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「ザ・特集」リード2026

<群馬こんにゃく特集> 早急な価格改定必要に 需要拡大の取組が活発化

「黒蜜きなこがけこんにゃく」をPRする岩崎下仁田町長
 この半年間で、こんにゃく業界を取り巻く環境は大きく変化した。農林水産省の発表では令和7年度産こんにゃく芋の収穫量は3万8500t(前年比25%減少)となり、昭和29年以来となる約70年ぶりの記録的な不作となった。
 供給量が限られる中、生芋価格が上昇、それに伴いこんにゃく粉の価格も前年比2~3倍と急騰している。今後の作付に必要な種芋についても、数量が減少しており、原料高騰が長引く可能性が指摘されている。
 昨夏まで、こんにゃく業界の課題は原料価格の低迷とそれに伴う生産者の減少であったが、この半年間で状況は一変。こんにゃくメーカー各社では原料価格の急騰を受け、採算が悪化しており、早急な製品価格の改定が迫られている。
 一方、こんにゃく需要拡大のための取組は活発化している。生産者団体である群馬県こんにゃく研究会(後藤功也会長)では、昨年”しらたきサラダ”のレシピ提案を始めとする消費拡大活動をスタート。それと連携する形で各自治体でも様々な取組が行われている。
 3月22日には、下仁田町こんにゃく消費拡大イベント(主催:下仁田町、ソーシャルマルシェ&キッチンGINGHAM)が前橋市の群馬県庁にて開催され、下仁田町の岩崎正春町長が出席。下仁田町が新たなこんにゃく料理として提案している「黒蜜きなこがけこんにゃく」をPRした。
【2026(令和8)年 4月1日第5225号1面】

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<愛知特集> 発酵の伝統と科学 「都市と農」隣り合う地で

リニューアルした愛知県漬物協会ホームページ
  愛知県は国内第3位のGDPと第4位の人口を誇る巨大経済圏である。国内屈指の工業地帯であり消費地であり、さらには全国トップクラスの農業生産量を維持し続ける「都市と農」が融合した地域と言える。
 その一方で、愛知は和食の礎となる発酵食文化を築いてきた歴史ある土地でもある。現在、愛知県が主導する「あいち発酵食めぐり」に象徴されるように、官民を挙げた伝統継承への熱量は高い。
 この歴史ある発酵食文化の価値を、再定義しようという動きも進んでいる。それを可能としているのが、愛知という大都市ならではの高度な産業集積と、モノづくりに対する飽くなき探究心だ。業界最大手の一角である東海漬物が構える「漬物機能研究所」は、漬物に秘められた健康機能性の可能性を掘り下げようとしている。
 また、愛知県漬物協会による技術研究会においても、信州大学の田中沙智教授(免疫学)を招聘し、最新の知見を取り入れるなど、アカデミアとの連携も加速している。3月30日には協会ホームページをリニューアルし、特産漬物の歴史やアレンジレシピを掲載。発信の強化を図る。
 商品開発の面でも、ダイニチ食品「愛知のキムチ」、丸越「うみゃ~でキムチ」、三井食品工業「でらうまキムチ」のように、キムチに限ってみても地域色を打ち出した商品が各社から発売されている。これは、大消費地を背景とした旺盛なマーケティング力と、新鮮な原料を確保できる産地の近接性が、創造的な商品開発を支えている証左と言えるだろう。
 伝統と科学の融合、そして隣接する消費地と産地。愛知という類まれな環境を歩む漬物業界を取材した。
(小林悟空、高澤尚揮)
【2026(令和8)年 4月1日第5225号1面】

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<梅特集>作柄に多くの不安要素も ドローン活用で作業効率化

梅林で肥料を散布するドローン
 紀州南高梅は昨年の作柄が一昨年に続いて2年連続の凶作となり、原料不足が大きな問題となっている。
 今年は平年作以上の作柄が期待されているが、一部地域で開花が早まったことや、温暖化等の影響でめしべが成長していない花が広範囲で見られるなど、多くの不安要素が指摘されている。
 JAわかやまが1月22日に実施した着蕾調査によると、南高梅の着蕾数は平年比82%、7割作となった昨年比81%と約2割減となっている。また、毎年4月には雹が降っており、昨年は1カ月で4回の降雹があったため、甚大な被害が発生した。
 一昨年の作柄が4割作で昨年は7割作だったため、2年分を足しても1年分の原料しかない計算になり、原料はタイトな状況が続いている。
 昨秋には多くのメーカーが2年連続となる値上げを実施した。小売店で販売されている国産の梅干し製品の売価は2年前の30~50%上昇しており、物価高が続く中で消費者の支持を得られなくなってきている。
 出荷にブレーキがかかったことで新物が入ってくる秋まで原料がつながる見通しがついたことは不幸中の幸いと考えられるが、売場の縮小や需要の減少はマーケットのシュリンクにつながる可能性もあり、マイナス面も大きい。
 大手メーカーは代替えとして中国産原料を使用した商品で売場をカバー。中国産は国産よりも価格の優位性があり、企業によっては中国産の売上が国産を上回るケースも出てきている。
 毎年5月下旬から青梅の出荷がスタートし、自社で漬け込むメーカーの購入意欲は強いと予想される。供給に対して需要が多ければ価格は当然、上昇する。仮に平年作程度の作柄だったとしても、2年連続の凶作で原料がタイトになっていることを考えると、スタートから価格が高値で推移する可能性がある。
 メーカーとしても原料が高くなれば製品価格に転嫁せざるを得ないのだが、価格が今より上がれば消費者離れにつながる可能性もある。梅業界は厳しい局面を迎えている。
 原料の安定確保については、他の農産物と同様に農家の高齢化や減少も課題となっている。梅の生産量が減れば市場規模を維持できなくなるため、最重要課題と位置付けられる。
 紀州梅の会の青年部組織である若梅会では、その解決策の一つとして、2月27日にドローンの活用をテーマにした研修会を実施した。今回テストを行ったドローンの最大積載量は70kgで、スクリュー型のオーガ式で正確な散布が可能。田辺市の梅畑でドローンを使用した肥料のテスト散布を行った。
 山間部など斜面での生産は、平地と比べると重労働で水や肥料、農薬の散布も困難だったが、ドローンによる散布では、人の手で1時間かかっていた作業を2分で行い、単純計算で作業効率が30倍上がったことを実証。この日は若梅会メンバーの他、近隣の農家も見学に訪れ、ドローン活用時の効果や課題を共有した。
 昨年12月まで若梅会の会長を務めた濱田朝康氏(濱田社長)は、「斜面にはスプリンクラーを設置しにくく作業も重労働なのだが、ドローンを使用すれば斜面での生産も復活する。後継者が農園を継がない理由の中に、作業の負担が大きいということがあるのであれば、それは解消できる。費用の問題もあるが、補助金制度もあるようだ。生産量を維持するためには機械化を進めるしかないので、産地としても真剣に検討する必要がある」と前向きな見解を示した。
 世界農業遺産「みなべ・田辺の梅システム」は、認定から10年目を迎えた。持続可能な梅産業の構築に向けて、一歩ずつでも着実に踏み出していく必要がある。
【2026(令和8)年3月21日第5224号1面】

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<塩特集> 社会を支える必需品 中東情勢で揺らぐ安定供給

 塩は人間の生命維持から工業、医療に至るまで、社会を支える不可欠な物質だ。
 これまで「あって当然のもの」として享受されてきた塩だが、近年、その安定は事業者のたゆまぬ努力と、微妙なバランスのもとに成り立っていたことが浮き彫りになりつつある。
 2022年のロシアによるウクライナ侵攻時、化石燃料の価格は急騰した。製塩にかかるコストが上昇したことで、各社は値上げを余儀なくされたことは記憶に新しい。
 そして今年、2月28日に米国・イスラエルによる対イラン大規模攻撃により、中東情勢が緊迫化。ホルムズ海峡が事実上の封鎖状態となり、原油をはじめ運輸が停滞し始めている。製塩コストは勿論のこと、運賃、包材費などにも影響を及ぼしていくことは明らかだ。
 しかし、事業者らもただ手をこまねいていたわけではない。こうした事態を見据え、様々な対応策を進めてきた。
 一つが生産性の向上だ。4月には青い海(沖縄県)が新工場を稼働させる。イオン交換膜製塩を行う日本塩協会4社も、高効率な生産手法の確立を急いでいる。
 また、付加価値の創出と単価向上を図る動きも活発だ。市販品ではスパイスなど他素材との組み合わせや、利便性を高めた商品が多数発売されている。業務用では純度など、安定した品質が最大の価値として追及され続けている。
 今回の塩特集では、激動の時代において安定供給と新たな価値創造に挑む、各社の取組を紹介する。
【2026(令和8)年 3月21日第5224号1面】

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<全国水産加工たべもの展特集>農水大臣賞4品決する 味や健康性、市場性も評価

 【大阪支社】第68回全国水産加工たべもの展の受賞作品が発表された。栄えある農林水産大臣賞を受賞したのは、水産ねり製品部門から「蒲穂子」(大寅蒲鉾、大阪府)、水産物つくだ煮部門から「華ちりめん梅煮」(山忠横田水産、大阪府)、加工昆布から「極みの逸品おぼろ月夜」(敦賀昆布、福井県)、節類から「波頭 軽軽削り」(まるてん、三重県)の4品だった。
 以下、水産庁長官賞16品、大阪府知事賞32品が受賞した。
 今回は全国から、4部門合計で824品の応募があった。部門ごとの一次審査を経て20品ずつに絞られ、2月18日には最終審査が行われた。審査委員は、学識者や一次生産者、行政、業界団体関係者らが務め、食味の良さは勿論のこと、外観や地域性、健康性、市場性など多様な角度から審査を行った。
 審査委員長を務めた近畿大学農学部名誉教授の塚正泰之氏は「昨年ある方から頂戴した歳暮にはたべもの展の受賞シールが貼られていた。良いものを選ぶときの目印になっているということだろう。逸品を発掘し、未来へ繋いでいく足がかりを作れるよう厳正な審査を行う」とたべもの展の意義を語った。
 なお、たべもの展は水産加工業関係者の生産意欲の増進と品質の向上並びに生産技術の改善に資し、業界の健全な発展を期することを目的として昭和26年に第一回目が開催され、現在は2年に1度のペースで開催されている。農林水産大臣賞受賞作品は、農林水産祭に出品される。過去には最高賞となる天皇杯受賞作品を輩出した実績も持つ、歴史ある展示品評会である。
【2026(令和8)年3月21日第5224号11面】

<群馬特集> 漬物出荷額全国2位 カリカリ梅の市場拡大

道の駅「まえばし赤城」
 群馬県は昨年発表された経済産業省「経済構造実態調査」において県別漬物出荷金額(2023年)が2年連続で全国2位となった。出荷金額の全国シェアは7・3%となっており、県内では豊富な農作物を生かした漬物製造が盛んに行われている。
 梅の生産量においても群馬県は全国2位。箕郷、榛名といった梅産地では、梅の花が、例年より1週間程早い3月6日頃に満開になった。群馬産地では近年、雹害などの影響により不作が続いている。昨年も梅の生育は良好だったものの、4月の降雹により傷が付いたり落下した梅の割合が多く、収穫量が伸び悩んだ。 群馬特産のカリカリ梅は昨年、SNSでインフルエンサーが食べ比べ動画を投稿したことを機に、若い世代からの注目度が上昇、市場が拡大した。今年も猛暑の到来に向けて、需要の増加が予想されており、梅の豊作を期待する声は大きい。
 群馬県は関東地方で最多となる33カ所の「道の駅」を有する。2023年にオープンした道の駅「まえばし赤城」は、月刊情報誌「田舎暮らしの本」(宝島社)の「2026年版道の駅大賞」にて全国1位に輝き、2年連続での栄誉となった。「食べる・遊ぶ・癒やされる」が全て揃った、全国でもトップクラスの道の駅として評価された。同道の駅には、群馬の特産品を求めて休日はもちろん、平日にも大勢の来客が訪れている。
【2026(令和8)年 3月11日第5223号1面】

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<東京特集> 伝統食品の顔ぶれ華やか "東京ブランド"価値高まる

大勢の外国人観光客が訪れる浅草・雷門
 昨年12月に一般財団法人森記念財団都市戦略研究所により発表された「世界の都市総合力ランキング(GPCI)2025」において、東京は2008年の調査開始以来、初めて2位となった。観光地の充実度や物価水準の低さなどが評価され、前回まで2位だったニューヨークを逆転した。
 2024年に東京を訪れた外国人旅行者(インバウンド)は約2479万人にとなり、過去最高を記録。日本の首都である東京は世界的な観光地としてもその地位を確固たるものにしている。
 その魅力は伝統文化と最新技術の融合。浅草寺や東京タワーなどの観光スポット、ハイレベルな外食店、アニメ文化などが外国人旅行者を魅了している。
 東京は伝統食品の顔ぶれも華やかだ。江戸時代の宝田恵比寿神社例祭にまで起源を遡るべったら漬、江戸の佃島が発祥とされる江戸前佃煮、江戸時代から親しまれてきた江戸甘味噌、江戸東京野菜である練馬大根を用いた練馬沢庵など、伝統技術を生かした製法で作られる〝東京ブランド〟の産品はその価値を高めている。【東京特集7・8面】
【2026(令和8)年3月1日第5222号1面】

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<飯田特集> 南信州の野沢菜や小梅 ”日本一の焼肉の町”としてPR

飯田市を流れる天竜川
 飯田・下伊那地域を中心とした南信州エリアは天龍峡や下栗の里といった美しい景勝地と共に、野菜や果物など食材の宝庫としても知られる。
 その新鮮な野菜を使用した漬物業も盛んで、南信州エリアの漬物メーカーでは、信州を代表する漬物である野沢菜漬や下伊那地方原産の「竜峡小梅」を使った小梅漬など様々な漬物を製造している。
 「竜峡小梅」は円形で種が小さく、小梅ながら果肉が多いのが特長で、加工しても実がしっかりと硬いことから、カリカリした食感を楽しめる。近年は、生産者が減少しており、その希少価値が高まっている。
 また飯田市は、人口1万人あたりの焼肉店舗数が全国の市の中で最も多い〝日本一の焼肉の町〟としても知られる。
 令和2年には11月29日が「飯(11)田焼肉(29)の日」として記念日登録された。飯田市では毎年11月を「飯田焼肉月間」と銘打ち、飯田焼肉のPRを行っている。昨年11月にも「クイズラリー飯田焼肉検定」「X投稿キャンペーン 飯田焼肉の日と叫ぼう」など様々な企画が実施され、盛り上がりを見せた。(藤井大碁)
【2026(令和8)年2月11日第5221号1面】

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<静岡特集> 訪日外国人客から注目 抹茶、わさびなど豊富な食材

富士山などの多様な風土が豊富な食材を生む
 訪日外国人観光客が増加する中、その目的地として静岡県に注目が集まっている。日本一の標高を誇る富士山や御殿場プレミアム・アウトレットなどの観光スポットの他、わさびや抹茶といった日本の伝統的な食材が揃っていることも県の魅力を押し上げている。
 2024年には推計126万人の外国人観光客が静岡県を訪れた。足元では日中関係の悪化により中国人観光客が減少傾向にあるものの、清水港(静岡市清水区)への大型クルーズ船の寄港が増加するなど、他アジア諸国や欧米からの観光客が増加している。
 東西に長く多様な風土を持つ静岡県は”食材の王国”だ。わさびや抹茶の他にも、焼津のまぐろやかつお、浜名湖の海苔など豊富な山海の幸が揃う。
 6日に発表された総務省家計調査においては、2025年の浜松市の1世帯あたりのギョーザ購入額が、4046円となり、3年連続で全国トップの”餃子の街”としての称号を手にした。(藤井大碁)
【2026(令和8)年2月11日第5221号7面】

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<小豆島特集>煮炊きの技は新境地へ

醤油桶のモニュメント
 「醤の郷」として名高い香川県小豆島。400年の歴史を持つ醤油造りは、まろやかなコクと深みのある旨み、華やかな香りを生み出し、その恵みを活かした佃煮産業がこの地で花開いた。
 しかし現在、昆布や海苔、ちりめんなど主要原料の記録的な不漁が業界に暗い影を落とす。この難局に対し、産地は今、逞しい変化を遂げようとしている。
 希少な端材をアップサイクルした商品や、きくらげなど安定調達可能な新原料の開拓、現代の嗜好に合わせた高付加価値化、さらにはスパイスや菓子といった新分野への挑戦と、逆境をバネにした開発が活発だ。
 スーパーマーケット・トレードショーにおいても島内から佃煮・煮豆メーカーが多数出展し、これら意欲作を披露する。伝統の煮炊きの技術に革新を加え、小豆島の味を全国へ広げる「地産外消」の取組を紹介する。(大阪支社・小林悟空)
【2026(令和8)年2月11日第5221号8面】

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<漬物の素特集>食品ロス削減に貢献 

ぬか床で漬けたぬか漬には様々な栄養成分が含まれている
残余の野菜を美味しく食べる
 野菜を漬けて美味しく無駄なく健康的に食べる。最需要期の春夏シーズンに向けて「漬物の素」への関心が高まっている。
 気象庁などの予報によると、3月以降の日本の気候は、全国的に気温が高めに推移し、春の訪れが早くなると予想されている。特に北日本、東日本、西日本では、2月から4月の気温は高くなる見込みとなっている。
 季節の歩みが早く、春は高温傾向となる可能性が高いため、春野菜、夏野菜ともに順調な生育が期待されている。漬物の素の動きは野菜の価格に大きく影響されるため、野菜価格が安定した状況が続けば良い環境となる。
 漬物の素の代表格である「ぬか床」は、野菜を入れて漬けるだけで美味しく食べることができる便利な商品。「ぬか床」で野菜を漬けたぬか漬には、野菜そのものの栄養素に加え、植物性乳酸菌、ビタミンB群、ビタミンE、γ‐オリザノール、フェルラ酸、イノシトールの栄養成分が含まれており、免疫力アップ、腸内環境改善、抗酸化作用、抗ガン作用、動脈硬化予防など様々な健康効果が期待できる。
 また、ぬか漬は発酵作用によって生野菜よりも保存期間が長くなることも魅力だ。国民1人当たりの食品ロス量は1日約103gとなっており、茶碗約1杯分(約150g)のご飯に近い量となっている。残余の野菜を漬けるだけで食品ロス削減に貢献し、美味しく健康的に食べることができる。
 巣ごもり需要が増加したコロナ禍では、家庭で手軽にできる健康的な要素を含んだ趣味としてぬか床がクローズアップされ、需要も増加した。コロナの収束に伴い、ぬか床の動きも落ち着いてきているが、SNSなどでタレントやインフルエンサーが「マイぬか床」を自慢したり、漬け方などを紹介するケースが散見される。「大人や年配の人が使用するもの」という意識は以前よりも薄れつつあり、潜在的な市場性やポテンシャルは高いものがある。
 少人数世帯向けや野菜摂取を訴求した商品など、各社こだわりの「漬物の素」を特集した。(千葉友寛)
【2026(令和8)年2月1日第5220号1面】

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<春を呼ぶ商材特集>「桜花漬」希少価値高まる

桜の花を塩漬した「桜花漬」
恵方巻の定番具材「桜でんぶ」
 春の訪れを感じさせる希少な素材として利用されている「桜花漬」。和菓子やパンなどの食品だけではなく、飲料などにも活用され、季節の売場に欠かせない存在となっている。
 かながわの名産100選に認定されている「八重桜の塩漬け」(桜花漬)は、主に小田原市と秦野市の八重桜を使用し、国内生産量の約8割を占めている。年明けから春にかけて出荷のピークとなり、現在は最需要期を迎えている。
 「桜」は、外国人にとって日本をイメージさせる存在で、桜関連商品は外国人観光客から高い人気を誇る。箱根では外国人観光客が大幅に増加しており、2024年の観光客数が6年ぶりに2000万人(国内外含む)を突破。「桜花漬」の売れ行きも好調となっている。
 だが、近年は供給面に問題を抱えており、需要に供給が追い付いていない状況が続いている。桜の花の収穫期間は花が咲いてから約1週間しかないため、短期間での人の確保や収穫期の天候などの影響が収穫量を大きく左右する。天候や作柄の問題ではないため、不作というよりも減産といった表現の方が当てはまる。
 2025年産の収穫量は前年の7割程度と見られ、大幅な減産となった。「桜花漬」に対する問い合わせなどが増加していることから需要は増えているものの、収穫量は減少傾向にあるため供給できていない状況だ。
 各社では原料の買い取り価格を上げるなどの対応を行っているが、生産者の減少に歯止めはかからず、収穫量を維持することが困難になっている。あればあるだけ売れる「桜花漬」だが、その価値や希少性は以前にも増して高まっている。
 また、白身魚の身をほぐして煎りあげ薄紅色に色付けした「桜でんぶ」も春を想起させる商材。ちらし寿司や巻き寿司の具材として欠かせない一品であり、恵方巻の定番具材としてもお馴染みだ。
 節分の恵方巻は近年、家族揃って楽しめるイベントとして定着、今年も「桜でんぶ」の需要の高まりが期待される。
【2026(令和8)年1月21日第5219号6面】

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<長野東・中・北信特集>「野沢菜」惣菜向け伸長 原料確保と高付加価値化が課題

長野県小海地区の野沢菜畑
 昨年10月に開催された令和7年度長野県園芸特産振興展の第69回漬物品評会には、浅漬物の部で有限会社とみき漬物(野沢温泉村)の「昔ながらの野沢菜漬」、本漬物の部で岡本商店有限会社(木島平村)の「しょうゆ風味野沢菜」が、最高賞となる農林水産大臣賞に選出された。
 浅漬、本漬の両部門ともに野沢菜漬が大臣賞に選出されたことに加え、野沢菜発祥の地である北信エリアの2社が大臣賞を受賞したことは、長野県の特産品である野沢菜漬の価値を改めて発信していく上で、貴重な機会となった。
 野沢菜業界の課題となっているのが生産者の減少や天候不順による不安定な原料状況。昨年も夏場にかけて原料が不足、一部メーカーでは出荷調整を余儀なくされた。
 一方、野沢菜漬の需要は堅調だ。近年、浅漬製品だけでなく本漬製品の認知度が上昇。乳酸発酵の酸味が楽しめるべっ甲色の野沢菜漬も人気だ。おやきや油炒めの具材など惣菜向けも伸長しており、今後も需要拡大が期待される。
 需要に供給が追い付かない状況の中、野沢菜漬メーカーは、いかに原料を確保し、付加価値をつけて販売できるかがテーマとなっている。
(藤井大碁)
【2026(令和8)年1月11日第5218号1面】

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<霞ヶ浦特集>「100年フード」認定PR

農林水産大臣賞を受賞した「白魚佃煮 紅白」
 霞ヶ浦北浦では近年ワカサギの不漁が続く中、ワカサギに代わる特産品として大きな期待が寄せられているのがシラウオだ。
 昨年11月に開催された令和7年度茨城県水産製品品評会の霞ヶ浦北浦部門では、有限会社原田水産(小美玉市高崎)の「白魚佃煮 紅白」が最高賞となる農林水産大臣賞を受賞した。 「白魚佃煮 紅白」は、霞ヶ浦産のシラウオをワインを使用した特許製法で炊き上げた製品。赤・白2種類のワインを使用し、味わいとともに、紅色と白色に染まったシラウオの美しさが高い評価を得た。
 ワカサギの不漁が続く中、霞ヶ浦北浦の水産加工メーカーでは、シラウオを始めとする限られた霞ヶ浦の水産資源を最大限に生かし、これまでにない発想で、付加価値を付けて販売していくことが求められる。
 昨年、“霞ヶ浦北浦の魚介類食文化~佃煮・煮干し・釜揚げ”が文化庁「100年フード」に認定された。霞ヶ浦北浦水産加工業協同組合(小沼和幸組合長)では、のぼり旗やシールなどを制作し、「100年フード」認定のPRに力を注ぐ。
(藤井大碁)
【2026(令和8)年1月11日第5218号1面】

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<節分いわし特集>いわし甘露煮の食文化定着

節分に魔除けとして飾られる柊鰯(ひいらぎいわし)
 今年の節分の恵方は「南南東やや南(165度)」。恵方巻は、コンビニや回転寿司が予約合戦でしのぎを削り、うなぎや肉入りの「豪華系」と、素朴で少量サイズの「コスパ重視系」で二極化している。
 各社、購入特典やポイントを打ち出し、節分商戦を盛り上げる。恵方巻の他、節分に食べたくなるのは、大豆といわし。
 節分に鬼除けのために焼きいわしを食べる慣習は、平安時代の京の都よりあるものの、全国的に広まってきたのは、意外と昭和以降のこと。テレビや雑誌などで西日本の節分の風習を紹介したことがきっかけとなり、食品メーカーやスーパーが「冬が旬のいわしも食べてほしい」と販促を掛けたことから、全国で節分に焼きいわしが食べられるようになった。
 時代変化の中で、消費者は食の簡便化を好むようになり、現在では焼きいわしよりも、節分にはいわし甘露煮を購入したいというユーザーも定着化してきた。いわし甘露煮の一大産地、愛知県のメーカーは、「年間を通して、おせちとともに、甘露煮がよく売れるイベントごとといえる。毎年、いわし甘露煮の出荷量を増やしていて、年々期待感が大きくなる」と話す。さらに今年は、「劇場版『鬼滅の刃』 無限城編 第一章 猗窩座再来」のテレビ放送が夏に予定されている。鬼と鬼除けに関心が一層高まっていく年となり、節分商材の販売拡大が継続して見込めそうだ。(大阪支社・高澤尚揮)
【2026(令和8)年1月11日第5218号13面】

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