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ぬか・漬物の素 商材・企業紹介2021

1月21日号 伊勢惣

発酵ぬかみそ 漬けるだけ!
みやここうじ四角型200g
仕上りぬかみそ1kg
「発酵ぬかみそ 漬けるだけ!」
 株式会社伊勢惣(足立功社長、東京都板橋区)は、全国に幅広く流通する乾燥こうじ「みやここうじ」の製造元として知られている。
 また、自然発酵技術を生かし「熟成ぬか床」を1980年代に発売。現在のぬか床ブームの火付け役となった。その後も時代のニーズに合った新商品開発を積極的に行っている。
 2020年から新型コロナウイルスの影響で巣ごもり消費が増加し、健康志向が高まったことや家庭で楽しみながらできるぬか床製品への関心が高まり、同製品の売れ行きも好調に推移している。
 同社のぬか床の特徴は、乳酸菌と酵母が生きている製品であること。生きている乳酸菌と酵母の活動によって栄養が野菜に染み込むとともに発酵を促す。植物性乳酸菌が豊富に摂れる他、漬けて水分が抜けた分だけビタミンや食物繊維、カルシウム、カリウムなどの栄養素が凝縮され、栄養成分たっぷりの「ぬか漬」を手軽に摂取することができる。
 乳酸菌と酵母が生きているからこそなせる〝業〟。乳酸菌と酵母が生きているとガスが発生するため、同社ではガス抜き穴を設けた包材を採用し、袋が膨らまないようにしている。乳酸菌と酵母が生きているといないとでは野菜の漬かり方と味が大きく変わってくる。同社の「ぬか床」と他社製品の違いはここにある。
 「発酵ぬかみそ漬けるだけ!」は、「ぬか漬を作りたいけど、大きいぬか床の購入はためらう」といったぬか床初心者にオススメの一品だ。同商品の内容量は350gとぬか床最小タイプで、9~10回の使い切りタイプ。冷蔵庫保管で場所を取らず、野菜を漬けるだけで誰でも簡単に美味しいぬか漬を作ることができる。
 『余った野菜、ぬか漬けにしてみませんか?』をコンセプトとしており、家庭での食品ロス削減にも貢献できる。世帯人数の減少や個食化など現代のニーズにマッチした商品として裾野を広げている。
 ぬか床初心者の他、ぬか漬を少しだけ食べたい消費者(高齢世帯、単独世帯、少数世帯)をターゲットとしている。売場は青果、日配、ドライと多様で、ぬか床初心者専用コーナーの提案など、まだまだ伸び代がある商材として注目されている。賞味期限は180日で保存方法は常温。
 主力商品の「仕上りぬかみそ」(1㎏、1・2㎏)は、パックがそのまま漬け容器になり、チャック開封タイプのため匂いが外に漏れないよう設計。手軽に本格的なぬか漬ができるアイテムとして定番となっている。
 その他、タル詰め(2・3㎏、熟成済ねりぬか1・8㎏+補充用味付椎茸ぬか500g)、つかっ樽(2㎏、熟成済ねりぬか1・5㎏+補充用味付椎茸ぬか500g)、ぬか漬け達人(1㎏)など、豊富なぬか床製品をラインナップしている。
 最もブランド力のある麹製品として認知されている「みやここうじ」は、引き続き好調だ。2012年の塩麹ブーム、2016年の甘酒ブーム、2018年のこうじ水ブーム…。数年に一度の周期で麹を利用して作られたものが注目を浴びて大ヒット。
 その度に麹の需要が急激に高まるが、その勢いは落ちることなく高止まりした状態で推移。ここ1、2年は砂糖不使用でできる「発酵あんこ」がクローズアップされ、ブーム到来の予感を漂わせている。
 同商品の規格は200gタイプに加え、500gパックや業務用1㎏もラインナップしている。
【2022(令和4)年5月16日第5093号4面】
 

1月21日号 チヨダ

もみーな
もみーな+(プラス)
ぬかみそからし
熟成ぬか蔵
「もみーな+(プラス)」新発売
チヨダ株式会社(抱井麻理社長、埼玉県戸田市)では、ウエットぬか床、煎りぬか、ぬか床のメンテナンス用製品まで幅広くぬか漬け関連アイテムをラインナップ。
巣ごもり需要の拡大でぬか漬けを楽しむ人が増加する中、同社製品への注目も高まっている。
ウエットぬか床「もみーな」は製品袋に野菜を入れて揉むだけで、簡単手軽に本格ぬか漬が楽しめる商品。ライトグリーンのポップなパッケージは、袋自体がキャラクターに見立てられており、可愛いらしい外観が特徴。
熟成済みのぬかを使用しているため、捨て漬けの必要がなく、ぬかの「匂い」や、かき混ぜる「手間」など、今までぬか漬けが敬遠される原因となっていた問題を解決。きゅうりであれば、10時間程が食べ頃で、夜寝る前に「もみーな」の中で野菜を揉み、冷蔵庫に入れておくだけで朝食時に漬けたてのぬか漬が楽しめる。
ぬかの味付けには信州みそを使用、よりコクのある深い味わいにこだわった。5~6回の使い切りタイプになっており、単身世帯や多忙な人がぬか漬を楽しむにもピッタリな商品だ。
「もみーな」ユーザーから「もう少し長く使える商品が欲しい」との要望があったことから、同社では、補充用ぬかをセットにして、約1・8倍長く漬けられる「もみーな+(プラス)」を昨年新発売、こちらも人気拡大中だ。
また、煎りぬか「熟成ぬか蔵」は水を加えるだけでぬか床を作ることができる製品。野菜の捨て漬けなど、ぬか床を熟成させる手間と時間を省き、水を入れたその日から本格的なぬか漬けを楽しめる。塩にも赤穂の天塩を使用するなど細部までこだわった。
その他、ぬか床のメンテナンスのために加える「ぬかみそからし」も需要が増加している。
からしの防虫・防腐効果を利用することで、ぬか床を虫から守る。また、カビ・酵母の増加を抑え、ぬか床の酸味を適度に保つ効果もある。
ぬか床の風味を向上させる成分(陳皮、唐辛子、山椒)も配合しているので、味わい深さも加わる。
先祖代々伝わるぬか床を保持している人などにはマストアイテムとなっている。
【2021(令和3)年1月21日第5046号12面】
 
 

1月21日号 つけもと

パン酵母発酵の「おいしいぬか床」
熟成ぬか床パック
ぬか漬けの素
花藻塩浅漬の素(QUICK PICKLED MIX)
パン酵母発酵のぬか床が好評
つけもと株式会社(松井義明社長、奈良県北葛城郡河合町)は家庭用の漬物の素を幅広く揃える総合メーカー。
3年前に発売して以来好評を集めているのが、パン酵母で発酵させたスタンドパック入りの「おいしいぬか床」である。ぬか床作りに必要なかき混ぜを敢えて行わず、パン酵母を用いてじっくりと〝リラックス発酵〟させて作ったのが特長だ。
レモン酢を配合しており、パン酵母発酵とレモン酢の酸味が米ぬかの旨味を引き立てる。さらに米麹を隠し味に使用しており旨味、甘味をプラス。新鮮な野菜を漬け込むだけで簡単にぬかみそ漬が完成する。やや酸味のある味わいと、おしゃれなパッケージデザインで、特に女性から好評だ。
手軽さにもこだわって冷蔵庫専用ぬか床としており、発酵しすぎて酸っぱくなりすぎるのを防止。また包装は二重構造で、内袋に詰めることで香りとおいしさをキープする。外袋はチャック付きで、そのまま容器代わりにできる。
ぬか漬の素ではこの他にも「ぬか漬の素」や「熟成ぬか床パック」などのロングセラー商品を多数揃える。「おいしいぬか床」と比べて酸味が控えめなことや、パッケージでの訴求ポイントを差別化していることなどから、それぞれにリピーターが付いている。
松井社長は「現代においてぬか漬は本来の『保存』の意味は薄れたが、好みの味を自ら作り上げる嗜好品としての価値は高まっている」と分析し、使いやすさや初心者でも始めやすい商品企画にこだわっている。
「おいしいぬか床」と同じく現代的なデザインで好調なのが、昨年3月に発売した「花藻塩浅漬の素(QUICK PICKLED MIX)」だ。様々な野菜の浅漬が木製の小皿に乗った写真はナチュラルでおしゃれな印象を与える。従来の漬物の素は無骨なイメージのパッケージが多かっただけに、本商品は一線を画す商品として売場で存在感がある。
花藻塩と、貝類や昆布から取ったダシの旨味で野菜があっさりと漬け上がり、サラダ感覚で食べられる浅漬が簡単に作れる。洋食の付け合せにもぴったり。
漬物の素はこの他にも様々な商品を展開しているほか、最近は業務筋でのぬかの利用が増えている。同社は過熱水蒸気(OSR)で殺菌し食品基準を満たしているため、これを用いた調味料や菓子の開発を進めるメーカーも出ている。
【2021(令和3)年1月21日第5046号12面】
 
 

1月21日号 樽の味

ぬか床スタンドパック
 
ぬか漬け革命
浅漬け革命
キムチ革命
漬物作りに「革命」シリーズ
有限会社樽の味(細田幸治社長、和歌山県御坊市島)は平成11年創業と、漬物メーカーとしては後発ながら、「昔ながら」を追求した漬物や、革新的な漬物の素など、他にはない商品開発で年々業績を伸ばしている。
そんな同社で一番の売れ筋となっているのが、沢庵作りで実際に使っているぬかをそのまま詰めた「漬けもん屋のぬか床」、「熟成ぬか床スタンドパック」だ。調味や下漬け不要でプロの味を再現できるとあって、SMや道の駅、通販といった幅広い売場で好評を得ている。
加えて昨年は、これを使いやすいチューブ状にした「ぬか漬け革命」も発売。野菜や肉、魚などに塗り広げてラップでくるむだけでぬか漬けができ上がる。管理の手間なく衛生的に使えるので、ぬか漬初心者やライトユーザーの間で徐々に認知度が高まっている。
サラダ感覚であっさりと漬物を楽しむなら「浅漬革命」と「キムチ革命」が便利だ。「浅漬け革命」は地元特産の南高梅の梅酢がさっぱりした口当たりを生み、隠し味に白菜の漬け汁を加えた複雑な旨味のある、液体タイプの商品。
「キムチ革命」は粉末タイプで旨味のある韓国産唐辛子をベースに、乾燥野菜、麹などを組み合わせた。生野菜に揉み込んで冷蔵庫で置いておくだけで、本格的なキムチができる。昨夏、青果売場で販売したところリピーターが続出し、発売からわずかにも関わらず人気商品となっている。
この他にも、米糀だけで作った「糀の甘酒」や、機能性表示食品となった「お肌うるうる甘酒」など糀甘酒作りも手掛ける。さらに、この糀の旨味を活かし、アレルギー特定7品目不使用「ホワイトソース」や、特定27品目不使用の「糀の鍋つゆ」も開発している。
このように革新的なアイデアで次々と新商品を生み出している一方で、美味しさについては「昔ながら」を追求し、全商品が化学調味料や保存料は完全不使用を貫く。ぬか床を商品化するきっかけとなった沢庵「いなか漬け」についても、天日干ししてからぬかに漬けて乳酸発酵させた、すっぱい沢庵だ。今では少数派となった味で、唯一無二の地位を確立している。
【2021(令和3)年1月21日第5046号12面】
 
 

1月21日号 秋本食品

漬物屋のぬかどこ
 
「漬物屋のぬかどこ」
秋本食品株式会社(秋本大典社長、神奈川県綾瀬市)は、通年商品として「漬物屋のぬかどこ」を展開。簡単に美味しいぬか漬を作ることができるアイテムとして、出荷数は順調に伸びている。
同商品は家庭で手軽においしくスピーディーに、好きな野菜を漬けて食べられるぬか床。ぬか漬初心者やワンシーズン使いの人にも手に取りやすい商品設計で、商品形態は冷蔵庫で立たせられるジップロック付のスタンドパックを使用。そのまま野菜を袋に入れることで漬けられる。
裏面には使用方法、お手入れ方法を見やすく記載。その他、困ったときの対処法や野菜の下準備方法、漬け時間の目安を同社HPに掲載している。国産米ぬか使用で、ビフィズス菌を配合。使い勝手だけではなく、味の面でもクセのない味に仕上げている。内容量は1㎏で賞味期限は120日間。
【2021(令和3)年1月21日第5046号12面】
 
 

1月21日号 東海漬物

熟ぬか床
W発酵調味料配合「熟ぬか床」
東海漬物株式会社(永井英朗社長、愛知県豊橋市)は、漬物の素カテゴリーにおいて、手軽に美味しいぬか漬けができる「熟ぬか床」を提案している。
同商品は製法特許取得の「W発酵調味料」を配合した風味豊かなぬか床。「W発酵調味料」は、同社の漬物機能研究所が多数の乳酸菌の中から選び抜いた2種類の乳酸菌と一種の酵母を増殖させた調味料で、発酵によって醸し出された豊かな風味が楽しめる。
原料の米ぬかは、食品基準を満たした玄米から得られる国産米の米ぬかを厳選して使用。国内の工場で製造している。原料の米ぬかを丁寧にふるいにかけて異物を取り除き、米ぬかと塩・水・とうがらしを混ぜ、「W発酵調味料」を配合して袋詰め。袋詰め後、加熱殺菌し、「熟ぬか床」が完成する。
別売りの「補充用ぬか床」は、異物を取り除いた工程の後、米ぬかを加熱殺菌し、米ぬかと塩のみを混ぜ合わせた。
同商品を使用すればぬか床の水分量や風味の調整が簡単にできる。
冷蔵庫の隙間に入るコンパクトな袋タイプで、ぬか漬けをおいしく漬けられるぬか床の作り方を解説した「取扱説明書」入りで失敗なし。洗練したデザインで売場を演出する。内容量は1・2㎏で賞味期間は360日。
【2021(令和3)年1月21日第5046号11面】
 
 

1月21日号 天塩

オンライン料理教室 〝免疫力アップ〟がテーマ
株式会社天塩(鈴木恵社長、東京都新宿区)では、〝免疫力アップ〟をテーマにしたオンライン料理教室を開催している。
昨年11月9日には一般社団法人おから再活研究所の協力のもと、「おから味噌」の実演教室を開催。廃棄されるおからを使用し味噌を作ることで、フードロスや食品廃棄の現状について学んだ。
当日使用したおから味噌作製キットには、乾燥糀やおからパウダーといった食材も含まれており、参加者は糀を使った発酵調味料の作り方や手軽に使えるおからパウダーの活用法などについても学び、腸活への理解も深めた。
また、11月12日には、「旬の野菜を食べよう」をテーマに、有機野菜を栽培する〝ろじべジファーム〟(茨城県城里町)の協力のもと、野菜料理教室を開催。生落花生の塩ゆでやピーナツバターの作り方を実演した。12月も同じテーマで、冬瓜を使用した料理や、「紅はるか」を使用した干し芋づくり教室を開催した。
講師を務める営業本部企画部次長の前原淑子氏は、「1月からは味噌づくりに力を入れていく。家庭で過ごす時間が増えるなか、美味しく健康にも良い料理を通して、〝赤穂の天塩〟の魅力も広めていきたい」と話した。
【2021(令和3)年1月21日第5046号10面】
 
 

1月21日号 向井珍味堂

国産一味
国産七味
国産ゆず七味
京きなこ
こだわりのきな粉・七味
株式会社向井珍味堂(出来正樹社長、大阪市平野区)はきな粉や七味、青のり等の製造販売、卸売りメーカーである。平成25年に㈱ヒガシマル(鹿児島県日置市)と資本・業務提携をしている。
同社が得意とするのは粉末食品の製造。原料の選別から袋詰までを一貫して行うことで高品質な商品を安定して生産することができる。きな粉、七味、青のりとも香りが重要な商品であることから少量ずつ、丁寧に作ることを大切にしている。
そんな同社がこの度新発売したのが、希少な国産原料を用いた缶入りの一味・七味・ゆず七味の3品だ。「国産一味」は独自品種の唐辛子「十房」を中心に数種類の唐辛子をブレンドし、職人技で焙煎することで香り高く爽やかな辛みのある一味に仕上げた。
また「国産七味」は金ゴマ、唐辛子、山椒、チンピ、すじ青のり、黒ゴマ、生姜の七種類を使用。山椒は和歌山県産ぶどう山椒の果肉のみを使用し、すじ青のりやゴマ2種類を多めにブレンドし、出汁に合うことを重視した。「ゆず七味」は高知県産馬路村産のゆずを50%以上配合して、柑橘の上品な香りが楽しめる七味に仕上げた。
きな粉では「京きな粉」が同社の中でも、最高級のきな粉を使用した商品。国産大豆を一粒一粒、空中に躍らせながら煎り上げる「熱風焙煎方式」で1℃単位の調整をしている。焙煎後は口当たりの良さを追求した粗さで粉砕。途中に数度の異物除去工程を挟んで、製品化している。こうして作られたきな粉は風味が豊かで、いつものお餅や、牛乳と混ぜたきな粉ドリンクがワンランク上の美味しさに変身する。
同社はこうした商品を製造販売する他、OEM受託製造も積極的に受け入れている。素材や配合バランス等にこだわったオリジナル商品を小ロットから製造可能とあり、お土産店やイベント用での依頼も増えている。
【2021(令和3)年1月21日第5046号10面】
 
 

1月21日号 長﨑産業

煎りぬか
煎りぬか製造を強化
長﨑産業株式会社(長崎成任衛社長、石川県金沢市)は、北陸3県を中心に全国から玄米、ぬかの集荷を行う。
ぬかの取扱高では有数の規模を誇り、米油・漬物用からきのこ床向けまで広く扱う。
漬物用のぬかについては、これまで製造してきた唐辛子や昆布等のミックスぬかを中止し、煎りぬかに絞ることとした。
しかしこれは、ぬか事業の縮小を意味しない。むしろ、煎りぬかに集中することで、品質や生産効率をさらに向上させる狙いがある。長崎社長は「ここ数年は煎りぬかの設備に最も投資してきた」と明かす。
白山市の製造工場には、煎りぬか製造に特化した焙煎機や充填機を導入した。また、複数品目を扱うことで複雑になっていた製造ラインを直線的に組み換え、生産効率を大きく改善。一日の生産能力が向上し、原料単価を下げつつある。
そして同社の最大の強みは、原料確保力にある。米処である北陸で、取引先との連携を深め、トレースが正確に採取できるぬかを安定的に集荷している。
長崎社長は今後について「OEM製造の強化を徹底することにより、ぬか製造業の底辺を支え、ぬか漬文化の維持に貢献したい」と想いを語っている。
【2021(令和3)年1月21日第5046号10面】
 
 

1月21日号 国城産業 

ぜいたく三昧
「ぜいたく三昧」が伸長
いりぬかと漬物用塩の元祖として知られる国城産業株式会社(山﨑理香子社長、東京都板橋区)では、コロナ禍の巣ごもりにより、ぬか漬け関連製品が伸長している。
同社のロングセラー商品が、水を加えるだけで簡単にぬか床ができ上がる「ニューぬか漬の素 ぜいたく三昧」。30年以上前から発売している定番商品であるが、近年のぬか漬けブームの影響もあり人気が再燃。コロナ禍の巣ごもり需要により、この一年間はさらに高い伸び率を見せている。 化学調味料を一切使用せず、48時間以内に精米された米ぬかだけを使用する新鮮な味わいが人気の秘訣で、乳酸発酵による自然な酸味と後味の良さも特長。繰り返し食べても飽きることがなく、「同製品でなければダメ」というリピーターが数多く存在する。
ぬか漬け体験

また体験型ぬか床キット「ぬか漬け体験」も人気を集めている。「ぬか漬け体験」は、食塩、各種のダシが配合済みなので水を入れ塩もみした野菜を漬け込むだけで本格的なぬか漬けが完成する商品。
他社製品が発酵済みのぬかを使用している中、同社ではあえて発酵前のいりぬかを使用。別添のたねぬかを加え、ぬかを発酵させる過程を経て「ぬか床」作りを体験してもらうことを重視した。これまでは、ぬか漬けビギナーが通販で買い求めるケースや、小学校で食育の教材として使用されることが多かったが、巣ごもりが日常化した昨今、家庭内で食育を兼ねて親子揃って楽しめるアイテムとして需要が拡大している。
その他、天然塩に昆布・椎茸・唐辛子を調合した天然の万能調味料「漬塩」も好評。昆布のグルタミン酸、シイタケのイノシン酸が食塩中で結合し、素材の旨味を高めてくれる。長年の愛用者が多く、漬物など様々な用途で塩の代わりとして使用できる商品となっている。
 
【2021(令和3)年1月21日第5046号10面】
 
 

1月21日号 高橋商店

「国産原料で作ったぬか漬の素 きな粉・乳酸菌入り」と「一時間漬」
きな粉入り「ぬか漬の素」
瀬戸内海に浮かぶ小豆島は「醤油」と「佃煮」の島として名高い。この小豆島で嘉永5年(1852年)より醤油の製造を続けているのが、ヤマモ印の株式会社高橋商店(高橋淳社長、香川県小豆郡小豆島町)。小豆島での醤油づくりにおいて4番目の古さを誇る。
この伝統の技術を活かしながら、同社はぬか漬の素、漬物の素製品の製造に取組む。米ぬか、きな粉、昆布、唐辛子、乳酸菌は全て国産を使用した「国産原料で作ったぬか漬の素」は同社独自の技術で開発した商品。きな粉を加えることで一段と美味しく浸かり、乳酸菌も加わりすっきりとした味付けの漬物ができる。
ぬか漬は現在のコロナ禍において免疫力強化を期待する人や、家に居ながら楽しめる趣味として始める人が増加。同社製品の販売はこれまで量販店メインだったが、問い合わせが増えてきたため、通販での販売も開始するほどの好評ぶりとなっている。
そら豆醤油
また浅漬の素として同社商品で高い人気を誇るのが「一時間漬(ふりかけタイプ)」だ。野菜を切ってふりかけて、揉むだけの簡単な漬物の素である。70g入りと10g×10個のミニパックタイプがあり、使い易さから特にミニパックタイプの人気が高い。
創業時から作り続ける醤油では、大豆・小麦を使わず、そら豆と食塩で作った「そら豆醤油」に注力している。アレルギー表示対象28品目の原材料を使っていないアレルギー患者向けの醤油風調味料である。
濃口醤油と変わらないうま味成分を含んでおり(全窒素1・65程度)、濃口醤油として違和感なくかけ醤油、煮物に使用できることから、醤油を食べたくても食べられなかった、という人から感謝の声が集まっている。
【2021(令和3)年1月21日第5046号10面】
 
 

1月21日号 厚生産業

「ラップdeカンタンぬかチューブ」と「熟成ぬか床」
漬物の素・麹製品の大手
漬物の素、麹製品で国内トップクラスのシェアを誇るのが厚生産業株式会社(里村大像社長、岐阜県揖斐郡大野町)だ。漬物の素は創業時からの主力商品であり、現在は在宅時間の増加や発酵食品の免疫力の強化に注目が集まったことから大幅に伸長している。
中でも「コミローナ ラップdeカンタンぬかチューブ170g」は、昨年2月に新発売して以来、約36万本出荷、約6千店舗に導入されるヒット商品となった。使い方は野菜や魚などの食材に絞り出したらラップで包み込み、一晩漬けるだけ。手間のかかる床の管理が必要なく、衛生的に使えるという手軽さから数多くのメディアにも取り上げられた。味も「りんご酢」を入れたクセのないすっきりした味わいで、ぬか漬初心者でも食べやすい点もヒットの理由だ。
以前から人気だった「コミローナ 熟成ぬか床1㎏」は昨年3月~12月の出荷実績では前年対比130・3%を記録した。スタンドパック入りでそのまま冷蔵庫保管でき、手入れは3日に1回程度かき混ぜるだけ。10億個の植物性乳酸菌を使用し、長時間熟成発酵させることで、風味・発酵感に優れた簡単にプロの味が再現できるぬか床となっている。
こうじや里村 すっきり飲める腸活甘酒RP
漬物の素と並び力を入れているのが甘酒である。昨年7月に発売した「こうじや里村 すっきり飲める腸活甘酒RP」は人気急上昇中。①従来の米麹甘酒に比べて、レジスタントプロテインの含有量が多い。②17種類の国産穀物をブレンドしているため、食物繊維が豊富。③誰でも飲めるノンアルコールで、すっきりした飲み心地、という3つの大きな特長がある。
特に「レジスタントプロテイン」は体内の消化酵素では消化されにくい食物繊維に似た働きをするタンパク質である。整腸作用効果が期待されるほか、脂肪の吸収を妨げる、コレステロールを下げるなどの効果も期待される。現在はネット通販を中心に販売しているが、今後は販売チャネルを拡大していく方針だ。
甘酒以外にも麹製品では塩麹や麹漬の素を市販しているほか、業務筋への出荷が著名。塩麹・味噌・しょうゆ・みりん・酒などの発酵食品に使える米麹の販売から、OEM/ODMでの製造まで幅広く行っている。
【2021(令和3)年1月21日第5046号10面】
 
 
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