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「ザ・特集」リード2026

<春を呼ぶ商材特集>「桜花漬」希少価値高まる

桜の花を塩漬した「桜花漬」
恵方巻の定番具材「桜でんぶ」
 春の訪れを感じさせる希少な素材として利用されている「桜花漬」。和菓子やパンなどの食品だけではなく、飲料などにも活用され、季節の売場に欠かせない存在となっている。
 かながわの名産100選に認定されている「八重桜の塩漬け」(桜花漬)は、主に小田原市と秦野市の八重桜を使用し、国内生産量の約8割を占めている。年明けから春にかけて出荷のピークとなり、現在は最需要期を迎えている。
 「桜」は、外国人にとって日本をイメージさせる存在で、桜関連商品は外国人観光客から高い人気を誇る。箱根では外国人観光客が大幅に増加しており、2024年の観光客数が6年ぶりに2000万人(国内外含む)を突破。「桜花漬」の売れ行きも好調となっている。
 だが、近年は供給面に問題を抱えており、需要に供給が追い付いていない状況が続いている。桜の花の収穫期間は花が咲いてから約1週間しかないため、短期間での人の確保や収穫期の天候などの影響が収穫量を大きく左右する。天候や作柄の問題ではないため、不作というよりも減産といった表現の方が当てはまる。
 2025年産の収穫量は前年の7割程度と見られ、大幅な減産となった。「桜花漬」に対する問い合わせなどが増加していることから需要は増えているものの、収穫量は減少傾向にあるため供給できていない状況だ。
 各社では原料の買い取り価格を上げるなどの対応を行っているが、生産者の減少に歯止めはかからず、収穫量を維持することが困難になっている。あればあるだけ売れる「桜花漬」だが、その価値や希少性は以前にも増して高まっている。
 また、白身魚の身をほぐして煎りあげ薄紅色に色付けした「桜でんぶ」も春を想起させる商材。ちらし寿司や巻き寿司の具材として欠かせない一品であり、恵方巻の定番具材としてもお馴染みだ。
 節分の恵方巻は近年、家族揃って楽しめるイベントとして定着、今年も「桜でんぶ」の需要の高まりが期待される。
【2026(令和8)年1月21日第5219号6面】

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<長野東・中・北信特集>「野沢菜」惣菜向け伸長 原料確保と高付加価値化が課題

長野県小海地区の野沢菜畑
 昨年10月に開催された令和7年度長野県園芸特産振興展の第69回漬物品評会には、浅漬物の部で有限会社とみき漬物(野沢温泉村)の「昔ながらの野沢菜漬」、本漬物の部で岡本商店有限会社(木島平村)の「しょうゆ風味野沢菜」が、最高賞となる農林水産大臣賞に選出された。
 浅漬、本漬の両部門ともに野沢菜漬が大臣賞に選出されたことに加え、野沢菜発祥の地である北信エリアの2社が大臣賞を受賞したことは、長野県の特産品である野沢菜漬の価値を改めて発信していく上で、貴重な機会となった。
 野沢菜業界の課題となっているのが生産者の減少や天候不順による不安定な原料状況。昨年も夏場にかけて原料が不足、一部メーカーでは出荷調整を余儀なくされた。
 一方、野沢菜漬の需要は堅調だ。近年、浅漬製品だけでなく本漬製品の認知度が上昇。乳酸発酵の酸味が楽しめるべっ甲色の野沢菜漬も人気だ。おやきや油炒めの具材など惣菜向けも伸長しており、今後も需要拡大が期待される。
 需要に供給が追い付かない状況の中、野沢菜漬メーカーは、いかに原料を確保し、付加価値をつけて販売できるかがテーマとなっている。
(藤井大碁)
【2026(令和8)年1月11日第5218号1面】

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<霞ヶ浦特集>「100年フード」認定PR

農林水産大臣賞を受賞した「白魚佃煮 紅白」
 霞ヶ浦北浦では近年ワカサギの不漁が続く中、ワカサギに代わる特産品として大きな期待が寄せられているのがシラウオだ。
 昨年11月に開催された令和7年度茨城県水産製品品評会の霞ヶ浦北浦部門では、有限会社原田水産(小美玉市高崎)の「白魚佃煮 紅白」が最高賞となる農林水産大臣賞を受賞した。 「白魚佃煮 紅白」は、霞ヶ浦産のシラウオをワインを使用した特許製法で炊き上げた製品。赤・白2種類のワインを使用し、味わいとともに、紅色と白色に染まったシラウオの美しさが高い評価を得た。
 ワカサギの不漁が続く中、霞ヶ浦北浦の水産加工メーカーでは、シラウオを始めとする限られた霞ヶ浦の水産資源を最大限に生かし、これまでにない発想で、付加価値を付けて販売していくことが求められる。
 昨年、“霞ヶ浦北浦の魚介類食文化~佃煮・煮干し・釜揚げ”が文化庁「100年フード」に認定された。霞ヶ浦北浦水産加工業協同組合(小沼和幸組合長)では、のぼり旗やシールなどを制作し、「100年フード」認定のPRに力を注ぐ。
(藤井大碁)
【2026(令和8)年1月11日第5218号1面】

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<節分いわし特集>いわし甘露煮の食文化定着

節分に魔除けとして飾られる柊鰯(ひいらぎいわし)
 今年の節分の恵方は「南南東やや南(165度)」。恵方巻は、コンビニや回転寿司が予約合戦でしのぎを削り、うなぎや肉入りの「豪華系」と、素朴で少量サイズの「コスパ重視系」で二極化している。
 各社、購入特典やポイントを打ち出し、節分商戦を盛り上げる。恵方巻の他、節分に食べたくなるのは、大豆といわし。
 節分に鬼除けのために焼きいわしを食べる慣習は、平安時代の京の都よりあるものの、全国的に広まってきたのは、意外と昭和以降のこと。テレビや雑誌などで西日本の節分の風習を紹介したことがきっかけとなり、食品メーカーやスーパーが「冬が旬のいわしも食べてほしい」と販促を掛けたことから、全国で節分に焼きいわしが食べられるようになった。
 時代変化の中で、消費者は食の簡便化を好むようになり、現在では焼きいわしよりも、節分にはいわし甘露煮を購入したいというユーザーも定着化してきた。いわし甘露煮の一大産地、愛知県のメーカーは、「年間を通して、おせちとともに、甘露煮がよく売れるイベントごとといえる。毎年、いわし甘露煮の出荷量を増やしていて、年々期待感が大きくなる」と話す。さらに今年は、「劇場版『鬼滅の刃』 無限城編 第一章 猗窩座再来」のテレビ放送が夏に予定されている。鬼と鬼除けに関心が一層高まっていく年となり、節分商材の販売拡大が継続して見込めそうだ。(大阪支社・高澤尚揮)
【2026(令和8)年1月11日第5218号13面】

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