<農林水産省>うめをめぐる情勢(令和8年6月)
<紀州梅>収穫スタートも価格高騰 3年連続凶作で深刻な原料不足
紀州梅が3年連続の凶作になる見通しが高まっており、梅干し原料を確保することが困難な状況となっている。紀州梅は一昨年が史上最低の作柄となる4割作、昨年が7割作と2年続けて不作が続いており、梅業界は過去にない厳しい局面を迎えている。
JAわかやまは5月18日、定点調査で着果率と着果数の結果を発表。南高は前年比70%で平年比59%となり、前年・平年より少なかった。生産予想量は小梅527t(前年比92%、平年比78%)、古城266t(前年比101%、平年比67%)、南高1万1626t(前年比87%、平年比62%)。
近年は4月に雹害が発生するケースが多く、昨年は産地全域に降雹があったため被害が拡大。今年も3月29日と5月1日に雹が降り、梅の実に傷がつくなどの被害もあった。
JAわかやまなどで組織する日高果樹技術者協議会が5月25日に発表した着果調査結果では、みなべ町を中心とする産地の着果数は当初の予想を下回る平年の43%で、過去10年で2番目に少ない結果となった。
産地では暖冬で一部産地で開花が早かったことや夏の気温が高過ぎて梅の木がダメージを受けていることでめしべがない、または発達していない不完全花が多くなっていること、南高梅の受粉を手助けするミツバチの数が少なかったこと、開花前の雨不足や雹害など、様々な要因が挙げられているが、はっきりとしたことは分かっていない。
JAや各機関の生産予想量は当初よりも少なくなっており、4割作で史上最低の作柄となった一昨年と同程度と指摘する声も出てきている。田辺中央青果株式会社では南高梅の出荷が5月25日からスタートしたが、入荷量が少なく価格も上昇。出荷のピークは6月上旬の見込み。
加工用の初日の価格は前年比105%となる1kg616円だったが、その後は価格が上昇して700円台から800円台に高騰。昨年より2、3割高い金額となっている。不作になる前の価格は1kg200円~250円で、昨年の時点で2倍以上の価格になっていた。青果向けの価格も高騰しており、ここ2年は量販店で青梅が販売される量や期間はわずかで、今年はさらに青梅の流通量が減少する見通しだ。
梅干しの原料不足は深刻だ。一昨年は史上最低の作柄となったが、その前の年まで3年連続で平年作以上の作柄が続いていたこともあり、持ち越し在庫があったため、商品を安定的に供給することができた。昨年は7割作となったが、値上げで出荷にセーブをかけるなどの対応を行い、需要期を乗り切った。
だが、現在は持ち越し在庫がない状況で、今年収穫した原料で来年の新物まで繋げなければならないため、秋冬向けの棚割りでは3年連続の値上げは避けられない状況。売場では紀州梅の安定供給が困難になっていることから、中国産原料の商品を代替えで販売するケースが増えており、当面はこの流れが続くと見られている。
JAわかやまは5月18日、定点調査で着果率と着果数の結果を発表。南高は前年比70%で平年比59%となり、前年・平年より少なかった。生産予想量は小梅527t(前年比92%、平年比78%)、古城266t(前年比101%、平年比67%)、南高1万1626t(前年比87%、平年比62%)。
近年は4月に雹害が発生するケースが多く、昨年は産地全域に降雹があったため被害が拡大。今年も3月29日と5月1日に雹が降り、梅の実に傷がつくなどの被害もあった。
JAわかやまなどで組織する日高果樹技術者協議会が5月25日に発表した着果調査結果では、みなべ町を中心とする産地の着果数は当初の予想を下回る平年の43%で、過去10年で2番目に少ない結果となった。
産地では暖冬で一部産地で開花が早かったことや夏の気温が高過ぎて梅の木がダメージを受けていることでめしべがない、または発達していない不完全花が多くなっていること、南高梅の受粉を手助けするミツバチの数が少なかったこと、開花前の雨不足や雹害など、様々な要因が挙げられているが、はっきりとしたことは分かっていない。
JAや各機関の生産予想量は当初よりも少なくなっており、4割作で史上最低の作柄となった一昨年と同程度と指摘する声も出てきている。田辺中央青果株式会社では南高梅の出荷が5月25日からスタートしたが、入荷量が少なく価格も上昇。出荷のピークは6月上旬の見込み。
加工用の初日の価格は前年比105%となる1kg616円だったが、その後は価格が上昇して700円台から800円台に高騰。昨年より2、3割高い金額となっている。不作になる前の価格は1kg200円~250円で、昨年の時点で2倍以上の価格になっていた。青果向けの価格も高騰しており、ここ2年は量販店で青梅が販売される量や期間はわずかで、今年はさらに青梅の流通量が減少する見通しだ。
梅干しの原料不足は深刻だ。一昨年は史上最低の作柄となったが、その前の年まで3年連続で平年作以上の作柄が続いていたこともあり、持ち越し在庫があったため、商品を安定的に供給することができた。昨年は7割作となったが、値上げで出荷にセーブをかけるなどの対応を行い、需要期を乗り切った。
だが、現在は持ち越し在庫がない状況で、今年収穫した原料で来年の新物まで繋げなければならないため、秋冬向けの棚割りでは3年連続の値上げは避けられない状況。売場では紀州梅の安定供給が困難になっていることから、中国産原料の商品を代替えで販売するケースが増えており、当面はこの流れが続くと見られている。
【2026(令和8)年6月11日第5231号11面】
<日本園芸農業協同組合連合会>「うめ」作柄調査結果 主要16県の栽培面積6981ha
収穫予想量は平年比(過去5年)で少ないことが見込まれる
日本園芸農業協同組合連合会(=日園連、橋本明利代表理事会長)は、令和8年4月1日時点の「うめ」の作柄調査結果を発表した。
主産16県の栽培面積は6981ha(前年比99%)、収穫予想量は3万9053t(前年比94%)と見込まれる。
全国の収穫予想量は、6万9500t(農林水産統計令和7年産実績7万3900tの94%)程度と推定され、平年比(過去5か年平均)82%と、少ないことが見込まれている。
開花日については、冬季が平年より暖冬で推移したこともあり、全県的に早く、前年より10~15日程度、平年より5~10日程度早かった。
着果状況については、春先の低温の影響を受けた産地もあり産地間のバラツキが大きいものの、全体としては平年並~やや少ない。
生育状況については、3月以降気温が高く推移したことから、とりわけ東日本では平年より進んでいる一方で、開花期の低温の影響を受けた四国・九州地方の一部地域では、平年より遅れている。
病害虫の発生については、一部産地にて越冬害虫の発生が見られるものの、大きな被害は出ていない。3月29日に、主産地である和歌山県にて降雹があり、裂果や落葉の被害が発生したことから、収穫量への影響が懸念される。
【2026(令和8)年5月1日第5228号1、7面】
主産16県の栽培面積は6981ha(前年比99%)、収穫予想量は3万9053t(前年比94%)と見込まれる。
全国の収穫予想量は、6万9500t(農林水産統計令和7年産実績7万3900tの94%)程度と推定され、平年比(過去5か年平均)82%と、少ないことが見込まれている。
開花日については、冬季が平年より暖冬で推移したこともあり、全県的に早く、前年より10~15日程度、平年より5~10日程度早かった。
着果状況については、春先の低温の影響を受けた産地もあり産地間のバラツキが大きいものの、全体としては平年並~やや少ない。
生育状況については、3月以降気温が高く推移したことから、とりわけ東日本では平年より進んでいる一方で、開花期の低温の影響を受けた四国・九州地方の一部地域では、平年より遅れている。
病害虫の発生については、一部産地にて越冬害虫の発生が見られるものの、大きな被害は出ていない。3月29日に、主産地である和歌山県にて降雹があり、裂果や落葉の被害が発生したことから、収穫量への影響が懸念される。
【2026(令和8)年5月1日第5228号1、7面】
<紀州梅産地>3年連続の凶作見通し 原料不足や価格高騰が懸念
紀州梅が平年の6割作で3年連続となる凶作の見通しが強まっている。
JAわかやまは20日、紀南梅産地の着果調査の結果を発表。14日に実施された定点調査の結果、平均着果数は「南高」が前年の74%、平年の61%、「古城」が前年の62%、平年の56%、「小梅」が前年の44%、平年の50%。いずれの品種も前年と平年を大きく下回った。
JA梅部会まとめの生産予想量は、「南高」1万1859t(前年比89%、平年比63%)、「古城」265t(前年比101%、平年比67%)、「小梅」574t(前年比100%、平年比85%)を見込んでいる。
着果が少ない要因は、着蕾数が少なく、暖冬の影響で不完全花が多かったことや1月に降雨が少なく乾燥状態となり、花の受粉能力が低かったことが挙げられている。
紀州梅は一昨年の4割作、昨年の7割作に続き、今年の作柄も厳しい見通しとなっている。3年連続の凶作は過去に例がなく、原料不足や価格の高騰が懸念されている。
凶作の見通しが強まる中、梅産地の状況はさらに悪化する可能性もある。紀州梅産地では3月29日に雹が降り、4月8日に和歌山県が発表した被害面積は655ヘクタールで被害額は1億6431万3000円に上った。
昨年は4月だけで4回の降雹があり、今後も雹害をはじめ、雨不足や高温など天候の影響も不安視されている。
JAわかやまは20日、紀南梅産地の着果調査の結果を発表。14日に実施された定点調査の結果、平均着果数は「南高」が前年の74%、平年の61%、「古城」が前年の62%、平年の56%、「小梅」が前年の44%、平年の50%。いずれの品種も前年と平年を大きく下回った。
JA梅部会まとめの生産予想量は、「南高」1万1859t(前年比89%、平年比63%)、「古城」265t(前年比101%、平年比67%)、「小梅」574t(前年比100%、平年比85%)を見込んでいる。
着果が少ない要因は、着蕾数が少なく、暖冬の影響で不完全花が多かったことや1月に降雨が少なく乾燥状態となり、花の受粉能力が低かったことが挙げられている。
紀州梅は一昨年の4割作、昨年の7割作に続き、今年の作柄も厳しい見通しとなっている。3年連続の凶作は過去に例がなく、原料不足や価格の高騰が懸念されている。
凶作の見通しが強まる中、梅産地の状況はさらに悪化する可能性もある。紀州梅産地では3月29日に雹が降り、4月8日に和歌山県が発表した被害面積は655ヘクタールで被害額は1億6431万3000円に上った。
昨年は4月だけで4回の降雹があり、今後も雹害をはじめ、雨不足や高温など天候の影響も不安視されている。
【2026(令和8)年4月21日第5227号1面】








































