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日本いりぬか工業会 企業紹介サイト

日本いりぬか工業会とは

 日本いりぬか工業会(足立昇司会長)は、日本の伝統食品である「ぬか漬け」の普及促進を主な目的として活動を行う業界団体。現在、いりぬか製品を販売する会員11社が加盟し、ぬか漬け文化の普及や関連省庁との関係強化、行政情報の収集などに取り組んでいる。
 2015年には日本いりぬか工業会により、5月8日が「ぬか漬けの日」として制定され、本格的な「ぬか漬けシーズン」のスタートを知らせる記念日として、一般消費者への浸透を目指している。
 近年、コロナ禍の巣ごもりによる内食需要の拡大や、発酵食品への関心の高まりなどにより、ぬか漬けの人気は高まっており、新たにぬか漬けを始める人も増加している。日本いりぬか工業会では、ぬか漬けの正しい知識の周知徹底や健康性のアピール、食育活動などにより、ぬか漬け文化を幅広い層に普及していく。

5月8日は「ぬか漬けの日」

人気が高まるぬか漬け
5月8日は「ぬか漬けの日」。
 「ぬか漬けの日」は、日本いりぬか工業会により、夏野菜が多く出回り、春夏のぬか漬けシーズンのスタートとなるタイミングに合わせて2015年に5月8日と制定された。
 近年、発酵食品への注目度が上がり、コロナ禍の巣ごもり需要を経て、健康志向から自分でぬか漬けを漬ける人が増えている。今年も春夏の需要期を控え、漬物の素売場の活性化に期待が高まる。
 5月8日「ぬか漬けの日」に向けて、手軽に楽しみながら“ぬか漬け”を作ることができる漬物の素、ぬか床製品に注目が集まる。
 

ぬか漬けの効能

植物性乳酸菌の宝庫
 ぬか漬けは多くの栄養素を含む健康食品として知られる。江戸時代に脚気が流行した際に、その被害を防いだ食品はぬか漬けだった。ビタミンB1の欠乏が原因で起こる「脚気」の予防には、米ぬかのビタミンB1を吸収した「ぬか漬け」を食べることが有効だった。
 発酵食品であるぬか漬けは植物性乳酸菌の宝庫であり、免疫力向上や便秘解消効果の他、酵素による老化防止や美容効果も期待できる。植物性乳酸菌は、ヨーグルトなどに含まれる動物性乳酸菌に比べ、熱や酸に強く腸内に長く生き残ることができるため、毎日摂取することによる腸内環境改善効果も大きい。
 また、野菜をぬか漬けにして食べる場合、生野菜として食べるより多くの栄養素を摂取することができる。きゅうり漬の例を見ると、ビタミンB1は8.7倍、ビタミンB6は4倍、ナイアシンは8倍、カリウムは3倍、マグネシウムは3.2倍となり、漬けることによりビタミンやミネラルが大幅に増加することが分かっている。

会員紹介(五十音順)

(株)伊勢惣

仕上りぬかみそ(1㎏)
 株式会社伊勢惣(足立功社長、東京都板橋区)は、全国に幅広く流通する乾燥こうじ「みやここうじ」の製造元として知られている。また、自然発酵技術を活かし「熟成ぬか床」を昭和60年代に発売。その後も時代のニーズに合った新商品開発を積極的に行っている。
 「仕上りぬかみそ」は、パックがそのまま漬け容器になり、チャック開封タイプのため匂いが外に漏れないよう設計。手軽に本格的なぬか漬ができるアイテムとして定番となっている。

株式会社伊勢惣 

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大川食品工業(株)

野菜漬の素
 大川食品工業株式会社(大川博泰社長、静岡県沼津市)は家庭用生パン粉のパイオニア「カラット生パン粉」シリーズを始めとしたパン粉類、いりぬか・ぬかみそ製品やきな粉などを手掛ける食品メーカー。
 「野菜漬の素」は、自社便で回収した近隣の米ぬかを新鮮なまま油染みさせずに香りよく煎り上げ、調味料とブレンドして作られる商品。水を加えるだけで簡単に使用することができ、昔懐かしいようなぬか漬けの味わいを再現できる、その名も田舎味。

大川食品工業株式会社

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川光物産(株)

野菜漬の素 玉三ぬか床一番600g
 川光物産株式会社(川井光弘社長、千葉県松戸市)は、「玉三」ブランドで白玉粉、きな粉、片栗粉、あん、麦茶など幅広い商品を展開する。ぬか製品としては、「野菜漬の素 玉三ぬか床一番600g」や「玉三 いりぬか500g」、「玉三 酵母入ぬかみそからし300g」などを揃える。
 「野菜漬の素 玉三ぬか床一番600g」は、国内産米のぬかを使用、粗塩や昆布、椎茸などを加えた商品。水を入れてかきまぜるだけで、簡単手軽にぬか床を作ることができる。

川光物産株式会社

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国城産業(株)

体験型ぬか床キット「ぬか漬け体験」
 国城産業株式会社(山﨑理香子社長、東京都板橋区)は、いりぬか・漬物用塩の専門メーカー。
 体験型ぬか床キット「ぬか漬け体験」は、食塩、各種のダシが配合済みなので水を入れ塩もみした野菜を漬け込むだけで本格的なぬか漬けが完成する商品。同社ではあえて発酵前のいりぬかを使用。別添のたねぬかを加え、ぬかを発酵させる過程を経て「ぬか床」作りを体験してもらうことを重視した。最近では、スーパーマーケットの他、ホームセンターにも売場が広がり、ワンシーズンだけぬか漬けを楽しみたいというユーザーからも支持を集めている。 

国城産業

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三色香辛料(株)

生ヌカ粋700g
 三色香辛料株式会社(甲斐義人社長、東京都練馬区)は、香辛料や漬物材料の専門メーカー。産地限定の唐辛子製品や「生七味唐辛子」などのオリジナル調味料が人気を集めている。
 いりぬか製品として注目されるのが、炒る前の生ぬかを使用した「生ヌカ粋700g」。水を入れるだけで手軽にぬか床を作ることができる。
 生ぬかには、胚芽・油分がたっぷりと含まれており、ぬか漬けにコク深い味わいを付与するだけでなく、活発な乳酸菌の働きにより腸内環境改善に繋がることが期待される。

三色香辛料

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チヨダ(株)

熟成ぬか蔵
 チヨダ株式会社(抱井麻理社長、埼玉県戸田市)は、からしを中心に様々なスパイスを展開する食品メーカー。ぬか製品としては、味付けぬか、ウエットぬか床、ぬか床のメンテナンス用製品である「ぬかみそからし」まで幅広くラインナップしている。
 味付けぬか「熟成ぬか蔵」は、捨て漬けやぬか床を熟成させる手間と時間を省き、水を入れたその日から本格的なぬか漬けが楽しめる商品。塩にはミネラルを豊富に含んだ”赤穂の天塩”を使用するなど、一つ一つの食材にこだわっており、初回漬け込み時から、ぬか漬け特有の心地良い酸味やまろやかな旨味を楽しむことが出来る。

チヨダ

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つけもと(株)

おいしいぬか床
 つけもと株式会社(松井義明社長、奈良県北葛城郡河合町)は家庭用の漬物の素を幅広く揃える総合メーカー。
 スタンドパック入りの「おいしいぬか床」は、ぬか床作りに必要なかき混ぜを敢えて行わず、パン酵母を用いてじっくりと〝リラックス発酵〟させて作っている。
 レモン酢を配合しており、パン酵母発酵とレモン酢の酸味が米ぬかの旨味を引き立てる。さらに米麹を隠し味に使用することで、旨味と甘味をプラス。新鮮な野菜を漬け込むだけで簡単にぬか漬が完成する。

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ニチノウ食品(株)

糀入り 一夜漬けの素
 ニチノウ食品株式会社(有賀哲哉社長、長野県上伊那郡箕輪町)は、浅漬けの素やぬか漬けの素、簡単におつまみを作ることができる「おつまみ畑」シリーズなど自然の味にこだわった様々な漬物の素を展開している。
 「糀入り 一夜漬けの素」は、長野県の精米所の米ぬかを使用。塩、糀、昆布、唐辛子を加え、水を入れるだけで簡単に糠床を作ることができる製品となっている。麹を加えることで、自然の甘みを付与しており、夏場のきゅうりの漬け上がりは、特に好評を博している。

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富士食糧(株)

ビール酵母 ぜいたくぬか
 富士食糧株式会社(佐藤清與治社長、埼玉県桶川市)は、麦茶、きな粉、漬物の素、香辛料などの製造を幅広く手掛ける食品メーカー。
 ぬか製品としては、「ビール酵母 ぜいたくぬか」が人気だ。同商品は、ぬかに食塩、辛子、卵殻、ビール酵母を配合して煎りあげており、水を加えるだけで簡単手軽にまろやかなぬか床が出来上がる。
 その他、いりぬかにあらしお、ビール酵母、からし、昆布、しいたけ等を配合した「ぬかみそ名人」も好評を博している。

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(株)まるほ食品

おいしいぬか床800g
 株式会社まるほ食品(渡谷勇一社長、東京都足立区)は、包装きり餅、大福などの冷凍和菓子、切干大根、いりぬか、唐辛子製品などを手掛ける食品メーカー。いりぬか製品は、良質な原料を関東一円から集め、自社工場の鉄釜で直火焙煎を行っている。
 「おいしいぬか床800g」は、米ぬかに鉄成分、塩、唐辛子、椎茸粉、昆布などの調味料を入れて独自の製法で煎った即席タイプの商品。水を加えるだけで簡単便利にぬか床を作ることができる。鉄成分入りで、なすの色がきれいに漬かる特長がある。

まるほ食品

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みたけ食品工業(株)

発酵ぬかどこ燻製風味
 みたけ食品工業株式会社(八田武治社長、埼玉県戸田市)は、米粉や大豆粉、きな粉、発酵ぬかどこ、もち麦といった製品を家庭用や業務用に幅広く提供する食品メーカー。
 「発酵ぬかどこ燻製風味」は、チャック袋に入れるだけ、捨て漬けいらずで、すぐに漬けることができ、本格的な燻製風味が楽しめる製品。野菜以外に卵やチーズ、肉、魚などを漬け込むのもオススメ。ウイスキーやハイボールなど洋酒と相性抜群の自家製おつまみを簡単手軽に作ることができる。

みたけ食品工業

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インタビュー

日本いりぬか工業会 会長 足立昇司氏

「ぬか漬けの日」をPR
今年は体制作りに注力
 昨年3月の総会で日本いりぬか工業会の会長に就任し、2年目を迎えた足立昇司会長(株式会社伊勢惣専務取締役)にインタビュー。コロナ禍で昨年度までは思うような活動ができなかったが、今年度は5月8日の「ぬか漬けの日」に合わせて業界紙の電子媒体やSNSなどを活用し、情報発信、プレゼントキャンペーンなどを行う計画。来年以降、ぬか漬教室などのイベントを継続的に実施するため、今年は体制作りに注力する意向を示した。(千葉友寛)
‐ぬか床製品の売れ行きは。
 「ぬか床の売れ行きについては、コロナ禍で巣ごもり消費が増加したことに加え、テレビなどのメディアでぬか床やぬか漬が紹介されたことで需要が大幅に増加し、市場も拡大した。健康や美容といった観点以外にも家庭で手軽にできる趣味など、多くの魅力を感じていただきぬか床の利用者が増えた。コロナが落ち着いた現在は落ち着いた状態となっているが、この3年でぬか床やぬか漬に対する認知度はかなり高まったと感じている」
‐ブームとなった甘酒の動きは。
 「甘酒は2016年あたりから需要が拡大した。2011年に大ヒットした塩麹の登場によって麹を利用した商品への関心が高まり、甘酒も大きな脚光を浴びた。その流れで新規参入する企業が増加し、市場も一気に拡大した。だが、ブーム的な動きは時間とともに弱含みとなり、全体の需要も減少傾向にあった。だが、昨年の売れ行きは前年並みに推移し、ようやく下げ止まった動きとなっている。全体的に売場のアイテム数は減っている状況だが、逆に甘酒を全く販売していない店舗もない。つまり、売場で定番になっているということは、普段の生活に取り入れることが習慣となっている消費者がいるということを示している。甘酒の市場は10年前と比べてもかなり大きくなっている。美味しくて栄養、健康、美容の3要素が揃っている甘酒にはまだまだ伸び代があると思っている」
‐ぬか床や甘酒の値上げについて。
 「残念なことにどちらの品目も昨今の値上げラッシュの波に乗ることができず、値上げは進んでいない。その要因は市場で大きなシェアを持つカテゴリーリーダーのような企業が存在しないことが大きいと思っている。中小企業で構成されるぬか床と甘酒は競争が激しく、値上げするとその他の企業に棚を取られてしまう。ぬか床については米ぬかの価格が上がっていることに加え、包装資材や電気代などの製造コストが上昇しており、利益を圧迫している。値上げをしたいのはどの企業も同じだと思うが、棚を失うリスクが高いため動きたくても動けないという状況が続いている。濃縮タイプの甘酒も同様に競争が激しいため値上げはできていない。ブランド力や差別化された商品があれば値上げをすることができると思うが、そのような商品は現在の売場にはない。商品開発やブランドを磨く努力が必要なのだが、現在は我慢比べの様相となっている」
‐日本いりぬか工業会の活動について。
 「工業会としてはまずぬか床やぬか漬のことを一般の方に認知してもらうため、5月8日の『ぬか漬けの日』に合わせ、業界紙の電子媒体やSNSなどを活用し、情報発信、プレゼントキャンペーンなどを行う。今年の事業計画には入れられなかったが、来年以降はぬか漬教室などのイベントを継続的に実施したいと考えている。今年は来年以降に向けた体制作りに注力したいと思っており、会員企業の理解と協力をいただきながら業界の活性化につながるような活動をしていきたい」
【2023(令和5)年5月1日第5127号6面】

株式会社伊勢惣

日本いりぬか工業会 副会長 山﨑理香子氏

提案型の売り方が鍵
いりぬかは伸びるアイテム
 日本いりぬか工業会の山﨑理香子副会長(国城産業㈱代表取締役社長)にインタビュー。山﨑副会長は、いりぬか製品の動向や値上げ状況を語ると共に、5月8日「ぬか漬けの日」に絡めた提案型の売り場作りがぬか漬け関連製品の売上増加に繋がると指摘した。(藤井大碁)
――いりぬか製品の動向。
 「いりぬか製品は2020年4月に緊急事態宣言が発令された後から、急激に需要が増加した。巣ごもりにより時間ができたことでぬか漬けにチャレンジする人が増えた。また緊急事態宣言のタイミングが、ぬか漬けシーズンのスタート時期とも重なったため、郊外型の大型店を中心に特設コーナーで販売され、それが一般的な食品スーパーにも波及し売上が伸びた。パンやパスタが品薄になる中で、ご飯を食べようという流れも追い風になり、ピーク時の出荷量は例年の約2倍に拡大。2020年、2021年の2年間はコロナ前と比較して150~160%で推移した。2022年は巣ごもりの減少と共に、いりぬか製品の需要も落ち着き、現在に至るまでコロナ前と同水準で推移している。足元では、気温の高低差が激しいことも影響し、ぬか漬けシーズンスタートの出足は例年より鈍い。これから本格的なシーズンインとなるので、需要拡大に期待したい」
――値上げについて。
 「弊社では4月より10%程の値上げを実施した。全てのコストが上昇しているが、特に米ぬか原料と物流費の高騰のインパクトが大きい。米ぬか原料は、輸入飼料の価格上昇に伴い、それに引っ張られる格好で国内飼料として使用されている米ぬかが上昇、一年間で約3倍近い価格になっている。米ぬかは近年人気が拡大している米油の原料としても引き合いが多く、この先も原料価格が下がる要素はない。物流費も一年間で15%程上がっており影響は大きい。いりぬかは、使う人は使う、使わない人は使わないという嗜好性の高い商品なので、値上げの影響は比較的少ない部類であると考えているが、今後の動きを注視して慎重に対応していきたい」
――ぬか漬けファンは増加傾向にある。
 「健康性や発酵食品としての認知度上昇に加え、近年はSNSを通じて、若い世代にもぬか漬けの魅力が広がり、コロナ禍を経て、新たなユーザーが増加した。コロナ特需は落ち着いたが、そういう意味でも、いりぬか製品は、売り方によって今後まだまだ伸びるアイテムだと考えている。小売店において、いりぬかやぬか床製品を購入する場合、現在はいりぬか製品(ドライタイプ)はグロッサリー売場、ぬか床製品(ウェットタイプ)は青果売場というように、ぬか漬け関連製品の売場が分かれてしまっている。これを青果売場に統一し、POPなどで使い方を分かりやすく明記することによりぬか漬け関連製品の売上を伸ばしていけると考えている。特設コーナーを展開した店舗の売上が伸びていることを見ると、“ぬか漬けを始めませんか”という提案型の売り方が鍵になる。健康性や、食品ロス削減といったSDGsの要素の他、5月8日の『ぬか漬けの日』を絡めた売場での販促を提案していきたい」
――他社のいりぬかメーカーが、いりぬか以外の製品を幅広く取り扱う中、貴社では50年間いりぬか一筋を貫いてきた。
 
「『いりぬか』ならどこのものでも一緒と思われがちな商品であるが、国内唯一のいりぬか専業メーカーとしては、いりぬかの質が最も重要であると考えている。お米の種類やその年の出来具合により、ぬかの質は変わる。その違いを見極め、製造していくことで、お客様に長く愛される商品を作り、日本固有の食文化“ぬか漬け”を守り続けていくために今後も努力していきたい」
【2023(令和5)年5月1日第5127号8面】

<日本いりぬか工業会> 総会で足立会長を再任

足立会長
森山氏
日本いりぬか工業会の総会
農水省森山課長補佐が講演
 日本いりぬか工業会(足立昇司会長)では3日、令和5年度通常総会を東京都中央区の日本食糧新聞社で開催した。
 開会挨拶で足立会長は「コロナ禍により活動が思うように出来なかったが、今年は活動の再開を目指していきたい。エネルギー価格の高騰、米ぬか油の需要拡大によるいりぬか価格上昇などのコストアップに加え、外食産業の低迷により米ぬかの確保も難しくなっている。今後も米ぬかの確保はさらに厳しい状況になっていくのではないか。一方、巣ごもりによる内食需要の拡大や、ぬか漬けが発酵食品であるというメディアの紹介もあり20年、21年は市場全体が盛り上がったという明るい材料もある。本日は皆様と活発に情報交換できればと考えている」と話した。 
 総会では、①令和4年度事業報告承認、②令和4年度決算報告承認、③令和5年度事業計画承認、④令和5年度収支予算承認、⑤理事・役員改選、⑥その他ーといった6つの議案が上程され、全て満場一致で採択された。
 令和4年度事業報告では、関係省庁との関係強化を図るため、足立会長が農林水産省農産局を訪問し、工業会の活動を説明するなど積極的な情報交換を行ったことや、「いりぬか・ぬか床」の家庭用製品市場規模を算出し、21年度は32億円の市場規模となったことなどが報告された。
 今期は、関係省庁との関係強化やいりぬか製品の啓発といった従来の事業計画を継続。組合員に実施したアンケート調査の結果を踏まえ、各新聞社が実施するSNSなどを活用したキャンペーンにより、「ぬか漬けの日」やいりぬか製品の訴求を図る。役員改選は、昨年より一年での改選となったものの、コロナ禍により活動が出来ていないため、足立会長を始め全役員の再任が決議された。
 なお、総会には農林水産省大臣官房新事業・食品産業部食品製造課課長補佐(食品第1班担当)の森山清氏と同食品第1班豆類加工品・漬物係長の石黒梓氏が出席。森山氏が「稲作の現状とその課題について」の演題で講演した。
【2023(令和5)年3月11日第5122号2面】
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