SMTS ケアフーズゾーン拡大
健康食品の情報発信
第50回スーパーマーケット・トレードショー2016の通常受付が13日にスタートした。記念大会となる今回のSMTSの目玉のひとつで、大幅にゾーンを拡大した「ケアフーズゾーン」を担当する新日本スーパーマーケット協会の吉沢敦氏に話を聞いた。
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――ケアフーズゾーンについて
「4月から機能性表示食品制度が始まり、特定保健用食品(トクホ)や、機能性食品に対する注目度が高まりました。また、少子高齢化に伴う介護食などの高齢者向けの食品も注目を集めています。そこで、健康的なカラダづくりに着目した食品の出展ゾーンとして①機能性食品・飲料、特定保健用食品②介護食、アレルギー対応食品、乳用児食③医薬部外品、サプリメントなどを対象に展開する予定となっています」
――SMや小売店でのケアフーズの売場は
「現状、日本のSMや小売店の店頭では健康食品やアレルギー対応食品の売場は少ない。サプリメントなども、ドラッグストアや通販が中心で、小売店であまり売っていません。米国ではSMの店頭でサプリメントが手に入るように、日本でも今後、そうなっていくのではないか、と考えています。そこで、50回の記念大会ということもあり、積極的に前回から大幅に小間数を増やして展示することになりました」
――日本チェーンドラッグストア協会(=JACDS)が監修する
「昨年からJACDSさんとの交流が本格的に始まりました。前回のSMTSではJACDSの宗像守事務総長に特別講演もしていただいた。その中で『健康食品市場がどんどん、大きくなる。SMでも同様なのでは』というお話でした。実際にはこういうゾーニングにしていったらいい、こういうものを集めたらいい、という話し合いをしています。それぞれの協会に会員がいて、出展いただこう、という話にもなっています」
――他の健康食品の展示会との差別化は
「SMや小売店は、需要が高まっている中、売場をどうしたらいいか、というイメージはあまり持っていないように思います。売場や棚をこんな感じにしていったらいいのでは、という提案もしたい。売場に並んだ時、どういう表現ができるのか、POPやチラシで、こういう表現ができるのでは、という情報発信も、パネル展示も含めてやっていきたいと考えています」
――出展対象は
「健康商材しか扱っていらっしゃらないメーカーさんもいるし、普通の商材もやっているけど機能性の商材も出している、というメーカーさんもいます。どの商品に注力するかで変わりますが、今後拡大するであろう小売業の健康食品市場に向けて、自社商品の販路開拓・拡大や情報発信をお考えの企業様にはぜひ、出展していただきたいと考えています」
――ほぼ満小間になった
「SMTSとしてはすでに多くのお申込みをいただきましたが、拡大予定のケアフーズゾーンとしてはまだ出展を募集しております。当協会の会員だけではなく、一般からも面白かったり、とんがったような商品を扱っているメーカーさんに出展していただきたい、と思っています。地方にも健康への意識が高いメーカーさんも多いし、そういった企業様にも出展していただきたいです」
――「FOOD TABLE in JAPAN」としてオーガニックEXPOも同時開催される
「ケアフーズゾーンとオーガニックEXPOの会場が隣同士になる予定です。オーガニックや有機の商材を探しているバイヤーさんも2つのゾーンを行き来できるので親和性もあるし、出展者さん同士の交流もできるのではないでしょうか。今回のSMTSはこれまで以上に明確に目的ごとにゾーニングしていますので、ケアフーズゾーンを目的に来場していただきたいと思います。健康系の食品に関するセミナーも予定しており、セミナーを聞きにきた人に展示を見ていただけるように連動していきたい」
――高齢化社会で介護食などの注目度も高い
「これまでも介護食の展示会はありましたが、給食用や業務用のメーカーさんが中心に出展されていました。小売業からも、介護食も取り扱っていきましょうという発信ができれば、と思います。SMで取り扱うのなら、作ってみようかな、という流れも出てくるといいですね」
【2015(平成27)年7月27日第4811号10面】