアンケート調査による市場動向の分析と、それに即した販促資料の作成を行う。
<凍豆腐製造業公正取引協議会>
令和5年5月に景品表示法が改正されたことにより、「凍り豆腐製造業公正競争規約」において関連条項を引用していた箇所を改正した。昨年9月30日付けで官報告示された。
今年度は全凍連、長野凍豆腐協組で役員改選が行われ、いずれも木下氏の再任が決まった。木下氏は、凍豆腐が持つ健康機能性の発信や、新たな食べ方提案で消費活性化に向けて取り組む意欲を語った。
昨年11月~1月に募集したレシピコンテストは、今年は7~9月に実施予定。時期を変えることで凍豆腐の新たな活用方法を発掘する。また総会後の懇親会では、前年度のコンテスト受賞作品が振る舞われた。
各団体における議事と事業内容は次の通り。
<全国凍豆腐工業協同組合連合会>
第一・二号議案で令和6年度の事業報告及び決算報告、第三・四号議案で本年度の事業計画及び予算案、第五号議案で役員改選が行われ承認された。
6年度は消費振興策として、5月に「高野豆腐が高齢者の筋肉を守る!」をテーマに研究成果を発表する記者会見を開催し、各種メディアで凍豆腐が注目される機会を創出した。11月3日の「高野豆腐の日」ではNPO法人へ会員各社の商品を寄贈、信濃毎日新聞への広告出稿を実施。レシピコンテストは、パン風レシピにテーマを絞り募集することで、レシピの深掘りを狙った。また11月に「凍り豆腐製造業の信頼性向上のための自主行動計画」を16年ぶりに改正した。
本年度はこれら事業を継続し凍豆腐の消費拡大を図る。レシピコンテストは今年、新たなテーマで7~9月に実施予定。食品ロスの削減や脱炭素の推進等、SDGs対応にも注力する。
<長野県凍豆腐工業協同組合>
6年度は、高野豆腐の日に合わせ、運営している「こうや豆腐普及委員会」のホームページをリニューアル。長野県が実施する「おいしい信州ふーど」キャンペーンに協賛して情報発信を行った。また、学校給食への普及活動として献立立案業務の補助、県連合婦人会や県栄養士会の活動に賛助金を支給した。本年度は、各種イベント時のアンケート調査による市場動向の分析と、それに即した販促資料の作成を行う。
<凍豆腐製造業公正取引協議会>
令和5年5月に景品表示法が改正されたことにより、「凍り豆腐製造業公正競争規約」において関連条項を引用していた箇所を改正した。昨年9月30日付けで官報告示された。
【2025(令和7)年6月11日第5198号5面】
全凍連 高野豆腐は「RP」豊富
善玉菌増加で健康維持に貢献
全国凍豆腐工業協同組合連合会(木下博隆会長)は5月20日、総会に先立ち記者会見を開催。レジスタントプロテイン(以下RP)研究の第一人者として知られる、広島大学名誉教授の加藤範久氏が、高野豆腐の健康機能性研究の展望を語った。
RPとは、食物繊維などと同様に、ヒトの小腸内で消化吸収されにくい成分「ルミナコイド」の一つであると加藤氏は定義する。消化管内の善玉菌の増加に貢献し、健康維持に役立つプレバイオティクス食材。
加藤氏はこれまでRPが豊富な蕎麦や絹のタンパク質が、肥満予防や大腸がん予防に貢献することを解明してきた。
高野豆腐はその製法によって、生の大豆や豆腐よりもRPが増加している。製造時に強いプレスをかけること、低温熟成で生じる氷結晶により内部からも強い圧力がかかることで、タンパク質の構造が変化するためだと判明している。
これまでに解明された高野豆腐の健康機能性としては、①血中コレステロール低下作用、②血糖改善作用、③咀嚼回数増加作用、④血中中性脂質上昇抑制作用、⑤肥満抑制作用、⑥腸内フローラ改善作用、⑦筋萎縮予防作用、などがある。
加藤氏はこれらの研究をさらに進展させれば、高野豆腐やRPが持つ健康機能性が解明され、人々の健康に貢献できると展望を語った。また、他の食品のRPを増加させる技術開発も進んでいることを紹介した。
【2025(令和7)年6月11日第5198号5面】
RPとは、食物繊維などと同様に、ヒトの小腸内で消化吸収されにくい成分「ルミナコイド」の一つであると加藤氏は定義する。消化管内の善玉菌の増加に貢献し、健康維持に役立つプレバイオティクス食材。
加藤氏はこれまでRPが豊富な蕎麦や絹のタンパク質が、肥満予防や大腸がん予防に貢献することを解明してきた。
高野豆腐はその製法によって、生の大豆や豆腐よりもRPが増加している。製造時に強いプレスをかけること、低温熟成で生じる氷結晶により内部からも強い圧力がかかることで、タンパク質の構造が変化するためだと判明している。
これまでに解明された高野豆腐の健康機能性としては、①血中コレステロール低下作用、②血糖改善作用、③咀嚼回数増加作用、④血中中性脂質上昇抑制作用、⑤肥満抑制作用、⑥腸内フローラ改善作用、⑦筋萎縮予防作用、などがある。
加藤氏はこれらの研究をさらに進展させれば、高野豆腐やRPが持つ健康機能性が解明され、人々の健康に貢献できると展望を語った。また、他の食品のRPを増加させる技術開発も進んでいることを紹介した。
【2025(令和7)年6月11日第5198号5面】