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<ソルト関西・山本博氏の慶事を祝う>旭日小綬章の記念祝賀会開く

山本氏祝賀会 業界各位が受章祝う

勲記勲章額と山本氏
 令和7(2025)年の「秋の叙勲・褒章」で、旭日小綬章を受章した全国塩元売協会会長、塩元売協同組合理事長、全国塩業懇話会会長の山本博氏(ソルト関西代表取締役社長、大阪府)の記念祝賀会が3月24日、グランドプリンスホテル高輪(東京都港区)で行われた(8面に山本氏インタビューと、祝賀会の記事を掲載)。
 全国塩元売協会専務理事の阿部雅春氏の司会進行で開会し、発起人代表として道北塩業代表取締役社長の井内正樹氏が挨拶に立った。
 井内氏は「山本さんは厳しい環境の中、強いリーダーシップで業界を引っ張っていただいている。以前、自社で関西に社員旅行する際、山本さんに神戸牛の美味しい店を紹介してほしいと頼むと、10店舗ほどの一軒一軒に細かいコメントが書き添えられたファクスを頂いたことがあり、山本社長のイメージが覆った」とのエピソードを明かした。
山本氏を囲んで記念撮影
卓越したリーダーシップ讃える
 来賓代表で日本海水代表取締役社長の西田直裕氏が挨拶に立ち「我々は塩の生業に誇りに思っているが、その中心にいるのが山本さんだ。いつもタイムリーで、ウィットに富んだお話をされることに感心している。いつまでもいつまでも、塩業界をけん引していただきたい」と語った。
 記念品目録贈呈でナイカイ塩業代表取締役会長の野﨑泰彦氏が登壇し、山本氏の歩みと自身の会社経営のエピソードを交えながら、「海外企業との交渉時においても、是々非々を含めてきちんとしたリーダーシップを発揮され、本当に感謝している。これからも、業界発展に頑張って頂けたらありがたい」と語り、目録を手渡した。
 受章挨拶に立った山本氏は自らの塩業界との関りについて「大学を卒業して塩元売会社に入社して約50年、ソルト関西が設立されて25年が経ち、まさに“塩漬け”の人生だった。この度の受章は皆様のお陰だ。深く感謝し、おごることなくもう少しだけ塩業界にいさせて頂き、今まで以上に業界の発展に尽くしていきたい」と感慨を語った。
 乾杯発声を塩事業センター副理事長の深澤元博氏が務め、「山本氏は人心掌握術に長け、秀吉に勝るとも劣らぬ“人たらし”だと思っている。これからも業界を正しい方向に導いて頂きたい」と語り、高らかに乾杯の音頭を取って和やかな歓談に移った。
 宴の途中、阿部専務理事が出席者を指名して祝辞を述べるサプライズが行われ、それぞれが山本氏の温かい人柄に触れるエピソードを紹介し、会場を盛り上げた。
 宴もたけなわのうちに、中締めを日本食塩製造代表取締役会長の貞永憲作氏が務め、「山本さんの会社の業績、業界での卓越したリーダーシップと温厚な人柄を考え合わせれば、今回の受章は当然。業界にとって大変喜ばしいことだ」と称え、関東一本締めの音頭を取った。最後は山本氏を囲んで記念撮影を行い、祝賀会はお開きとなった。
【2026(令和8)年4月11日第5226号8面】
井内氏
西田氏
野﨑氏
深澤氏
阿部氏
貞永氏

<旭日小綬章インタビュー>

塩業界の「潤滑油」に
安定供給を守り続ける
 旭日小綬章を受章した全国塩元売協会会長、塩元売協同組合理事長、全国塩業懇話会会長を務めるソルト関西の山本博社長は、卸としてメーカーと消費者を繋ぐ「潤滑油」を自任し、物流危機や安定供給への課題、塩の価値再構築に向けた決意を語った。
(大阪支社・小林悟空)
◇   ◇
ー受章の感想は。
 「私個人というよりも、業界全体で受章したものと捉えている。実は私は業界のために身を捧げてきた、というつもりはない。卸である当社にとって、業界が良くなれば、当社の事業もうまくいくという考えから行動してきた。卸とはメーカーから消費者までの流れを円滑にする潤滑油のようなものに過ぎない。業界の皆様が足並みを揃えて取り組んでくださったからここまで歩んで来れた。心から感謝申し上げたい」
ー全国塩業懇話会の活動。
 「現在、塩業界が直面している最大の課題の一つが物流だ。2024年問題による転換点に加え、緊迫する中東情勢による燃料費高騰が追い打ちをかける。塩は重くて安いという、運賃負担力の極めて低い商品である。かつては宅配便でも運べたが、現在は重量制限や効率性の観点から敬遠される時代となった。20キロ、25キロという重量物を人力に頼って運ぶのは限界に来ている。パレット輸送の自動化やロボットの導入など、物流の合理化を主体的に進めていく必要がある」
ーBCP(危機下の事業継続計画)の重要性。
 「塩は水や空気と同じように安定供給が当たり前と思われているが、実はそうではない。東日本大震災の際も供給は限界が近かった。先に触れたように地政学リスクも高まっている。安易な輸入依存は危険であり、国内生産基盤の維持とBCPの構築は、急務となっている」
ー塩需要の見通しは。
 「人口減少と高齢化により、食用の塩の消費量は減少の一途を辿ることは自明。その中で鍵となるのが付加価値だ。日本の精製塩や特殊製法塩のレベルは極めて高いが、その価値が十分に伝わっていない。特定の食材に合う塩の研究や、安全・安心な国産塩としてのブランディングなど、価格競争ではない価値の創造を業界全体で進める必要がある」
ー最後に。
 「塩が安定的に供給されている影に隠された努力や、日本の塩の品質の高さなど、まだまだ伝わっていないのが現状。塩と同じくありふれた存在であるはずの水は、『天然水』などの市販品としても、酒や飲料の素材としてもその価値を訴求している。販売者側の努力の賜物だろう。塩もそのように価値を育て、知ってもらえるよう、努力する必要がある。現役のうちに、少しでも前進させたい」
【2026(令和8)年4月11日第5226号8面】
 
ソルト関西 
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