漬物研究同志会(近清剛会長)は2月20日、東京都千代田区のAP東京丸の内にて、第43回総会及び東京家政大学栄養学科学生による「株式会社吉岡屋でのインターンシップ」活動報告、同大学大学院客員教授で一般社団法人全国漬物検査協会会長の宮尾茂雄名誉会長による講演会を開催した。
総会は事務局長の小林登氏が司会を務めて近会長が開会の挨拶を行い、「本日は多くの方に参加していただき感謝している。毎回、宮尾先生にご講演していただいているが、私もまだまだ勉強しないといけないと思っている。全国の誰とでも話し合えるネットワークを構築し、各社の事業に活用できるように親交を深めていきたい」とつながりの重要性を強調した。
令和4年度事業報告及び収支報告、令和4年度監査報告、令和5年度事業計画は原案通り承認、可決。事業計画ではコロナで延期となっていた九州視察研修会を7月に実施する予定で、コロナの影響で活動ができていなかった女子会についても4月にミーティングを実施し、今後の活動を協議することとなった。
その他、吉川絵美子幹事がインバウンド需要に対応する新しい取組として「築地とコラボ」(仮称)を提案。会員企業が築地にある同社の店舗を利用し、漬物の試食などを行って販促につなげる、という内容で、「築地には若い人から年配の方、外国人も含めて幅広い人が訪れる。インバウンド需要や若い人へのPRを考える必要があり、発売前のモニターとしても利用できる」と説明した。
東京家政大学栄養学科学生による「株式会社吉岡屋でのインターンシップ」活動報告では、3年生の小宮李佳さんと古郡麻帆さんが昨年8月~9月に実施した実習報告を行い、漬物の商品知識、アレンジレシピ・フードメニュー試作、POP作成、SNSでの情報発信、豊洲・築地場外市場見学、漬物切り方動画撮影などについて紹介した。
インターンシップの取組について小宮さんは、「インターンシップに参加するまで漬物はあまり身近な存在でないと感じていたが、機能性や種類、レシピへの活用方法など様々なことを学び、今後はより気軽に漬物を食べて新たな魅力を発見し、消費拡大に貢献したい」、古郡さんは、「実習全体を通して学んだことは思いやりと気遣いを忘れないこと。豊洲市場の見学会で一人一人の関りの深さを感じた。お客様と関わる方を大切にすることで信頼関係が生まれる」とそれぞれ感想を述べた。
活動を支援した吉川幹事は「漬物に馴染みがなかった2人が作った発表内容は大変素晴らしいものだった。インターンシップを通じて漬物を食べる人を増やしたいと思っているので、興味のある企業は活用してほしい」と呼びかけ、インターンシップの修了証を授与した。
今年1月から代表取締役社長に就任した株式会社河村屋の染谷静香氏と初参加の株式会社三奥屋営業部広域営業部課長の伊東満博氏が挨拶を行った後、宮尾名誉会長が「世界の発酵漬物」の演題で講演を行い、欧米のピクルスやザワークラウト、韓国のキムチ、中国の泡菜、タイのパカドン、ミャンマーのラペソ、ネパールのグンドルックなどを紹介。
続いて乳酸発酵のメカニズムや乳酸菌の特徴、発酵漬物に出現する主な乳酸菌などについて解説した。乳酸菌は死菌でも免疫調節作用があり、生菌は整腸作用と免疫調節作用の両方の機能がある。
植物(漬物)由来の乳酸菌は生きたまま腸に届くため、整腸作用の効果もある。その他、便通改善作用、感染防御作用、発がんリスク低減作用などの機能性があることも紹介した。
講演会後、別室で懇親会が開催され、皆川昭弘幹事による乾杯発声で開宴。親睦を深めながら情報交換を行った後、前田節明副会長の中締めで閉会となった。
【2023(令和5)年3月1日第5121号3面】
総会は事務局長の小林登氏が司会を務めて近会長が開会の挨拶を行い、「本日は多くの方に参加していただき感謝している。毎回、宮尾先生にご講演していただいているが、私もまだまだ勉強しないといけないと思っている。全国の誰とでも話し合えるネットワークを構築し、各社の事業に活用できるように親交を深めていきたい」とつながりの重要性を強調した。
令和4年度事業報告及び収支報告、令和4年度監査報告、令和5年度事業計画は原案通り承認、可決。事業計画ではコロナで延期となっていた九州視察研修会を7月に実施する予定で、コロナの影響で活動ができていなかった女子会についても4月にミーティングを実施し、今後の活動を協議することとなった。
その他、吉川絵美子幹事がインバウンド需要に対応する新しい取組として「築地とコラボ」(仮称)を提案。会員企業が築地にある同社の店舗を利用し、漬物の試食などを行って販促につなげる、という内容で、「築地には若い人から年配の方、外国人も含めて幅広い人が訪れる。インバウンド需要や若い人へのPRを考える必要があり、発売前のモニターとしても利用できる」と説明した。
東京家政大学栄養学科学生による「株式会社吉岡屋でのインターンシップ」活動報告では、3年生の小宮李佳さんと古郡麻帆さんが昨年8月~9月に実施した実習報告を行い、漬物の商品知識、アレンジレシピ・フードメニュー試作、POP作成、SNSでの情報発信、豊洲・築地場外市場見学、漬物切り方動画撮影などについて紹介した。
インターンシップの取組について小宮さんは、「インターンシップに参加するまで漬物はあまり身近な存在でないと感じていたが、機能性や種類、レシピへの活用方法など様々なことを学び、今後はより気軽に漬物を食べて新たな魅力を発見し、消費拡大に貢献したい」、古郡さんは、「実習全体を通して学んだことは思いやりと気遣いを忘れないこと。豊洲市場の見学会で一人一人の関りの深さを感じた。お客様と関わる方を大切にすることで信頼関係が生まれる」とそれぞれ感想を述べた。
活動を支援した吉川幹事は「漬物に馴染みがなかった2人が作った発表内容は大変素晴らしいものだった。インターンシップを通じて漬物を食べる人を増やしたいと思っているので、興味のある企業は活用してほしい」と呼びかけ、インターンシップの修了証を授与した。
今年1月から代表取締役社長に就任した株式会社河村屋の染谷静香氏と初参加の株式会社三奥屋営業部広域営業部課長の伊東満博氏が挨拶を行った後、宮尾名誉会長が「世界の発酵漬物」の演題で講演を行い、欧米のピクルスやザワークラウト、韓国のキムチ、中国の泡菜、タイのパカドン、ミャンマーのラペソ、ネパールのグンドルックなどを紹介。
続いて乳酸発酵のメカニズムや乳酸菌の特徴、発酵漬物に出現する主な乳酸菌などについて解説した。乳酸菌は死菌でも免疫調節作用があり、生菌は整腸作用と免疫調節作用の両方の機能がある。
植物(漬物)由来の乳酸菌は生きたまま腸に届くため、整腸作用の効果もある。その他、便通改善作用、感染防御作用、発がんリスク低減作用などの機能性があることも紹介した。
講演会後、別室で懇親会が開催され、皆川昭弘幹事による乾杯発声で開宴。親睦を深めながら情報交換を行った後、前田節明副会長の中締めで閉会となった。
【2023(令和5)年3月1日第5121号3面】