<わさび特集>「WASABI」人気高まり 清涼感で夏メニューとして支持
日本の伝統的な香辛料「わさび」を取り巻く環境が大きく変化している。昨年は夏の暑さと干ばつにより生育が遅れ、生産量が減少。昨年末から今年初めにかけて、市場価格が通常の2倍以上に高騰した。現在は年初と比較すると価格は落ち着いてきているものの、前年比では高止まりしている。
原料が慢性的に不足する一方で、わさびの需要は増加している。最大の原動力となっているのが、増加するインバウンドだ。近年の和食ブームを背景に「WASABI」の認知度は世界的に高まっており、本物を知った外国人観光客による現地での消費や、高級食材としての輸出増が市場を大きく牽引している。
こうした中、わさびメーカー各社では新商品開発が活性化。漬物やふりかけ、チューブ製品の他、洋食とのペアリングを意識したソースやスパイスなど、わさびの風味を活かした多様な製品が誕生している。
近年、夏の長期化や猛暑が続く中、わさび特有の鼻に抜ける爽快な辛みと、口の中に広がる清涼感溢れる味わいは、夏場の食欲をそそるメニューとして消費者の高い支持を集めている。
原料の安定確保という課題に直面しながらも、国内外の旺盛な需要により市場が活性化しているわさび業界の動向を取材した。
【2026(令和8)年7月1日第5233号1面】
<酢漬特集>楽京が空耳ソングで話題に 特徴的な「紅生姜味」人気
楽京が若い世代を中心に話題になっている。
そのきっかけとなったのは、アメリカの音楽グループ「Black Eyed Peas(ブラック・アイド・ピーズ)」の曲「Rock That Body」の歌詞が“空耳”で「らっきょうパーティー、らっきょうパーティー、カモンカモン、らっきょうパーティー、らっきょうパーティー、らっきょうパーティー、カモンカモン」と聞こえることから、TikTokやインスタグラムなどで昨夏頃から話題となり、若者を中心に曲に合わせてリズミカルなダンスをする動画が相当数投稿されている。
「Rock That Body」は、日本での昨年6月以降のショートプラットフォームでの本楽曲の再生数は4・3億回を超えるなど、リバイバルヒット。SNSでも大バズりしている。目と耳で空耳ソングを楽しむ機会が増えたことで、ダンス動画を投稿する人が増加する流れとなっている。
また、SNSでは楽京を食べた時の「カリッ、シャキッ」という咀嚼音の動画の他、健康機能性を紹介する動画が多数投稿されており、Z世代の情報源となっているSNSにおける「楽京」の存在感は強まっている。
楽京は漬物の中でも嗜好性が強く主力の購買層は60歳以上とされ、若い世代は「知ってはいるけど食べたことはない、よく知らない」という人も多い。多くの人が知っているものを投稿しても関心を持ってもらうことは難しいが、知名度が低いのに優れた特徴があったり、新しい発見があるものは注目される可能性があり、逆にそれがSNSでバズる要素にもなる。
さっぱりとした甘酢味、クセになる食感、水溶性食物繊維が野菜の中で最も多いなど、一度食べたらはまる魅力は多々ある。SNSによって楽京の知名度とイメージがアップし、その魅力が再発見された。
節約志向が高まる中、箸休め、付け合わせ、添え物の位置付けとなる漬物は全般的に低調な動きとなっているが、キムチと楽京だけが前年を超える売れ行きを見せている。楽京が売れ出したのは空耳ソングが流行り出した昨夏頃から。カレーの需要が伸びない中、楽京を購入する動機や理由を探ると、SNSで楽京に興味を持った人が購入した、という流れになったことが推察される。
今後は店頭で空耳ソングやダンス動画の映像を流す他、POPを掲載するなど、若い世代に話題になっていることを訴求し、様々な販促を行うことでブームの流れを継続させる取組が求められる。
生姜は引き続き堅調な動きとなっている。米価格の高騰によって米の消費が減少したことで、焼きそばなどの需要が増加。焼きそば以外にもお好み焼きや冷やし中華など、ご飯以外の付け合わせとして存在感を発揮する紅生姜は安定した売れ行きとなっており、業務用も好調。菓子や調味料など、特徴的な「紅生姜味」が人気となっており、裾野が広がっている。
その他、様々な用途で利用できる新生姜も安定した売れ行きとなっているが、ガリは魚の価格高騰の影響もあり低調。ゴールデンウイーク以降は業務用の動きも芳しくなく、全体的には微減となっている。
話題性もありつつ、堅調な動きで売場に貢献する酢漬メーカーの商品や取組を特集した。(千葉友貴)
【特集9~11面】
【2026(令和8)年6月11日第5231号1面】
<深谷特集>関東の原料拠点として注目 農業×テクノロジーで課題解決
深谷市の一大産業として知られるのが漬物だ。現在でも、岡部地区を中心に多くの漬物業者が事業を展開している。生産者の減少や異常気象により漬物原料の手当てが難しくなる中、深谷市は関東の原料拠点としても、その存在感を発揮している。
8日に開催された深谷地区漬物協会の総会では新たに青木浩氏が新会長に就任。「これまでの歴史を受け継ぎながら、今の時代に合った形へと進化させることが使命」と意気込みを示した。
深谷ねぎに代表される一大農産地として知られる深谷市では近年、〝農業が抱える課題をテクノロジーで解決する〟という志のもと、全国からアグリテック企業を募り、深谷の農業フィールドを使った実証実験の機会を提供している。
そのプロジェクトの一環として行われているのが農業の課題解決につながるビジネスコンテスト『DEEP VALLEY Agritech Award』。2019年の開始以来、毎年開催を重ね、2026年で8年目を迎える。
今年のアワードのテーマは、「農業×◯◯=未来」。自由な発想で、農業を取り巻く1次から6次過程におけるアイデアを対象としつつ、農業経営やフードバリューチェーン等におけるアイデアなど農業の未来を共創する提案を幅広く募集する。
深谷市は、一万円札の肖像画である渋沢栄一の出身地としても注目が集まっている。昨年、青森県から「青淵渋沢栄一先生像」が深谷市役所前に移設され、渋沢栄一の祥月命日である11月11日にお披露目式が行われた。
深谷市の漬物、豆腐類、蒟蒻メーカーなどの取組を取材した。
8日に開催された深谷地区漬物協会の総会では新たに青木浩氏が新会長に就任。「これまでの歴史を受け継ぎながら、今の時代に合った形へと進化させることが使命」と意気込みを示した。
深谷ねぎに代表される一大農産地として知られる深谷市では近年、〝農業が抱える課題をテクノロジーで解決する〟という志のもと、全国からアグリテック企業を募り、深谷の農業フィールドを使った実証実験の機会を提供している。
そのプロジェクトの一環として行われているのが農業の課題解決につながるビジネスコンテスト『DEEP VALLEY Agritech Award』。2019年の開始以来、毎年開催を重ね、2026年で8年目を迎える。
今年のアワードのテーマは、「農業×◯◯=未来」。自由な発想で、農業を取り巻く1次から6次過程におけるアイデアを対象としつつ、農業経営やフードバリューチェーン等におけるアイデアなど農業の未来を共創する提案を幅広く募集する。
深谷市は、一万円札の肖像画である渋沢栄一の出身地としても注目が集まっている。昨年、青森県から「青淵渋沢栄一先生像」が深谷市役所前に移設され、渋沢栄一の祥月命日である11月11日にお披露目式が行われた。
深谷市の漬物、豆腐類、蒟蒻メーカーなどの取組を取材した。
【2026(令和8)年5月21日第5230号1面】
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<資材機器特集>ナフサ不足で値上げラッシュ再燃か
食品包装・資材分野でコスト増圧力
継続する飲食料品の値上げが、ナフサ供給不安でラッシュ再燃の兆しが見え始めている。
主要な食品メーカー195社に価格改定動向調査を行った帝国データバンクによると、家庭用を中心とした2026年の値上げは、1~9月までの累計で6290品目となった。年間の値上げ品目予定が1万品目を超えていた前年同時期(2025年4月調査時、1万4409品目)に比べ、今年4月調査時では予定を含め、前年比6割減ペースでの推移となった。
4月調査時における今年の値上げをみると、1回当たり平均値上げ率は15%と、前年通年(15%)と同程度の水準で推移した。
値上げ要因では、特に原材料などモノ由来の値上げが多くを占めた。「原材料高」の影響を受けた値上げは99・6%となり、集計を開始した2023年以降で最も高い水準だった。「包装・資材」(69・9%)は前月を上回った他、4月調査時の水準としては前年(60・2%)も大幅に上回り、年間では2023年以降で最高ペースでの推移となった。従前から続いた資材高の影響を受けた値上げから、中東情勢悪化に伴う包装資材費の高騰による値上げが出始めた。
米国とイスラエルによるイランへの攻撃で急激に高まった中東地域の地政学的リスク、ホルムズ海峡の混乱が、飲食料品の値上げ動向にとって避けられないリスクとして表面化しつつある。
中でも、食品包装フィルムをはじめ、石油由来の樹脂素材でコスト上昇圧力が顕著となっており、食品包装・資材分野では強力な値上げ圧力がみられる。
現状では、食品フィルムやラベルインクなど、素材・中間材での値上げが主となっているものの、飲食料品でも中東情勢の悪化を要因とした値上げが出始めている。ナフサ供給不足や大幅な価格水準の高止まりが続いた場合は、時間差を伴いながら包装資材コストが新たな負担要因として顕在化するため、今後の動向は極めて不透明感が強い。
ただ、ホルムズ海峡の事実上の封鎖が早期に解除された場合でも、石化製品における物流混乱は長期にわたって影響を及ぼすとの見立ては多く、食用油をはじめとする世界的な食糧需給のひっ迫や、原油高に連動した原材料や輸送コスト増の影響、今夏以降に上昇が見込まれる電気・ガス(エネルギーコスト)など、各方面で複合的なコスト上昇圧力が予想される。
こうした情勢を背景に、飲食料品では早ければ今夏中、遅くとも秋ごろにかけて広範囲な値上げラッシュ再燃の可能性が高いとみられている。
激動の世界情勢の中、「FOOMA JAPAN」や「TOKYO PACK」等の展示会を控える資材機器メーカーを特集した。
【2026(令和8)年5月21日第5230号1面】
継続する飲食料品の値上げが、ナフサ供給不安でラッシュ再燃の兆しが見え始めている。
主要な食品メーカー195社に価格改定動向調査を行った帝国データバンクによると、家庭用を中心とした2026年の値上げは、1~9月までの累計で6290品目となった。年間の値上げ品目予定が1万品目を超えていた前年同時期(2025年4月調査時、1万4409品目)に比べ、今年4月調査時では予定を含め、前年比6割減ペースでの推移となった。
4月調査時における今年の値上げをみると、1回当たり平均値上げ率は15%と、前年通年(15%)と同程度の水準で推移した。
値上げ要因では、特に原材料などモノ由来の値上げが多くを占めた。「原材料高」の影響を受けた値上げは99・6%となり、集計を開始した2023年以降で最も高い水準だった。「包装・資材」(69・9%)は前月を上回った他、4月調査時の水準としては前年(60・2%)も大幅に上回り、年間では2023年以降で最高ペースでの推移となった。従前から続いた資材高の影響を受けた値上げから、中東情勢悪化に伴う包装資材費の高騰による値上げが出始めた。
米国とイスラエルによるイランへの攻撃で急激に高まった中東地域の地政学的リスク、ホルムズ海峡の混乱が、飲食料品の値上げ動向にとって避けられないリスクとして表面化しつつある。
中でも、食品包装フィルムをはじめ、石油由来の樹脂素材でコスト上昇圧力が顕著となっており、食品包装・資材分野では強力な値上げ圧力がみられる。
現状では、食品フィルムやラベルインクなど、素材・中間材での値上げが主となっているものの、飲食料品でも中東情勢の悪化を要因とした値上げが出始めている。ナフサ供給不足や大幅な価格水準の高止まりが続いた場合は、時間差を伴いながら包装資材コストが新たな負担要因として顕在化するため、今後の動向は極めて不透明感が強い。
ただ、ホルムズ海峡の事実上の封鎖が早期に解除された場合でも、石化製品における物流混乱は長期にわたって影響を及ぼすとの見立ては多く、食用油をはじめとする世界的な食糧需給のひっ迫や、原油高に連動した原材料や輸送コスト増の影響、今夏以降に上昇が見込まれる電気・ガス(エネルギーコスト)など、各方面で複合的なコスト上昇圧力が予想される。
こうした情勢を背景に、飲食料品では早ければ今夏中、遅くとも秋ごろにかけて広範囲な値上げラッシュ再燃の可能性が高いとみられている。
激動の世界情勢の中、「FOOMA JAPAN」や「TOKYO PACK」等の展示会を控える資材機器メーカーを特集した。
【2026(令和8)年5月21日第5230号1面】
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<キムチ浅漬特集>キムチの躍進が続く 浅漬は新たな付加価値創出へ
キムチの躍進が続いている。
物価高、米価格の高止まり、猛暑の影響による原料不足など、長期にわたって漬物業界には逆風が吹いている。さらに、中東情勢の混乱で燃料や包装資材関連の値上げなど、風の勢いは弱まるどころから強まるばかりだ。
漬物メーカー各社ではコスト上昇分を製品価格に転嫁する動きを続けているが、節約志向が高まる消費者は値上げ疲れでついてこれなくなっており、売上は多くのカテゴリーで前年割れとなっている。
だが、キムチだけは状況が異なる。一昨年は冬から春にかけて天候の影響を受けた白菜の価格が高騰したが、昨年は年間を通じて原料価格が安定していたこともあり、一昨年と比べると利益の確保に大きく貢献した。
人気の理由としては、汎用性の高さと健康機能性が挙げられる。キムチはご飯のおかずやお酒のおつまみとしてそのまま食べることができるため、購入動機が明確になっている他、乗せたり混ぜたりするなど、料理素材としても幅広く利用できる。冷蔵庫に1品あれば色々な場で活躍することができ、目的がはっきりしていなくても「あれば便利に使える」商材の位置付けとなっているため、「とりあえず買っておこう」と買い物かごの中に入れられる。
健康機能性としては発酵食品であることが広く認知されている他、植物性乳酸菌と食物繊維を豊富に摂取できることから、手軽に腸活できるアイテムとして消費者から確固たる支持を得ている。
メーカーによっては値上げして売れ行きが落ちた商品もあるが、値上げしても数量が変わらなかった商品もあり、各社のブランド力や消費者ニーズに適合した商品規格がポイントになっている。
浅漬は苦戦が続いている。購入動機が明確なキムチに対し、浅漬は箸休めや副菜という位置付けになるため、購入動機としては弱い。生活費などが上昇して財布の紐がさらに固くなる中、使えるお金が変わらなければ動機や目的が明確ではない商品は買い物のかごから外れやすくなる。それが今の浅漬に当てはまってしまっている。昨年は金額ベースで5~10%のマイナスとなったが、その流れは今年に入っても変わっていない。
「浅漬はダウントレンド」と話す業界関係者も増えているが、各社ではおかずになる惣菜風の商品や発酵をキーワードにした商品の開発、農林水産省が推奨している「野菜を食べようプレジェクト」に呼応した商品の提案など、従来とは異なる付加価値を創り出そうとしている。
和歌山県の梅は今年も凶作の見通しで、沢庵原料も九州を除いて原料不足が懸念されている。浅漬の原料野菜については、夏までは問題ない見込みで、季節感のある商品展開の他、代替え対応も可能。巻き返しの機会をうかがう各社の動向を取材した。
物価高、米価格の高止まり、猛暑の影響による原料不足など、長期にわたって漬物業界には逆風が吹いている。さらに、中東情勢の混乱で燃料や包装資材関連の値上げなど、風の勢いは弱まるどころから強まるばかりだ。
漬物メーカー各社ではコスト上昇分を製品価格に転嫁する動きを続けているが、節約志向が高まる消費者は値上げ疲れでついてこれなくなっており、売上は多くのカテゴリーで前年割れとなっている。
だが、キムチだけは状況が異なる。一昨年は冬から春にかけて天候の影響を受けた白菜の価格が高騰したが、昨年は年間を通じて原料価格が安定していたこともあり、一昨年と比べると利益の確保に大きく貢献した。
人気の理由としては、汎用性の高さと健康機能性が挙げられる。キムチはご飯のおかずやお酒のおつまみとしてそのまま食べることができるため、購入動機が明確になっている他、乗せたり混ぜたりするなど、料理素材としても幅広く利用できる。冷蔵庫に1品あれば色々な場で活躍することができ、目的がはっきりしていなくても「あれば便利に使える」商材の位置付けとなっているため、「とりあえず買っておこう」と買い物かごの中に入れられる。
健康機能性としては発酵食品であることが広く認知されている他、植物性乳酸菌と食物繊維を豊富に摂取できることから、手軽に腸活できるアイテムとして消費者から確固たる支持を得ている。
メーカーによっては値上げして売れ行きが落ちた商品もあるが、値上げしても数量が変わらなかった商品もあり、各社のブランド力や消費者ニーズに適合した商品規格がポイントになっている。
浅漬は苦戦が続いている。購入動機が明確なキムチに対し、浅漬は箸休めや副菜という位置付けになるため、購入動機としては弱い。生活費などが上昇して財布の紐がさらに固くなる中、使えるお金が変わらなければ動機や目的が明確ではない商品は買い物のかごから外れやすくなる。それが今の浅漬に当てはまってしまっている。昨年は金額ベースで5~10%のマイナスとなったが、その流れは今年に入っても変わっていない。
「浅漬はダウントレンド」と話す業界関係者も増えているが、各社ではおかずになる惣菜風の商品や発酵をキーワードにした商品の開発、農林水産省が推奨している「野菜を食べようプレジェクト」に呼応した商品の提案など、従来とは異なる付加価値を創り出そうとしている。
和歌山県の梅は今年も凶作の見通しで、沢庵原料も九州を除いて原料不足が懸念されている。浅漬の原料野菜については、夏までは問題ない見込みで、季節感のある商品展開の他、代替え対応も可能。巻き返しの機会をうかがう各社の動向を取材した。
【2026(令和8)年5月11日第5229号1面】
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<夏本番!! なす特集>カップ型スライスタイプ伸長 広域流通で売場貢献
茄子漬のシーズンが到来する。
胡瓜とともに夏野菜の代表格として認知されている茄子。気温の上昇とともに5月から販売数が増え始め、最需要期の夏本番を迎える。気象庁によると、今年の夏は、全国的に平年より高めの気温で、特に西日本や東日本の内陸部では35度前後の猛暑日が増える可能性が高い見通しとなっている。近年の傾向からも、真夏日は当たり前で、熱中症対策が必須の夏になると予想されている。
熱中症対策、涼味商材の提案や売場作りは、より重要なポイントとなる。売場では初夏から夏に向けて鮮度感があり、彩りも良い茄子の浅漬アイテム数が増加。見た目のインパクトが強いホールタイプが下段に並び、カップタイプや袋タイプもラインナップされている。
近年、茄子漬で伸びているのがカップのスライスタイプ。これらの商品はすでにスライスされているため、蓋を開けて液を捨てるだけでそのまま食べることができる。沢庵のスライスタイプと同じように切る手間を省いたことで簡便性のニーズに合致。数量も増加している。
茄子は全国で食されているが、地域ごとに品種が異なり、独自の文化を生み出してきた。「泉州水なす」、「民田なす」、「三豊なす」、「賀茂なす」、「佐土原なす」など、日本だけでも170種類以上の品種があると言われ、地方在来種も数多く存在する。
茄子の漬け方も豊富で、浅漬、ぬか漬、粕漬、味噌漬、しば漬、辛子漬など、地域によって品種や食べ方も違い、それぞれの地域において食文化として継承されてきた。近年はコールドチェーンが発達したことなどにより、「泉州水なす」のように地元を飛び出して広域流通する商品も出てきており、魅力ある売場作りに貢献している。
旬の売場を演出する茄子漬を特集した。
【2026(令和8)年5月11日第5229号4面】
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<泉州水なす特集>生育順調なスタート 「価格より質」を体現
大阪の初夏を告げる「泉州水なす」のシーズンが、今年も本格的な幕を開けた。4月下旬現在の生育状況は順調で、例年よりも早めのスタートを切った。
昨シーズンは物価高騰の影響を受け、各社が相次いで値上げを実施したが、蓋を開けてみれば多くのメーカーが販売数量を前年以上へと伸ばした。漬物市場全体が消費低迷に苦戦を強いられるなか、異例とも言える好成績だ。
その要因は、水なす漬が持つ独自の立ち位置にある。一般的な漬物がご飯のお供として節約志向の波に飲まれやすいのに対し、水なす漬はビールのアテや季節の贈り物として、消費者が価格以上に美味しさや鮮度という価値を重視して選んでいる。
産地がほぼ大阪府内に限定される希少性と、春夏にしか味わえない期間限定の特別感も、関西圏に留まらない全国的なファン拡大を後押ししている。
しかし、手放しでの楽観は許されない。近年の記録的な猛暑や大型台風の直撃により、8月半ばには原料が極端に品薄となる事態が常態化している。このため各社では契約栽培の拡大や、冷凍技術の開発など様々な角度から対策を講じ始めている。
また本年は10月16日、大阪・あべのハルカスにて「全日本漬物協同組合連合会青年部会全国大会」の開催が予定されており、大阪の漬物業界への注目は例年以上に高い。唯一無二の価値を守り続ける水なす漬メーカー各社の現在地を取材した。(大阪支社 小林悟空、高澤尚揮)
昨シーズンは物価高騰の影響を受け、各社が相次いで値上げを実施したが、蓋を開けてみれば多くのメーカーが販売数量を前年以上へと伸ばした。漬物市場全体が消費低迷に苦戦を強いられるなか、異例とも言える好成績だ。
その要因は、水なす漬が持つ独自の立ち位置にある。一般的な漬物がご飯のお供として節約志向の波に飲まれやすいのに対し、水なす漬はビールのアテや季節の贈り物として、消費者が価格以上に美味しさや鮮度という価値を重視して選んでいる。
産地がほぼ大阪府内に限定される希少性と、春夏にしか味わえない期間限定の特別感も、関西圏に留まらない全国的なファン拡大を後押ししている。
しかし、手放しでの楽観は許されない。近年の記録的な猛暑や大型台風の直撃により、8月半ばには原料が極端に品薄となる事態が常態化している。このため各社では契約栽培の拡大や、冷凍技術の開発など様々な角度から対策を講じ始めている。
また本年は10月16日、大阪・あべのハルカスにて「全日本漬物協同組合連合会青年部会全国大会」の開催が予定されており、大阪の漬物業界への注目は例年以上に高い。唯一無二の価値を守り続ける水なす漬メーカー各社の現在地を取材した。(大阪支社 小林悟空、高澤尚揮)
【2026(令和8)年5月1日第5228号1面】
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<漬物の素特集>食品ロス削減にも貢献 「ぬか漬けで野菜を食べよう」
「ぬか漬けで野菜を食べようプロジェクト」が発動する。
ぬか床を主軸とする漬物の素業界では、新たなキャッチフレーズとして農林水産省が実施している「野菜を食べようプロジェクト」のタイトルの冒頭に「ぬか漬け」を追記。「ぬか漬けで野菜を食べようプロジェクト」を推進する。
20歳以上の1人1日当たりの野菜摂取量の平均値は、平均258・7g(令和6年国民健康・栄養調査)であり、摂取目標量(350g)を大きく下回っている。
そこで、農林水産省では、野菜の消費拡大を推進するため、「野菜を食べようプロジェクト」を実施。野菜はビタミンやミネラル、食物繊維、機能性関与成分が豊富に含まれており、野菜が手頃な価格となっている時期や、特に栄養価の高い旬の野菜をもっと食べて毎日を元気に過ごすことを推奨している。
生野菜を毎日350g摂取することは難しいが、漬物は生野菜よりも水分が抜けてかさが減っているため、食物繊維を効率良く摂取できる。白菜のキムチや浅漬は生野菜と同じ重量で比較すると2倍の食物繊維を摂取できるため、175gで生野菜350gに相当する。
そのため、農水省では「野菜を食べようプロジェクト」の一環で、「漬物で野菜を食べよう」のチラシを作成し、同省HPにも掲載されている。今回のプロジェクトは、漬物の中でも「ぬか漬け」に限定することで訴求力を高めている。
5月8日は「ぬか漬けの日」
ぬか床を販売する好機が到来する。昨年12月、日本いりぬか工業会(山﨑理香子会長)は、2015年に同工業会が制定した「ぬか漬けの日」(5月8日)を一般社団法人日本記念日協会に登録申請し、正式登録となった。今年の「ぬか漬けの日」は正式登録後、初めて迎える記念すべき日となる。
4月下旬から小売店の青果売場でPOPが掲載され、野菜の横にぬか床製品が置かれるなど、積極的なPRと販促活動が現在進行形で実施されている。
5月は胡瓜や茄子など、初夏からシーズンを迎える野菜が出回り始めて価格が安定するため、漬物の素は最需要期となるだけに、その勢いを加速させる取組として期待されている。
漬物の素は食品ロス削減に貢献できるアイテムとしても見直されている。令和5年度の食品ロスの発生量は約464万t(うち家庭系約233万t、事業系約231万t)と推計。前年度より0・17%減とわずかに減少しているが、国民1人あたりに換算すると1日約102gでおにぎり約1個分相当になり、決して少ない数字ではない。ぬか床や漬物の素は、余った野菜を漬けるだけで捨てずに食べることができる。
多くの栄養素を摂取できることも魅力だ。ぬか漬は野菜そのものの栄養素に加え、植物性乳酸菌、ビタミンB群、ビタミンE、γ‐オリザノール、フェルラ酸、イノシトールの栄養成分が含まれており、免疫力アップ、腸内環境改善、抗酸化作用、抗ガン作用、動脈硬化予防など様々な健康効果が期待される。コロナ禍では健康機能性の他、家庭で手軽に利用できることなどが支持されてブームとなった。
残った野菜を捨てずに美味しく健康的に食べる。現在販売されているぬか床は、熟成済みでチャック開封式が主流のため、すぐに使用することができ、少人数世帯向けの商品も展開されている。ぬか床が再び脚光を浴びる舞台は整っている。
ぬか床を主軸とする漬物の素業界では、新たなキャッチフレーズとして農林水産省が実施している「野菜を食べようプロジェクト」のタイトルの冒頭に「ぬか漬け」を追記。「ぬか漬けで野菜を食べようプロジェクト」を推進する。
20歳以上の1人1日当たりの野菜摂取量の平均値は、平均258・7g(令和6年国民健康・栄養調査)であり、摂取目標量(350g)を大きく下回っている。
そこで、農林水産省では、野菜の消費拡大を推進するため、「野菜を食べようプロジェクト」を実施。野菜はビタミンやミネラル、食物繊維、機能性関与成分が豊富に含まれており、野菜が手頃な価格となっている時期や、特に栄養価の高い旬の野菜をもっと食べて毎日を元気に過ごすことを推奨している。
生野菜を毎日350g摂取することは難しいが、漬物は生野菜よりも水分が抜けてかさが減っているため、食物繊維を効率良く摂取できる。白菜のキムチや浅漬は生野菜と同じ重量で比較すると2倍の食物繊維を摂取できるため、175gで生野菜350gに相当する。
そのため、農水省では「野菜を食べようプロジェクト」の一環で、「漬物で野菜を食べよう」のチラシを作成し、同省HPにも掲載されている。今回のプロジェクトは、漬物の中でも「ぬか漬け」に限定することで訴求力を高めている。
5月8日は「ぬか漬けの日」
ぬか床を販売する好機が到来する。昨年12月、日本いりぬか工業会(山﨑理香子会長)は、2015年に同工業会が制定した「ぬか漬けの日」(5月8日)を一般社団法人日本記念日協会に登録申請し、正式登録となった。今年の「ぬか漬けの日」は正式登録後、初めて迎える記念すべき日となる。
4月下旬から小売店の青果売場でPOPが掲載され、野菜の横にぬか床製品が置かれるなど、積極的なPRと販促活動が現在進行形で実施されている。
5月は胡瓜や茄子など、初夏からシーズンを迎える野菜が出回り始めて価格が安定するため、漬物の素は最需要期となるだけに、その勢いを加速させる取組として期待されている。
漬物の素は食品ロス削減に貢献できるアイテムとしても見直されている。令和5年度の食品ロスの発生量は約464万t(うち家庭系約233万t、事業系約231万t)と推計。前年度より0・17%減とわずかに減少しているが、国民1人あたりに換算すると1日約102gでおにぎり約1個分相当になり、決して少ない数字ではない。ぬか床や漬物の素は、余った野菜を漬けるだけで捨てずに食べることができる。
多くの栄養素を摂取できることも魅力だ。ぬか漬は野菜そのものの栄養素に加え、植物性乳酸菌、ビタミンB群、ビタミンE、γ‐オリザノール、フェルラ酸、イノシトールの栄養成分が含まれており、免疫力アップ、腸内環境改善、抗酸化作用、抗ガン作用、動脈硬化予防など様々な健康効果が期待される。コロナ禍では健康機能性の他、家庭で手軽に利用できることなどが支持されてブームとなった。
残った野菜を捨てずに美味しく健康的に食べる。現在販売されているぬか床は、熟成済みでチャック開封式が主流のため、すぐに使用することができ、少人数世帯向けの商品も展開されている。ぬか床が再び脚光を浴びる舞台は整っている。
【2026(令和8)年5月1日第5228号1面】
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<調理食品特集>ご飯のお供に佃煮再評価 〝スイーツ系〟で若年層開拓
佃煮・煮豆を始めとする調理食品業界は、厳しい経営環境が続いている。製造コストや物流費の増大に加え、不漁、不作による深刻な原料不足が常態化。さらに、中東情勢の悪化を受けて包材価格が高騰、今後は燃料費も上昇する見通しとなっており、経営環境は一層厳しさを増している。
こうした苦境の中、ご飯のお供として、佃煮を再評価する動きが見られる。東京・早稲田のスーパー「こだわり商店」では、米価が高止まりする中、米の販売量が以前より伸長している。同店を運営する株式会社稲毛屋の安井浩和社長は「普通のお米と良質なお米の価格差が縮まったこともあり、今まで食べていたものを値上げ後にそのまま買い続けるより、この機会に銘柄を変えて美味しいものを試そうとする層が当店に流れてきている」と分析する。
同店では、米の販売数量と比例するかたちで、ご飯のお供の販売数量が増加。安井社長はご飯のお供やおにぎり具材へのニーズがさらに高まると予測し、新たな佃煮製品の導入を決めた。
伝統の枠を超え、新たな市場を開拓する動きも顕著だ。2月18日~20日に開催された「デリカテッセン・トレードショー2026」(主催:一般社団法人全国スーパーマーケット協会)の主催者企画「お弁当・お惣菜大賞2026」惣菜部門(専門店・CVS他)において、有限会社麻兆(千葉県香取市)の「佃煮マカダミアナッツ」が最優秀賞を受賞した。
惣菜部門のエントリー数2521件の中から最優秀賞を受賞したのは「スーパーマーケット」「専門店・CVS他」の各カテゴリー1点ずつのみであり、多彩な惣菜製品の中から、佃煮製品が選出されたことには大きな意義がある。
最優秀賞受賞後、「佃煮マカダミアナッツ」の販売数量は10倍以上に拡大。直営店には若年層の来店客も多く、受賞品とともに、わかさぎやしらすなど、伝統的な佃煮を買い求めていく。
また有限会社丸安商店(東京都大田区)の直売店では「クランベリークルミ」が人気を集めている。SNSで情報を仕入れた若い世代や外国人観光客が同品を目当てに来店、他の伝統的な佃煮も合わせて購入するという好循環が続いている。
こうした潮流から読み解けるのは、若年層を佃煮文化に引き込む鍵が〝スイーツ系佃煮〟にあるという点だ。斬新なフレーバーをフックに伝統の味へと繋げる導線作りが、業界の活性化には不可欠である。スイーツ系ラインナップの拡充を通じ、佃煮の魅力を次世代へと継承していく取組が期待される。(藤井大碁)
【2026(令和8)年4月21日第5227号1面】
こうした苦境の中、ご飯のお供として、佃煮を再評価する動きが見られる。東京・早稲田のスーパー「こだわり商店」では、米価が高止まりする中、米の販売量が以前より伸長している。同店を運営する株式会社稲毛屋の安井浩和社長は「普通のお米と良質なお米の価格差が縮まったこともあり、今まで食べていたものを値上げ後にそのまま買い続けるより、この機会に銘柄を変えて美味しいものを試そうとする層が当店に流れてきている」と分析する。
同店では、米の販売数量と比例するかたちで、ご飯のお供の販売数量が増加。安井社長はご飯のお供やおにぎり具材へのニーズがさらに高まると予測し、新たな佃煮製品の導入を決めた。
伝統の枠を超え、新たな市場を開拓する動きも顕著だ。2月18日~20日に開催された「デリカテッセン・トレードショー2026」(主催:一般社団法人全国スーパーマーケット協会)の主催者企画「お弁当・お惣菜大賞2026」惣菜部門(専門店・CVS他)において、有限会社麻兆(千葉県香取市)の「佃煮マカダミアナッツ」が最優秀賞を受賞した。
惣菜部門のエントリー数2521件の中から最優秀賞を受賞したのは「スーパーマーケット」「専門店・CVS他」の各カテゴリー1点ずつのみであり、多彩な惣菜製品の中から、佃煮製品が選出されたことには大きな意義がある。
最優秀賞受賞後、「佃煮マカダミアナッツ」の販売数量は10倍以上に拡大。直営店には若年層の来店客も多く、受賞品とともに、わかさぎやしらすなど、伝統的な佃煮を買い求めていく。
また有限会社丸安商店(東京都大田区)の直売店では「クランベリークルミ」が人気を集めている。SNSで情報を仕入れた若い世代や外国人観光客が同品を目当てに来店、他の伝統的な佃煮も合わせて購入するという好循環が続いている。
こうした潮流から読み解けるのは、若年層を佃煮文化に引き込む鍵が〝スイーツ系佃煮〟にあるという点だ。斬新なフレーバーをフックに伝統の味へと繋げる導線作りが、業界の活性化には不可欠である。スイーツ系ラインナップの拡充を通じ、佃煮の魅力を次世代へと継承していく取組が期待される。(藤井大碁)
【2026(令和8)年4月21日第5227号1面】
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<高菜特集>料理素材で広がる裾野 産地維持へ価格転嫁は必須
高菜漬は依然として成長の余地を残す有望な漬物カテゴリーの一つである。その背景には、単なる付け合わせに留まらない料理への汎用性の高さがある。
市販用では九州エリア以外への定着が進む一方、昨今の強い節約志向を受け、コストパフォーマンスに優れた中国産原料製品へのニーズが一段と高まっている。
必然的に、国産製品は高付加価値製品という位置づけとなり、明太子やゆず胡椒といった九州特産品を組み合わせたフレーバー展開が支持を集めている。
また業務用においても、和食や豚骨ラーメンのトッピングといった伝統的用途に加え、サンドイッチやイタリアン、エスニック料理の具材など、その裾野は着実に広がっている。
今シーズンの国産原料については、作柄自体は良作傾向であるものの、全体の収穫量としては平年並みに落ち着く見通しだ。
産地別に見ると、南九州では9月の大雨により早播き分が被害を受けたが、それ以降に播種した分は、年末年始の干ばつや降霜の影響を一部で受けつつも概ね良好に推移した。北部九州も生育は順調で、4月10日現在、福岡県などで進む収穫量は前年を確実に上回る勢いを見せている。
比較的良好な作柄だったにも関わらず収穫量が伸び切らなかったのは作付面積の減少が一因だ。一部のメーカーは契約価格の引き上げにより面積拡大に成功したものの、総合的には生産者の高齢化による離農に加え、価格が高騰している茶(抹茶)などへの転作を図る動きが目立つ。
農業用資材や肥料、光熱費の上昇や異常気象の常態化といった状況は常に経営を圧迫しており、農業はハイリスクという認識が広がっている。
これを食い止めるには、単純な価格の引き上げだけでなく、機械化による生産効率の改善が不可欠だ。そのためメーカー主導で開発した収穫機が周辺企業にも導入され成果を上げ始めるなど、新たな局面を迎えている。
こうした原料価格の上昇や設備投資のコストを考慮すれば、製品価格への適切な転嫁は避けられない。消費者が納得できるさらなる製品価値の向上が求められている。
本特集では、激動する環境下における各社の取組と、市場を牽引する注目の製品を紹介する。
【2026(令和8)年4月11日第5226号1面】
市販用では九州エリア以外への定着が進む一方、昨今の強い節約志向を受け、コストパフォーマンスに優れた中国産原料製品へのニーズが一段と高まっている。
必然的に、国産製品は高付加価値製品という位置づけとなり、明太子やゆず胡椒といった九州特産品を組み合わせたフレーバー展開が支持を集めている。
また業務用においても、和食や豚骨ラーメンのトッピングといった伝統的用途に加え、サンドイッチやイタリアン、エスニック料理の具材など、その裾野は着実に広がっている。
今シーズンの国産原料については、作柄自体は良作傾向であるものの、全体の収穫量としては平年並みに落ち着く見通しだ。
産地別に見ると、南九州では9月の大雨により早播き分が被害を受けたが、それ以降に播種した分は、年末年始の干ばつや降霜の影響を一部で受けつつも概ね良好に推移した。北部九州も生育は順調で、4月10日現在、福岡県などで進む収穫量は前年を確実に上回る勢いを見せている。
比較的良好な作柄だったにも関わらず収穫量が伸び切らなかったのは作付面積の減少が一因だ。一部のメーカーは契約価格の引き上げにより面積拡大に成功したものの、総合的には生産者の高齢化による離農に加え、価格が高騰している茶(抹茶)などへの転作を図る動きが目立つ。
農業用資材や肥料、光熱費の上昇や異常気象の常態化といった状況は常に経営を圧迫しており、農業はハイリスクという認識が広がっている。
これを食い止めるには、単純な価格の引き上げだけでなく、機械化による生産効率の改善が不可欠だ。そのためメーカー主導で開発した収穫機が周辺企業にも導入され成果を上げ始めるなど、新たな局面を迎えている。
こうした原料価格の上昇や設備投資のコストを考慮すれば、製品価格への適切な転嫁は避けられない。消費者が納得できるさらなる製品価値の向上が求められている。
本特集では、激動する環境下における各社の取組と、市場を牽引する注目の製品を紹介する。
【2026(令和8)年4月11日第5226号1面】
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<栃木特集>日本の食卓を支える 名脇役として欠かせない存在
栃木県のプレゼンスが高まっている。
栃木県那須町は3月25日、2025年の観光客入り込み数が前年比2・6%増の576万5176人となり、統計の残る1993年以降で最多を更新したと発表した。栃木県日光市も2025年の外国人宿泊者数が年比13・7%増の18万3378人となり、3年連続で過去最高を更新した。
買い物・食、文化・歴史、スポーツ・レクレーション施設への来訪が増加しており、日光の世界遺産、那須の温泉・高原リゾート、佐野アウトレットなど、東京からの移動も便利で、様々なニーズを満たすエリアが揃っていることで、その魅力が再発見されている。
9日には日本一広い道の駅として知られる栃木県下都賀郡壬生町の道の駅みぶの中核施設「みぶハイウェイパーク」内に複合施設「La chic marche(ラシックマルシェ)」がオープン。新たな観光名所として注目されている。
栃木県は酢漬メーカーが多く、酢漬生産量は日本一を誇る。昨年、キムチに続く伸長率を見せたのが酢漬で、楽京は特に好調な動きが続いている。酢漬は外国人にも人気の寿司や牛丼、カレーなどの付け合わせとして利用されることが多く、外食が好調なことで押し上げられていると見られる。主役ではないが、料理をグレードアップさせる名脇役として欠かせない存在だ。
経済産業省の経済構造実態調査によると、2023年の都道府県別漬物出荷金額で栃木県は全国4位。1事業所当たりの額は6位に位置している。主役を引き立たせる名脇役として存在感を示す県内の漬物メーカーを特集した。
栃木県那須町は3月25日、2025年の観光客入り込み数が前年比2・6%増の576万5176人となり、統計の残る1993年以降で最多を更新したと発表した。栃木県日光市も2025年の外国人宿泊者数が年比13・7%増の18万3378人となり、3年連続で過去最高を更新した。
買い物・食、文化・歴史、スポーツ・レクレーション施設への来訪が増加しており、日光の世界遺産、那須の温泉・高原リゾート、佐野アウトレットなど、東京からの移動も便利で、様々なニーズを満たすエリアが揃っていることで、その魅力が再発見されている。
9日には日本一広い道の駅として知られる栃木県下都賀郡壬生町の道の駅みぶの中核施設「みぶハイウェイパーク」内に複合施設「La chic marche(ラシックマルシェ)」がオープン。新たな観光名所として注目されている。
栃木県は酢漬メーカーが多く、酢漬生産量は日本一を誇る。昨年、キムチに続く伸長率を見せたのが酢漬で、楽京は特に好調な動きが続いている。酢漬は外国人にも人気の寿司や牛丼、カレーなどの付け合わせとして利用されることが多く、外食が好調なことで押し上げられていると見られる。主役ではないが、料理をグレードアップさせる名脇役として欠かせない存在だ。
経済産業省の経済構造実態調査によると、2023年の都道府県別漬物出荷金額で栃木県は全国4位。1事業所当たりの額は6位に位置している。主役を引き立たせる名脇役として存在感を示す県内の漬物メーカーを特集した。
【2026(令和8)年 4月11日第5226号1面】
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<群馬こんにゃく特集> 早急な価格改定必要に 需要拡大の取組が活発化
この半年間で、こんにゃく業界を取り巻く環境は大きく変化した。農林水産省の発表では令和7年度産こんにゃく芋の収穫量は3万8500t(前年比25%減少)となり、昭和29年以来となる約70年ぶりの記録的な不作となった。
供給量が限られる中、生芋価格が上昇、それに伴いこんにゃく粉の価格も前年比2~3倍と急騰している。今後の作付に必要な種芋についても、数量が減少しており、原料高騰が長引く可能性が指摘されている。
昨夏まで、こんにゃく業界の課題は原料価格の低迷とそれに伴う生産者の減少であったが、この半年間で状況は一変。こんにゃくメーカー各社では原料価格の急騰を受け、採算が悪化しており、早急な製品価格の改定が迫られている。
一方、こんにゃく需要拡大のための取組は活発化している。生産者団体である群馬県こんにゃく研究会(後藤功也会長)では、昨年”しらたきサラダ”のレシピ提案を始めとする消費拡大活動をスタート。それと連携する形で各自治体でも様々な取組が行われている。
3月22日には、下仁田町こんにゃく消費拡大イベント(主催:下仁田町、ソーシャルマルシェ&キッチンGINGHAM)が前橋市の群馬県庁にて開催され、下仁田町の岩崎正春町長が出席。下仁田町が新たなこんにゃく料理として提案している「黒蜜きなこがけこんにゃく」をPRした。
供給量が限られる中、生芋価格が上昇、それに伴いこんにゃく粉の価格も前年比2~3倍と急騰している。今後の作付に必要な種芋についても、数量が減少しており、原料高騰が長引く可能性が指摘されている。
昨夏まで、こんにゃく業界の課題は原料価格の低迷とそれに伴う生産者の減少であったが、この半年間で状況は一変。こんにゃくメーカー各社では原料価格の急騰を受け、採算が悪化しており、早急な製品価格の改定が迫られている。
一方、こんにゃく需要拡大のための取組は活発化している。生産者団体である群馬県こんにゃく研究会(後藤功也会長)では、昨年”しらたきサラダ”のレシピ提案を始めとする消費拡大活動をスタート。それと連携する形で各自治体でも様々な取組が行われている。
3月22日には、下仁田町こんにゃく消費拡大イベント(主催:下仁田町、ソーシャルマルシェ&キッチンGINGHAM)が前橋市の群馬県庁にて開催され、下仁田町の岩崎正春町長が出席。下仁田町が新たなこんにゃく料理として提案している「黒蜜きなこがけこんにゃく」をPRした。
【2026(令和8)年 4月1日第5225号1面】
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<愛知特集> 発酵の伝統と科学 「都市と農」隣り合う地で
愛知県は国内第3位のGDPと第4位の人口を誇る巨大経済圏である。国内屈指の工業地帯であり消費地であり、さらには全国トップクラスの農業生産量を維持し続ける「都市と農」が融合した地域と言える。
その一方で、愛知は和食の礎となる発酵食文化を築いてきた歴史ある土地でもある。現在、愛知県が主導する「あいち発酵食めぐり」に象徴されるように、官民を挙げた伝統継承への熱量は高い。
この歴史ある発酵食文化の価値を、再定義しようという動きも進んでいる。それを可能としているのが、愛知という大都市ならではの高度な産業集積と、モノづくりに対する飽くなき探究心だ。業界最大手の一角である東海漬物が構える「漬物機能研究所」は、漬物に秘められた健康機能性の可能性を掘り下げようとしている。
また、愛知県漬物協会による技術研究会においても、信州大学の田中沙智教授(免疫学)を招聘し、最新の知見を取り入れるなど、アカデミアとの連携も加速している。3月30日には協会ホームページをリニューアルし、特産漬物の歴史やアレンジレシピを掲載。発信の強化を図る。
商品開発の面でも、ダイニチ食品「愛知のキムチ」、丸越「うみゃ~でキムチ」、三井食品工業「でらうまキムチ」のように、キムチに限ってみても地域色を打ち出した商品が各社から発売されている。これは、大消費地を背景とした旺盛なマーケティング力と、新鮮な原料を確保できる産地の近接性が、創造的な商品開発を支えている証左と言えるだろう。
伝統と科学の融合、そして隣接する消費地と産地。愛知という類まれな環境を歩む漬物業界を取材した。
(小林悟空、高澤尚揮)
その一方で、愛知は和食の礎となる発酵食文化を築いてきた歴史ある土地でもある。現在、愛知県が主導する「あいち発酵食めぐり」に象徴されるように、官民を挙げた伝統継承への熱量は高い。
この歴史ある発酵食文化の価値を、再定義しようという動きも進んでいる。それを可能としているのが、愛知という大都市ならではの高度な産業集積と、モノづくりに対する飽くなき探究心だ。業界最大手の一角である東海漬物が構える「漬物機能研究所」は、漬物に秘められた健康機能性の可能性を掘り下げようとしている。
また、愛知県漬物協会による技術研究会においても、信州大学の田中沙智教授(免疫学)を招聘し、最新の知見を取り入れるなど、アカデミアとの連携も加速している。3月30日には協会ホームページをリニューアルし、特産漬物の歴史やアレンジレシピを掲載。発信の強化を図る。
商品開発の面でも、ダイニチ食品「愛知のキムチ」、丸越「うみゃ~でキムチ」、三井食品工業「でらうまキムチ」のように、キムチに限ってみても地域色を打ち出した商品が各社から発売されている。これは、大消費地を背景とした旺盛なマーケティング力と、新鮮な原料を確保できる産地の近接性が、創造的な商品開発を支えている証左と言えるだろう。
伝統と科学の融合、そして隣接する消費地と産地。愛知という類まれな環境を歩む漬物業界を取材した。
(小林悟空、高澤尚揮)
【2026(令和8)年 4月1日第5225号1面】
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<梅特集>作柄に多くの不安要素も ドローン活用で作業効率化
紀州南高梅は昨年の作柄が一昨年に続いて2年連続の凶作となり、原料不足が大きな問題となっている。
今年は平年作以上の作柄が期待されているが、一部地域で開花が早まったことや、温暖化等の影響でめしべが成長していない花が広範囲で見られるなど、多くの不安要素が指摘されている。
JAわかやまが1月22日に実施した着蕾調査によると、南高梅の着蕾数は平年比82%、7割作となった昨年比81%と約2割減となっている。また、毎年4月には雹が降っており、昨年は1カ月で4回の降雹があったため、甚大な被害が発生した。
一昨年の作柄が4割作で昨年は7割作だったため、2年分を足しても1年分の原料しかない計算になり、原料はタイトな状況が続いている。
昨秋には多くのメーカーが2年連続となる値上げを実施した。小売店で販売されている国産の梅干し製品の売価は2年前の30~50%上昇しており、物価高が続く中で消費者の支持を得られなくなってきている。
出荷にブレーキがかかったことで新物が入ってくる秋まで原料がつながる見通しがついたことは不幸中の幸いと考えられるが、売場の縮小や需要の減少はマーケットのシュリンクにつながる可能性もあり、マイナス面も大きい。
大手メーカーは代替えとして中国産原料を使用した商品で売場をカバー。中国産は国産よりも価格の優位性があり、企業によっては中国産の売上が国産を上回るケースも出てきている。
毎年5月下旬から青梅の出荷がスタートし、自社で漬け込むメーカーの購入意欲は強いと予想される。供給に対して需要が多ければ価格は当然、上昇する。仮に平年作程度の作柄だったとしても、2年連続の凶作で原料がタイトになっていることを考えると、スタートから価格が高値で推移する可能性がある。
メーカーとしても原料が高くなれば製品価格に転嫁せざるを得ないのだが、価格が今より上がれば消費者離れにつながる可能性もある。梅業界は厳しい局面を迎えている。
原料の安定確保については、他の農産物と同様に農家の高齢化や減少も課題となっている。梅の生産量が減れば市場規模を維持できなくなるため、最重要課題と位置付けられる。
紀州梅の会の青年部組織である若梅会では、その解決策の一つとして、2月27日にドローンの活用をテーマにした研修会を実施した。今回テストを行ったドローンの最大積載量は70kgで、スクリュー型のオーガ式で正確な散布が可能。田辺市の梅畑でドローンを使用した肥料のテスト散布を行った。
山間部など斜面での生産は、平地と比べると重労働で水や肥料、農薬の散布も困難だったが、ドローンによる散布では、人の手で1時間かかっていた作業を2分で行い、単純計算で作業効率が30倍上がったことを実証。この日は若梅会メンバーの他、近隣の農家も見学に訪れ、ドローン活用時の効果や課題を共有した。
昨年12月まで若梅会の会長を務めた濱田朝康氏(濱田社長)は、「斜面にはスプリンクラーを設置しにくく作業も重労働なのだが、ドローンを使用すれば斜面での生産も復活する。後継者が農園を継がない理由の中に、作業の負担が大きいということがあるのであれば、それは解消できる。費用の問題もあるが、補助金制度もあるようだ。生産量を維持するためには機械化を進めるしかないので、産地としても真剣に検討する必要がある」と前向きな見解を示した。
世界農業遺産「みなべ・田辺の梅システム」は、認定から10年目を迎えた。持続可能な梅産業の構築に向けて、一歩ずつでも着実に踏み出していく必要がある。
【2026(令和8)年3月21日第5224号1面】
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<塩特集> 社会を支える必需品 中東情勢で揺らぐ安定供給
塩は人間の生命維持から工業、医療に至るまで、社会を支える不可欠な物質だ。
これまで「あって当然のもの」として享受されてきた塩だが、近年、その安定は事業者のたゆまぬ努力と、微妙なバランスのもとに成り立っていたことが浮き彫りになりつつある。
2022年のロシアによるウクライナ侵攻時、化石燃料の価格は急騰した。製塩にかかるコストが上昇したことで、各社は値上げを余儀なくされたことは記憶に新しい。
そして今年、2月28日に米国・イスラエルによる対イラン大規模攻撃により、中東情勢が緊迫化。ホルムズ海峡が事実上の封鎖状態となり、原油をはじめ運輸が停滞し始めている。製塩コストは勿論のこと、運賃、包材費などにも影響を及ぼしていくことは明らかだ。
しかし、事業者らもただ手をこまねいていたわけではない。こうした事態を見据え、様々な対応策を進めてきた。
一つが生産性の向上だ。4月には青い海(沖縄県)が新工場を稼働させる。イオン交換膜製塩を行う日本塩協会4社も、高効率な生産手法の確立を急いでいる。
また、付加価値の創出と単価向上を図る動きも活発だ。市販品ではスパイスなど他素材との組み合わせや、利便性を高めた商品が多数発売されている。業務用では純度など、安定した品質が最大の価値として追及され続けている。
今回の塩特集では、激動の時代において安定供給と新たな価値創造に挑む、各社の取組を紹介する。
【2026(令和8)年 3月21日第5224号1面】
これまで「あって当然のもの」として享受されてきた塩だが、近年、その安定は事業者のたゆまぬ努力と、微妙なバランスのもとに成り立っていたことが浮き彫りになりつつある。
2022年のロシアによるウクライナ侵攻時、化石燃料の価格は急騰した。製塩にかかるコストが上昇したことで、各社は値上げを余儀なくされたことは記憶に新しい。
そして今年、2月28日に米国・イスラエルによる対イラン大規模攻撃により、中東情勢が緊迫化。ホルムズ海峡が事実上の封鎖状態となり、原油をはじめ運輸が停滞し始めている。製塩コストは勿論のこと、運賃、包材費などにも影響を及ぼしていくことは明らかだ。
しかし、事業者らもただ手をこまねいていたわけではない。こうした事態を見据え、様々な対応策を進めてきた。
一つが生産性の向上だ。4月には青い海(沖縄県)が新工場を稼働させる。イオン交換膜製塩を行う日本塩協会4社も、高効率な生産手法の確立を急いでいる。
また、付加価値の創出と単価向上を図る動きも活発だ。市販品ではスパイスなど他素材との組み合わせや、利便性を高めた商品が多数発売されている。業務用では純度など、安定した品質が最大の価値として追及され続けている。
今回の塩特集では、激動の時代において安定供給と新たな価値創造に挑む、各社の取組を紹介する。
【2026(令和8)年 3月21日第5224号1面】
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<全国水産加工たべもの展特集>農水大臣賞4品決する 味や健康性、市場性も評価
【大阪支社】第68回全国水産加工たべもの展の受賞作品が発表された。栄えある農林水産大臣賞を受賞したのは、水産ねり製品部門から「蒲穂子」(大寅蒲鉾、大阪府)、水産物つくだ煮部門から「華ちりめん梅煮」(山忠横田水産、大阪府)、加工昆布から「極みの逸品おぼろ月夜」(敦賀昆布、福井県)、節類から「波頭 軽軽削り」(まるてん、三重県)の4品だった。
以下、水産庁長官賞16品、大阪府知事賞32品が受賞した。
今回は全国から、4部門合計で824品の応募があった。部門ごとの一次審査を経て20品ずつに絞られ、2月18日には最終審査が行われた。審査委員は、学識者や一次生産者、行政、業界団体関係者らが務め、食味の良さは勿論のこと、外観や地域性、健康性、市場性など多様な角度から審査を行った。
審査委員長を務めた近畿大学農学部名誉教授の塚正泰之氏は「昨年ある方から頂戴した歳暮にはたべもの展の受賞シールが貼られていた。良いものを選ぶときの目印になっているということだろう。逸品を発掘し、未来へ繋いでいく足がかりを作れるよう厳正な審査を行う」とたべもの展の意義を語った。
なお、たべもの展は水産加工業関係者の生産意欲の増進と品質の向上並びに生産技術の改善に資し、業界の健全な発展を期することを目的として昭和26年に第一回目が開催され、現在は2年に1度のペースで開催されている。農林水産大臣賞受賞作品は、農林水産祭に出品される。過去には最高賞となる天皇杯受賞作品を輩出した実績も持つ、歴史ある展示品評会である。
以下、水産庁長官賞16品、大阪府知事賞32品が受賞した。
今回は全国から、4部門合計で824品の応募があった。部門ごとの一次審査を経て20品ずつに絞られ、2月18日には最終審査が行われた。審査委員は、学識者や一次生産者、行政、業界団体関係者らが務め、食味の良さは勿論のこと、外観や地域性、健康性、市場性など多様な角度から審査を行った。
審査委員長を務めた近畿大学農学部名誉教授の塚正泰之氏は「昨年ある方から頂戴した歳暮にはたべもの展の受賞シールが貼られていた。良いものを選ぶときの目印になっているということだろう。逸品を発掘し、未来へ繋いでいく足がかりを作れるよう厳正な審査を行う」とたべもの展の意義を語った。
なお、たべもの展は水産加工業関係者の生産意欲の増進と品質の向上並びに生産技術の改善に資し、業界の健全な発展を期することを目的として昭和26年に第一回目が開催され、現在は2年に1度のペースで開催されている。農林水産大臣賞受賞作品は、農林水産祭に出品される。過去には最高賞となる天皇杯受賞作品を輩出した実績も持つ、歴史ある展示品評会である。
【2026(令和8)年3月21日第5224号11面】
<群馬特集> 漬物出荷額全国2位 カリカリ梅の市場拡大
群馬県は昨年発表された経済産業省「経済構造実態調査」において県別漬物出荷金額(2023年)が2年連続で全国2位となった。出荷金額の全国シェアは7・3%となっており、県内では豊富な農作物を生かした漬物製造が盛んに行われている。
梅の生産量においても群馬県は全国2位。箕郷、榛名といった梅産地では、梅の花が、例年より1週間程早い3月6日頃に満開になった。群馬産地では近年、雹害などの影響により不作が続いている。昨年も梅の生育は良好だったものの、4月の降雹により傷が付いたり落下した梅の割合が多く、収穫量が伸び悩んだ。 群馬特産のカリカリ梅は昨年、SNSでインフルエンサーが食べ比べ動画を投稿したことを機に、若い世代からの注目度が上昇、市場が拡大した。今年も猛暑の到来に向けて、需要の増加が予想されており、梅の豊作を期待する声は大きい。
群馬県は関東地方で最多となる33カ所の「道の駅」を有する。2023年にオープンした道の駅「まえばし赤城」は、月刊情報誌「田舎暮らしの本」(宝島社)の「2026年版道の駅大賞」にて全国1位に輝き、2年連続での栄誉となった。「食べる・遊ぶ・癒やされる」が全て揃った、全国でもトップクラスの道の駅として評価された。同道の駅には、群馬の特産品を求めて休日はもちろん、平日にも大勢の来客が訪れている。
梅の生産量においても群馬県は全国2位。箕郷、榛名といった梅産地では、梅の花が、例年より1週間程早い3月6日頃に満開になった。群馬産地では近年、雹害などの影響により不作が続いている。昨年も梅の生育は良好だったものの、4月の降雹により傷が付いたり落下した梅の割合が多く、収穫量が伸び悩んだ。 群馬特産のカリカリ梅は昨年、SNSでインフルエンサーが食べ比べ動画を投稿したことを機に、若い世代からの注目度が上昇、市場が拡大した。今年も猛暑の到来に向けて、需要の増加が予想されており、梅の豊作を期待する声は大きい。
群馬県は関東地方で最多となる33カ所の「道の駅」を有する。2023年にオープンした道の駅「まえばし赤城」は、月刊情報誌「田舎暮らしの本」(宝島社)の「2026年版道の駅大賞」にて全国1位に輝き、2年連続での栄誉となった。「食べる・遊ぶ・癒やされる」が全て揃った、全国でもトップクラスの道の駅として評価された。同道の駅には、群馬の特産品を求めて休日はもちろん、平日にも大勢の来客が訪れている。
【2026(令和8)年 3月11日第5223号1面】
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<東京特集> 伝統食品の顔ぶれ華やか "東京ブランド"価値高まる
昨年12月に一般財団法人森記念財団都市戦略研究所により発表された「世界の都市総合力ランキング(GPCI)2025」において、東京は2008年の調査開始以来、初めて2位となった。観光地の充実度や物価水準の低さなどが評価され、前回まで2位だったニューヨークを逆転した。
2024年に東京を訪れた外国人旅行者(インバウンド)は約2479万人にとなり、過去最高を記録。日本の首都である東京は世界的な観光地としてもその地位を確固たるものにしている。
その魅力は伝統文化と最新技術の融合。浅草寺や東京タワーなどの観光スポット、ハイレベルな外食店、アニメ文化などが外国人旅行者を魅了している。
東京は伝統食品の顔ぶれも華やかだ。江戸時代の宝田恵比寿神社例祭にまで起源を遡るべったら漬、江戸の佃島が発祥とされる江戸前佃煮、江戸時代から親しまれてきた江戸甘味噌、江戸東京野菜である練馬大根を用いた練馬沢庵など、伝統技術を生かした製法で作られる〝東京ブランド〟の産品はその価値を高めている。【東京特集7・8面】
2024年に東京を訪れた外国人旅行者(インバウンド)は約2479万人にとなり、過去最高を記録。日本の首都である東京は世界的な観光地としてもその地位を確固たるものにしている。
その魅力は伝統文化と最新技術の融合。浅草寺や東京タワーなどの観光スポット、ハイレベルな外食店、アニメ文化などが外国人旅行者を魅了している。
東京は伝統食品の顔ぶれも華やかだ。江戸時代の宝田恵比寿神社例祭にまで起源を遡るべったら漬、江戸の佃島が発祥とされる江戸前佃煮、江戸時代から親しまれてきた江戸甘味噌、江戸東京野菜である練馬大根を用いた練馬沢庵など、伝統技術を生かした製法で作られる〝東京ブランド〟の産品はその価値を高めている。【東京特集7・8面】
【2026(令和8)年3月1日第5222号1面】
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<飯田特集> 南信州の野沢菜や小梅 ”日本一の焼肉の町”としてPR
飯田・下伊那地域を中心とした南信州エリアは天龍峡や下栗の里といった美しい景勝地と共に、野菜や果物など食材の宝庫としても知られる。
その新鮮な野菜を使用した漬物業も盛んで、南信州エリアの漬物メーカーでは、信州を代表する漬物である野沢菜漬や下伊那地方原産の「竜峡小梅」を使った小梅漬など様々な漬物を製造している。
「竜峡小梅」は円形で種が小さく、小梅ながら果肉が多いのが特長で、加工しても実がしっかりと硬いことから、カリカリした食感を楽しめる。近年は、生産者が減少しており、その希少価値が高まっている。
また飯田市は、人口1万人あたりの焼肉店舗数が全国の市の中で最も多い〝日本一の焼肉の町〟としても知られる。
令和2年には11月29日が「飯(11)田焼肉(29)の日」として記念日登録された。飯田市では毎年11月を「飯田焼肉月間」と銘打ち、飯田焼肉のPRを行っている。昨年11月にも「クイズラリー飯田焼肉検定」「X投稿キャンペーン 飯田焼肉の日と叫ぼう」など様々な企画が実施され、盛り上がりを見せた。(藤井大碁)
【2026(令和8)年2月11日第5221号1面】
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<静岡特集> 訪日外国人客から注目 抹茶、わさびなど豊富な食材
訪日外国人観光客が増加する中、その目的地として静岡県に注目が集まっている。日本一の標高を誇る富士山や御殿場プレミアム・アウトレットなどの観光スポットの他、わさびや抹茶といった日本の伝統的な食材が揃っていることも県の魅力を押し上げている。
2024年には推計126万人の外国人観光客が静岡県を訪れた。足元では日中関係の悪化により中国人観光客が減少傾向にあるものの、清水港(静岡市清水区)への大型クルーズ船の寄港が増加するなど、他アジア諸国や欧米からの観光客が増加している。
東西に長く多様な風土を持つ静岡県は”食材の王国”だ。わさびや抹茶の他にも、焼津のまぐろやかつお、浜名湖の海苔など豊富な山海の幸が揃う。
6日に発表された総務省家計調査においては、2025年の浜松市の1世帯あたりのギョーザ購入額が、4046円となり、3年連続で全国トップの”餃子の街”としての称号を手にした。(藤井大碁)
【2026(令和8)年2月11日第5221号7面】
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<小豆島特集>煮炊きの技は新境地へ
「醤の郷」として名高い香川県小豆島。400年の歴史を持つ醤油造りは、まろやかなコクと深みのある旨み、華やかな香りを生み出し、その恵みを活かした佃煮産業がこの地で花開いた。
しかし現在、昆布や海苔、ちりめんなど主要原料の記録的な不漁が業界に暗い影を落とす。この難局に対し、産地は今、逞しい変化を遂げようとしている。
希少な端材をアップサイクルした商品や、きくらげなど安定調達可能な新原料の開拓、現代の嗜好に合わせた高付加価値化、さらにはスパイスや菓子といった新分野への挑戦と、逆境をバネにした開発が活発だ。
スーパーマーケット・トレードショーにおいても島内から佃煮・煮豆メーカーが多数出展し、これら意欲作を披露する。伝統の煮炊きの技術に革新を加え、小豆島の味を全国へ広げる「地産外消」の取組を紹介する。(大阪支社・小林悟空)
しかし現在、昆布や海苔、ちりめんなど主要原料の記録的な不漁が業界に暗い影を落とす。この難局に対し、産地は今、逞しい変化を遂げようとしている。
希少な端材をアップサイクルした商品や、きくらげなど安定調達可能な新原料の開拓、現代の嗜好に合わせた高付加価値化、さらにはスパイスや菓子といった新分野への挑戦と、逆境をバネにした開発が活発だ。
スーパーマーケット・トレードショーにおいても島内から佃煮・煮豆メーカーが多数出展し、これら意欲作を披露する。伝統の煮炊きの技術に革新を加え、小豆島の味を全国へ広げる「地産外消」の取組を紹介する。(大阪支社・小林悟空)
【2026(令和8)年2月11日第5221号8面】
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<漬物の素特集>食品ロス削減に貢献
残余の野菜を美味しく食べる
野菜を漬けて美味しく無駄なく健康的に食べる。最需要期の春夏シーズンに向けて「漬物の素」への関心が高まっている。
気象庁などの予報によると、3月以降の日本の気候は、全国的に気温が高めに推移し、春の訪れが早くなると予想されている。特に北日本、東日本、西日本では、2月から4月の気温は高くなる見込みとなっている。
季節の歩みが早く、春は高温傾向となる可能性が高いため、春野菜、夏野菜ともに順調な生育が期待されている。漬物の素の動きは野菜の価格に大きく影響されるため、野菜価格が安定した状況が続けば良い環境となる。
漬物の素の代表格である「ぬか床」は、野菜を入れて漬けるだけで美味しく食べることができる便利な商品。「ぬか床」で野菜を漬けたぬか漬には、野菜そのものの栄養素に加え、植物性乳酸菌、ビタミンB群、ビタミンE、γ‐オリザノール、フェルラ酸、イノシトールの栄養成分が含まれており、免疫力アップ、腸内環境改善、抗酸化作用、抗ガン作用、動脈硬化予防など様々な健康効果が期待できる。
また、ぬか漬は発酵作用によって生野菜よりも保存期間が長くなることも魅力だ。国民1人当たりの食品ロス量は1日約103gとなっており、茶碗約1杯分(約150g)のご飯に近い量となっている。残余の野菜を漬けるだけで食品ロス削減に貢献し、美味しく健康的に食べることができる。
巣ごもり需要が増加したコロナ禍では、家庭で手軽にできる健康的な要素を含んだ趣味としてぬか床がクローズアップされ、需要も増加した。コロナの収束に伴い、ぬか床の動きも落ち着いてきているが、SNSなどでタレントやインフルエンサーが「マイぬか床」を自慢したり、漬け方などを紹介するケースが散見される。「大人や年配の人が使用するもの」という意識は以前よりも薄れつつあり、潜在的な市場性やポテンシャルは高いものがある。
少人数世帯向けや野菜摂取を訴求した商品など、各社こだわりの「漬物の素」を特集した。(千葉友寛)
【2026(令和8)年2月1日第5220号1面】
気象庁などの予報によると、3月以降の日本の気候は、全国的に気温が高めに推移し、春の訪れが早くなると予想されている。特に北日本、東日本、西日本では、2月から4月の気温は高くなる見込みとなっている。
季節の歩みが早く、春は高温傾向となる可能性が高いため、春野菜、夏野菜ともに順調な生育が期待されている。漬物の素の動きは野菜の価格に大きく影響されるため、野菜価格が安定した状況が続けば良い環境となる。
漬物の素の代表格である「ぬか床」は、野菜を入れて漬けるだけで美味しく食べることができる便利な商品。「ぬか床」で野菜を漬けたぬか漬には、野菜そのものの栄養素に加え、植物性乳酸菌、ビタミンB群、ビタミンE、γ‐オリザノール、フェルラ酸、イノシトールの栄養成分が含まれており、免疫力アップ、腸内環境改善、抗酸化作用、抗ガン作用、動脈硬化予防など様々な健康効果が期待できる。
また、ぬか漬は発酵作用によって生野菜よりも保存期間が長くなることも魅力だ。国民1人当たりの食品ロス量は1日約103gとなっており、茶碗約1杯分(約150g)のご飯に近い量となっている。残余の野菜を漬けるだけで食品ロス削減に貢献し、美味しく健康的に食べることができる。
巣ごもり需要が増加したコロナ禍では、家庭で手軽にできる健康的な要素を含んだ趣味としてぬか床がクローズアップされ、需要も増加した。コロナの収束に伴い、ぬか床の動きも落ち着いてきているが、SNSなどでタレントやインフルエンサーが「マイぬか床」を自慢したり、漬け方などを紹介するケースが散見される。「大人や年配の人が使用するもの」という意識は以前よりも薄れつつあり、潜在的な市場性やポテンシャルは高いものがある。
少人数世帯向けや野菜摂取を訴求した商品など、各社こだわりの「漬物の素」を特集した。(千葉友寛)
【2026(令和8)年2月1日第5220号1面】
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<春を呼ぶ商材特集>「桜花漬」希少価値高まる
恵方巻の定番具材「桜でんぶ」
春の訪れを感じさせる希少な素材として利用されている「桜花漬」。和菓子やパンなどの食品だけではなく、飲料などにも活用され、季節の売場に欠かせない存在となっている。
かながわの名産100選に認定されている「八重桜の塩漬け」(桜花漬)は、主に小田原市と秦野市の八重桜を使用し、国内生産量の約8割を占めている。年明けから春にかけて出荷のピークとなり、現在は最需要期を迎えている。
「桜」は、外国人にとって日本をイメージさせる存在で、桜関連商品は外国人観光客から高い人気を誇る。箱根では外国人観光客が大幅に増加しており、2024年の観光客数が6年ぶりに2000万人(国内外含む)を突破。「桜花漬」の売れ行きも好調となっている。
だが、近年は供給面に問題を抱えており、需要に供給が追い付いていない状況が続いている。桜の花の収穫期間は花が咲いてから約1週間しかないため、短期間での人の確保や収穫期の天候などの影響が収穫量を大きく左右する。天候や作柄の問題ではないため、不作というよりも減産といった表現の方が当てはまる。
2025年産の収穫量は前年の7割程度と見られ、大幅な減産となった。「桜花漬」に対する問い合わせなどが増加していることから需要は増えているものの、収穫量は減少傾向にあるため供給できていない状況だ。
各社では原料の買い取り価格を上げるなどの対応を行っているが、生産者の減少に歯止めはかからず、収穫量を維持することが困難になっている。あればあるだけ売れる「桜花漬」だが、その価値や希少性は以前にも増して高まっている。
また、白身魚の身をほぐして煎りあげ薄紅色に色付けした「桜でんぶ」も春を想起させる商材。ちらし寿司や巻き寿司の具材として欠かせない一品であり、恵方巻の定番具材としてもお馴染みだ。
節分の恵方巻は近年、家族揃って楽しめるイベントとして定着、今年も「桜でんぶ」の需要の高まりが期待される。
【2026(令和8)年1月21日第5219号6面】
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<長野東・中・北信特集>「野沢菜」惣菜向け伸長 原料確保と高付加価値化が課題
昨年10月に開催された令和7年度長野県園芸特産振興展の第69回漬物品評会には、浅漬物の部で有限会社とみき漬物(野沢温泉村)の「昔ながらの野沢菜漬」、本漬物の部で岡本商店有限会社(木島平村)の「しょうゆ風味野沢菜」が、最高賞となる農林水産大臣賞に選出された。
浅漬、本漬の両部門ともに野沢菜漬が大臣賞に選出されたことに加え、野沢菜発祥の地である北信エリアの2社が大臣賞を受賞したことは、長野県の特産品である野沢菜漬の価値を改めて発信していく上で、貴重な機会となった。
野沢菜業界の課題となっているのが生産者の減少や天候不順による不安定な原料状況。昨年も夏場にかけて原料が不足、一部メーカーでは出荷調整を余儀なくされた。
一方、野沢菜漬の需要は堅調だ。近年、浅漬製品だけでなく本漬製品の認知度が上昇。乳酸発酵の酸味が楽しめるべっ甲色の野沢菜漬も人気だ。おやきや油炒めの具材など惣菜向けも伸長しており、今後も需要拡大が期待される。
需要に供給が追い付かない状況の中、野沢菜漬メーカーは、いかに原料を確保し、付加価値をつけて販売できるかがテーマとなっている。
(藤井大碁)
【2026(令和8)年1月11日第5218号1面】
浅漬、本漬の両部門ともに野沢菜漬が大臣賞に選出されたことに加え、野沢菜発祥の地である北信エリアの2社が大臣賞を受賞したことは、長野県の特産品である野沢菜漬の価値を改めて発信していく上で、貴重な機会となった。
野沢菜業界の課題となっているのが生産者の減少や天候不順による不安定な原料状況。昨年も夏場にかけて原料が不足、一部メーカーでは出荷調整を余儀なくされた。
一方、野沢菜漬の需要は堅調だ。近年、浅漬製品だけでなく本漬製品の認知度が上昇。乳酸発酵の酸味が楽しめるべっ甲色の野沢菜漬も人気だ。おやきや油炒めの具材など惣菜向けも伸長しており、今後も需要拡大が期待される。
需要に供給が追い付かない状況の中、野沢菜漬メーカーは、いかに原料を確保し、付加価値をつけて販売できるかがテーマとなっている。
(藤井大碁)
【2026(令和8)年1月11日第5218号1面】
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<霞ヶ浦特集>「100年フード」認定PR
霞ヶ浦北浦では近年ワカサギの不漁が続く中、ワカサギに代わる特産品として大きな期待が寄せられているのがシラウオだ。
昨年11月に開催された令和7年度茨城県水産製品品評会の霞ヶ浦北浦部門では、有限会社原田水産(小美玉市高崎)の「白魚佃煮 紅白」が最高賞となる農林水産大臣賞を受賞した。 「白魚佃煮 紅白」は、霞ヶ浦産のシラウオをワインを使用した特許製法で炊き上げた製品。赤・白2種類のワインを使用し、味わいとともに、紅色と白色に染まったシラウオの美しさが高い評価を得た。
ワカサギの不漁が続く中、霞ヶ浦北浦の水産加工メーカーでは、シラウオを始めとする限られた霞ヶ浦の水産資源を最大限に生かし、これまでにない発想で、付加価値を付けて販売していくことが求められる。
昨年、“霞ヶ浦北浦の魚介類食文化~佃煮・煮干し・釜揚げ”が文化庁「100年フード」に認定された。霞ヶ浦北浦水産加工業協同組合(小沼和幸組合長)では、のぼり旗やシールなどを制作し、「100年フード」認定のPRに力を注ぐ。
(藤井大碁)
【2026(令和8)年1月11日第5218号1面】
昨年11月に開催された令和7年度茨城県水産製品品評会の霞ヶ浦北浦部門では、有限会社原田水産(小美玉市高崎)の「白魚佃煮 紅白」が最高賞となる農林水産大臣賞を受賞した。 「白魚佃煮 紅白」は、霞ヶ浦産のシラウオをワインを使用した特許製法で炊き上げた製品。赤・白2種類のワインを使用し、味わいとともに、紅色と白色に染まったシラウオの美しさが高い評価を得た。
ワカサギの不漁が続く中、霞ヶ浦北浦の水産加工メーカーでは、シラウオを始めとする限られた霞ヶ浦の水産資源を最大限に生かし、これまでにない発想で、付加価値を付けて販売していくことが求められる。
昨年、“霞ヶ浦北浦の魚介類食文化~佃煮・煮干し・釜揚げ”が文化庁「100年フード」に認定された。霞ヶ浦北浦水産加工業協同組合(小沼和幸組合長)では、のぼり旗やシールなどを制作し、「100年フード」認定のPRに力を注ぐ。
(藤井大碁)
【2026(令和8)年1月11日第5218号1面】
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<節分いわし特集>いわし甘露煮の食文化定着
今年の節分の恵方は「南南東やや南(165度)」。恵方巻は、コンビニや回転寿司が予約合戦でしのぎを削り、うなぎや肉入りの「豪華系」と、素朴で少量サイズの「コスパ重視系」で二極化している。
各社、購入特典やポイントを打ち出し、節分商戦を盛り上げる。恵方巻の他、節分に食べたくなるのは、大豆といわし。
節分に鬼除けのために焼きいわしを食べる慣習は、平安時代の京の都よりあるものの、全国的に広まってきたのは、意外と昭和以降のこと。テレビや雑誌などで西日本の節分の風習を紹介したことがきっかけとなり、食品メーカーやスーパーが「冬が旬のいわしも食べてほしい」と販促を掛けたことから、全国で節分に焼きいわしが食べられるようになった。
時代変化の中で、消費者は食の簡便化を好むようになり、現在では焼きいわしよりも、節分にはいわし甘露煮を購入したいというユーザーも定着化してきた。いわし甘露煮の一大産地、愛知県のメーカーは、「年間を通して、おせちとともに、甘露煮がよく売れるイベントごとといえる。毎年、いわし甘露煮の出荷量を増やしていて、年々期待感が大きくなる」と話す。さらに今年は、「劇場版『鬼滅の刃』 無限城編 第一章 猗窩座再来」のテレビ放送が夏に予定されている。鬼と鬼除けに関心が一層高まっていく年となり、節分商材の販売拡大が継続して見込めそうだ。(大阪支社・高澤尚揮)
【2026(令和8)年1月11日第5218号13面】
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