昆布森・かね徳が第1回受賞
株式会社昆布森(好永和広社長、愛媛県伊予郡松前町)と、株式会社かね徳(東村具德社長、兵庫県芦屋市)は、全国珍味商工業協同組合連合会の第1回SDGsアワードで理事長賞を受賞した。(一部既報)
昆布森は「産業×福祉 昆福(こんぷく)事業」が評価された。同社は障がい者支援施設と連携し、製造現場へ障がい者を受け入れている。人手不足・雇用難に悩んでいた同社の労働力確保とともに、障がい者の職を通じた社会の繋がりや就労に貢献したことが受賞の理由として挙げられる。
好永社長は「当社での就労経験が実績となり、地元企業で正規雇用された方もいる。また当社での雇用も目指している。ダイバーシティが当たり前の時代、各人の能力が発揮できる場が増えてほしく、自社も可能な限り応援していきたい」とコメントした。
同社は、「おしゃぶり芽かぶ」のトップメーカーで、今月20日発売予定の「おしゃぶり芽かぶPREMIUM80g」が3月17日付で、認定健康食品(JHFA)表示が許可された。食品メーカーとして、通常の食品形態で初めてのJHFAマークの取得で、芽かぶに含まれる健康機能成分「メカブフコイダン」を多く含むことと、安全性が評価された。
宮岡求取締役は「JHFAマークは、内閣府認定の公益財団法人である日本健康・栄養食品協会の審査を通ったものが表示できる。過去には、錠剤やカプセルのみで、食品として初の快挙だと自負している」と語った。
最後に「美味しく、かつ健康の維持・増進に役立ててもらえると期待しているので、PRと販売先拡大に努めていく。初年度10万袋程度の販売を期待している」と自信を見せた。
かね徳は「食品ロスの低減、廃棄物の発生抑制 賞味期間延長の取組」が評価された。実際の取組としては、同社商品である「あかにし貝さしみ風」の賞味期間を1日から10日間へ、「サーモンユッケ風」を12日間から20日間に延長した。その結果、昨年7~9月の合計出荷数量の前年比がそれぞれ140%、184%となり、新規取引先も大きく開拓できた。
あかにし貝は、同社が昭和57年にトルコで1次加工を日本企業で初めて行った歴史があり、特別に思い入れがある素材だ。この度の食品ロス低減の成功で、より多くの人が商品と触れる機会を生み出した。
同社は他にも「創作珍味メーカー」として、「くらげうに」や「とびっこ」などを日本で初めて開発したことで知られる。現在は、年間約50アイテムの新商品を販売し、競合他社では真似できないほどの開発スピードを誇る。独自性があり、今までになかった商品を届けたいという思いが実を結び、同社商品のファンがつく。
東村社長は「SDGsアワードの副賞として賞金10万円をいただいた。6月に、ランチ用でお弁当を購入し、社員への慰労と社内コミュニケーションの活性化を兼ねて、歓談の場を作った」と明かした。
さらに、「当社の理念は『食べる喜びを通じて、世界の人々に貢献し続ける』だ。すでに台湾や韓国にも輸出しており、今後より海外シェアを拡大したい」と期待を膨らませている。
【2023(令和5)年7月11日第5134号1面】
株式会社昆布森
株式会社かね徳
全国珍味商工業協同組合連合会
佃煮の品質向上へ貢献
静岡県佃煮商工業協同組合理事長の清水英訓氏(有限会社カクニンベンうさぎ屋食品代表取締役)は、全国水産加工業協同組合連合会(中山嘉昭代表理事会長)より令和5年度水産加工関係功績者表彰を授与された。
清水氏は昭和62年から水産加工業に従事し、静岡県佃煮商工業協同組合代表理事、静岡県水産加工業協同組合連合会理事、全国調理食品工業協同組合理事などを歴任。児童生徒に対し、佃煮に関した講義の出前授業を行うなど佃煮の普及宣伝や消費拡大に取り組んできた。また自社工場においては品質管理にこだわり、最新設備や最新の管理手法を導入、安定した味と賞味期限を実現し、静岡県の佃煮の品質向上に大きな貢献を果たした。こうした功績が認められ今回の受賞となった。
全国水産加工業協同組合連合会では6月28日、東京都中央区のホテルモントレ銀座にて総会開催後に表彰式を実施、中山会長より清水氏を始め受賞者5名へ表彰状が授与された。
【2023(令和5)年7月11日第5134号1面】
カクニンベンうさぎ屋食品
http://usagiya-yaizu.com/
静岡県佃煮商工業協同組合理事長の清水英訓氏(有限会社カクニンベンうさぎ屋食品代表取締役)は、全国水産加工業協同組合連合会(中山嘉昭代表理事会長)より令和5年度水産加工関係功績者表彰を授与された。
清水氏は昭和62年から水産加工業に従事し、静岡県佃煮商工業協同組合代表理事、静岡県水産加工業協同組合連合会理事、全国調理食品工業協同組合理事などを歴任。児童生徒に対し、佃煮に関した講義の出前授業を行うなど佃煮の普及宣伝や消費拡大に取り組んできた。また自社工場においては品質管理にこだわり、最新設備や最新の管理手法を導入、安定した味と賞味期限を実現し、静岡県の佃煮の品質向上に大きな貢献を果たした。こうした功績が認められ今回の受賞となった。
全国水産加工業協同組合連合会では6月28日、東京都中央区のホテルモントレ銀座にて総会開催後に表彰式を実施、中山会長より清水氏を始め受賞者5名へ表彰状が授与された。
【2023(令和5)年7月11日第5134号1面】
カクニンベンうさぎ屋食品
http://usagiya-yaizu.com/
水産資源回復に向け連携
霞ヶ浦北浦水産加工業協同組合(戸田廣組合長)は6月21日、茨城県かすみがうら市の「あじさい館」にて第18回通常総会を開催した。
邉田和夫副組合長の開会の辞に続いて戸田組合長が挨拶。「霞ヶ浦ではアミの漁が始まり、質も良く豊漁だが、ワカサギ、シラウオ、川エビの姿が見えない。昨年もワカサギと川エビは不漁で、今年も期待はしているが、今のところ厳しい環境だと感じている。ここまで少なくなると、県と共に、いかにして戻すか、いかにして増やすか、高い安いより、それが一番大事になっていく。魚が無ければ商売にならないため、皆で協力して魚が増えていくような湖にしていこう」と呼びかけた。
来賓祝辞では霞ヶ浦北浦水産事務所の小曽戸誠所長が挨拶。「霞ヶ浦北浦の主要な加工原料であるワカサギ、テナガエビといった資源が減少し大きな問題になっている。先日、公表された農水省のデータの速報値によると、シラウオは150トンで前年並、ワカサギは17トン、エビは20トンと3年連続の減少となり、過去最低の漁獲量となった。県としては主要な水産資源の回復に向けて、ワカサギの人口孵化などのこれまでの取組を継続することに加え、昨年末には資源利用協議会を6年ぶりに開催、資源管理の強化につながる取組を進めている。北浦の不漁問題についても、国や大学、県と連携し、不漁の要因の解明や必要な対策の検討をしている。さらに、漁業者の経営支援として、シラウオのブランド化、未利用魚の活用なども進めていく。こうした様々な取組を通じて漁業と加工業の両方が共に発展していけるよう取り組んでいきたい」と話した。
櫻井千章氏が議長に選出され執り行われた議事では、①令和4年度事業報告書・賃借対照表・損益計算書について、②令和5度事業計画(案)及び収支予算(案)について、③令和5年度経費の賦課及び徴収方法についてといった7議案が上程され、全て満場一致で採択された。
今期は、水産製品品評会等各種催事への参加や水産加工のPR活動や販路拡大に力を入れ取り組んでいくことが示され、報告事項として、7月14日に「あじさい館」にて情報交換会が開催されることが発表された。
この後、総会は小沼和幸副組合長の閉会の辞で終了となった。
霞ヶ浦北浦水産加工業協同組合(戸田廣組合長)は6月21日、茨城県かすみがうら市の「あじさい館」にて第18回通常総会を開催した。
邉田和夫副組合長の開会の辞に続いて戸田組合長が挨拶。「霞ヶ浦ではアミの漁が始まり、質も良く豊漁だが、ワカサギ、シラウオ、川エビの姿が見えない。昨年もワカサギと川エビは不漁で、今年も期待はしているが、今のところ厳しい環境だと感じている。ここまで少なくなると、県と共に、いかにして戻すか、いかにして増やすか、高い安いより、それが一番大事になっていく。魚が無ければ商売にならないため、皆で協力して魚が増えていくような湖にしていこう」と呼びかけた。
来賓祝辞では霞ヶ浦北浦水産事務所の小曽戸誠所長が挨拶。「霞ヶ浦北浦の主要な加工原料であるワカサギ、テナガエビといった資源が減少し大きな問題になっている。先日、公表された農水省のデータの速報値によると、シラウオは150トンで前年並、ワカサギは17トン、エビは20トンと3年連続の減少となり、過去最低の漁獲量となった。県としては主要な水産資源の回復に向けて、ワカサギの人口孵化などのこれまでの取組を継続することに加え、昨年末には資源利用協議会を6年ぶりに開催、資源管理の強化につながる取組を進めている。北浦の不漁問題についても、国や大学、県と連携し、不漁の要因の解明や必要な対策の検討をしている。さらに、漁業者の経営支援として、シラウオのブランド化、未利用魚の活用なども進めていく。こうした様々な取組を通じて漁業と加工業の両方が共に発展していけるよう取り組んでいきたい」と話した。
櫻井千章氏が議長に選出され執り行われた議事では、①令和4年度事業報告書・賃借対照表・損益計算書について、②令和5度事業計画(案)及び収支予算(案)について、③令和5年度経費の賦課及び徴収方法についてといった7議案が上程され、全て満場一致で採択された。
今期は、水産製品品評会等各種催事への参加や水産加工のPR活動や販路拡大に力を入れ取り組んでいくことが示され、報告事項として、7月14日に「あじさい館」にて情報交換会が開催されることが発表された。
この後、総会は小沼和幸副組合長の閉会の辞で終了となった。
【2023(令和5)年7月1日第5133号4面】
<全珍連> 第1回全珍連SDGsアワード 大賞に伍魚福、しいの食品が優秀賞
全国珍味商工業協同組合連合会(新井康弘理事長)は5月23日、第59回全国珍味大会を東京會舘(千代田区)で開催し、第1回全珍連SDGsアワードの表彰式を執り行った。
初開催となったSDGsアワードで大賞を受賞したのは、株式会社伍魚福(兵庫県)。優秀賞には株式会社しいの食品(神奈川県)、審査員特別賞にあづまフーズ株式会社(三重県)、全珍連理事長賞は株式会社かね徳(兵庫県)と、株式会社昆布森(愛媛県)が選ばれた。
大賞受賞の伍魚福は「日本の食品業界の良いスパイラルの起点になる」ことを目指し、自社でできることを考え、各部署の業務へ落とし込みながら資材廃棄ロス削減や女性社員の積極採用、知的障碍者の就労支援などに重点的に取り組んだ。
審査委員(委員長=専修大学商学部・岩尾詠一郎教授)からは、これらを取引先も巻き込んで実施していること、その成果を数値化し業績へ連動させていること、自社広報誌で発信している透明性などが高く評価された。
全珍連は今後もアワードを実施することで、SDGs(持続可能な開発目標)へ会員企業の取組を促するとともに、表彰を通して企業間の事例共有にも繋げていく。
【2023(令和5)年6月16日第5131号8面】
全国珍味商工業協同組合連合会 HP
https://www.chinmi.org/
初開催となったSDGsアワードで大賞を受賞したのは、株式会社伍魚福(兵庫県)。優秀賞には株式会社しいの食品(神奈川県)、審査員特別賞にあづまフーズ株式会社(三重県)、全珍連理事長賞は株式会社かね徳(兵庫県)と、株式会社昆布森(愛媛県)が選ばれた。
大賞受賞の伍魚福は「日本の食品業界の良いスパイラルの起点になる」ことを目指し、自社でできることを考え、各部署の業務へ落とし込みながら資材廃棄ロス削減や女性社員の積極採用、知的障碍者の就労支援などに重点的に取り組んだ。
審査委員(委員長=専修大学商学部・岩尾詠一郎教授)からは、これらを取引先も巻き込んで実施していること、その成果を数値化し業績へ連動させていること、自社広報誌で発信している透明性などが高く評価された。
全珍連は今後もアワードを実施することで、SDGs(持続可能な開発目標)へ会員企業の取組を促するとともに、表彰を通して企業間の事例共有にも繋げていく。
【2023(令和5)年6月16日第5131号8面】
全国珍味商工業協同組合連合会 HP
https://www.chinmi.org/
【大阪支社】全国いか加工業協同組合(利波英樹理事長)は12日、静岡県熱海市の熱海後楽園ホテルにて、第59回通常総会を開催した。
開会に際し、利波理事長は「この3月に、当組合の松田耕次副理事長(カモ井食品工業専務取締役)が逝去された。ご冥福をお祈りしたい」と挨拶し、一同起立して黙祷を捧げた。
その後、利波理事長より、加工原料となる国内産いかの激減が大きく影響しており、組合員の事業を維持・継続するために、①原料対策事業②販路開拓事業③教育・情報提供事業に今後も注力し、取り組んでいく旨の方針が語られた。組合としては、国産いかの減産から輸入原料を中心に加工原料の確保が最大の課題としている。
本年度は役員改選で、利波理事長を再任。松田副理事長の後任として、河城孝範監事(カモ井食品工業取締役)が就任し、副理事長には井上淳也理事(井上食品代表取締役社長)が就任した。その他の役員は再任された。
続いて講演に移り、熱海市の振興や、宿泊施設の経営に携わる小倉一朗氏(丸屋喜助商店)が講演。熱海名物の温泉や、熱海と偉人との歴史について解説した。日本に温泉地はおよそ3000あるが、一般的な温泉地の知名度で、熱海はトップ10にランクインするほど。そして、日本有数の源泉数、採掘数を誇る。
熱海の温泉の平均温度は62度、アルカリ性のものが7割以上で、温泉は深く掘るほど熱くなりやすいと語った。
補足として、江戸時代までは温泉は「自然湧出温泉」のことであったが、江戸末期には上総掘りが開発され、明治に改良されて掘削されるようになった。
熱海は、武将が温泉で傷を癒す場所として愛され、静岡に駿府城を構えた徳川家康はその温泉をとても気に入り、将軍になってからも訪問した。家康の全国の家臣も熱海を愛した。
明治になると、熱海は伊藤博文や大久保利通などの元勲の避暑地として親しまれ、明治22年には日本で最初に市外電話のための電話回線が設けられた。さらに、同時期に日本初の新聞社の詰め所も設置された。まさに、時代の最先端を取り入れる街である。
小倉氏は「ここ数十年、熱海が衰退したと言われることもあるが、実はまた観光で復活しつつある。常に話題にされる場所であり、より盛り上げていきたい」と締めくくった。
【2023(令和5)年5月21日第5129号11面】
全国いか加工業協同組合 HP
https://www.zen-ika.com/
開会に際し、利波理事長は「この3月に、当組合の松田耕次副理事長(カモ井食品工業専務取締役)が逝去された。ご冥福をお祈りしたい」と挨拶し、一同起立して黙祷を捧げた。
その後、利波理事長より、加工原料となる国内産いかの激減が大きく影響しており、組合員の事業を維持・継続するために、①原料対策事業②販路開拓事業③教育・情報提供事業に今後も注力し、取り組んでいく旨の方針が語られた。組合としては、国産いかの減産から輸入原料を中心に加工原料の確保が最大の課題としている。
本年度は役員改選で、利波理事長を再任。松田副理事長の後任として、河城孝範監事(カモ井食品工業取締役)が就任し、副理事長には井上淳也理事(井上食品代表取締役社長)が就任した。その他の役員は再任された。
続いて講演に移り、熱海市の振興や、宿泊施設の経営に携わる小倉一朗氏(丸屋喜助商店)が講演。熱海名物の温泉や、熱海と偉人との歴史について解説した。日本に温泉地はおよそ3000あるが、一般的な温泉地の知名度で、熱海はトップ10にランクインするほど。そして、日本有数の源泉数、採掘数を誇る。
熱海の温泉の平均温度は62度、アルカリ性のものが7割以上で、温泉は深く掘るほど熱くなりやすいと語った。
補足として、江戸時代までは温泉は「自然湧出温泉」のことであったが、江戸末期には上総掘りが開発され、明治に改良されて掘削されるようになった。
熱海は、武将が温泉で傷を癒す場所として愛され、静岡に駿府城を構えた徳川家康はその温泉をとても気に入り、将軍になってからも訪問した。家康の全国の家臣も熱海を愛した。
明治になると、熱海は伊藤博文や大久保利通などの元勲の避暑地として親しまれ、明治22年には日本で最初に市外電話のための電話回線が設けられた。さらに、同時期に日本初の新聞社の詰め所も設置された。まさに、時代の最先端を取り入れる街である。
小倉氏は「ここ数十年、熱海が衰退したと言われることもあるが、実はまた観光で復活しつつある。常に話題にされる場所であり、より盛り上げていきたい」と締めくくった。
【2023(令和5)年5月21日第5129号11面】
全国いか加工業協同組合 HP
https://www.zen-ika.com/
東京昆布協会(藤田正洋会長)は、大田区立大森第三小学校にて食育授業を実施した。3月1日には6年生86名、3月11日には5年生90名を対象に、藤田会長の他、京浜海藻株式会社の藤田大輔氏、藤田隆之介氏が講師を務め、昆布の魅力を伝えた。
授業内容は、昆布の成長過程や北海道内で採れる昆布、採取道具の紹介など幅広く、授業後半には昆布の長さを当てるクイズや、昆布を使用した「合わせダシ」の調理などが実施され、生徒たちは実際に体験することで昆布について楽しみながら学んだ。
実際に家庭で「だし」を取ってもらうため、生徒に「日高昆布」がプレゼントされ、食育授業は終了。昆布への理解を深め、食育にもつながる貴重な機会となった。
東京昆布協会では、こうした食育授業や各種イベントの際に使用できる協会ロゴマーク入りのオリジナル前掛けとエプロンを新たに作成。会員が使用することで、協会のPRや昆布の魅力発信につなげていく。
授業内容は、昆布の成長過程や北海道内で採れる昆布、採取道具の紹介など幅広く、授業後半には昆布の長さを当てるクイズや、昆布を使用した「合わせダシ」の調理などが実施され、生徒たちは実際に体験することで昆布について楽しみながら学んだ。
実際に家庭で「だし」を取ってもらうため、生徒に「日高昆布」がプレゼントされ、食育授業は終了。昆布への理解を深め、食育にもつながる貴重な機会となった。
東京昆布協会では、こうした食育授業や各種イベントの際に使用できる協会ロゴマーク入りのオリジナル前掛けとエプロンを新たに作成。会員が使用することで、協会のPRや昆布の魅力発信につなげていく。
イワシ原料が高騰 早急な価格改定必要に
佃煮・甘露煮向けなど加工用に使用されるイワシ原料が高騰している。イワシの漁獲量は順調に推移しているものの、サンマやサバなど他の魚が不漁となる中、国内加工用や輸出向けの引き合いが強まっている。
また、円安の影響などによる輸入原料の高騰により飼料の国産シフトが進み、飼料用の引き合いも強い。
イワシ原料の中でも、佃煮・甘露煮向けに使用されるサイズの小さい小羽のイワシが少ないことも価格を押し上げる要因となっている。イワシ価格は昨年11月に平年の1・5倍~2倍に急騰、3月現在も高値が続いている。佃煮メーカーでは原料手当に苦慮しており、早急な製品価格の改定が必要となってきている。
【2023(令和5)年3月21日第5123号1面】
また、円安の影響などによる輸入原料の高騰により飼料の国産シフトが進み、飼料用の引き合いも強い。
イワシ原料の中でも、佃煮・甘露煮向けに使用されるサイズの小さい小羽のイワシが少ないことも価格を押し上げる要因となっている。イワシ価格は昨年11月に平年の1・5倍~2倍に急騰、3月現在も高値が続いている。佃煮メーカーでは原料手当に苦慮しており、早急な製品価格の改定が必要となってきている。
【2023(令和5)年3月21日第5123号1面】
大井川知事ら出席し意見交換
霞ヶ浦北浦水産加工業協同組合(戸田廣組合長)は2月24日、茨城県土浦市の料亭「霞月楼」にて新春交流会を開催した。
コロナ禍により2019年以来4年ぶりの開催となった同会には、茨城県の大井川和彦知事をはじめ多数の県関係者、土浦市の安藤真理子市長が出席。霞ヶ浦北浦水産加工業のさらなる発展のため未来に向けた活発な意見交換が行われた。
交流会は邉田和夫代表理事副組合長の開会のことばで幕開け。挨拶に立った戸田組合長は「久々の開催となり、この機会をずっと心待ちにしていた。本当に有難い機会」と出席者に御礼を述べた後、霞ヶ浦の現状を報告。「ここ2年程、我々霞ヶ浦の前浜の漁が悪く、ずっとここのままだとは思っていないが非常に難しい時期に来ている。会員の中でも色々なお話をさせて頂くが、何か変わるものを探さないと前に進まない。コロナのせいにするのは止めようと、組合でも前向きに活動していくことを心掛けている」と述べた。
また、東京の茨城県アンテナショップのイベントがコロナ禍により開催できていないことを挙げ、「そろそろコロナに負けていられないので県の幹部の皆様にお世話になりながら、そのようなイベントも今年は企画したいと思っている。前向きに頑張っていきますのでよろしくお願いします」と協力を呼びかけた。
続いて大井川知事が挨拶。「霞ヶ浦北浦の漁獲高については、我々も数年間、頭を痛めており、原因分析などをしているが、なかなか推測の域を出ないというのが正直なところで、難しい問題となっていると認識している。その中で、出来ることをしっかり考えており、県庁内でも大変な努力をしてもらっていることをご理解頂きたい」と報告した。
県の取組について、「ブランド化など高く売るための努力の他、養殖による水産資源の維持や活性化が出来ないかということも考えている。水温の問題への対策も検討し、試行錯誤している」と紹介。「なかなか決め手がなく皆様も大変苦しい状況であると思うが何とか光を探し、霞ヶ浦北浦を後々の子孫にまで、水産資源の豊富な湖として、遺して行けるように最大限の努力をしていきたいと思っている。戸田組合長がお話しされたように、前向きに色々なことを考えていくことが一番大事だと思う」と力を込めた。
また、前回の新春懇談会の際に、戸田組合長から贈られた“海老せん”の味わいに感動したエピソードを披露。「あの海老せんのような素晴らしい製品を付加価値を付けて販売していくことも我々の目指すところで、是非プロモーションさせて頂きたい」と呼びかけた。
安藤土浦市長は「茨城の宝と言える湖である霞ヶ浦北浦でとれた魚を加工して頂き、食生活が変わって来ている中、皆様の果たして頂いている役割は本当に大きいと思う。色々なご苦労があるとお聞きしているが、県でも儲かる水産業、農業を旗振りをして頂いており、本当にそうなって来ているので、私達も大いに期待している。今年も皆様と一緒に進んでいければと思っているので、よろしくお願いします」と挨拶した。
来賓紹介では、当日出席した、茨城県農林水産部長の上野昌文氏、茨城県農林水産部次長兼漁政課長の青木雅志氏、茨城県農林水産部水産振興課長の川野辺誠氏、霞ケ浦北浦水産事務所長の小曽戸誠氏が紹介された。
懇親会は小沼和幸代表理事副組合長の乾杯発声で開宴。県関係者が現在の取組の報告を踏まえて挨拶するなど、出席者が幅広く情報交換を行った。宴たけなわの中、高須耕一理事兼湖南支部長が閉会のことばを述べた。
会の最後に戸田組合長が、知事から高い評価を得た「海老せん」について言及。「霞ヶ浦の川エビの製品化を目指し開発した商品で、当初はブランド化を目指し加工組合として販売していたもの。茨城のアンテナショップでも大変人気を集めている。価値があるものはいつかお客様に分かってもらえると思うので、是非、皆様新しいことにチャレンジしてほしい、本日は本当に有難うございました」と呼びかけ交流会は閉会した。
【2023(令和5)年3月1日第5121号1,5面】
霞ヶ浦北浦水産加工業協同組合(戸田廣組合長)は2月24日、茨城県土浦市の料亭「霞月楼」にて新春交流会を開催した。
コロナ禍により2019年以来4年ぶりの開催となった同会には、茨城県の大井川和彦知事をはじめ多数の県関係者、土浦市の安藤真理子市長が出席。霞ヶ浦北浦水産加工業のさらなる発展のため未来に向けた活発な意見交換が行われた。
交流会は邉田和夫代表理事副組合長の開会のことばで幕開け。挨拶に立った戸田組合長は「久々の開催となり、この機会をずっと心待ちにしていた。本当に有難い機会」と出席者に御礼を述べた後、霞ヶ浦の現状を報告。「ここ2年程、我々霞ヶ浦の前浜の漁が悪く、ずっとここのままだとは思っていないが非常に難しい時期に来ている。会員の中でも色々なお話をさせて頂くが、何か変わるものを探さないと前に進まない。コロナのせいにするのは止めようと、組合でも前向きに活動していくことを心掛けている」と述べた。
また、東京の茨城県アンテナショップのイベントがコロナ禍により開催できていないことを挙げ、「そろそろコロナに負けていられないので県の幹部の皆様にお世話になりながら、そのようなイベントも今年は企画したいと思っている。前向きに頑張っていきますのでよろしくお願いします」と協力を呼びかけた。
続いて大井川知事が挨拶。「霞ヶ浦北浦の漁獲高については、我々も数年間、頭を痛めており、原因分析などをしているが、なかなか推測の域を出ないというのが正直なところで、難しい問題となっていると認識している。その中で、出来ることをしっかり考えており、県庁内でも大変な努力をしてもらっていることをご理解頂きたい」と報告した。
県の取組について、「ブランド化など高く売るための努力の他、養殖による水産資源の維持や活性化が出来ないかということも考えている。水温の問題への対策も検討し、試行錯誤している」と紹介。「なかなか決め手がなく皆様も大変苦しい状況であると思うが何とか光を探し、霞ヶ浦北浦を後々の子孫にまで、水産資源の豊富な湖として、遺して行けるように最大限の努力をしていきたいと思っている。戸田組合長がお話しされたように、前向きに色々なことを考えていくことが一番大事だと思う」と力を込めた。
また、前回の新春懇談会の際に、戸田組合長から贈られた“海老せん”の味わいに感動したエピソードを披露。「あの海老せんのような素晴らしい製品を付加価値を付けて販売していくことも我々の目指すところで、是非プロモーションさせて頂きたい」と呼びかけた。
安藤土浦市長は「茨城の宝と言える湖である霞ヶ浦北浦でとれた魚を加工して頂き、食生活が変わって来ている中、皆様の果たして頂いている役割は本当に大きいと思う。色々なご苦労があるとお聞きしているが、県でも儲かる水産業、農業を旗振りをして頂いており、本当にそうなって来ているので、私達も大いに期待している。今年も皆様と一緒に進んでいければと思っているので、よろしくお願いします」と挨拶した。
来賓紹介では、当日出席した、茨城県農林水産部長の上野昌文氏、茨城県農林水産部次長兼漁政課長の青木雅志氏、茨城県農林水産部水産振興課長の川野辺誠氏、霞ケ浦北浦水産事務所長の小曽戸誠氏が紹介された。
懇親会は小沼和幸代表理事副組合長の乾杯発声で開宴。県関係者が現在の取組の報告を踏まえて挨拶するなど、出席者が幅広く情報交換を行った。宴たけなわの中、高須耕一理事兼湖南支部長が閉会のことばを述べた。
会の最後に戸田組合長が、知事から高い評価を得た「海老せん」について言及。「霞ヶ浦の川エビの製品化を目指し開発した商品で、当初はブランド化を目指し加工組合として販売していたもの。茨城のアンテナショップでも大変人気を集めている。価値があるものはいつかお客様に分かってもらえると思うので、是非、皆様新しいことにチャレンジしてほしい、本日は本当に有難うございました」と呼びかけ交流会は閉会した。
【2023(令和5)年3月1日第5121号1,5面】
「ねぶた漬」で知られるヤマモト食品株式会社(山本浩平社長、青森県青森市)は、昨年11月に開催された第33回全国水産加工品総合品質審査会(主催:全国水産加工業協同組合連合会)において、「あかもくわさび醤油漬」が水産庁長官賞を受賞。2月10日に都内ホテルで表彰式が行われ、山本社長が表彰を受けた。
「あかもくわさび醤油漬」は、ミネラルなどの豊富な栄養素を含んだ話題の海藻あかもくを、ツーンとする辛さが特徴のわさび醤油味に仕上げた商品。国産の天然あかもくを使用している。
あかもくのねばりとシャキシャキ食感、わさび醤油の爽やかな辛味がやみつきになる。ご飯のおかずやお酒のおつまみにもピッタリな味わいとなっている。
【2023(令和5)年3月1日第5121号5面】
ヤマモト食品 HP
http://www.yamamoto-foods.co.jp/
「あかもくわさび醤油漬」は、ミネラルなどの豊富な栄養素を含んだ話題の海藻あかもくを、ツーンとする辛さが特徴のわさび醤油味に仕上げた商品。国産の天然あかもくを使用している。
あかもくのねばりとシャキシャキ食感、わさび醤油の爽やかな辛味がやみつきになる。ご飯のおかずやお酒のおつまみにもピッタリな味わいとなっている。
【2023(令和5)年3月1日第5121号5面】
ヤマモト食品 HP
http://www.yamamoto-foods.co.jp/
第38回滋賀水産物品評会
近江の食文化を広める 3年ぶりに待望の開催
審査委員長の澤田宣雄氏は「昨年は、琵琶湖システムが世界農業遺産に登録され、湖魚の繁殖環境の保全も評価された。今年の品評会では、本もろこや氷魚(鮎の稚魚)を使用した商品が多く並び、原料を確保できていることに安心した。皆様、商品をしっかり供給して、消費者に届けてください」とコメントした。
同組合の今井組合長は「前回は2020年に開催し、コロナ到来。3年ぶりの待ちに待った実施だ。近江の食文化を広めるきっかけ作りをしたいという願いを込めて行っている。観光需要も期待している」と、ポストコロナへの想いも語った。
農林水産大臣賞を受賞したやま重の山本重樹社長は、「自社の子持ち鮎甘露煮は、5時間以上の水炊きをしてから炊きあげ、手間を掛けている。噛めば噛むほどうまみを実感できる、自信の一品だ。ありがとうございます」と謝辞を述べた。
同社は衛生管理にも定評があり、山本社長は、滋賀県食品衛生協会で長年指導員を務め、令和2年度には食品衛生功労者として表彰を受けた実績を持つ。
審査委員長の澤田宣雄氏は「昨年は、琵琶湖システムが世界農業遺産に登録され、湖魚の繁殖環境の保全も評価された。今年の品評会では、本もろこや氷魚(鮎の稚魚)を使用した商品が多く並び、原料を確保できていることに安心した。皆様、商品をしっかり供給して、消費者に届けてください」とコメントした。
同組合の今井組合長は「前回は2020年に開催し、コロナ到来。3年ぶりの待ちに待った実施だ。近江の食文化を広めるきっかけ作りをしたいという願いを込めて行っている。観光需要も期待している」と、ポストコロナへの想いも語った。
農林水産大臣賞を受賞したやま重の山本重樹社長は、「自社の子持ち鮎甘露煮は、5時間以上の水炊きをしてから炊きあげ、手間を掛けている。噛めば噛むほどうまみを実感できる、自信の一品だ。ありがとうございます」と謝辞を述べた。
同社は衛生管理にも定評があり、山本社長は、滋賀県食品衛生協会で長年指導員を務め、令和2年度には食品衛生功労者として表彰を受けた実績を持つ。
【2023(令和5)年3月1日第5121号1、6面】