第42回全こん連東北北海道地区協議会山形大会(和田恵介大会会長)が2018(平成30)年9月15日、山形国際ホテルで開催され、来賓、関係団体、関連業者、各単協理事長、各組合員、約40名が参加した。
今回の大会では開催県である山形県こんにゃく協同組合の長谷川松寛理事長の挨拶後に各地区におけるこんにゃく業界の実態、関連業界の実情が発表された。全こん連、市川豊行理事長からは今後の展望と取組み、HACCPに対する取組み、軽減税率についての説明が行われた。
また、協議会の後では第1回「日本一の芋煮会フェスティバル」の高橋雅宣実行委員長による「日本一の芋煮会、誕生ものがたり」と題して講演が行われた。
高橋氏は、30年前の「日本一の芋煮会フェスティバル」の誕生秘話や苦労話の中で、食材から鍋、包丁、杓子に至るまで地元産で賄い、地元で生産していない砂糖以外は、全て山形県産を使用することで地場産業の振興にも貢献したことを紹介。また、全くゼロからの立上げであったため、許認可を取ることにも大変苦労したという。当時の建設省や運輸省、県や市と何度も交渉を重ね、大鍋(初代鍋太郎:直径5・6m)のヘリコプターによる空輸や対岸への仮橋の設置を実現。大鍋の試し炊きの段階では、お湯の温度がなかなか上がらず湯沸し器の使用や薪や炭のダブル火力で熱量をアップし、ぶっつけ本番で乗り切ったことも話した。
今年9月16日に開催された第30回日本一の芋煮会フェスティバルには、山形大会出席者のうち22名が参加。前日の雨が嘘のような快晴に恵まれ参加者は芋煮茶屋での牛肉入りの芋煮、豚肉入りの芋煮の両方を堪能。30周年を迎える「日本一の芋煮会フェスティバル」では三代目鍋太郎(直径6・5m)がデビューし、この大鍋の中に、こんにゃく3500枚、里芋3トン、牛肉1・2トン、ねぎ3500本、醤油700リットル、日本酒50升、砂糖200㎏が入れられた。約3万食分が作られギネス世界記録にも挑戦し見事達成された。
この時期、市内のスーパー等では、芋煮会セットが販売されており、大型鍋やゴザ等も無料で貸し出されている。山形県の一人当たりのこんにゃく消費金額が日本一であるのもこうした取組みが反映されている。
【2018(平成30)年10月1日第4951号2面】