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「梅」インタビュー 2019

 

10月21日号 梅特集

10月21日号 梅特集
 
理事長に聞く
紀州田辺梅干協同組合 理事長 中田吉昭氏(中田食品代表取締役社長)
適正価格の販売を目指す 産地保全と安定的な消費
紀州田辺梅干協同組合の中田吉昭理事長(中田食品株式会社代表取締役社長)にインタビュー。梅製品の売れ行きや今後の見通し、産地の課題などについて話を聞いた。(千葉友寛)
 
‐梅製品の売れ行きは。
「昨年比で見ると大幅に落ち込んでいる。昨年は猛暑が続いたこととテレビ効果で爆発的に需要が増加した。梅に関わる研究者が医学的な機能性を研究してくれていることは大変ありがたいことだ。それによってお客様の梅に対する評価が高まり、見直された部分も大きい。これまで梅を食べていなかった若い方も食べるようになるなど、裾野も広がり底上げにつながった。しかし、今夏は長雨や低い気温の日が続いたことにより売れ行きはかなり低迷した。一昨年比で見てもマイナスとなっている。ただ、今年の作柄は平年の9割作とそこまで悪い状況ではないので、原料面はそれほど心配していない」
 
‐生梅価格が高騰した。
「収穫が遅れたことなどが影響して生梅の価格は高くなり、塩漬の価格も上がっている。人件費や物流費等の固定費が上がっている中で原料高のため、各企業の経営環境は厳しい状況となっている。多くの企業では新物に切り替わる秋口のタイミングで量目調整や価格改定の動きが出てきているが、10月から消費税が増税となり消費マインドが低下しているところでの値上げには抵抗感があるようだ。梅業界としては粘り強く理解を求めながら適正価格の販売を目指している」
 
‐梅業界の課題は。
「原料の安定確保は重要なテーマだ。生産者は経営を続けられるように安定した収入を求めている。そういった意味では原料価格が重要視されている。安すぎると生産者が離れ、産地は衰退する。しかしながら原料価格が高くなると製品価格に反映しなければならないため、消費者離れにつながる可能性もある。原料価格は作柄や在庫状況によっても変わってくるが、産地保全と安定的な消費を同時に考える必要があり、双方にとってバランスの良い価格を見出していくことが重要だ。今年は特に普及品に使われる裾物の価格が上昇しているので、平均価格は上がっている。この金額は生産者にとって納得できる価格になっていると思うが、製造業者にとっては原価上昇で負担増になった」
 
‐その他の課題は。
「やはり人手不足も深刻な問題だ。若い人は地元ではなく都会で働くケースが多く、高校を卒業して大学や専門学校に通うために家を離れ、そのまま戻って来ないことも多い。人口も減少していて将来の労働力確保は難しい状況だ。和歌山県では全日本漬物協同組合連合会が実施している漬物製造管理士技能評価試験の受検者が少しずつ増えている。労働力の確保を目的としている企業もあると思うが、純粋に漬物検定の1級を目指したい、という志を持った人が増えているのだと思う。技能評価試験は漬物全般のことを学ぶことができるので、企業も人もスキルアップすることができる。そのような人こそ企業にとっては貴重な人財で、受検者は今後も増えていくと見ている」
【2020(令和2)年10月21日第4996号6面】
 
紀州田辺梅干協同組合 http://kishu-tanabe-umeboshikumiai.com/
 

 
 
理事長に聞く
紀州田辺梅干協同組合 理事長 中田吉昭氏(中田食品代表取締役社長)
適正価格の販売を目指す 産地保全と安定的な消費
紀州田辺梅干協同組合の中田吉昭理事長(中田食品株式会社代表取締役社長)にインタビュー。梅製品の売れ行きや今後の見通し、産地の課題などについて話を聞いた。(千葉友寛)
 
‐梅製品の売れ行きは。
「昨年比で見ると大幅に落ち込んでいる。昨年は猛暑が続いたこととテレビ効果で爆発的に需要が増加した。梅に関わる研究者が医学的な機能性を研究してくれていることは大変ありがたいことだ。それによってお客様の梅に対する評価が高まり、見直された部分も大きい。これまで梅を食べていなかった若い方も食べるようになるなど、裾野も広がり底上げにつながった。しかし、今夏は長雨や低い気温の日が続いたことにより売れ行きはかなり低迷した。一昨年比で見てもマイナスとなっている。ただ、今年の作柄は平年の9割作とそこまで悪い状況ではないので、原料面はそれほど心配していない」
 
‐生梅価格が高騰した。
「収穫が遅れたことなどが影響して生梅の価格は高くなり、塩漬の価格も上がっている。人件費や物流費等の固定費が上がっている中で原料高のため、各企業の経営環境は厳しい状況となっている。多くの企業では新物に切り替わる秋口のタイミングで量目調整や価格改定の動きが出てきているが、10月から消費税が増税となり消費マインドが低下しているところでの値上げには抵抗感があるようだ。梅業界としては粘り強く理解を求めながら適正価格の販売を目指している」
 
‐梅業界の課題は。
「原料の安定確保は重要なテーマだ。生産者は経営を続けられるように安定した収入を求めている。そういった意味では原料価格が重要視されている。安すぎると生産者が離れ、産地は衰退する。しかしながら原料価格が高くなると製品価格に反映しなければならないため、消費者離れにつながる可能性もある。原料価格は作柄や在庫状況によっても変わってくるが、産地保全と安定的な消費を同時に考える必要があり、双方にとってバランスの良い価格を見出していくことが重要だ。今年は特に普及品に使われる裾物の価格が上昇しているので、平均価格は上がっている。この金額は生産者にとって納得できる価格になっていると思うが、製造業者にとっては原価上昇で負担増になった」
 
‐その他の課題は。
「やはり人手不足も深刻な問題だ。若い人は地元ではなく都会で働くケースが多く、高校を卒業して大学や専門学校に通うために家を離れ、そのまま戻って来ないことも多い。人口も減少していて将来の労働力確保は難しい状況だ。和歌山県では全日本漬物協同組合連合会が実施している漬物製造管理士技能評価試験の受検者が少しずつ増えている。労働力の確保を目的としている企業もあると思うが、純粋に漬物検定の1級を目指したい、という志を持った人が増えているのだと思う。技能評価試験は漬物全般のことを学ぶことができるので、企業も人もスキルアップすることができる。そのような人こそ企業にとっては貴重な人財で、受検者は今後も増えていくと見ている」
【2020(令和2)年10月21日第4996号6面】
 
紀州田辺梅干協同組合 http://kishu-tanabe-umeboshikumiai.com/
 

 
 
新社長に聞く
マルヤマ食品株式会社 代表取締役社長 丸山剛史氏
梅干は日本の宝  保存料不使用で製品作り
 
今年5月1日に社長に就任したマルヤマ食品株式会社(和歌山県日高郡みなべ町)の丸山剛史新社長にインタビュー。製品作りのこだわりや梅の消費拡大への考えなどについて話を聞いた。(千葉友寛)
◇ ◇
‐入社までの経歴は。
「大学卒業後、自動車メーカーのスズキ㈱に入社して12年間仕事をしていました。仕事内容は営業で、当初、会社を継ぐという話があったわけではなかったので、ずっと続ける気持ちで仕事をしていました。しかし、3年前に会長から家に戻ってこい、という話があり、3人兄弟の長男という責任も感じて家業を継ぐ決心をしました」
 
‐入社のきっかけは。
「スズキに入社した理由は、特に車が好きだった、ということではありません。大学生の時に就職活動をしていたのですが、就きたくないと思っていたのが自動車会社、不動産会社、保険会社の営業。私の考えでは成功するのが難しく、好きではない仕事で上手くいったら人として成長できる、と思っていました。そして、3業種ともすべて営業職を中心に就職活動を行い、一番始めに声をかけていただいたのがスズキだったので即断で決めました」
 
‐梅の魅力は。
「幼少期から親しんできたものであり、毎日食卓にあったものなので身近な存在。近年はメディアでも広く発信されるようになり、健康に良いものというイメージを強く持たれている。そのような中で改めてすごいと感じるのは、塩分が高いのに健康的な食品として認知されていること。塩分が高い食品は敬遠されがちだが、梅には当てはまらない。私は風邪や二日酔いの時に必ず食べるようにしていますが、梅は飽きずに食べることができ、何よりご飯との相性が抜群。日本を代表する伝統食品の一つで、日本人にはなくてはならないものだと思う。商品の入れ替わりが激しいコンビニエンスストアでも梅干のおにぎりは定番として在り続けている。まさに日本の宝です」
 
‐需要拡大について。
「洋食に合う梅の提案も行われているが、梅干は米との相性が良く、それ以上のものはないと思っている。時代の変化に対応していくことも必要だが、梅を洋食に合わせていくのではなく、米の消費そのものを促進することで、相性の良い梅干や漬物を食べてもらう機会を増やしていく方が良いと考えている」
 
‐御社のこだわりは。
「弊社では常に美味しく梅を食べていただくためにはどうすれば良いのか考えている。当社の梅干は添加物による保存方法を使用せず、梅本来の味を感じられるように丹精込めて作っている。単純なことではあるが、それを続けていることが当社のこだわりだ。『ぺたんこちょび梅』は紀州梅干のペーストを原料とし、独自の技術でシート状に天日乾燥させた他にはない商品。今後も差別化を図ることができる商品をこだわって作っていきたい」
【2020(令和2)年10月21日第4996号7面】
 
マルヤマ食品株式会社 http://www.umemizuki.co.jp/
 

 
 
漬物WOMAN
株式会社梅屋 営業部商品担当 山崎智子氏
和歌山の特産品に誇り  食べ方提案で裾野拡大
 
大正15年創業で昨年12月に創業92周年を迎えた株式会社梅屋(西林要社長、和歌山県田辺市文里)は、100周年に向けて一粒一粒変わらぬ美味しさを届けている。同社の営業部商品担当として18年以上勤めている山崎智子氏にインタビュー。梅の産地で梅とともに歩んできた同氏に仕事内容や梅の魅力などについて話を聞いた。(千葉友寛)
◇ ◇
‐出身は。
「田辺市で生まれて育ちました。入社は平成13年なので、会社に入って18年以上が経ちます。実家は農家ではないのですが、梅の生産をしていて幼少期から収穫、選別など子供でもできる作業を手伝っていました。梅は身近にある存在だったので、買うものではなく、収穫して加工して食べるものでした。実家では母が白干し梅を鍋で煮詰め醤油等を入れて炊く梅の煮つけ作り、定番の一品として食卓に並んでいました。今も家庭の味として記憶に残っています」
 
‐梅の存在とは。
「小さい時から身近な存在で、生活の中にあったものです。小さい時から梅の花や実が手を伸ばせば届くところにあるので、この地域の人たちは梅に関連する仕事に就いている方も多く、密接な関係にあると言えます。私も自然な形で当社に入社することになりました。入社時は梅のことに関して深く考えていませんでしたが、全国の方に和歌山県の印象を聞くと梅かみかんという回答が返ってくると思います。和歌山の梅は全国の約60~70%のシェアがあり、多くの人に受け入れられています。全国の人に認知されている特産品を取り扱っている企業で仕事をすることができているということに誇りを感じています」
 
‐仕事内容は。
「主な内容は商品の企画開発で、市場リサーチ、マーケティング、営業補助なども行っています。自分が開発に携わった商品として『完熟のめぐみ』、『梅想い』、『たっぷり梅干』などがありますが、商品名等を考案しました。このような商品が販売されていることにやりがいを感じています」
 
‐梅の食べ方について。
「梅干以外の食べ方としては肉・魚料理に風味や臭い消しなどに利用しています。梅肉を豚肉や鶏肉と巻いてフライにしたり、青魚やひじきの煮つけに入れると、爽やかな酸味と風味が料理をさっぱりとした味に仕上げてくれます。夏だけではなく、秋や冬の料理にも幅広く利用できます」
 
‐梅の需要拡大の考えについて。
「梅干としての食べ方だけではなく、様々な料理に利用できることをPRして裾野を広げていくことが重要だと思います。梅を使ったレシピ集を作ったり、メニュー提案をしていくことが必要で、健康食品であることを訴求しながら従来の形とは異なる食べ方や利用方法などの情報を発信していきたいと考えています」
【2020(令和2)年10月21日第4996号7面】
 
株式会社梅屋 http://www.umeya.co.jp/
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