日本食回帰で健康守る 漬物は世界に誇る食文化
全日本漬物協同組合連合会(中園雅治会長)と一般社団法人全国漬物検査協会(宮尾茂雄会長)の漬物業界2団体は15日、東京都千代田区の松本楼で2団体共催の新年賀詞交歓会を開催した。
中園会長はインフルエンザに罹患したため欠席となったが、全漬連から菅野行雄副会長、秋本薫副会長、関口悟副会長、望月啓行副会長、林野雅史副会長、全漬検の宮尾会長をはじめとする両団体役員が出席。農林水産省大臣官房新事業・食品産業部食品製造課長の野添剛司氏ら多数の行政関係者に対して、原料面、生産面、消費拡大といった業界が抱える課題や現状を説明。意見や情報を交換しながら行政とのパイプを強化し、それぞれの環境や視点で解決策を模索した。
賀詞交歓会は全漬連の真野康彦専務理事が司会進行を務め、菅野副会長が中園会長の挨拶文を代読。昨年を振り返り、恒久化する異常気象による原料不足や原料価格の高騰、大阪・関西万博で漬物や梅をPRしたこと、全漬連青年部会全国大会東京大会が新しい形でスタートしたこと、新事業として公式Xの開設や新キャラクターが誕生したことなどを説明した上で、「重点課題として、一つ目は漬物文化の継承。20代の若者で漬物を食している人の割合は20%に過ぎず、このままでは漬物文化がなくなりかねない。その原因を探り、食べていただくための対策を検討していく必要がある。二つ目は消費拡大。人口減に伴い消費量が減少する他、米価の高騰による米離れの影響も懸念されることから、漬物を料理素材として提案することで消費拡大を図る。一部メディアで紹介されたことだが、いぶりがっこがヨーロッパやアフリカで料理に活用されるなど良い事例もある。三つ目は、漬物は高塩分食品というイメージを払拭し、低塩化していて効能的にも多くの良い点があることを医療界、マスコミ、一般の方にまで広く認識していただく必要がある」と課題に対応していく考えを示した。
中園会長はインフルエンザに罹患したため欠席となったが、全漬連から菅野行雄副会長、秋本薫副会長、関口悟副会長、望月啓行副会長、林野雅史副会長、全漬検の宮尾会長をはじめとする両団体役員が出席。農林水産省大臣官房新事業・食品産業部食品製造課長の野添剛司氏ら多数の行政関係者に対して、原料面、生産面、消費拡大といった業界が抱える課題や現状を説明。意見や情報を交換しながら行政とのパイプを強化し、それぞれの環境や視点で解決策を模索した。
賀詞交歓会は全漬連の真野康彦専務理事が司会進行を務め、菅野副会長が中園会長の挨拶文を代読。昨年を振り返り、恒久化する異常気象による原料不足や原料価格の高騰、大阪・関西万博で漬物や梅をPRしたこと、全漬連青年部会全国大会東京大会が新しい形でスタートしたこと、新事業として公式Xの開設や新キャラクターが誕生したことなどを説明した上で、「重点課題として、一つ目は漬物文化の継承。20代の若者で漬物を食している人の割合は20%に過ぎず、このままでは漬物文化がなくなりかねない。その原因を探り、食べていただくための対策を検討していく必要がある。二つ目は消費拡大。人口減に伴い消費量が減少する他、米価の高騰による米離れの影響も懸念されることから、漬物を料理素材として提案することで消費拡大を図る。一部メディアで紹介されたことだが、いぶりがっこがヨーロッパやアフリカで料理に活用されるなど良い事例もある。三つ目は、漬物は高塩分食品というイメージを払拭し、低塩化していて効能的にも多くの良い点があることを医療界、マスコミ、一般の方にまで広く認識していただく必要がある」と課題に対応していく考えを示した。
菅野副会長は、「日本人は一汁一菜の食文化を基本としてきた。ご飯と味噌汁と漬物は基本の食事だったが、戦後、米文化からパン文化に変化した。国内の風潮として塩は高血圧につながるということで、医療関係、栄養士から味噌汁と漬物は敬遠され続けてきた。しかし、漬物や味噌は発酵食品で1回に摂る量は少ないことや、漬物や味噌に入っているカリウムにはナトリウムを体外に排出する作用があり、日本食の回帰が日本人の健康を守ること、医療費を抑えて食料自給率を高めることにつながるということを日本及び業界を挙げてPRする必要があると考えている」と述べ、開会の挨拶とした。
来賓紹介に続いて野添氏、独立行政法人農林水産消費安全技術センター理事長の木内岳志氏が来賓挨拶を行い、野添氏は「昨年成立した食料システム法では、コストを適正に反映した価格を形成するということを目指している。適正な価格を形成して物価が上がっていく中で、それを上回る賃金の実現を目指していくわけだが、肝になるのは生産性を向上させていくこと。補正予算等で機械化を推進していく施策についても支援をさせていただくのだが、活用できる施策を利用していただいて業界の発展につなげていただきたい」とバックアップしていく姿勢を示した。
木内氏は「米についても需要に応じた生産ということが課題になっているが、漬物も人口が減っていく中で需要を作っていかなければならない状況。一つは輸出になると思うが、堅調なインバウンドに乗じて漬物が海外で広がっていくための努力は必要になると思う。当センターは昭和24年に輸出食品検査場として始まり、77年が経つ。これからも漬物JASの品質はもちろん、目や耳など五感に訴えるPRをしながら付加価値を高めてみんなが儲かり、世界に誇れる食文化として漬物を広げていただきたい」と期待を寄せた。
続いて宮尾会長が乾杯発声を務め、「一昨年12月に『漬物の力はなぜスゴイ?』という書籍を出したのだが、その中には漬物は高塩ではないということやナトカリ比について解説している。ナトリウムを体外に排出する作用があるカリウムは生野菜よりも漬物の方が多くなる場合が多く、ぬか漬にすると2、3倍になる。また先日、文部科学省から連絡があり、中学校卒業程度認定試験問題の国語の試験で本の内容を引用している、と連絡があった。色々な形で漬物の健康力が広がるように活動していきたい」と抱負を語り、乾杯の音頭を取った。
漬物業界と行政関係の出席者が挨拶及び情報交換を行った後、日本漬物産業同友会会長の遠藤栄一氏と日本食糧新聞社副社長の平山勝己氏が挨拶を行い、遠藤氏は「当会は輸入原料を使用しているメーカーが多いのだが、円安が進んで1ドル105円が160円になっても売値が変わらない状況となっていることは非常に厳しいと言わざるを得ない。もう少し為替にも目を向けて円安に応じた価格形成も真剣に検討していただきたいと思っている」と輸入原料の実情を訴えた。
再び歓談の時間を過ごした後、真野専務より漬物グランプリ2023の学生の部でグランプリを受賞(「×(かける)キムチ」)した大阪偕星学園高等学校のキムチ部の活動が映画化される話が浮上していることを発表するなど、明るい話題も提供された。
最後に秋本副会長が中締めの挨拶に立ち、「業界はシュリンクしているが、私は漬物が今後ブレークする食品になると確信している。食物繊維が多く、植物乳酸菌も摂れる漬物は腸活に最適な食品。唯一の欠点は塩分だが、1食分の塩分は少ないことに加え、野菜のカリウムがナトリウムを排出してくれるので深刻な状態にはならないのだが、国民はそのようなことを知らない。地元の小学校のPTAで話しているが、焼け石に水。農水省など大きな力があるところに正しい情報を発信していただき、漬物は世界に誇る食品だということを訴えていきたい」と改めて行政に支援を求め、三本締めで閉会となった。
来賓紹介に続いて野添氏、独立行政法人農林水産消費安全技術センター理事長の木内岳志氏が来賓挨拶を行い、野添氏は「昨年成立した食料システム法では、コストを適正に反映した価格を形成するということを目指している。適正な価格を形成して物価が上がっていく中で、それを上回る賃金の実現を目指していくわけだが、肝になるのは生産性を向上させていくこと。補正予算等で機械化を推進していく施策についても支援をさせていただくのだが、活用できる施策を利用していただいて業界の発展につなげていただきたい」とバックアップしていく姿勢を示した。
木内氏は「米についても需要に応じた生産ということが課題になっているが、漬物も人口が減っていく中で需要を作っていかなければならない状況。一つは輸出になると思うが、堅調なインバウンドに乗じて漬物が海外で広がっていくための努力は必要になると思う。当センターは昭和24年に輸出食品検査場として始まり、77年が経つ。これからも漬物JASの品質はもちろん、目や耳など五感に訴えるPRをしながら付加価値を高めてみんなが儲かり、世界に誇れる食文化として漬物を広げていただきたい」と期待を寄せた。
続いて宮尾会長が乾杯発声を務め、「一昨年12月に『漬物の力はなぜスゴイ?』という書籍を出したのだが、その中には漬物は高塩ではないということやナトカリ比について解説している。ナトリウムを体外に排出する作用があるカリウムは生野菜よりも漬物の方が多くなる場合が多く、ぬか漬にすると2、3倍になる。また先日、文部科学省から連絡があり、中学校卒業程度認定試験問題の国語の試験で本の内容を引用している、と連絡があった。色々な形で漬物の健康力が広がるように活動していきたい」と抱負を語り、乾杯の音頭を取った。
漬物業界と行政関係の出席者が挨拶及び情報交換を行った後、日本漬物産業同友会会長の遠藤栄一氏と日本食糧新聞社副社長の平山勝己氏が挨拶を行い、遠藤氏は「当会は輸入原料を使用しているメーカーが多いのだが、円安が進んで1ドル105円が160円になっても売値が変わらない状況となっていることは非常に厳しいと言わざるを得ない。もう少し為替にも目を向けて円安に応じた価格形成も真剣に検討していただきたいと思っている」と輸入原料の実情を訴えた。
再び歓談の時間を過ごした後、真野専務より漬物グランプリ2023の学生の部でグランプリを受賞(「×(かける)キムチ」)した大阪偕星学園高等学校のキムチ部の活動が映画化される話が浮上していることを発表するなど、明るい話題も提供された。
最後に秋本副会長が中締めの挨拶に立ち、「業界はシュリンクしているが、私は漬物が今後ブレークする食品になると確信している。食物繊維が多く、植物乳酸菌も摂れる漬物は腸活に最適な食品。唯一の欠点は塩分だが、1食分の塩分は少ないことに加え、野菜のカリウムがナトリウムを排出してくれるので深刻な状態にはならないのだが、国民はそのようなことを知らない。地元の小学校のPTAで話しているが、焼け石に水。農水省など大きな力があるところに正しい情報を発信していただき、漬物は世界に誇る食品だということを訴えていきたい」と改めて行政に支援を求め、三本締めで閉会となった。
【2026(令和8)年1月21日第5219号1・2面】
1社から11名が初級受験
全日本漬物協同組合連合会(中園雅治会長)が行う農産物漬物製造業技能実習評価試験の初級試験が17日、大阪市中央卸売市場本場業務管理棟で実施された。
調味漬メーカー1社からフィリピン人6名、中国人5名が受験した。試験委員は、大阪府漬物事業協同組合から辻博文副理事長、松本智文理事の2名、漬物製造管理士1級の有資格者からは林野賢寛氏(堺共同漬物)と阪本俊治氏(カカシ食研)が務めた。試験補佐は、1級取得の八尾奈緒子氏(みやまえ)1名。主席試験委員は松本理事が担当した。
試験では学科試験、実技試験(判断等試験、製作等作業試験)が実施され、試験問題は読み上げ方式で行われた。製作等作業試験では、きゅうりの浅漬を製作した。
試験を終え、主席試験委員の松本氏は「試験委員として、業界貢献ができ光栄に思っている。全漬連では2月に評議委員会を行い、技能実習評価試験の運営や試験内容をアップデートできるよう意見交換される予定だ。試験委員の負担が軽減され、今後も安定的に試験運営ができることを願っている」とコメントした。
調味漬メーカー1社からフィリピン人6名、中国人5名が受験した。試験委員は、大阪府漬物事業協同組合から辻博文副理事長、松本智文理事の2名、漬物製造管理士1級の有資格者からは林野賢寛氏(堺共同漬物)と阪本俊治氏(カカシ食研)が務めた。試験補佐は、1級取得の八尾奈緒子氏(みやまえ)1名。主席試験委員は松本理事が担当した。
試験では学科試験、実技試験(判断等試験、製作等作業試験)が実施され、試験問題は読み上げ方式で行われた。製作等作業試験では、きゅうりの浅漬を製作した。
試験を終え、主席試験委員の松本氏は「試験委員として、業界貢献ができ光栄に思っている。全漬連では2月に評議委員会を行い、技能実習評価試験の運営や試験内容をアップデートできるよう意見交換される予定だ。試験委員の負担が軽減され、今後も安定的に試験運営ができることを願っている」とコメントした。
【2026(令和8)年1月21日第5219号2面】
全漬連青年部会全国大会 大阪大会は10月16日に
第44回全日本漬物協同組合連合会青年部会全国大会大阪大会(中村武史大会会長=大阪府漬物事業協同組合青年部部長)が、10月16日(金)に大阪市阿倍野区のあべのハルカス25階貸会議室で開催される。
全国の漬物に携わる若手が一堂に会し、業界の未来を展望する。
同大会は、昨年の東京大会からその運営形式を大きく刷新した。開催地青年部による運営負担軽減や参加会費の抑制を図り、将来にわたって継続可能な大会を目指している。
今大会もその方針を継続し、従来の形式にとらわれないカジュアルな雰囲気の中で、会員同士がより円滑に交流できる場として計画されている。
中村大会会長は「大阪からは青年部という枠にとらわれず親組織からも多数参加いただく。全国の皆様もぜひ気軽にお越しいただきたい」と話す。
会場となる会議室は、最大300名を収容可能な規模を誇る。JR天王寺駅、地下鉄天王寺駅、近鉄阿倍野橋駅から直結しており、新幹線の新大阪駅や各空港(大阪国際空港、関西国際空港、神戸空港)からのアクセスも良好なため、200名以上の参加を見据える。
なお、次期大会の開催地については、佐賀県が名乗りを挙げている。伝統ある漬物文化の継承と、時代の変化に即した組織運営の両立に向け、大阪での議論に注目が集まる。
全国の漬物に携わる若手が一堂に会し、業界の未来を展望する。
同大会は、昨年の東京大会からその運営形式を大きく刷新した。開催地青年部による運営負担軽減や参加会費の抑制を図り、将来にわたって継続可能な大会を目指している。
今大会もその方針を継続し、従来の形式にとらわれないカジュアルな雰囲気の中で、会員同士がより円滑に交流できる場として計画されている。
中村大会会長は「大阪からは青年部という枠にとらわれず親組織からも多数参加いただく。全国の皆様もぜひ気軽にお越しいただきたい」と話す。
会場となる会議室は、最大300名を収容可能な規模を誇る。JR天王寺駅、地下鉄天王寺駅、近鉄阿倍野橋駅から直結しており、新幹線の新大阪駅や各空港(大阪国際空港、関西国際空港、神戸空港)からのアクセスも良好なため、200名以上の参加を見据える。
なお、次期大会の開催地については、佐賀県が名乗りを挙げている。伝統ある漬物文化の継承と、時代の変化に即した組織運営の両立に向け、大阪での議論に注目が集まる。
【2026(令和8)年1月11日第5218号7面】
漬物2団体 賀詞交歓会を1月15日に開催
全日本漬物協同組合連合会(中園雅治会長)と一般社団法人全国漬物検査協会(宮尾茂雄会長)は、漬物業界2団体共催による行政との新年賀詞交歓会を1月15日に開催する。
同交歓会は、漬物業界に関係する行政等の担当者と業界団体幹部が一堂に会し、情報交換を行う場となっている。
日時:1月15日12時~
会場:日比谷・松本楼(東京都千代田区日比谷公園1‐2)
同交歓会は、漬物業界に関係する行政等の担当者と業界団体幹部が一堂に会し、情報交換を行う場となっている。
日時:1月15日12時~
会場:日比谷・松本楼(東京都千代田区日比谷公園1‐2)
【2026(令和8)年1月1日第5217号7面】
新春懇談会を2月5日に開催
関東漬物協議会(関口悟会長)は、2月5日に令和8年新春懇談会を開催する。
日時:2月5日16時~
場所:アートホテル日暮里ラングウッド 6Fエテルノ
内容:新春懇談会16時~18時 アトラクション「浅草振袖」
受付:15時30分~
日時:2月5日16時~
場所:アートホテル日暮里ラングウッド 6Fエテルノ
内容:新春懇談会16時~18時 アトラクション「浅草振袖」
受付:15時30分~
【2026(令和8)年1月1日第5217号7面】



























