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「水産加工品、佃煮、珍味、魚介製品」情報2023

東京昆布協会 昆布の食育授業を実施

東京昆布協会の食育授業
様々な種類の昆布を紹介した
 東京昆布協会(藤田正洋会長)は、大田区立大森第三小学校にて食育授業を実施した。3月1日には6年生86名、3月11日には5年生90名を対象に、藤田会長の他、京浜海藻株式会社の藤田大輔氏、藤田隆之介氏が講師を務め、昆布の魅力を伝えた。
 授業内容は、昆布の成長過程や北海道内で採れる昆布、採取道具の紹介など幅広く、授業後半には昆布の長さを当てるクイズや、昆布を使用した「合わせダシ」の調理などが実施され、生徒たちは実際に体験することで昆布について楽しみながら学んだ。
 実際に家庭で「だし」を取ってもらうため、生徒に「日高昆布」がプレゼントされ、食育授業は終了。昆布への理解を深め、食育にもつながる貴重な機会となった。
 東京昆布協会では、こうした食育授業や各種イベントの際に使用できる協会ロゴマーク入りのオリジナル前掛けとエプロンを新たに作成。会員が使用することで、協会のPRや昆布の魅力発信につなげていく。
協会ロゴマーク入り腰巻
協会ロゴマーク入りエプロン

イワシ原料が高騰 早急な価格改定必要に

 佃煮・甘露煮向けなど加工用に使用されるイワシ原料が高騰している。イワシの漁獲量は順調に推移しているものの、サンマやサバなど他の魚が不漁となる中、国内加工用や輸出向けの引き合いが強まっている。
 また、円安の影響などによる輸入原料の高騰により飼料の国産シフトが進み、飼料用の引き合いも強い。
 イワシ原料の中でも、佃煮・甘露煮向けに使用されるサイズの小さい小羽のイワシが少ないことも価格を押し上げる要因となっている。イワシ価格は昨年11月に平年の1・5倍~2倍に急騰、3月現在も高値が続いている。佃煮メーカーでは原料手当に苦慮しており、早急な製品価格の改定が必要となってきている。
【2023(令和5)年3月21日第5123号1面】

霞ヶ浦水産加工組合 新春交流会4年ぶり開催

新春交流会の出席者で
大井川知事(右)と戸田組合長
安藤市長
邉田副組合長
小沼副組合長
新春交流会
大井川知事ら出席し意見交換
 霞ヶ浦北浦水産加工業協同組合(戸田廣組合長)は2月24日、茨城県土浦市の料亭「霞月楼」にて新春交流会を開催した。
 コロナ禍により2019年以来4年ぶりの開催となった同会には、茨城県の大井川和彦知事をはじめ多数の県関係者、土浦市の安藤真理子市長が出席。霞ヶ浦北浦水産加工業のさらなる発展のため未来に向けた活発な意見交換が行われた。
 交流会は邉田和夫代表理事副組合長の開会のことばで幕開け。挨拶に立った戸田組合長は「久々の開催となり、この機会をずっと心待ちにしていた。本当に有難い機会」と出席者に御礼を述べた後、霞ヶ浦の現状を報告。「ここ2年程、我々霞ヶ浦の前浜の漁が悪く、ずっとここのままだとは思っていないが非常に難しい時期に来ている。会員の中でも色々なお話をさせて頂くが、何か変わるものを探さないと前に進まない。コロナのせいにするのは止めようと、組合でも前向きに活動していくことを心掛けている」と述べた。
 また、東京の茨城県アンテナショップのイベントがコロナ禍により開催できていないことを挙げ、「そろそろコロナに負けていられないので県の幹部の皆様にお世話になりながら、そのようなイベントも今年は企画したいと思っている。前向きに頑張っていきますのでよろしくお願いします」と協力を呼びかけた。
 続いて大井川知事が挨拶。「霞ヶ浦北浦の漁獲高については、我々も数年間、頭を痛めており、原因分析などをしているが、なかなか推測の域を出ないというのが正直なところで、難しい問題となっていると認識している。その中で、出来ることをしっかり考えており、県庁内でも大変な努力をしてもらっていることをご理解頂きたい」と報告した。
 県の取組について、「ブランド化など高く売るための努力の他、養殖による水産資源の維持や活性化が出来ないかということも考えている。水温の問題への対策も検討し、試行錯誤している」と紹介。「なかなか決め手がなく皆様も大変苦しい状況であると思うが何とか光を探し、霞ヶ浦北浦を後々の子孫にまで、水産資源の豊富な湖として、遺して行けるように最大限の努力をしていきたいと思っている。戸田組合長がお話しされたように、前向きに色々なことを考えていくことが一番大事だと思う」と力を込めた。
 また、前回の新春懇談会の際に、戸田組合長から贈られた“海老せん”の味わいに感動したエピソードを披露。「あの海老せんのような素晴らしい製品を付加価値を付けて販売していくことも我々の目指すところで、是非プロモーションさせて頂きたい」と呼びかけた。
 安藤土浦市長は「茨城の宝と言える湖である霞ヶ浦北浦でとれた魚を加工して頂き、食生活が変わって来ている中、皆様の果たして頂いている役割は本当に大きいと思う。色々なご苦労があるとお聞きしているが、県でも儲かる水産業、農業を旗振りをして頂いており、本当にそうなって来ているので、私達も大いに期待している。今年も皆様と一緒に進んでいければと思っているので、よろしくお願いします」と挨拶した。
 来賓紹介では、当日出席した、茨城県農林水産部長の上野昌文氏、茨城県農林水産部次長兼漁政課長の青木雅志氏、茨城県農林水産部水産振興課長の川野辺誠氏、霞ケ浦北浦水産事務所長の小曽戸誠氏が紹介された。
 懇親会は小沼和幸代表理事副組合長の乾杯発声で開宴。県関係者が現在の取組の報告を踏まえて挨拶するなど、出席者が幅広く情報交換を行った。宴たけなわの中、高須耕一理事兼湖南支部長が閉会のことばを述べた。
 会の最後に戸田組合長が、知事から高い評価を得た「海老せん」について言及。「霞ヶ浦の川エビの製品化を目指し開発した商品で、当初はブランド化を目指し加工組合として販売していたもの。茨城のアンテナショップでも大変人気を集めている。価値があるものはいつかお客様に分かってもらえると思うので、是非、皆様新しいことにチャレンジしてほしい、本日は本当に有難うございました」と呼びかけ交流会は閉会した。
【2023(令和5)年3月1日第5121号1,5面】

ヤマモト食品 「あかもくわさび醤油漬」が水産庁長官賞

表彰を受ける山本社長
あかもくわさび醤油漬
 「ねぶた漬」で知られるヤマモト食品株式会社(山本浩平社長、青森県青森市)は、昨年11月に開催された第33回全国水産加工品総合品質審査会(主催:全国水産加工業協同組合連合会)において、「あかもくわさび醤油漬」が水産庁長官賞を受賞。2月10日に都内ホテルで表彰式が行われ、山本社長が表彰を受けた。
 「あかもくわさび醤油漬」は、ミネラルなどの豊富な栄養素を含んだ話題の海藻あかもくを、ツーンとする辛さが特徴のわさび醤油味に仕上げた商品。国産の天然あかもくを使用している。
 あかもくのねばりとシャキシャキ食感、わさび醤油の爽やかな辛味がやみつきになる。ご飯のおかずやお酒のおつまみにもピッタリな味わいとなっている。
【2023(令和5)年3月1日第5121号5面】

ヤマモト食品 HP
http://www.yamamoto-foods.co.jp/

第38回滋賀水産物品評会 

子持鮎甘露煮
「子持鮎甘露煮」農水大臣賞
 【大阪支社】滋賀県水産加工業協同組合(今井博司組合長)が主催する、第38回滋賀県水産物加工品品評会が2月22日、滋賀県大津市の「コラボしが21」で開催された。
 出品の106品から、農林水産大臣賞にやま重の「子持鮎甘露煮」、水産庁長官賞で松水商店の「やわらか鯉の俵巻煮」、滋賀県知事賞に松井網元商店の「姫ごり醤油煮」が選出された。
 また、奥村佃煮の「本もろこオイル漬」はびわこビジターズビューロー会長賞、西友商店の「特選うなぎ茶漬」は滋賀県食品産業協議会会長賞、魚重産業の「大鮎塩焼き」は滋賀県学校給食会理事長賞を受賞した。
澤田委員長
今井組合長
やま重㊨が農林水産大臣賞
近江の食文化を広める 3年ぶりに待望の開催
 審査委員長の澤田宣雄氏は「昨年は、琵琶湖システムが世界農業遺産に登録され、湖魚の繁殖環境の保全も評価された。今年の品評会では、本もろこや氷魚(鮎の稚魚)を使用した商品が多く並び、原料を確保できていることに安心した。皆様、商品をしっかり供給して、消費者に届けてください」とコメントした。
 同組合の今井組合長は「前回は2020年に開催し、コロナ到来。3年ぶりの待ちに待った実施だ。近江の食文化を広めるきっかけ作りをしたいという願いを込めて行っている。観光需要も期待している」と、ポストコロナへの想いも語った。
 農林水産大臣賞を受賞したやま重の山本重樹社長は、「自社の子持ち鮎甘露煮は、5時間以上の水炊きをしてから炊きあげ、手間を掛けている。噛めば噛むほどうまみを実感できる、自信の一品だ。ありがとうございます」と謝辞を述べた。
 同社は衛生管理にも定評があり、山本社長は、滋賀県食品衛生協会で長年指導員を務め、令和2年度には食品衛生功労者として表彰を受けた実績を持つ。
【2023(令和5)年3月1日第5121号1、6面】
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