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こんにゃく 業界活動2024

群馬こんにゃく特集 国内外で注目の存在

群馬県が全国一の生産量を誇るこんにゃく芋
健康性と手軽さにニーズ
 こんにゃく芋生産量で全国の90%以上を占める群馬県。県内のこんにゃく関連メーカーでは、伝統的なこんにゃく、しらたきの製造を行うとともに、新たな商品開発に力を入れている。
 こんにゃくの食シーンと言えば、おでんや煮物が一般的だが、新商品の顔ぶれは、プラントベースのハンバーグ、こんにゃく麺、くずきりなど様々で、時代のニーズに沿った商品が開発され、人気を呼んでいる。
 また、こんにゃくやしらたきを作る際の原料となる、こんにゃく粉も著しい進化を遂げている。近年話題を集めているのが、こんにゃくの特性を生かした新しいこんにゃく粉「マジックマンナン」。凝固剤不要で、水や各種溶媒を加えて練るだけで固まり、加熱調理しても溶けないため、こんにゃく以外の様々な食品に活躍の場が広がっている。
 こんにゃくは日本の伝統食品でありながら、海外においてはサステナブルで健康性の高い最先端フードの一つとして受け入れられている。群馬県のこんにゃく加工品輸出額は、この10年間で5倍に拡大。世界的な日本食ブームやヴィーガン・ベジタリアン人口の増加を背景に、さらなる輸出額の伸長が見込まれる。
 国内市場においても、即食性の高い商品開発が進み、手軽さと健康性を兼ね備えた食品としてこんにゃくは注目の存在だ。生産者減少や異常気象により原料確保が困難を極める中、こんにゃくは国産原料で国内需要が100%まかなえる食品でもある。不透明な国際情勢が続く中、食料安全保障の観点からも、こんにゃくへの期待は高まっている。(藤井大碁)
【2024(令和6)年4月1日第5158号1面】

<こんにゃく健康効果>

様々な健康効果が期待できるこんにゃく
肥満防止や便秘解消など幅広く
 こんにゃくは、ヒトの消化酵素で消化されない食物繊維のグルコマンナンが多量の水分を取り込んで凝固した水分97%の食品なので、カロリーがほとんどなく食物繊維が豊富なことから、昔から知られている整腸作用、便秘解消だけでなく、現代人の悩みである肥満や生活習慣病の予防・改善などメタボリックシンドロームに役立つことが明らかになっている。
 メタボに悩む人は美味しい料理は食べたいけれど糖質や脂質が気になる。料理にこんにゃくを取り込めば同じ分量の料理を食べても、こんにゃく分だけ糖質や脂質が減ってダイエットになる。食べる量を減らさず罪悪感なく食べられるこんにゃくは救世主のような食材だ。
 無味無臭で形も自在な固形食品なので様々な料理に取り入れることが出来る。料理に使うことでかさを増し、品数を増やし、独特の食感が料理にアクセントを加えるが、料理の栄養バランスが保たれ食べた分だけカロリーオフになる理想的なダイエット食品。また血糖値を上げるブドウ糖を含んでおらず、かつ、低カロリーで食べ応えがあることから、糖尿病のリスクファクターである過食によるカロリーの摂り過ぎや肥満を未然に防ぐ効果もある。
 さらに、こんにゃくは、グルコマンナンが水分を多量に取り込んで凝固した不溶性食物繊維で、小腸で消化されず固形物のまま大腸に達し、カサを増してやんわりと大腸を刺激して、排便反射を高め、便秘を解消し、おなかをすっきりさせる。食物繊維が腸内細菌のエサとなって短鎖脂肪酸に分解され、腸内環境が弱酸性に整えられて有用菌が優勢になり腐敗菌による有害物質の生成を抑制、排便を促す腸のぜん動運動も活発になって大腸内環境の健全性が保たれる。
 その他、こんにゃくには、牛乳の半分のカルシウムが含まれており、かつ、胃の中で溶出し吸収されやすいと言われている。カロリーの摂取量が増えることを心配せずに、サツマイモ並みの食物繊維と牛乳の半分ものカルシウムが補給できる食品だ。
【2024(令和6)年4月1日第5158号3面】

一般財団法人日本こんにゃく協会ホームページより
https://www.konnyaku.or.jp/health/

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