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「梅」業界活動2022

紀州みなべ 梅干協同組合 先人に感謝捧ぐ梅供養 電子帳簿保存法の研修会

物故者への供養
研修会
殿畑理事長
又木氏
参拝者で集合写真
 【大阪支社】紀州みなべ梅干協同組合(殿畑雅敏理事長)は11月21日、和歌山県日高郡みなべ町の来迎寺で梅産業に功績のあった先人を偲ぶ梅供養を執り行った。
 組合員ら参列者は、自社の梅干を仏前に供え、梅への感謝を示すとともに物故者供養を捧げた。豊田泰猛住職が読経に入ると、殿畑理事長を先頭に焼香を行い、先人の功績に思い思いの感謝の念を伝えた。
 読経後、殿畑理事長は「先輩方の一つ一つの汗があって梅産業の今がある。幸い2年連続の豊作で、来年の豊作もお祈りした。次の世代へ梅産業を受け継いでいきましょう」と語った。
 その後は、みなべ町商工会南部川分所に移り、御坊税務署法人課税部門の又木洋一郎統括国税調査官が講師となり、「電子帳簿保存法」について研修会が開催された。
 「改正 電子帳簿保存法」は今年1月に施行した法律で、各税法で保存が義務付けられている帳簿・書類を電子データで保存するためのルールを定めたもの。重要な点は、「電子取引」に関するデータ保存の義務化が盛り込まれたこと。
 中小企業や個人事業主の経理にとって準備期間が設けられており、これにより2023年12月末まで2年間に行われた電子取引については従来通りプリントアウトして保存できる。しかし、期限以降はスキャナー等で電子保存する必要が出てくる。
 又木氏は、電子データの改ざん防止のためにタイムスタンプ付与や履歴が残るシステムでの授受・保存を推奨し、データの「日付・金額・取引先」を検索できるように対応しなければならないと、締めくくった。
【2022(令和4)年12月1日第5113号8面】


和歌山漬連 梅干で元気!!キャンペーン

熊野課長(左)が梅干贈呈
生徒に梅干クイズを出題
小学生6万人へ梅干配布
【大阪支社】和歌山県漬物組合連合会(中田吉昭理事長)並びに和歌山県、和歌山県教育委員会は、県の食育推進月間に当たる10月に県内の小学校および特別支援学校の児童を対象とした「梅干で元気!!キャンペーン」を実施しており、今年で18年目となる。
 今年は県内小学校248校に約6万3000個の梅干(県漬物組合連合会提供)と約6万部の学習資料「梅と梅干しのお話」を配布した。
 その内7校には「梅干し贈呈式」および「梅と梅干しのお話説明会」を実施。和歌山県漬物組合連合会会員と各地域の農業水産振興課担当者が学校を訪問して梅干を贈呈するとともに、歴史や生産方法、機能性について児童へ説明した。
 10月6日には、白浜町立安宅小学校の全校生徒9名へ出前講義。株式会社大西食品の熊野和也課長と、西牟婁振興局の山下京子主査、黒沼稔之副部長が訪問した。最初に黒沼副部長が南高梅の歴史を説明。その後、熊野課長が梅干を贈呈し、同校で児童副会長を務める上田蓮くんが代表して受け取った。
 梅干の贈呈後は、熊野課長が紙芝居「梅と梅干しのお話し」を児童に読み聞かせた。紙芝居の途中にクイズが出題され、『梅の日は6月6日』、『和歌山県は全国の梅干の収穫量の約65%を占める』と児童は次々と正解した。
 最後に児童から「日本で1番古い梅干しは」、「めずらしい梅干の味は」という質問が出され、熊野課長は「600年ものの梅干がある」、「唐辛子が効いた激辛梅干がある」と答えて講義は終了した。
 出前講義を終えて、熊野課長は「児童が梅クイズの時に、興味を持って積極的に答えてくれてうれしい。学校では月3回、梅を使用した給食が提供されると聞いた。家庭に加えて学校でも親しまれていることもあり、みんな詳しい。県の名産として誇りに思ってほしい」と語った。
【2022(令和4)年11月1日第5110号12面】

うめのわ 「第1回ウメ検討会議」に出席

第1回ウメ検討会議
販売会で群馬の梅をPRするうめのわメンバー
JR高崎駅構内で販売会も
 「令和4年度群馬県産農農畜産物ブランディング支援業務 第1回ウメ検討会議」が9月22日に群馬県庁にて開催され、群馬県の梅メーカー5社(村岡食品工業、大利根漬、コマックス、赤城フーズ、梅吉)で結成する「うめのわ」(村岡優年議長)が出席した。
 群馬県では「令和4年度農畜産物ブランディング支援事業」として、県農畜産物のブランド構築に取組んでおり、その対象品目の一つとして梅が選定された。今後は県・民間・生産者や出荷団体が三位一体となり、約10年をかけて「群馬の梅」のブランド構築に取り組んでいく。
 今回はその第一回目の検討会議となり、うめのわの他、県園芸課やブランド推進課、JA全農ぐんま、はぐくみ農協、秋間梅林観光協会といった組織・団体から代表者が出席、現状の課題や今後の方向性を討議した。
 うめのわメンバーは、梅加工業者の視点で梅を商品化していく上での課題や、海外輸出の現状などを説明した。「第2回ウメ検討会議」は12月上旬に開催を予定している。
 また同日午後には、群馬の梅のPRを目的に、JR高崎駅構内の「群馬いろは」店頭にて、うめのわ5社の商品販売会を実施し好評を博した。
【2022(令和4)年10月1日第5107号2面】

紀州田辺梅干組合 梅供養と情報交換会

梅供養に参列した一同
梅と先人に感謝を捧げた
情報交換会の様子
南高梅は平年並みの収穫量
【大阪支社】紀州田辺梅干協同組合(大谷喜則理事長)は7月21日、和歌山県田辺市下三栖の報恩寺(通称善光寺)で第57回梅供養を実施。合わせて情報交換会も開催した。
 梅供養では、組合員が参列し、一同は丹精込めて仕上げた梅干しを仏前に備えるとともに、梅への感謝を捧げ、また物故者供養並びに梅産業の一層の発展を祈願した。順次、焼香を回していき、1人1人が手を合わせ、深くお辞儀をし、心を込めて供養した。
 梅供養の後は、「紀南文化会館」に場所を移し、情報交換会を開催。初めに昼食として鰻弁当が振舞われた。
 大谷理事長は「今年は梅雨の時期が短く、6・7月が例年より暑く感じる。記録的猛暑を観測した日もある。土用の丑の日の前に、暑さを乗り切るため、今日はみんなで鰻弁当を食べて精を付けましょう」と挨拶した。
 食後は、JA紀南加工部より今年度の梅の収穫状況が報告された。「今年の塩の出荷量は1万1080tと、平年の目安である1万tを超えた。昨年は豊作だったため、今年の青梅は昨年の80%~90%の収穫量、平年並みと言える。サイズはやや若もぎ傾向で、Lから下が40%、小粒傾向で推移している。
 漬け梅については、去年の90%の収穫量だ。サイズは、2L、3Lが目立ち、雨が少なかったため値段が高く推移した。農家の高齢化で、作付面積が年々減少傾向である。農家によっては、自家苗を作ろうとしているところもあり、改植が進んでいくだろう。手入れできない苗は廃棄されている。質は良く、すすがなく、実はやわらかすぎない」と説明した。
 JA紀南の説明後、梅干しメーカーの情報交換に移った。梅農家の収穫作業は、同JAの指導成果もあり、効率が良い。一方で、高齢化と人手不足で、選別時間の短縮が課題だ。メーカー各社は、昨年の豊作で梅の在庫が十分にある状況。資材価格などの値上がりで漬物業界でも価格改訂の動きが進んでいるものの、南高梅については各社慎重な姿勢だ。
 一方で、円安の影響もあり、中国梅の価格上昇を警戒しているとの声が多く出た。今年の中国梅は平均して平年の7割と凶作となった。サイズはLが多く小玉傾向、さらなる価格上昇は不可避という声も挙がった。
 その他、群馬の梅が雹(ひょう)による凶作で、和歌山に新規取引の商談があったこと、売上におけるECサイト販売の割合は足踏みしている、コロナの感染拡大で土産需要は依然として停滞しているが、旅館での需要は戻ってきたことなどが報告された。
 最後に、今年10月の「梅干で元気キャンペーン!!」で、県内の学校へ訪問予定の組合員は、絵本を使って出前授業を行うことを確認し、会は終了となった。
【2022(令和4)年8月11日第5102号1面】

紀州梅の会 首相官邸を表敬訪問

 首相官邸で「梅の日」をPRする「紀州梅の会」一行
岸田首相「日本一の梅に感謝」
 和歌山県の梅産地の行政、JA、梅干組合、生産者団体等でつくる「紀州梅の会」は7日、首相官邸を表敬訪問し、岸田文雄首相に旬となった紀州の青梅をはじめ、梅干し、梅加工品などを贈り、本場の梅をPRした。
 同会は五穀豊穣祈願として、梅が京都・賀茂神社に献上されたとの故事にちなみ、平成18年に6月6日を「梅の日」と制定。以来毎年、梅の日を中心に東京、京都、地元和歌山でPRイベントや記念行事を行い、紀州梅を全国に発信している。
 首相への表敬訪問もこの一環で、コロナ禍により3年ぶりに実施。同会会長の真砂充敏田辺市長、副会長の山本治夫JA紀南組合長と梅娘2人が首相官邸を訪れ、「夏本番を迎えるにあたって、熱中症や夏バテ対策に効果のある梅を食べていただき、皆様がご健康でお元気に夏を乗り切られるように」と梅を贈呈。自由民主党の二階俊博衆議院議員とJA全中の中家徹会長も同席した。
 岸田首相は、「日本一の梅をお届けしていただき心から感謝する。長年にわたり産地を維持され、山里を守り、歴史文化を守るためにご努力されていることは素晴らしい」と話し、産地から持参された梅干しを2粒食べた。総理大臣表敬訪問は15回目で、令和2年、3年は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため訪問を中止した。
【2022(令和4)年6月11日第5096号1面】


紀州梅の会 6月6日は「梅の日」

梅漬神事を行う大谷理事長
漬込まれた梅
梅の豊作と業界発展を祈願 熊野本宮大社で漬込み神事
【大阪支社】紀州梅の会(会長=真砂充敏田辺市長)は6月6日の「梅の日」に、各地で記念行事を開催した。梅干部会の紀州田辺梅干協同組合(大谷吉則理事長)は熊野本宮大社(田辺市)、紀州みなべ梅干協同組合(殿畑雅敏理事長)は須賀大社(日高郡みなべ町)で記念式典を開催。梅を奉納し、豊作と業界発展を祈願した。
 昨年は新型コロナウイルス感染予防のために規模を縮小したが、今年は例年通り行われた。梅の日制定から17年目を迎え、JA職員、梅干加工業者、関連業者、行政の関係者らが参列し、梅の恵みに感謝するとともに梅産業の発展やコロナの収束を願った。
 熊野本宮大社の式典では、九鬼家隆宮司による祈祷、梅漬神事、神楽奉納、玉串奉奠、九鬼宮司の挨拶、大谷理事長の挨拶、直会(なおらい)の順に進んだ。
 九鬼宮司は「今日は小雨だが神事に支障がなく安心した。梅は和歌山にとって大切な産業であって文化だ。昨年は式典の参加者を絞って開催したが、今年は皆様と祈願できて幸甚だ」と話した。
 続いて主催者代表の大谷理事長は、梅の日制定は五穀豊穣と健康を願い賀茂神社へ梅を奉納した故事に由来すると説明し、「昨今、梅酢のポリフェノールと、梅干の抽出物がコロナの感染予防に効くという研究結果が発表された。梅業界にとっては非常に喜ばしく、組合としても梅の健康性をよりPRしていきたい」と語った。
 なお直会とは、神事の最後に神饌(しんせん)や神酒(みき)のおろし物を参加者が分かち飲食すること。今回は梅ジュースが関係者に提供され、紀州田辺梅干協同組合の前田雅雄副理事長の掛け声の下、一同楽しんだ。
 一般参拝者には、記念として大谷屋の梅干が配布された。

「梅の日」の由来となった下鴨神社へ梅を奉納
梅干し部会の濱田団長(㊧から2人目)らが参拝

京都、みなべでも神事 梅奉納し豊作と発展願う
 京都市の上賀茂・下鴨神社では紀州梅の会梅干部会の濱田洋部会長が団長を務める代表5人による京都の『献梅の儀』が執り行われた。
 恒例の梅行列は中止となり、下鴨神社では宮司の先導で本殿に拝し、新物の青梅10㎏と同神社象徴のカンアオイの植栽を献納。濱田団長を始め、梅産地にゆかりある本誓寺(みなべ町)の梅赤松宗典和尚、田上雅春献梅司、安達克典田辺市議、JA紀南の2名を合わせて7名が参拝した。
 献梅の儀は紀州梅業界並びに関連産業の平穏無事、繁栄を祈願。「梅の日」が同神社で雨乞いを行った故事を思い起こさせるような雨の中、厳かな雰囲気で進行した。
 参拝後、濱田団長は「梅の恵みへ感謝し、梅産業のさらなる発展をお祈りした。今年の作柄は悪くないと思う。梅干し用はこれからが本番なので期待している。先日、梅酢ポリフェノールがコロナに効くとする発表があった。私たちも梅干しで人々の健康に貢献できるよう頑張っていきたい」と今年のシーズンにかける思いを語った。
 和歌山県みなべ町(小谷芳正町長)の須賀神社では、小谷芳正みなべ町長や、梅干部会の紀州みなべ梅干協同組合(殿畑雅敏理事長)の組合員、生産者、来賓、行政、関連資材関係者ら約15名が参列した。
 太鼓の音を合図に神事が開始されると、厳粛な空気に包まれた。一同がお祓いを受けた後、祝詞が奏上され「梅への感謝の誠と南高梅の名声の維持と普及」を祈願した。その後は梅の漬込神事、玉串を殿畑理事長らが行い、一連の神事を終了した。
 小谷町長は「梅産業はみなべの基幹産業。さらなる産地活性化へ向けサポートしていきたい」と意欲を示した。
 殿畑理事長は「今年の梅の豊作と消費拡大を祈念した。梅を食べることは健康につながるので、ぜひ多くの方に手に取ってもらえるような商品作りをしていきたい」と話した。
【2022(令和4)年6月11日第5096号2面】
 
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