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「梅」業界活動・企業紹介2026

<みなべ・田辺の梅システム>10周年記念物産展 梅メーカー3社がPR販売

中田食品
マルヤマ食品
岩本食品
 【大阪支社】みなべ・田辺地域世界農業遺産推進協議会(和歌山県・田辺市・みなべ町)は、世界農業遺産「みなべ・田辺の梅システム」認定10周年を記念し、3月19~20日に名古屋市の中日ビルでPR物産展を開催した。梅産地としての取組や魅力を発信するのを目的としたもので、会場には梅システムの歴史や生態系との関わりを紹介するパネル展示が並んだ。
 「みなべ・田辺の梅システム」は、梅栽培を中心に林業や養蜂が結びついた独自の農林業形態で、梅林の維持が山の保全につながり、ミツバチの受粉や薪炭林管理など多様な生業が循環する点が評価され、2015年に世界農業遺産へ認定された。同協議会は10周年のPR活動を強化している。
 物産展では県内の梅加工メーカー3社(中田食品、マルヤマ食品、岩本食品)が出展し、梅干し、梅スイーツ、梅酒など多彩な商品を販売。
 来場者は試食や試飲を通じて各社の味の違いや製法へのこだわりを体感した。中田食品の「麻婆梅」、マルヤマ食品の「ももうめ」、岩本食品の金粉入り「プレミアムダイヤモンド梅」などが注目を集めた。
 みなべ町うめ課の木田勝紀副課長は開催の趣旨について「全国から大手企業の社員が梅農家との交流や梅システムの見学を通じて自然の生態系の仕組みを組織づくりに応用しようとしている。県外の人々にも梅システムの魅力をより知ってほしい」と語った。
【2026(令和8)年4月1日第5225号2面】

<みなべ町うめ課>「梅パワー」次々明らか 消費振興から地域活性化へ

 紀州南高梅の発祥の地として知られる和歌山県みなべ町には、全国唯一の専門部署「うめ課」が設置されており、今年で53年を迎える。
 同課は町の基幹産業である梅の消費拡大や生産性向上に向けた研究、さらには機能性研究を通じたブランド力の強化に心血を注いできた。
 これまでにインフルエンザウイルスや新型コロナウイルス(SARS‐CoV‐2)の抑制、胃がんや胃潰瘍の予防、コラーゲンの減少抑制といった効果を解明し、特許を取得。他にも多岐にわたる健康機能性を明らかにし、梅・梅干しの消費拡大を後押ししてきた。その概要は冊子「梅パワー」として配布している(表参照)。
 しかし、現在はかつてない厳しい状況に直面している。直近2年連続での凶作により、梅干しメーカー側が積極的な販促活動を控えざるを得ない事態となっており、産地全体に強い危機感が広がっている。
 こうした中、同課は活動の枠組みを販売促進に留めず、地域の魅力を重層的に発信することで関係人口の呼び込みや町のファン拡大にも注力している。
【2026(令和8)年3月21日第5224号2面】

みなべ町うめ課 「梅パワー」

<若梅会>白龍梅本舗・横山氏会長に 若年層が意識する機会を創出

横山会長
 紀州の梅産業を担う若手経営者らが集う「若梅会」の新会長に、今年1月から横山食品株式会社(白龍梅本舗、和歌山県みなべ町)の代表取締役社長、横山誉士氏が就任した。
 横山氏は、「梅の本当の魅力」が伝わっていないことに課題意識を持ち、PR活動へ力を入れる方針を示す。
 具体的には、前会長の濱田朝康氏の下でスタートした3つの消費振興策の継続、強化に取り組む。
 一つが音楽フェスティバル「サマーソニック」への屋台出店だ。ご飯のお供という先入観から脱却し、アレンジの可能性を提示することで若者へのアピール力を高める。
 また東京・京都といった消費地での梅干し配布PR、SNSを活用したレシピ提案などの積極的な消費振興策も継承する。紀州梅産地では、3年連続の不作の気配が濃厚となる中、その状況を理解してもらうこともSNSを通じて訴えていく。
 横山氏は「なんとなく食べていた梅干しと向き合い、その存在に改めて気づいてもらうことが大切。今、梅に対して良いイメージが持たれているのは先輩方の努力の賜物。私たちはそれを発展させていく主体にならないといけない」と決意を語った。
 【白龍梅本舗】
 屋号にもなっている「白龍梅」が不動の人気を誇る。大粒の完熟紀州南高梅を天日塩で漬け込んだ後に、はちみつやみりんで丹念に二度漬けされる。梅本来の芳醇な香りを活かした塩分12%のまろやかな味わいは、多くのファンを魅了してきた。
 また、同社は梅酒造りにも注力しており、中でも「日本酒仕込み梅酒 和~ZIPANG~」は、辛口の清酒と砂糖、南高梅のみで仕上げた贅沢な一品。梅の香りの高さと、酸味の効いたさっぱりとした口当たりが特徴で、2015年の全国梅酒鑑評会銀賞や、国際味覚審査機構の「iTQi優秀味覚賞」を受賞するなど、国内外で高い評価を得ている。
【2026(令和8)年3月21日第5224号4面】


横山食品(白龍梅本舗)https://www.hakuryu-ume.com/

南部梅林 先覚者内中翁へ感謝捧ぐ

水本会長
山本みなべ町長
鶴保参議院議員
梅関係者が多数参列
梅議連の鶴保議員が業界へエール
 紀州南高梅の産地、和歌山県みなべ町晩稲の南部梅林で、先覚者である内中源蔵翁の第61回頌徳慰霊祭(梅まつり)が2月11日に執り行われた。梅林を運営する梅の里観梅協会(水本孝雄会長)や行政、紀州みなべ梅干協同組合(殿畑雅敏理事長)など梅産業関係者らが多数参列し先人の業績を讃えるとともに感謝を捧げた。
 今年の開花は例年よりやや遅く、この日はまだ5~6部咲き。花が遅咲きの年は実が豊作になる傾向があるため、今年の作柄には期待がかかる。
 慰霊祭では、主催者を代表して水本会長が挨拶。「みなべで梅を育てた内中翁は125年前、貧村だったこの地を開拓し、日本一の梅の里となる礎を築いた。一昨年の大凶作や昨年の甚大な雹被害による凶作、相次ぐ担い手不足など、産地を取り巻く環境は厳しい。だが梅の健康性は世界的に注目されているので、日本一の産地を次世代へ継承していきたい」と産地継承への想いを表明した。
 続いてみなべ町長の山本秀平氏は「梅は当地域で重要な産業。内中翁が梅の畑を4ha開墾してから、今やみなべ町は約2000haもの産地に発展した。先人が築いてきた恩恵は未来へ伝えていこう」と訴えた。
 続いて、梅振興議員連盟幹事長で参議院議員の鶴保庸介氏は「全国的に梅や梅加工品をより一層、振興する必要がある。和歌山県においても産地が一体となり戦略的な施策を打ち出さなければならない。梅議連としても支援を続けていく」と梅産業従事者や産地へエールを送った。
 その他、県議会議員や行政など多数の来賓が挨拶し、世耕弘成衆議院議員からの祝辞も読まれた。最後は開経の偈が唱えられる中、紀州みなべ梅干協同組合の組合員、梅干しメーカー、生産者、JA、行政など梅に携わる人々が焼香を行い、慰霊祭が閉じられた。
【2026(令和8)年3月11日第5223号1面】

紀乃家 「紀乃家 茶寮」開業1周年 梅の創作料理など提供

「紀乃家 茶寮」のランチ
梅干し店頭販売
 全国の梅の里から集めた梅干しや梅加工品、菓子を販売する専門店、紀乃家(経営:川辺食品株式会社、川辺久美子社長、東京都豊島区)が開業した和カフェダイニング「紀乃家 茶寮」が昨年12月で開業1周年を迎えた。
 紀乃家は昭和39年創業、そごう・西武の西武池袋本店やそごう千葉店などで、梅干しなどを販売する専門店。わさび漬の製造から始まった会社として、漬物文化に精通し、各地の漬物も取り扱っている。
 2024年12月には初の飲食店「紀乃家 茶寮」を開業。漬物を取り入れた季節の和食や梅スイーツ、梅カレーなど梅の創作料理を提供し、紀州南高梅の梅干しの他、店で提供する漬物や茶などを販売する物販スペースも併設した体験型店舗として、開業1周年を迎えた。
 脱水症状は夏のイメージが強いものの、実は冬季にも起こりやすく、「隠れ脱水」とも呼ばれている。暖房による乾燥や水分摂取量の減少が主な原因で、特に体水分量が加齢とともに減少する高齢者は、少量の水分不足でも大きな影響を受けやすいとされている。
 冬季脱水はヒートショックの原因の一つでもあり、対策が必要とされている。紀乃家では、日本の食文化を支えてきた漬物が、水分摂取を促し、塩分やカリウムなどのミネラル補給を通じて冬季の脱水予防に役立つと考え、健康への貢献に取り組んでいる。
 近年、漬物の消費量は減少しており、2005年には約35%が「毎日食べる」と回答していたのに対し、2023年には12%まで低下。喫食頻度の減少に伴い、売場面積も縮小し、日持ちする調味済み商品が主流となり、昔ながらの漬物に触れる機会は減ってきている。
 一方で、伝統製法の漬物が持つ発酵由来の旨味や栄養価は再評価されており、かさが減ることで野菜の食物繊維やミネラル、ビタミン摂取にも有効。
 「紀乃家 茶寮」では、多様な年齢層が集う九段南で昔ながらの漬物を提供し、ランチでは発酵の旨味を活かして塩分を抑えた料理などを通じ、幅広い世代に漬物の魅力を伝えている。
 【紀乃家 茶寮】
 ▼住所:東京都千代田区九段南2‐2‐8 松岡九段ビル1F
 ▼営業時間:11時~18時(ラストオーダー17時30分)
 ▼定休日:日曜、祝日
 ▼お問い合わせ:03‐6910‐0170
【2026(令和8)年1月21日第5219号1・2面】

紀乃家
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