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全国調理食品工業協同組合 2023

東海北陸ブロック会 子ども食堂支援事業

三重はぐくみサポートの山田氏(左)とヤマダイ食品の天池宏聡氏
ヤマダイ食品が四日市で
 全調食東海北陸ブロック会(平松賢介会長)では、三重県の四日市エリアにおいて、子ども食堂支援事業を実施した。
 会員のヤマダイ食品株式会社(樋口智一社長、三重県四日市市)が11月8日と22日に三重県四日市市でひとり親家庭を支援するNPO法人三重はぐくみサポート(創設者:山田知美)へ食品支援を実施した。 
 11月8日にはイオンモール四日市北レンガ棟前・55カフェにて、三重はぐくみサポートが第2水曜日に実施する支援活動「子ども食堂55」のお弁当の一品として、ヤマダイ食品が製造販売する「ごま香る豆腐ペースト (白和えの素)」や 「三重県産なばなのお浸し」などの冷凍惣菜を寄付した(弁当支援実績32世帯95人)。
寄付した食品が入った弁当
 また11月22日には、特定非営利活動法人三重はぐくみサポート事務所において、三重はぐくみサポートが第4水曜日に実施する「はぐくみエイド」で、ひとり親家庭応援物資の一品としてヤマダイ食品が製造販売する冷凍惣菜「ハタケのお肉チリコンカン 小袋」の寄付を行った(支援実績86世帯238人)。
【2023(令和5)年12月21日第5148号5面】

ヤマダイ食品

全調食近畿ブロック会 タイ経済の勢い実感

日本食居酒屋「多久味」で
臨場感あるオープンキッチン
アジアングローサリー売場

スーパー内にバーが設置されていた
野村会長
臨場感ある惣菜売場視察 
 全国調理食品工業協同組合近畿ブロック会(野村啓介会長)は10月27~29日の2泊3日でタイ・バンコク研修旅行を実施。ビーフン製造で知られるケンミン食品株式会社(高村祐輝社長、神戸市)のタイ工場見学や現地流通視察などを行った。経済発展の目覚ましいバンコクの現在を肌で感じながら、そこで多数の日本企業が活躍している姿を見たり、日本でも問題となっている観光公害について考える機会になるなど、様々な面で学びのある研修旅行となった。(大阪支社・小林悟空)
 27日の早朝に関西国際空港で集合すると、まずは野村会長が「2019年以来、久しぶりの海外研修となる。日本国内だけでは得られない体験を持って帰ろう」と挨拶した。
 香港での乗り換えを経て、現地時間午後5時頃にタイへ到着すると、夕飯は日本食居酒屋の「多久味」に。主に日本人駐在員が利用する店だが、タイ人の姿も見られ、日本の味が受け入れられていることをうかがわせた。
 最初に数品注文した和風料理はしっかりと味が再現されていることを確認した。続いてタイ風アレンジを施したメニューに挑戦。イカの塩辛を激辛にした「塩辛ヤム」は汗が噴き出すほどで、食文化の違いが新たな料理を生み出していることを体感した。
 2日目はケンミン食品タイ工場見学(別掲)の後、再びバンコクへと戻り現地流通視察へと向かった。
 バンコク有数のショッピング街であるSiam(サイアム)駅隣接の百貨店「Siam Paragon」内のスーパーマーケット「Gourmet Market」を視察。活気ある惣菜・弁当売場や、日本製品の定着状況、物価の違いなど細かく観察した。
 「Gourmet Market」は特に惣菜売場が充実しており、調理風景が見えるオープンキッチンが取り入れられていた。鮮魚店の隣にバースタイルの寿司店が併設されているなど、買い物をするだけではない、臨場感ある食のエンターテインメント空間となっていた。
 また百貨店内の飲食テナントにはたこ焼き、寿司、ラーメン、パンなど日本企業も多くあった。その多くが日本国内よりも割高であったにも関わらず現地市民が詰めかけており、タイ経済の勢いを実感させられた。
 夕飯は61階建てホテルの屋上レストラン「Vertigo」にて、タイ風アレンジのイタリア料理や上質なサービスを楽しんだ。その後は夜市(ナイトマーケット)を訪れ、雑多でパワフルな街並みに触れた。
 3日目はホテルで朝食を摂ったあと、すぐに空港へと向かった。タイ土産を購入したり、経由地の香港でラーメンを食べたりと最後まで旅を楽しみながら、午後9時頃に関西国際空港へ到着。トラブルなく全旅程を終え、解散となった。

「ケンミン坊や」と一緒に
ケンミンのタイ進出の歴史を解説

社食のカレー
焼ビーフン 鶏だし醤油味
良質な原料求めタイへ進出 
 2日目の朝から一行はバスに乗り込み、ケンミン食品(高村祐輝社長、神戸市)のタイ第3工場があるチョンブリー県へと向かった。
 ケンミン食品は台湾出身の高村健民氏が1950年に創業。中国南部発祥の「米粉」を「ビーフン」として発売し、日本へ定着させた先駆者である。
 同社がタイに第一工場を構えたのは1989年に遡り、ビーフン原料となる良質なインディカ米を確保するためだった。現在は、原料米は100%タイ産で、ビーフンの製造も全てタイで行っている。
 今回見学したのは2021年に操業開始したタイ第3工場。一行が到着するとケンミン食品(泰国)株式会社の福村圭史社長らが出迎えた。
 第3工場は年間約2400万食(1560トン)ほどの焼ビーフン生産能力を有する。計量や成形、乾燥、箱詰め工程を自動化しており、日本人3名と、約700名の現地スタッフで運用している。
 工場は取引先だけでなく日本人学校の生徒なども見学を受け入れていることから見学ルートを整備しており、製造の様子を順を追って見学。味付き米麺は世界的に見て珍しい商品であるため機械もオンリーワンのものであり、一行は興味深い様子で質問をしながら見学した。
 また、タイにおいて日本で求められる品質の商品を作るための人材育成や、労働環境改善の取組などタイでの働き方について説明を受けた。
 タイにおいても賃金上昇や少子高齢化は進んでおり、また体力的負担の大きい食品工場での勤務は避けられる傾向が出てきている。そのため機械化による負担軽減や、働きやすい環境づくりは重要になっているとのことだ。
 その後は昼食を兼ねてビーフンや、社食の料理人によるタイカレーが振る舞われた。
 近畿ブロック会から、感謝の印として各社の製品を手渡すと、福村社長らは「日本を感じられる」と喜んだ。
 見学を終えて柳本前理事長は「タイに進出した開拓精神や、効率的な工場運営、そしてホスピタリティに溢れた見学受け入れ態勢と全てが素晴らしかった。見習うべきものがたくさんあった」と感想を述べたように、一同にとって刺激的な工場見学となった。

研修旅行を終えて
▼野村啓介氏(野村佃煮社長)=ケンミン食品の工場見学と観光を兼ねた市場視察で、近畿ブロック会らしい賑やかな研修になった。タイは観光都市として世界中から人が集まっていて活気がすごいが、マリファナや性産業も盛んで住民にとっては苦労が多いと思う。京都や、万博を控えた大阪での観光のあり方を改めて考えさせられた。
 ▼柳本一郎氏(マルヤナギ小倉屋会長)=ケンミン食品は工場運営はもちろんのこと、見学受入態勢も合理的かつホスピタリティに溢れていた。準備してくれた皆様に感謝している。見学したスーパーはいわゆる高質店に当たると思うが、惣菜の調理場が店内中央にあり五感で訴えかけてくる、食欲を刺激する売場だった。
 ▼澤井妙子氏(大つる専務)=ケンミン食品の効率的な工場、完璧なプレゼンテーションは刺激的だった。タイは30年以上前に来たのが最初で、街中の「臭い」がかなり改善されていた。買い物も女性一人で安心してできる店が増えていた。実際に肌で感じたことで、途上国だったイメージがすっかり塗り替えられた。
 ▼廣川昌平氏(廣川社長)=ケンミン食品の、生産の主力を数十年も前にタイへ移した行動力に感服した。タイのホテルや空港、百貨店は 自動化が進んでいる一方で、セキュリティの厳しさとのメリハリが利いていて街づくりの思想の違いを感じた。円安の影響もあり、物価は日本より少し安い程度で、いずれ追い越されそうな勢いを感じた。
 ▼梶原靖久氏(天満屋社長)=ケンミン食品がタイ工場という決断ができたのは、日本ではマイナーだったビーフンに特化し、ブランドを育てたという背景があってこそであり、見習いたい。食品スーパーには蒟蒻など和日配品も多く、市場としての魅力を感じた。
 ▼阪田嘉仁氏(西友商店社長)=2泊3日という弾丸旅行だったが、目に入るものがどれも新鮮で濃密な時間だった。台湾への出張は多いが、海外と比較することで見えてくる日本の姿もある。ケンミン食品は世界のマーケットを見据えて取り組まれていて、その裏側を見せていただけたのはよい刺激だった。
 ▼奥村吉男氏(奥村佃煮社長)=2日目の夕飯のハイクラスなホテルと、そのすぐ下にある雑多な街並みのギャップが凄い。タイのリアルを肌で感じた旅行だった。街ゆく人たちが腹から力強く声を出しており、日本人に足りないのはこの元気だと思った。
【2023(令和5)年12月1日第5147号5面】

三河佃煮工業協同組合・豊橋佃志会 子ども食堂へあさり佃煮寄贈

小林代表理事らがあさり佃煮など手渡す
寄贈されたあさり佃煮㊧と、あさり押し寿司弁当
三河佃煮協組は愛知県知事賞を受賞した
 【大阪支社】三河佃煮工業協同組合(小林利生代表理事)とその青年部組織である豊橋佃志会(平松大地会長)は11月19日、愛知県豊橋市内の3か所の子ども食堂へあさり押し寿司弁当用の浅炊きあさり(394食分)と、あさり佃煮394パック、リーフレット「三河あさりのお話」394部、菓子130名分を贈呈。当日は南陽地区市民館で贈呈式が行われた。
 本寄贈は、全調食東海北陸ブロック会の子ども食堂支援事業の一環として行われたもので、小林代表理事を中心に組合員で話し合いながら、企画が生まれた。
 小林代表理事は「三河地域は、あさりがよく獲れる日本有数の場所として有名で、三河地域の佃煮屋はあさり佃煮からスタートしているところが多い」と話す。
 また、「私が子どもの頃は、イベントごとがあると、母親があさりを使った押し寿司を手作りしてくれ、他の家でもその家独自の押し寿司を食べていた」と自身の思い出を語り、「今回の寄贈は食料支援とともに、地元三河の食文化に親しんで欲しいという気持ちも込めた」と想いも話した。
 贈呈を受けた南陽ニコニコ食堂の田邊美奈子代表は「今年の1月は、節分に際しいわし佃煮を贈呈していただき、今回で2回目の食料支援となり、本当にありがたい。浅炊きあさりで押し寿司を製作させてもらい、彩りにもこだわった。酢飯とあさりの旨味のバランスが良く、子どもたちのおいしそうな笑顔を見ることができて良かった」とコメント。
 三河佃煮工業協同組合は10月26日、名古屋市の名古屋マリオットアソシアホテルで開催の愛知県中小企業団体中央会の愛知県大会にて、「愛知県知事賞」を受賞し、優良な組合を運営してきたことが評価された。
 子ども食堂への贈呈式前に組合員で集まり、小林代表理事、松下和正専務理事らは「組合の運営を評価いただき、今後の活動にも大変励みになる。本日の子ども食堂への食料支援事業を始めとして、社会貢献や三河つくだ煮のPRに引き続き努めていきたい」と組合の結束力の大切さを改めて確かめ合った。
【2023(令和5)年12月1日第5147号5面】

大調食 佃煮・煮豆3113袋寄贈 

佃煮・煮豆の寄贈(㊨から梶原副理事長、堤会長、廣川理事長、赤名会長)
寄贈された佃煮・煮豆
松原市社会福祉協議会へ
 【大阪支社】大阪府調理食品協同組合(廣川昌平理事長)は11月16日、大阪府松原市の松原市社会福祉協議会へ佃煮・煮豆3113袋を寄贈し、当日、同協議会の堤實会長から感謝状が授与された。
 寄贈式・感謝状授与式には、組合から代表して、廣川昌平理事長、梶原靖久副理事長、青年部組織の赤名祐貴大阪佃志会会長が出席した。
 寄贈された佃煮は1916袋、煮豆は1197袋で、同協議会を通じて地域の高齢者施設を中心に配布される予定だ。 
 同協議会の堤会長は「のり佃煮、かつお昆布と普段のご飯で食べることができるものや、にしん甘露煮、くるみ佃煮やたら旨煮と、年末年始に年越そばやおせちと一緒に食べられるものまで、幅広くご用意いただき大変ありがたい。高齢の方と話すと、最も楽しみにされているのは、食べることだと聞く。ありがとうございます」と謝辞を述べた。
 廣川理事長は「本組合では毎年、佃煮・煮豆のPR事業を行っている。今回は、私の地元松原での寄贈で、堤会長とお話ししながら、貧困や孤独に苦しむ高齢の方々の増加を実感した。食品メーカーのフードロス削減と、貧困の方への食料支援は両方、メーカーに近年期待されている。社会福祉協議会、行政、フードバンクと今後も連携しながら、組合としても、自社としても、社会問題への理解を深める機会を、もっと作っていきたい」と語った。
 【2023(令和5)年12月1日第5147号5面】

全調食東海北陸ブロック会 子ども食堂支援事業

浜松エリアの松田理事㊧、齊藤氏㊨
焼津エリアの清水代表理事(左から二人目)、村松理事㊨
浜松、焼津で佃煮煮豆を寄贈 
 全調食東海北陸ブロック会(平松賢介会長)では、静岡県の浜松エリアと焼津エリアにおいて、昨年に続き、子ども食堂支援事業を実施した。 
 浜松エリアでは11日、浜松市東区の市野与進保育園にて、松田和敏理事と齊藤真史氏がNPO法人サステナブルネット代表の渡辺修一氏に、浜名湖のり佃煮や国産昆布豆など浜松地区2社の佃煮煮豆商品200個を寄贈した。
 松田理事は「今年も佃煮煮豆を寄贈させて頂くことにより、微力ながら子ども食堂の運営に協力できれば嬉しい。寄贈先のNPO法人では、クラウドファンティングによりキッチンカーを購入する計画もあるようで、支援の輪が広がることを願っている」と話した。 
 また焼津エリアでは13日、NPO法人静岡市子ども食堂ネットワーク(静岡県静岡市)に、静岡県佃煮商工業協同組合の清水英訓代表理事、東海北陸ブロック会の村松隆之理事らが訪れ、同ネットワークの八木忍理事に焼津の特産品まぐろ角煮の他、くるみ小女子、煮豆など焼津地区7社の佃煮煮豆商品523個を寄贈した。
 清水代表理事は、「昨年伺った時は、倉庫のような内装だったが、今年6月、子どもたちに安心できる居場所を提供しようと、県のクラウドファンディング型のふるさと納税を活用し、立派な厨房と飲食スペースもできていた。企業だけでなく行政の力添えもあり、協力支援の輪が広がっているのを感じ、大変嬉しく思った」と話した。
【協賛企業(順不同)】
<浜松エリア>松田食品、斉藤商店
<焼津エリア>カクニンベンうさぎ屋食品、村松食品工業、カネギ東海フーズ、やまは服部商店、ダイカツ食品、マルシメ21、ヤマザキ
【2023(令和5)年11月21日第5146号2面】

<全調食近畿B会> 研修でタイの今を体感 「ケンミン」見学や流通視察

野村会長
ケンミン食品タイ第3工場で
 【大阪支社】全国調理食品工業協同組合近畿ブロック会(野村啓介会長)は10月27~29日の2泊3日でタイ・バンコク研修旅行を実施。ビーフン製造で知られる株式会社ケンミン食品(高村祐輝社長、神戸市)のタイ工場見学や現地流通視察などを行った。
 柳本一郎直前理事長がケンミン食品の高村一成会長と親交を持っていたことから、工場見学が実現した。
 同社がタイに第一工場を構えたのは1989年、ビーフンの原料となる良質なインディカ米を確保するためだった。2021年に操業開始したタイ第3工場は日本人3名と約700名の現地スタッフで運用している。
 タイにおいて日本で求められる品質の商品を作るための機械化の推進や人材育成、労働環境改善の取組などについてケンミン食品(泰国)株式会社の福村圭史社長らから話を聞いた。
 柳本直前理事長は「タイに進出した開拓精神や、効率的な工場運営、そしてホスピタリティに溢れた見学受け入れ態勢、全てが素晴らしかった」と感想を述べ、一同にとって刺激的な工場見学となった。
 また現地流通視察では、Siam(サイアム)駅隣接の百貨店「Siam Paragon」地下のスーパーマーケット「GourmetMarket」を視察。活気ある惣菜・弁当売場や、日本製品の定着状況、物価の違いなど細かく観察した。
 繁華街の夜市(ナイトマーケット)の雑多でパワフルな雰囲気を、ホテル屋上のレストランで上質なサービスをそれぞれ体感。澤井妙子氏が「タイは30年前に訪れたのが最初。女性でも安心して買い物できる店が増え、街中のニオイが改善したのが印象的」と語るように、タイのリアルに五感で触れた。
 研修を終え、野村会長は「学びと観光でメリハリある、近畿ブロック会らしい賑やかな研修になった。タイはマリファナや性産業も盛んで住民にとっては苦労も多そうだ。京都や万博を控えた大阪の観光のあり方を考えさせられた」と企業経営や地域振興など、様々な面において学びある研修となった。
(小林悟空)(詳細別号)
【2023(令和5)年11月1日第5144号1面】

<全調食東海北陸B会> 福井で秋季研修会実施 年末商戦や近況を情報交換

情報交換会
黒龍酒造「ESHIKOTO」で
黒龍酒造で日本酒セラーを見学
平松会長
 【大阪支社】全国調理食品工業協同組合東海北陸ブロック会(平松賢介会長)は10月18日~19日、福井県で秋季研修会を21名参加の下、開催した。同県では北陸新幹線の来年3月の開業が迫っており、多くの注目を浴びている。福井の郷土食や名所を味わいながら情報交換を行い、多忙な年末に備えるための英気を養う2日間となった。
 初日は、名古屋駅の銀時計前に集合。バスで福井県鯖江市の「聴琴亭」へ移動し、福井名物の越前そばを味わった。越前そばは、強力粉を繋ぎとしているため、歯ごたえや食感を楽しむことができる。大根おろしを載せて出汁を掛けるのが定番の食べ方だ。
 食後は、今年7月にリニューアルしたばかりの福井県立恐竜博物館(勝山市)で、新館の恐竜モニュメント、本館の常設展示を見学した。
岩田理事長
 その後、福井市のホテルフジタ福井に移動し、年末商戦やおせちの売れ行きについて情報交換会を行った。会に先立ち、平松会長は「今年の本ブロック会の事業として、6月には3泊5日でベトナムへ訪問し、現地のマーケットを見学した。同じく6月は『佃煮の日』に、子ども食堂へあさりしぐれを寄贈。11月も三河地域で子ども食堂にあさり佃煮を寄贈する計画がある。引き続き、皆さんの協力をお願いしたい」と挨拶した。
 続いて全調食の岩田功理事長は「全調食は会員の皆様の展示会出展を推進し、助成も行っている。来春にはハワイで総会を開催するので楽しみにしていてほしい」と語った。
 おせちの概況については、加藤英敏副会長が「おせちの原料事情は厳しさを増し、栗きんとんは円安の影響で大幅に値上げしたメーカーの話を聞く。昆布巻きも巻き手が著しく減少していて危機感を覚える」と語った。
【各社からの発表】
 ▼昨今の物価高騰と円安で、量目調整は限界だ▼知り合いの企業で、今年から数社がおせちのお重製造を止めたと聞いた▼通販サイトのおせちお重は、冷凍が75%でチルドが25%の割合▼田作原料の不足が深刻▼ふるさと納税でお重を提供すると、ここ数年は赤字になっている▼自社製造のめひかりの甘露煮は10数年前と比べ、量が半分以上減っている▼にしんは去年より原料価格が80%アップしたものもある▼円安で海外旅行はそこまで回復せず、来年以降が本調子だろう
 情報交換の後は、福井を代表する料亭「開花亭」で懇親を深め、大畑晃一副会長が「昨今、調理食品業界は、昔ほど商品が売れないが、原料調達が過酷という状況だ。新しい販路拡大を模索して、若い人にも食べてもらう、また新しい原料を見出して、様々な機会を創出していきましょう」と締めくくった。
 翌日は、一乗谷朝倉氏遺跡博物館で郷土の歴史を学んでから、永平寺で参拝した。永平寺では「アメリカと禅」との関わりについての展示に強く関心を抱いた参加者がいた。
 昼食は、永平寺町の黒龍酒造「ESHIKOTO」で、眼下の九頭竜川を眺め、日本酒とフレンチとのペアリングを楽しみ、その後は日本酒の熟成庫を見学した。同社では、日本酒と同じ醸造酒のワインに着目し、日本酒もワインのように熟成できないかと試行錯誤した歴史を持つ。2018年発売の「無二(むに)」は、年ごとの味の変化や、気象に合わせたビンテージ日本酒で、数々の評価を得ている。
(高澤尚揮)
【2023(令和5)年11月1日第5144号5面】

2023年のおせち原料動向(カネハツ食品提供)

↑詳細はこちらからダウンロードできます。
 

<全調食東日本ブロック> 千葉の子ども食堂に寄贈

出席者で記念撮影
寄贈された商品
(左から) 菊池会長、佐藤代表、勝山施設長、小沼副会長
佃煮・煮豆など計2266個
 全国調理食品工業協同組合東日本ブロック会(菊池光晃会長)は13日、千葉市子ども食堂ネットワーク(佐藤一美代表)に、令和5年度第2回「子ども食堂等寄贈事業」として、佃煮煮豆2266個(協賛企業18社、24種類、佃煮1666個、煮豆600個)を寄贈した。
 合わせて、宣伝商材としてクリアファイル、佃煮・煮豆リーフレット各100枚も贈呈。また、全国甘納豆組合連合会より甘納豆300個、全国フライビンズ組合連合会より豆商品300個も寄贈された。
 「稲毛こひつじ園」(勝山裕則施設長、千葉市稲毛区)で開催された寄贈式では、菊池会長が「佃煮や煮豆は災害が起きた時の保存食として貴重だが、今は若い人にあまり食べてもらえていない。子ども食堂でぜひ、食べ方を教えていただければ幸いだ」と挨拶した。
 寄贈を受けた佐藤代表は、「千葉市の子ども食堂ネットワークは、子供たちだけでなく地域の食堂としてお弁当を提供したり、食育体験も行っている。今回、多くの佃煮、煮豆をご寄贈いただき、大変感謝している」と述べた。
 稲毛こひつじ園の勝山施設長は「当園はフードバンク活動も行っているので、今回寄贈を受けた商品は大切に配布させていただく」と述べた。寄贈式後はさっそく、出席した子ども食堂の職員が寄贈品を持ち帰っていた。
【2023(令和5)年10月21日第5143号11面】

全調食東日本ブロック会 静岡研修旅行を実施

小林食品にて
静岡県産醤油にて
焼津の鰹節、醤油工場視察 
 全国調理食品工業協同組合東日本ブロック会(菊池光晃会長)は、3日と4日に静岡視察研修旅行を実施した。同ブロック会の視察研修は、コロナ禍により2019年のシンガポール研修以来4年ぶりの開催。研修旅行には16名が参加し、焼津市の鰹節工場と醤油工場を見学、翌日にはゴルフ組と観光組に分かれて親睦を深めた。
 3日午前11時に静岡駅に集合した一行は、バスで移動、焼津市の「磯料理 舟小屋」で昼食をとった。その後、小林食品株式会社(焼津市田尻)の本社工場(田尻工場)を訪問した。
 同社は、業務用花かつお、だし汁、ふりかけなどを製造。日本屈指の鰹の水揚げ量を誇る焼津の地の利を生かし、料亭厨房の出汁用から食品メーカーの加工用まで幅広いオーダーに対応できる体制を確立している。
 本社工場では2007年にHACCP認定を取得、徹底した衛生管理体制の下、高品質な削り節の製造を行っている。一行は、鰹節の裁断、計量、梱包といった削り節の製造工程を見学した。工場見学後は、同社が試作した佃煮サンプルを試食。鰹の成型節、小海老、成型節と大豆たんぱくのミックスといった3種類の佃煮を試食し、その味わいや使用法について、様々な意見を交わした。
 続いて、静岡県産醤油株式会社(焼津市高新田)へ。鈴木良彦社長の出迎えを受け、同社の歴史や取組について説明を受けた後、工場を見学した。
 同社は静岡県内17の醤油醸造所が近代化のために設立した組合が母体となっており、県内で唯一の量産型醤油生産工場を有している。2016年にISO9001:2008の認証を取得し、国際基準の品質管理体制を整えている。
 一行は工場内で、もろみの仕込みや圧力機による搾り、加熱、ろ過、充填といった製造工程を見学。脱塩装置や充填機などの最新設備を備えた工場内を熱心に視察した。
 なお同研修においては、村松食品工業株式会社(静岡市清水区)の村松隆之社長がアテンド役を務めた。
 静岡視察研修参加者は次の通り(名簿順、敬称略)。
 菊池光晃(菊池食品工業)、小沼和幸(小沼水産)、高澤宏司(髙沢食品)、大谷憲一(大谷政吉商店)、宮島一晃(遠忠食品)、岩﨑龍太郎、岩﨑伊豆美(佃屋食品工業)、柴田純道(鳩屋)、平出大祐(合食)、菅原英美、木村幸英(菅英佃煮本舗)、勝木秀昭(勝木食品工業)、河村浩之(日出味噌醸造元)、白井公徳(仁徳)、横山浩昭(全調食事務局)、報道1社
【2023(令和5)年10月11日第5142号5面】

調理食品青年交流会東京大会 仲間が集うTOKYO~創り出そう新たな時代~

東京大会の参加者で

東京大会に76名出席 浅草の伝統や風情を学ぶ

笈川大会会長
長浜実行委員長
岩田理事長
菊池前理事長
第32回調理食品青年交流会東京大会
 第32回調理食品青年交流会東京大会(笈川陽平大会会長、長浜智士実行委員長)が9月12日、東京台東区の「浅草花劇場」で開催された。
 東京大会の開催は箱根で行われた2014年大会以来9年ぶり4回目。フードネットワーク関東が主管を務めた今大会のテーマは『仲間が集うTOKYO~創り出そう新たな時代~』。世界各国から人が集まる浅草の地に調理食品業界の仲間が集結し、新たな時代に向けて歩み出そう、という思いが込められた。
 東京大会には、全国から初参加者14名を含む76名が出席。当日は、一般社団法人ニッポンおかみさん会会長で協同組合浅草おかみさん会理事長の冨永照子氏の講演会や東京湾を遊覧する屋形船での懇親会などが行われ、東京・浅草の伝統や風情を楽しみながら学ぶことができる充実した内容となった。コロナ5類移行後、初の全国大会ということもあり、参加者は活発な交流を行い、調理食品業界の展望を語り合った。
 また大会に先駆け開催された代表者会議には12名が出席。次回2024年度の調理食品青年交流会の開催地が兵庫県神戸市に決定、2025年大会の開催地が大阪府に内定した。
 大会セレモニーは、高澤宏司氏が司会進行を務め、勝木秀平氏の開会宣言により開幕。笈川大会会長は「2020年東京大会がコロナにより中止となり、早いもので3年が経った。業界の皆様に多くのご支援を頂き、本日ついに開催することができた。また豊橋佃志会の皆様には、大会延期を快く引き受けて頂いた上に、今大会についても3年間にわたり手厚くサポートして頂き感謝している。フードネットワーク関東を代表して業界関係並びに豊橋佃志会の皆様方に厚く御礼申し上げる」と述べた。
 大会に先駆けて実施された代表者会議において、次回2024年度の調理食品青年交流会の開催地が神戸市に決定したことを報告。「今大会が皆様の新しい出会いとさらなる親交の場となるようフードネットワーク関東一同、一生懸命サポートさせて頂きますので、よろしくお願いします」と話した。
 続いて、来賓として出席した全国調理食品工業協同組合理事長の岩田功氏、前理事長の菊池幸氏、副理事長の佐々重雄氏、東日本ブロック会長の菊池光晃氏、専務理事の柴田昌美氏が紹介された。
【2023(令和5)年10月1日第5141号1面】

大会セレモニー 未来へ向けた一歩に 岩田理事長と菊池前理事長がエール

 来賓を代表して全調食の岩田理事長と菊池前理事長が挨拶。業界の先輩としての立場から、参加者の未来に向けたエールを送った。 
 岩田理事長は、東海北陸ブロック会の研修でハノイ、全調食若手後継者育成研修でニューヨークを訪れたことに触れ、「コロナで世界はどうなったのか、と思いを巡らしハノイに行ったら本当にびっくりした。若い世代が活気に満ち溢れ仕事をしていて、人も物も活発に動いており、大変驚いて帰国した。その後、ニューヨークへ行ったが、研修に参加された方は度肝を抜かれたのではないだろうか。ニューヨークの街は、世界の中心で、経済も人もお金も全てが回っている。展示会も視察してきたが、世界中から人や物が集まっている。スーパーやレストランに行っても、エネルギーに満ち溢れており、一体どういうことなのか、とずっと考えていた。日本ではコロナ、コロナといって停滞していたものが、世界は全く止まらず前に進んでいたということ。コロナの期間に一体日本は何をやっていたのか。世界はコロナなど既にどこかに行ってしまって、何も無かったように動いていた」と振り返った。
 その上で、「この3年半のギャップを我々はどうやって取り戻すか。世界は皆様のような若い世代が動かしている。是非、本日のような機会に色々な方と情報交換を行い、自分たちの考えをぶつけながら、会社、個人、業界の発展のために、生かしてほしい。次なるビジネスモデルを皆様方で作り上げられるよう頑張って頂きたい」と話した。
 続いて、菊池前理事長が挨拶。34歳から会社経営を行い、今年51年目を迎えた経験を踏まえ、師と仰ぐ大学の恩師に教わった人生にとって大切な2つの話を教授した。
 一つ目は、先輩、先生という言葉について。先生という文字は、先に生まれると書くことから、先輩は全て、恩師であるという考え方に立つべきではないかという教えを紹介。「本日参加されている皆様、10年先に肉体的にどういう変化をしているか、会社の成長が10年後どうなっているのか、先のことは予測できるが、その年になってみないとなかなか事実が把握できないものだ。自分の先生、先輩にあたる人を師と仰ぎ、そういう人を何人持てるかで、その人の人生が大きく変わる。人生は良い時も悪い時もあるもの。少し早めに先輩から教えを請う姿勢が大切だと思う。そのために、長い人生において、師と仰ぐ人を最低でも一人持つということが、人生にとっても会社の経営にとっても大切なことだと実感している」と話した。
 二つ目は、親子関係について。「皆様、お父様、おじい様、ひいおじい様が創業された会社を引き継ぎ、社長をお務めされている方が多いと思うが、サラリーマンと異なり、オーナー経営は良い面、悪い面がある。なかなか親子という関係は、世代も違うし、考え方も違う。世の中大きく変化しており、変化していかなければ成長は無いわけだが、そこに考え方のギャップが必ず生まれる。その関係をどうやってうまくやっていくかが非常に大切。従業員は親子の関係がうまくいっていないことを悟る。日頃から自分の言動に気を付けなければ、オーナー経営にありがちな失敗をすることがあるという考えを持たなければならない。お父様、おじい様が死んでからでは遅い。後悔が無いよう、元気なうちにできる限りのことをしていくことが、大切だと思う」と述べた。
【2023(令和5)年10月1日第5141号6面】

冨永照子氏が講演 「浅草を復興させた原動力」

冨永氏
浅草復興をテーマにした講演会
 大会セレモニーに続いて開催された講演会では、一般社団法人ニッポンおかみさん会会長で協同組合浅草おかみさん会理事長の冨永照子氏が講演した。
 冨永氏は1937年浅草生まれ。老舗蕎麦屋「十和田」四代目女将として知られる。1968年に浅草おかみさん会を発足し、初代事務局長に就任。1982年には浅草おかみさん会二代目会長に就任するなど浅草復興のために尽力している。「2階建てロンドンバス」の導入、「浅草サンバカーニバル」「浅草ニューオリンズジャズフェスティバル」を毎年開催するなど、浅草の活性化と町おこしへ大きく貢献してきた。   
 講演会では、「浅草を復興させた原動力」をテーマに、浅草復興までの道のりを振り返りながら、町おこしや人脈作りの秘訣について教授した。
 昭和39年の東京オリンピックを機に、新幹線や高速道路、団地などができ、浅草に来なくても用が足りるようになったことにより、浅草は、いつの間にかゴーストタウンになってしまった。お店がある寿司屋通りも真っ暗で人がいない。このままでは、次の世代が継いでくれずに、浅草が駄目になるとの危機感を覚えたことがきっかけとなり、昭和42年に「おかみさん会」を設立した。
 露天商や観光案内所などを設置したことにより、少しずつマスコミに取り上げられる機会が増え、その後、「2階建てロンドンバス」の導入や「浅草サンバカーニバル」の開催により賑わいがもたらされるようになった。
 冨永氏は、「町おこしは、日本で初めて、というような他にないものか、それ以上のものをやればいい。イベントは、好奇心やいかがわしさがないと流行らない」と語り、ロンドンバス導入やサンバカーニバル開催に至った経緯を明かした。 
 また浅草復興に協力してくれた恩人としてダイエー創業者の中内 氏とのエピソードを披露。中内氏の好奇心とチャレンジ精神に満ち溢れた人となりを紹介した。
 冨永氏は、「人生において、常に新しい話題を見つけて、チャレンジしていくことが必要。私は真面目です、という人がいるが、真面目な人と付き合っていても仕方がない。皆様、大いに遊んでください。体に資本がかかっていないと、アイデアも出なければ何もない。色々な遊びを経験し、好奇心とチャレンジ精神を持つことが大切だ」と指摘した。
 また人脈づくりの秘訣を紹介。「何かやる場合に、絶対に裏切らない仲間が2人、3人いたら何でもできる。それをどう引き連れてやっていくかが、リーダーの役割。常に、細かいことでも、人の面倒はよく見た方が良い。回りの人を親切にしていけば、必ず良いことがある。人生の月謝だと思いやっていく。おだてて、だまして、我慢することができなければ人脈はつくれない」と呼びかけた。
 佃煮を販売していくための施策についても触れ、「クルミの佃煮などおいしい佃煮がたくさんあるが、どんどん人口が減っている時代。浅草もたくさん佃煮屋があったが、減ってしまった。佃煮屋もアイデアが必要。佃煮界のスターを作って、宣伝し、マスコミに取り上げてもらうことが有効ではないか。地元紙と常に仲良くすることが大切だ」とアドバイスした。
【2023(令和5)年10月1日第5141号7面】

懇親会は屋形船で 次回神戸大会へ法被引継

自己紹介を行った初参加メンバー
東京大会の笈川大会会長(左)から神戸大会の柳本実行委員長へ(前列左)へ法被が引き継がれた
屋形船で行われた懇親会
黒豆田聖子氏によるパフォーマンス
懇親会が行われた屋形船
東京湾の夜景を楽しんだ
菊池会長
 講演会に続き、東京湾を遊覧する屋形船で懇親会が開催された。乾杯発声は東日本ブロック会会長の菊池光晃氏が務め、「全国から東京へようこそ。フードネットワーク関東の皆様が知恵を絞って皆様をおもてなしするために、頑張って準備を進めてきた。あとは皆様が盛り上がってくれれば大成功だと思う」と話し、初めて青年交流会に参加した際のエピソードも交えて挨拶、高らかに杯を挙げた。
 各テーブルでは、参加者が久しぶりの再会を喜びながら活発な情報交換を行った。初参加メンバーの自己紹介やものまね芸人の黒豆田聖子氏によるパフォーマンスも行われるなど充実した内容で、参加者は東京湾の夜景を楽しみながら、天ぷらや刺身など江戸情緒溢れる料理に舌鼓を打った。
 恒例の法被引き継ぎセレモニーでは、東京大会の笈川大会会長より次回神戸大会の柳本健一実行委員長に法被が引き継がれた。柳本実行委員長が神戸大会への意気込みを述べた後、笈川大会会長は「開催へのプレッシャーから眠れぬ夜を過ごし、体重も減りました。ただ本日皆様に喜んで頂き、楽しい時間を過ごさせて頂き感謝致します。神戸でお会いできることを楽しみにしています」と述べた。
【2023(令和5)年10月1日第5141号6面】

二次会 神戸大会の概要説明 来年9月11日と12日に開催

柳本神戸大会実行委員長の乾杯発声で開宴
東京大会の二次会
ビンゴ大会が行われた
ゴルフコンペは川原氏が優勝した
 会場を「浅草花劇場」に移して行われた二次会は、白井公徳氏の司会進行の下、次回神戸大会の柳本実行委員長の乾杯発声で開宴した。 
 柳本実行委員長は神戸大会の概要を説明。神戸大会は2024年9月11日と12日の二日間、神戸市の神戸ポートピアホテルにて開催される。9月11日の本大会は大会セレモニーの他、「業務スーパー」を展開する神戸物産代表取締役社長の沼田博和氏による講演会が実施される。また翌12日にはロック・フィールドやカネテツデリカフーズといった近隣の優良食品工場の見学を予定している。
 柳本実行委員長は「神戸大会は阪神大震災直後の1997年、その後、2011年に開催されており、来年が3回目の開催となります。過去の大会の参加人数は100人超だったということで、本日ご参加の皆様に負けないくらいたくさんのメンバーに集まって頂きたい。是非神戸大会にご参加ください」と呼びかけ、杯を挙げた。
 会場では、豪華景品が当たるビンゴ大会が開催されるなど盛り上がりを見せ、宴たけなわの中、長浜実行委員長が中締めの挨拶。「コロナの規制などがあったが、自分たちがやりたいことをやろうということで、本日に向け準備を進めてきた。東京大会を楽しんで頂けたなら幸いです。本日は本当にありがとうございました」と御礼を述べ、閉会となった。 
 なお翌13日には「紫カントリークラブ すみれコース」(千葉県野田市)にてゴルフコンペが開催され、14名が参加。川原浩太氏がNET70・8で優勝を飾った。
【2023(令和5)年10月1日第5141号7面】

代表者会議 神戸大会が決定 2025年は大阪に内定

代表者会議
大阪佃志会の赤名会長㊧と坂本氏
 大会に先駆け開催された代表者会議には12名が出席。代表者会議では、出席者が自己紹介を行った後、2024年、2025年度の調理食品青年交流会の開催地について協議した。 
 その結果、次回2024年度の開催地が兵庫県神戸市に決定。神戸大会の柳本健一実行委員長が挨拶、神戸大会の概要を説明した。 また2025年度開催地について、笈川大会会長より同年開催される「大阪・関西万博」に合わせて大阪府での開催の提案があり、大阪佃志会会長の赤名裕貴氏が了承、2025年の開催地として大阪府が内定した。
【代表者会議の出席者】
▼豊橋:平松大地(平松食品)、浅井輝彦(あじわい亭)▼東京都:笈川陽平(丸安商店)、長浜智士(オオタニ)、▼愛知県:岩田晃明(岩田食品)、渡邉光(マルワ)、▼大阪府:赤名裕貴(ヤマエ大栄商店)、坂本浩之(舞昆のこうはら)▼兵庫県:柳本健一(マルヤナギ小倉屋)、川井規宏(前島食品)▼広島県:堂本健壮(堂本食品)、▼香川県:松井友一(宝食品)(順不同、敬称略)
【2023(令和5)年10月1日第5141号6面】

調理食品青年交流会 東京大会に76名集結

東京大会の笈川大会会長(左)より兵庫大会の柳本実行委員長へ(前列左)へ法被が引き継がれた
次回神戸へ法被引継ぎ
  第32回調理食品青年交流会東京大会(笈川陽平大会会長、長浜智士実行委員長)が12日、東京台東区の「浅草花劇場」で開催された。
 フードネットワーク関東が主管を務めた今大会のテーマは『仲間が集うTOKYO~創り出そう新たな時代~』。世界各国から人が集まる浅草の地に調理食品業界の仲間が集結し、新たな時代に向けて歩み出そう、という思いが込められた。
 東京大会には、全国から76名が出席。コロナ5類移行後、初の全国大会ということもあり、参加者は活発な交流を行い、調理食品業界の展望を語り合った。
 大会セレモニーは、高澤宏司氏が司会進行を務め、勝木秀平氏の開会宣言により開幕。笈川会長が「前回豊橋大会からバトンを受け取り、本日の東京大会開催に至るまで準備を進めてきた。本日はご参加頂きありがとうございます」と挨拶した。
 続いて来賓として出席した全国調理食品工業協同組合理事長の岩田功氏、同前理事長の菊池幸氏が挨拶。業界の先輩としての立場から、参加者へ今後の人生や経営に対するアドバイスを送った。
 講演会では、一般社団法人ニッポンおかみさん会会長で協同組合浅草おかみさん会理事長の冨永照子氏が講演。浅草復興までの道のりを振り返った上で、「真面目になる必要はない、大いに遊べ」と呼びかけ、町おこしや人脈作りの秘訣を教授した。
 懇親会は東京湾を遊覧する屋形船で実施され、全国調理食品工業協同組合東日本ブロック会の菊池光晃会長の乾杯発声により開宴。初参加メンバーの自己紹介やものまね芸人の黒豆田聖子氏によるパフォーマンスが行われた。
 法被の引き継ぎセレモニーでは、笈川大会会長より次回兵庫大会の柳本健一実行委員長に法被が引き継がれた。
 会場を「浅草花劇場」に移して行われた二次会は、柳本実行委員長の乾杯発声で開宴。白井公徳氏が進行役を務め、ビンゴ大会が開催された。宴たけなわの中、長浜実行委員長が中締めを行い、閉会となった。
 なお大会に先駆けて実施された代表者会議では、来年度兵庫大会に続く2025年度大会の開催地に大阪府が内定した。【詳細次号】
【2023(令和5)年9月21日第5140号1面】
小沼水産(茨城県)

貝新物産 石取祭りで佃煮商品販売

志ぐれみたらし団子
桑名のり佃肉巻きおにぎり
水谷社長㊨と本多忠勝
志ぐれ団子やのり佃肉巻きを 
 貝新物産株式会社(水谷誠志社長、三重県桑名市)の水谷社長がリーダー役を担う「桑名うまいもん横丁実行委員会」は、桑名の夏の風物詩で「日本一やかましい祭」「天下の奇祭」と言われる「石取祭り」が8月5日~6日の2日間開催されるに際し、フードカーの出店を行った。
 場所は桑名駅の東口にて、貝新物産を始め、地ビール園、串カツ店、ホットドック店など10店以上が出店しバラエティ豊かだった。貝新物産のイチオシは「志ぐれみたらし団子」と「桑名のり佃肉巻きおにぎり」。
 「志ぐれみたらし団子」は、貝ひも志ぐれを香ばしい香りのみたらし団子に乗せたもので、甘さは控えめ。
貝ひも志ぐれ入りのため、コクが出て、ビールのお供にしても最適なお団子だ。「桑名のり佃肉巻きおにぎり」は、桑名産黒のり佃煮を肉巻きおにぎりに塗ってから鰹節をかけて完成させた、品のある旨味と食べ応えとが両立した逸品。
 水谷社長は「若い層にも佃煮を受け入れてもらいたいと思って開発した。2日間とも暑く、佃煮はおいしく塩分補給できるお祭りに持ってこいの食べ物だ。来場者が自然と佃煮に触れる機会を作れて良かった」と語った。
 石取祭りは、桑名南部を流れる町屋川の清らかな石を採って祭地を浄めるため市内の春日神社に石を奉納する祭りで、2016年に「山・鉾(ほこ)・屋台行事」の1つとして国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録された。
 40台ほどの山車に太鼓や鉦(かね)をつけ、一斉に打ち鳴らす音に勢いがあり、勇壮な祭りとして知られる。
 なお、同社は7月29日に開催された、桑名伝統の「桑名水郷花火大会」でもイベントを主催し、フードカーを出店した。
 当日は戦国武将に扮して会場を盛り上げる武将隊も来場。徳川四天王の一人として天下統一を支えた初代桑名藩主・本多忠勝も貝新物産ブースを訪れ、水谷社長を激励した。
【2023(令和5)年8月11日第5137号12面】

貝新物産

農林水産物・食品輸出プロジェクト 平松賢介会長が事例発表

発表を行う平松会長
愛知県食品輸出研究会の取組  
 農林水産省が推進するGFP(農林水産物・食品輸出プロジェクト)は7月20日、加工食品輸出マーケティング分科会を東京港区のアクセンチュア・イノベーション・ハブ東京で開催、オンラインでも配信した。
 当プロジェクトは、平成30年8月に農林水産物・食品の輸出を意欲的に取り組もうとする生産者・事業者等のサポートと連携を図る「GFPコミュニティサイト」を立ち上げ、活動がスタートした。
 当該サイトの登録者向けに専門家による無料の輸出診断や、コミュニティサイトで事業者同士のマッチング、ビジネスパートナーの紹介等による支援を行っている。
 当日の分科会では、販売チャネル戦略や訴求要素の工夫に関する先進事例の発表などが行われ、愛知県食品輸出研究会の会長を務める平松賢介氏(株式会社平松食品代表取締役)が発表を行った。
 愛知県食品輸出研究会は、食品関連の異業種42社で構成され、フェア出展・商談主催・輸出スキルの共有等、幅広く活動。米国・中国向けを主力に、個社での台湾・ドバイ・韓国・フランス等への販路開拓にも取り組んでいる。
加工食品輸出マーケティング分科会
 平松会長は、「この研究会の活動は12年目。異業種のコンソーシアムとして、海外マーケットのニーズを捉え、輸出を推進している」と説明した。
 研究会活動としては、定例会を2カ月に1度、総会を毎年5月に開催し、正会員だけでなくオブザーバーも情報収集に参加している。 
 平松会長は「製造する食品の違う異業種の集まりで“愛知県の食品”として、行政にも手厚く支援してもらえている」と研究会の最大の特徴を解説した。
 また、「販路開拓の手法としては、あくまで現場主義。展示会・催事・デモンストレーション・SNSなどでBtoB商談会を開いており、様々な食品が集まる点が強み」と語る。
 また、「外国での催事販売は“購入してもらえない理由”を突き詰めることが大事。分かりやすい価格表示や食べ方訴求、現地で好まれるレシピの提案などを行い、ニーズを捉えれば販売のチャンスは増大する」と説明。
さらに、現地のシェフを招いて食材の提案を行い、現地シェフの横の繋がりで広がった例なども紹介した。
【2023(令和5)年8月11日第5137号13面】

愛知県食品輸出研究会

農林水産物・食品輸出プロジェクト

フードネットワーク関東 浅草で販売会実施

冨永理事長(右から二人目)も佃煮をPRした
フードネットワーク関東のブース
冨永理事長も激励に訪れる
 フードネットワーク関東(笈川陽平代表)は7月22日と23日、東京浅草のすしや通り商店街で開催された夏の大感謝祭の物産展コーナーにブースを出店、会員の佃煮、煮豆を販売した。
 9月12日に浅草で開催される「第32回調理食品青年交流会・東京大会」の講演会で講演する浅草おかみさん会の冨永照子理事長の厚意により物産展への出店が実現したもの。物産展ブースには冨永理事長自ら激励に訪れ、会員と共に佃煮、煮豆をPRした。
 物産展ブースでは「くるみ小女子」や「クランベリーくるみ」「たらこ昆布」など17種類の佃煮、煮豆を販売。二日間で9万7000円を売り上げるなど、好評を博した。フードネットワーク関東では、大田区社会福祉協議会へ会員の佃煮、煮豆300個の寄贈も予定している。
【2023(令和5)年8月11日第5137号15面】

全調食 若手後継者育成研修会でニューヨークへ

「自由の女神像」前で
2023 Summer Fancy Food Show
展示会開場前の打合せ
世界各国のブースを視察した

「ファンシー・フードショー」視察 17名の若手後継者が参加

 全国調理食品工業協同組合(岩田功理事長)は6月24日~7月1日、米国・ニューヨークにて若手後継者育成研修会を実施した。現地では、米国東海岸最大の高級食材見本市「2023 Summer Fancy Food Show(サマー・ファンシー・フードショー)」を三日間にわたり視察。ワシントンDCにも訪問し、ホワイトハウスやリンカーン記念堂などを見学した。また現地のスーパーマーケットや外食店にも幅広く足を運び、米国の流通市場や外食市場の現状を学んだ。組合企業から17名の若手後継者が参加、全調食本部より岩田理事長及び柴田昌美専務理事が帯同した。
【6月24日】
 成田空港よりユナイテッド航空(UA‐078便)で飛び立った一行は夕刻、ニューアーク空港に到着。専用車にてニューヨーク市内へ。ホテル「ホリデーイン・ニューヨークシティ・タイムズスクエア」到着後、タイムズスクエアを散策。夕食は『OCEANA(オセアナ)』にてシーフドディナー。
【6月25日】
 「2023 Summer Fancy Food Show」を視察。視察終了後、ホテルへ戻り『Keens Steak House(キーンズ)』にてステーキディナー。
【6月26日】
 「2023 Summer Fancy Food Show」を視察。ホテルへ戻り『Wu Liang Ye(ウーリャンイエ)』にて中華料理ディナー。
【6月27日】
 「2023 Summer Fancy Food Show」を視察。ホテルへ戻り『Birdland Theater(バードランド・シアター)』にてジャズクラブでのイタリアンディナー。
【6月28日】
 ホテルよりペンシルべニア駅に出発。モイニハントレインホールよりアムトラックにてワシントンへ(移動距離:350㎞、移動時間2時間46分)。ワシントンDC到着後、専用車でホワイトハウス、リンカーン記念堂、アーリントン国立墓地、スミソニアン博物館等を視察(途中、市内レストラン『Quarter Deck(クウォーターデック)』にてシーフードランチ)。
 アムトラックにてニューヨークへ。ペンシルべニア駅到着後、レストランへ移動。『Restaurant Nippon(レストラン日本)』にて和食ディナー。
【6月29日】
 専用車にてニューヨーク市内を訪問。自由の女神、グランドゼロ、マンハッタン内を視察。高級スーパーマーケット「Wegmans(ウェグマンズ)へ(昼食は市内レストラン『BLUE SMOKE(ブルースモーク)』にてバーベキュー料理)。ホテル帰着後、『Bad Roman(バッドローマン)にてイタリアンディナー。
【6月30日】
 ホテルにて朝食後、ユナイテッド航空にて帰国の途へ。
【7月1日】
 成田空港到着後、解散。
【研修会参加者(順不同、敬称略)】
山下喜久(山下水産)、佐藤賢一(佐藤食品)、勝木秀平(勝木食品工業)、長浜智士(オオタニ)、平松大地(平松食品)、関谷冴基(セキヤ食品工業)、岩田晃明(岩田食品)、水谷慎太郎(総本家新之助貝新)、松岡妙明(玉三屋食品)、本多浩平(北洋本多フーズ)、川原淳輔(川原食品)、川原利行(まるか食品)、堂本健壮(堂本食品)、竹本新(ヒロツク)、瀬川太積(瀬川食品)、石本圭亮(マルイチ食品)、福島健介(福利物産)

ファンシー・フードショー 米国代表する食品見本市

全調食会員「カタオカ」が出展
 6月25日~27日にはニューヨーク市のジェイコブ・ジャヴィッツ見本市会場にて開催された「2023 Summer Fancy Food Show(サマー・ファンシー・フードショー)」を視察した。
 同展示会は米国東海岸最大級の高級食品見本市。2018年の若手後継者育成研修会において視察した、サンフランシスコで開催される「Winter Fancy Food Show」と並ぶ米国を代表する食品見本市であり、今回は2200以上の企業・団体が出展、米国を中心に世界中からバイヤーが訪れた。 展示会には各国のブースが立ち並び、フードテックを駆使した最先端フードが満載。オーガニックやハラルといった世界的な食トレンドに加え、各国ならではの地域性のある食品の提案が多く行われ、会場は大勢の来場者で賑わった。
 全調食会員企業としては株式会社カタオカ(片岡彰一郎社長、広島県尾道市)が出展した。グループ会社である伊予屋食品のザリガニ加工品を片岡社長自らブースに立ち提案、サンドイッチや寿司などパンや米との相性抜群の味わいが好評を博した。
 ジェトロ(日本貿易振興機構)が運営する日本パビリオンでは、日本企業35社が出展。菓子類、茶、調味料類、水産加工品、牛肉、青果物、コメなど多岐にわたる日本産食品を出品した。
 ゆずやわさびなど日本独自の食材が人気を集め、醤油や味噌などの調味料の提案も積極的に行われた。
カタオカのブースに立つ片岡社長
日本パビリオンのブース

全米人気No.1スーパー「Wegmans」

細やかな売場づくりにニーズ
 ニューヨークでは様々な小売店を視察した。中でも全米ナンバーワンの人気を誇る高級スーパー“Wegmans(ウェグマンズ)”は、クオリティーの高さと豊富な品揃えで視察した研修参加者を圧倒した。
 ニューヨーク市内のスーパーとしては珍しく店舗前に駐車場を完備し、店内は広々とした設計で家族連れでもゆったりと買い物ができる。
 食材の鮮度の良さはもちろん、大人数用から少人数用まで様々な分量を揃えるきめ細やかな売場づくりで消費者ニーズを捉えている。
 イートインスペースも充実。ピザ、ハンバーガー、寿司、惣菜など様々な商品を店内で楽しむことができ、地元客に日常的に足を運んでもらう空間を提供している。
店内を視察する参加者
ニューヨーク市内の「Wegmans」

世界一流の味を体験 佃煮は「おにぎり」で存在感

 ニューヨーク研修では、様々な食を体験した。ステーキ、ハンバーガー、ロブスターといったアメリカを代表する料理の他、中華やイタリアンなど、ニューヨークだからこそ食べることができる世界各国の一流店の味わいに舌鼓を打った。 世界の食が集うニューヨークの地で〝和食の現在地〟も確認した。参加者が特に勉強になったと口を揃えるのが、現地で人気を集める「おにぎり」の可能性だ。現地のおにぎりには、日本と同じように、昆布、おかか、ちりめんなどの佃煮が具材として使用され、存在感を発揮している。わさびが寿司を通じて世界に広まったように、佃煮はおにぎりを通じて世界に広めることができるのではないか、参加者の多くが佃煮の可能性に手応えを感じた。
 日本食の価格も破格だった。ラーメン3000円、ほっけ焼き定食5000円――。日本の3倍から5倍程の日本食の価格に参加者は驚かせられた。現地では、佃煮製品も日本の3~4倍の価格で販売されており、「価値とは何か」を考えさせられる体験となった。
ニューヨークでも人気を集める「おにぎり」
行列ができる日本食店
ステーキやハンバーガー、ロブスターなど本場の味を体験した

岩田理事長 総括

岩田理事長
「米国の圧倒的パワーに刺激」
 今回の若手後継者育成研修は、コロナ禍により2019年以来4年ぶりの海外研修となったが、この間に、海外は大きく進み、日本は遅れた、ということを思い知らされる場となった。
 物価の高さはもちろんだが、圧倒されたのは街に溢れるエネルギーだ。コロナ禍はニューヨークの人々にとって既に過去のことであり、それぞれの人が未来への希望を胸に躍動している。物価が上がり、賃金も上がる好循環により、アメリカ経済の力強さは際立っている。街中もレストランも人で溢れ、活気付いていた。“世界は前に進んでいる”ということを現地では強く印象付けられた。
 今回視察した「Summer Fancy Food Show」も、世界中から人や商品が集まり、エネルギッシュな展示会だった。見るもの全てがすごいの連続で、会場は異次元の世界だった。
 今回の参加者の皆様は、こうしたアメリカの圧倒的なパワーに触れることで、大きな刺激を受けたのではないか。物価の高さを目の前に、自分たちが貧しくなったことを痛感する。日本は全ての面で遅れてしまった。では、なぜ遅れてしまったのか、それを考えるきっかけにもなったと思う。
 コロナ前とコロナ後で世界は大きく変わった。だからこそ、チャンスはまだまだたくさんある。今回の研修が、若手後継者の皆様にとって、新しいビジネスを生み出すきっかけになってくれることを心から願っている。
 ITがいくら進化を遂げようとも、最後は「人」。優秀な人材を育てることこそ業界発展につながるという信念を貫き、今後も全調食事業に取り組んでいく。
【2023(令和5)年8月1日第5136号15面】

全調食東日本ブロック会 子ども食堂」寄贈事業 世田谷社協へ佃煮煮豆2156個

菊池会長(右から3人目)より長岡常務理事へ佃煮煮豆が手渡された
寄贈された佃煮、煮豆、豆商品
 全国調理食品工業協同組合東日本ブロック会(菊池光晃会長)は7日、令和5年度第1回「子ども食堂」寄贈事業として、東京都世田谷区の社会福祉法人世田谷区社会福祉協議会へ組合員18社の佃煮煮豆2156個(佃煮1556個、煮豆600個)を寄贈した。
 当日は全国甘納豆組合連合会より「甘納豆お好み」300個、全国フライビンズ組合連合会より「黒胡椒カレービンズ」300個の寄贈も行われた。
 贈呈式は東京都世田谷区の世田谷区社会福祉協議会にて実施され、菊池会長より同協議会の長岡光春常務理事へ佃煮煮豆が贈呈された。
 菊池会長は「全調食では各ブロックで寄贈事業に力を入れており、今回、東日本ブロック会として佃煮煮豆を寄贈させて頂いた。佃煮煮豆は日本の伝統食であり、栄養価も高いので、是非、子どもたちに小さい頃から慣れ親しんでほしい。今後はおせち料理の寄贈についても、ご要望があれば検討していきたい」と話した。 
 長岡常務理事より菊池会長へ感謝状が贈呈され、「子ども食堂の支援は欠かすことのできない事業で、この度の佃煮煮豆の寄贈は大変有難い。今後も継続してご協力をお願いしたい」と感謝の言葉が述べられた。
 寄贈された食品は、世田谷区内にある「子ども食堂」など食料支援を必要としている施設や人たちのもとへ届けられる。 
 世田谷区社会福祉協議会では昨年、世田谷区の食料支援情報サイト「せたべる」を開設、子ども食堂などへの食料支援を積極的に行っている。当日はその取組についても説明があった。
 今回の佃煮煮豆の協賛企業は次の通り(順不同)。
 佐藤食品、菅英佃煮本舗、ミクロ、小沼水産、鳩屋、佃の匠やまと、青柳食品、遠忠食品、銀座新之助貝新、日出味噌醸造元、勝木食品工業、佃屋食品工業、髙沢食品、オオタニ、大谷政吉商店、菊池食品工業、菊田商店、タカハシ食品
【2023(令和5)年7月21日第5135号10面】

全国調理食品工業協同組合 HP
https://zenchoshoku.or.jp/

静岡県佃煮商工業協同組合 川勝知事を表敬訪問

川勝知事(写真中央)を表敬訪問した組合員(左から3人目が清水理事長)
焼津水産高校に佃煮を寄贈した
焼津水産高校に佃煮贈呈 
 静岡県佃煮商工業協同組合(清水英訓理事長)では、6月29日「佃煮の日」に、清水理事長、見崎晋也副理事長、仁藤丈嗣理事、大畑文孝監事が、静岡県知事の川勝平太氏を表敬訪問した。
 清水理事長は川勝知事に、「佃煮の日」の由来や佃煮の歴史背景、焼津生産品の種類や現状について説明。川勝知事からは静岡県の大切な食文化であるまぐろ、かつおの佃煮について、広報の機会を設けるとの話があった。
 同日午後には、同メンバーが静岡県立焼津水産高等学校を訪問し、組合員の佃煮を贈呈。清水理事長が「佃煮の日」の由来について、資料を基に説明した。
 また出席者が自社製品や会社の取組について紹介した。
 質疑応答では、生徒から、今後の佃煮の方向性についての質問があり、組合員からは、「大きな流れとして惣菜に向かっている」などの回答があった。
 贈呈式では、組合員から生徒代表へ佃煮が贈呈され、生徒会会長の御礼の言葉により贈呈式は終了した。
【2023(令和5)年7月11日第5134号6面】

石川佃煮調食 金沢の小学校で出前授業 2万名超へ「あみえびの佃煮」

大畑理事長らが出前授業
佃煮におかわりの行列ができた
 【大阪支社】石川県佃煮調理食品協同組合(大畑晃一理事長)は6月29日の「佃煮の日」の普及を目的に、「あみえびの佃煮」を学校給食に提供した。28~30日の3日間で金沢市内の全小学校55校及び併設中学校3校、生徒数2万2238人へ届けられた。30日には金沢市立大徳小学校の4年生137名へ、組合員が訪問して出前授業を行った。
 4年1組を担当した大畑理事長は、初めに「佃煮の日」の由来を紹介。また佃煮は知らず知らずのうちに食べているもので、おにぎりの「昆布」は「昆布佃煮」であると話すと生徒から驚きの声が上がった。
 また金沢で佃煮が発展した理由も解説。加賀藩の前田家が参勤交代をきっかけに江戸の佃煮を持ち帰り、金沢の農水産物や水飴と結びついて独自の佃煮が生まれたと説明した。
 金沢佃煮としてはごり(ウキゴリ)やくるみが代表的。特にくるみは金沢では「久留美」と当てられ、美容と健康に良い食材としてくるみの飴煮を婚礼の際に供する文化があることを披露した。生徒から質問を募ると「佃煮はどれくらい時間をかけて作るの」、「佃煮は何種類ありますか」と質問が寄せられた。
 給食ではあみえびの佃煮がご飯にふりかけて提供され「甘くて美味しい」「ご飯に合う」と生徒たちは笑顔を見せ、おかわりの行列ができるほど好評だった。
 給食へ佃煮を提供する取組は今年で16回目。大畑理事長は「まずは佃煮の存在を認識してもらうことが大切。彼らが大人になったとき、今日の授業を思い出して、自ら買って食べるのはもちろん、手土産にも選んでくれることを願っている」とし、今後も継続する意欲を見せた。
【2023(令和5)年7月1日第5133号1面】

秋田県佃煮組合 小学校で佃煮授業

クイズ形式で佃煮授業が行われた
 秋田県佃煮組合(千田清隆組合長)では「佃煮の日」に合わせて今年も佃煮キャンペーンを実施した。
 6月19日に潟上市立追分小学校へ組合員ら5名が訪れ、5年生の児童である約80名を対象に佃煮についての授業が実施された。
 授業はクイズ形式で行われ、佃煮の歴史や秋田県内の佃煮業者についての問題などが出題され、児童が回答、組合員が丁寧に解説した。
 授業の最後には、八郎潟産のワカサギを使用した組合員の佃煮など552個(児童494個、職員ほか58個)が配布され、児童が笑顔で受け取り、佃煮キャンペーンは終了した。
【2023(令和5)年7月1日第5133号4面】

全調食東海北陸ブロック会 貝新物産が時雨あさり寄贈

佃煮を寄贈する水谷社長(中央㊨)
「佃煮の日」で桑名こども食堂へ
 【大阪支社】全国調理食品協同組合(岩田功理事長)の子ども食堂支援事業の一環として、東海北陸ブロック会(平松賢介会長)の組合員である貝新物産株式会社(水谷誠志社長、三重県桑名市)は6月29日、桑名市の商業施設「星川ショッピングタウンサンシティ」にて、桑名こども食堂ネットワークへ、桑名を代表する郷土食である「時雨あさり(甘口)」215パック(64・5kg)を寄贈した。
 水谷社長は「今年で3回目の寄贈となる。佃煮は地域性の高い素材を使う。桑名ではあさりの時雨煮が名産で、子どもたちに親しみのある食べ物にしたいという思いを込めて、今回もお渡した」と語った。
 桑名こども食堂ネットワークの対馬あさみ代表は「一昨年はコロナの感染予防で佃煮の配布が多かったが、昨年はおにぎりや玉子焼きに入れて提供し、お茶漬けにした食堂もある。今年は、早ければ一週間以内に子どもたちに佃煮を食べてもらえるよう準備していく。桑名では貝新物産さんに続き、着実に支援の輪が広がっている。感謝申し上げます」とコメントした。
寄贈された時雨あさり(甘口)
 6月29日「佃煮の日」は、東京佃島に住吉神社が建立された日とされるが、桑名もその歴史に密接に関わっている。本能寺の変で徳川家康は、明智の手を逃れ本国三河へ命からがら逃げ帰った。
 家康の生涯において大きなピンチのひとつで、「神君伊賀越え」として有名なエピソードだ。だがその道中、大阪・佃村の漁民たちが、立ち往生していた家康一行に舟と、携帯食として小魚煮を差し出して、手助けした。家康はこの時の恩義を忘れず、佃村の漁民を江戸に招いて手厚く加護し、漁民たちは、自分たちの地に郷里の佃村に因んで「佃島」と名付けて住吉神社を建立した。
 この「伊賀越え」において、自刃も覚悟した家康を思い止まらせたのは、本多忠勝だと言われている。また伊賀出身の服部半蔵が伊賀国を通り抜ける際に先導役を果たした。この両功労者はその後、いずれも桑名と深い関わりを持つ。本多忠勝は初代桑名藩主として城下町の基礎作りをしながら、晩年を桑名で過ごした。
 服部半蔵は、息子の代から代々桑名藩士となり、12代目服部半蔵正義が桑名藩家老の時に戊辰戦争で活躍した。共に桑名の地に眠っている。【資料提供:貝新物産株式会社】
【2023(令和5)年7月1日第5133号5面】

豊橋佃志会 佃煮1335個を小学校へ

佃煮とクリアファイルを手渡す平松会長㊧、㊨は後藤教頭
歴史伝える多言語パンフレットも
 【大阪支社】豊橋佃志会(平松大地会長)は6月29日の「佃煮の日」に合わせ、6月21日に愛知県豊橋市の岩田小学校と豊小学校に会員各社の佃煮1335個と、クリアファイル、パンフレットを寄贈した。
 パンフレットでは「佃煮とはなにか」「三河地域でつくだ煮が名産の理由」「佃煮の日の由来」などが学べる内容になっている。様々なバックグランドを持つ児童のために、日本語に加え、英語やタガログ語、ポルトガル語版も用意した。
 当日は、同会の平松会長が豊小学校へ、浅井輝彦副会長が岩田小学校へ、それぞれ訪問して寄贈。平松会長が訪問すると、豊小学校の後藤慶治教頭が出迎えた。
 後藤教頭は「佃煮を食べる機会が普段少ない家庭でも、この地域では給食で三河の郷土食を食べる機会があり、佃煮を食べたことがある生徒は多い。成長期に、カルシウムを摂取するのに佃煮は最適で、甘みのある味は子どもが好みやすい。パンフレットで佃煮について勉強したい」とコメントした。
 平松会長は「三河を代表するつくだ煮『あさり志ぐれ』を始め、さんまの蒲焼、珍しい『トマトとくるみの黒糖飴煮』など、バラエティ豊かに用意した。佃煮には様々な種類があることを知ってほしい、また親しんでほしいという思いを込めて、お渡しした。喜んで食べてくれるとうれしい」と語った。
【2023(令和5)年7月1日第5133号5面】

全調食東海北陸ブロック会 ベトナム視察研修会

イオンモールにて(前列中央が平松会長)
JETROハノイで現地の最新情報を学んだ

JETROハノイなど訪問 
 全調食東海北陸ブロック会(平松賢介会長)では、6月7日~10日の日程で、ベトナム視察研修会を実施した。
 7日午前中に中部国際空港を飛び立った一行は昼過ぎにハノイに到着。ハノイ市内にて、「イオンモール(ハドン店)」の見学を実施した。
 8日はハノイ市内を視察。JETROハノイにてベトナムの市場動向についてレクチャーを受けた。人口や物価、日本食の輸入状況、スーパーやドラッグストアなど小売流通の現状など様々な現地の最新情報を学んだ。
 その後、ハノイ市内にてスーパーマーケットの市場調査を行い、「lotte mart」「win mart」「フジマート」「富分」といった様々な店舗を見学した。
 9日も引き続きハノイ市内を視察。技能実習生送り出し機関であるカムイ国際株式会社にて、ベトナム人技能実習生の現状についてレクチャーを受け、実際に日本語の授業風景を見学した。
 午後はハノイ市内にて、ホーチミン廟、ベトナム軍事歴史博物館、ドンスアン市場・大聖堂などを周り、ベトナムの歴史や文化に触れた。
 一行は深夜にハノイを出発し、翌朝、中部国際空港に到着した。
 ベトナム研修会参加者は次の通り(名簿順、敬称略)。吉田潤子(名古屋佃煮工業)、松岡宗之介(玉三屋食品)、岩田功(岩田食品)、酒井良典(ミノカン)、浅井輝彦(ミノカン)、舟橋亮太(水上食品)、古川定容(新川食品)、平松賢介(平松食品)、山本耕司(ヤマダイ食品)、桜井智(岩田食品)、報道2社。
【2023(令和5)年7月1日第5133号5面】

フードネットワーク関東 浅草花劇場を視察  東京大会のメーン会場

浅草花劇場
会場を視察する会員
  フードネットワーク関東(笈川陽平代表)は5月16日、9月12日に開催を予定している「第32回調理食品青年交流会・東京大会」(笈川陽平大会会長、長浜智士実行委員長)のメーン会場「浅草花劇場」を視察した。
 同会場では、代表者会議、講演会、大会セレモニー、二次会が行われる予定で、組合員は会場関係者から説明を受けながら、大会当日の模様をシミュレーションした。また浅草花劇場と懇親会会場となる屋形船乗り場を結ぶ送迎バスの停留所までの道のりを確認した。
 大会の本案内は6月に発送される予定となっており、笈川会長は「しっかりと準備を進めて参りますので、是非たくさんの方の出席をお待ちしています」としている。
【第32回調理食品青年交流会・東京大会】開催日:2023年9月12日、大会会場:浅草花劇場(東京都台東区浅草2ー28ー1)、懇親会会場‥晴海屋 屋形船、二次会会場:浅草花劇場(※宿泊施設は各自手配)、ゴルフコンペ(オプション):2023年9月13日会場「紫カントリークラブ すみれコース」※プレー費用は、各自負担
【大会概要】参加受付:13時~浅草花劇場、代表者会議:13時15分~13時45分、大会セレモニー14時~14時40分、講演会:14時50分~15時30分、懇親会(晴海屋 屋形船):16時30分~19時、二次会(浅草花劇場):19時30分~21時
 大会についての問合せは、TEL:03ー3741ー0230(笈川大会会長)、ゴルフコンペについての問合せはTEL:03ー3741ー0514(株式会社髙沢食品・高澤宏司氏)まで。
【2023(令和5)年6月16日第5131号8面】

全調食 鳥羽で68期総会開催 社会貢献へ企業単位型新事業

全調食の総会
新理事5名(左から金子氏、河村氏、脇氏、佃氏、鎌田氏)
岩田理事長
 【大阪支社】全国調理食品工業協同組合(岩田功理事長)は18日、鳥羽国際ホテル(三重県)において第68期通常総会を開催し、84名が出席した。社会貢献事業に関する新事業として企業単位での社会貢献活動に対しても10万円を上限に補助金を支給することが承認された。
 全調食はこれまで子ども食堂や福祉施設への食品無償提供などの社会貢献活動に注力してきたが、場所や時期の制約があり参加できる会員が固定されていた。企業単位での事業にも補助を行うことで自由度を高め、健康的な食品である佃煮・煮豆を配布する機会を増やしてその魅力を発信し、人々の笑顔を作っていく。
 日本マクドナルドからも協力を得るなど子ども食堂への寄付活動を積極的に推進している加藤英敏副理事長は、「日本の貧困家庭は恐らく皆様が想像するよりもずっと多く、今も増え続けている。人々の健康を継続的に支援していくことが大切。厳しい経営環境にも関わらず、こうして新たに社会貢献活動補助の枠を設けることを承認いただけたことは素晴らしい」と活動への理解に感謝を示した。
 この他、任期満了に伴う役員改選では岩田理事長、副理事長5名全員が留任となった。また理事に金子宏道氏、脇裕輝氏、鎌田三義氏、河村浩之氏、佃一志氏、岡田尚士氏が新任された。金子氏は北海道ブロック会長に就任したことが報告された。
 新規加入組合員の受入については、鈴木食品有限会社(鈴木英一郎社長、愛知県)が推薦を受け、全会一致で受入承認された。情報交換会では原料不足や人手不足、諸物価高騰といった課題について自由闊達な議論がなされる有意義な総会となった。
平松東海北陸B会長
若手に変化対応を期待 海外研修やイベント出展再開
 総会の冒頭、3名の物故者へ黙祷が捧げられた。小林つくだ煮の小林康男氏(同組合元理事)、総本家新之助貝新の水谷新之助氏(元理事)、東宝食品の岩本克巳氏(元副理事長)らの冥福を祈り、会場は深い悲しみに包まれた。
 挨拶に立った岩田理事長は「コロナはようやく収束の様相だが、社会の変化は加速しているようだ。地元の地方選挙では従来型の足で回る選挙活動を一切していない若い候補が当選した。支持されるものが全く変わってきているのは企業も同じ。美味しいものを作るという基本は変わらないが、どう売るか、どう見せるかがさらに大切になっていくだろう。今日ここにも若い経営者の方が大勢いる。若手人材育成研修会などを活用して佃煮・煮豆の未来を見据えて学んでほしい」と話した。
 続く来賓祝辞では水産庁漁政部加工流通課課長補佐の金野忠司氏が「伝統ある調理食品の維持振興へ努め、子ども食堂への寄付活動など社会貢献にも取り組む貴組合へ感謝申し上げる」と全調食の活動を称えた。
 議案審議では①~⑪号までの各議案がいずれも原案通り承認された。③の本年度事業計画は、第7回目となる若手後継者育成研修会をニューヨークで行い18名が参加予定。各ブロック会で行う子ども食堂等への商品無償配布活動や、各種イベントへの出展補助金支給、6月29日「佃煮の日」キャンペーン、公益財団法人日本豆類協会と連携した煮豆消費拡大宣伝事業などを引き続き実施する。
 また新事業として、社会貢献事業への企業単位型補助金支給も開始する(詳細前述)。いか、干しするめ、輸入雑豆の共同購入事業についてはいずれも物価高騰や不安定な国際情勢下ではあるものの必要量を見極めて安定供給に努めていく。
 次回理事会は来年2月8日にホテルグランヴィア広島(広島市)で、次年度総会は来年5月20日~25日にハワイで実施する予定。各ブロック会においても今年度はイベント出展や海外研修を再開していくことが報告された。
 役員改選では6名の理事が新任され、この日出席した金子氏、河村氏、脇氏、佃氏、鎌田氏が意気込みと抱負を語った。また総会後の情報交換会で、初出席した豊通食料の杉﨑久成氏、菅英佃煮本舗の木村吉宗氏、タカハシ食品の高橋誠氏、ヒロコンフーズの田村應崇氏らが紹介されるなど新たな若手人材を迎え入れて業界の未来を語り合った。
 最後は会場設営を担当した東海北陸ブロック会の平松賢介会長が、愛知県豊橋市にちなんだ「ええじゃないか三唱」で中締めし、閉会となった。なお翌日は伊勢神宮の特別参拝が行われた。
【2023(令和5)年5月21日第5129号1,2面】

全国調理食品工業協同組合 HP
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全調食近畿ブロック会 総会で副会長に廣川氏

野村会長
廣川新副会長
近畿ブロック会の総会
研修はタイの工場見学を計画
【大阪支社】全国調理食品工業協同組合(岩田功理事長)の近畿ブロック会(野村啓介会長)は4月27日、ホテルグランヴィア京都にて定時総会を開催した。役員改選では廣川昌平氏が副会長に就任、研修旅行はタイへ訪問することが決定した。
 初めに野村会長が「京都は観光客が戻り、土産需要はコロナ前を上回る日も出てきた。とはいえ傷んだ体を治すにはもっと時間が必要。厳しい環境が続くが当会はPR事業、研修事業など通してサポートしていくので、ご協力をよろしくお願いします」と挨拶した。
 続いて登壇した岩田理事長は「昨年度は特に商談会の出展費用補助事業は大変好評で26社の申請があった。若手後継者の育成事業にも力を入れている。ぜひ参加を検討してほしい」と呼びかけた。
 議事は全議題が原案通り承認された。事業計画では、大阪で実施している社会福祉法人への佃煮・煮豆寄付事業を継続する。また各地のイベントが再開されていることからこれに参加し、PR事業とする方針。研修旅行は来年3月頃にタイで、全調食会員の現地工場や、原料産地の見学を計画する。
 また役員改選では、今年2月に大阪府調理食品協同組合の理事長に就任した廣川昌平幹事が副会長に就任。代わって山田裕一郎副会長が幹事に就いた。野村会長以下他の役員は再任となった。
 議事終了後は懇親を兼ねた情報交換会を行った。柳本一郎直前会長は「物価が高騰し、食品業界は非常に利益を出しづらい環境となっている。一方で相対的に影響が小さいITやサービス業は業績を伸ばし、どんどん賃上げを行っている。我々は売場の競争だけでなく人材獲得競争にも勝てるようにならなければならない。利益が出る業界にしていくため、皆で知恵を出し合おう」と呼びかけ乾杯の音頭を取った。
 各社から2025年の関西万博へ向けた取組や、経営環境や日本社会の変化への意見などが忌憚なく意見交換される活気ある席となった。
【2023(令和5)年5月1日第5127号4面】
 
全国調理食品工業協同組合 HP

全調食西日本ブロック会 佃煮・豆類の無償配布を継続

本多会長
山下社長
西日本ブロック会の総会
ムロオ山下社長が物流課題語る
【大阪支社】全国調理食品工業協同組合西日本ブロック会(本多隆士会長)は4月19日、広島県尾道市のRyokan尾道西山にて、組合員18名出席で総会を開催した。
 本多会長は「円安や燃料高による物価高騰が厳しい状況だ。コロナ禍で落ち込んだ消費が回復して、人手不足に悩む企業が多くある。技能実習制度が廃止されると、それに代わる案を考えて対応していく必要があり、業界で課題は山積しており、何とか乗り切りたい」と挨拶した。
 来賓である全調食の岩田功理事長は「全調食では、イベント出展の補助を行っている。前年度は26社に利用してもらい、営業に繋がったケースも耳にした。ぜひとも活用して、ビジネスチャンスに繋げてほしい」と各企業の発展を祈念した。
 第1号議案では、2022年度事業報告及び会計報告が審議され、子ども食堂やフードフェスティバルで佃煮・豆類の無償配布が実施されたことが報告された。
 第2号議案では、2023年度事業計画案及び予算案について審議され、前年度に続き子ども食堂へ無償配布を行うことが決定した。なお、本年度は鹿児島で視察研修旅行が実施される予定である。
 その後講演に移り、株式会社ムロオ(広島県呉市)の山下俊一郎代表取締役社長が、自社の事業紹介や2024年問題について解説を行った。
 同社は、全国に74拠点ある食品物流会社で、全国各地のメーカー、卸売、量販店等の配送センターを結び、チルド混載便の流通ネットワークでは国内最大規模を誇る。配送業務に加え、袋詰め、箱詰め、野菜加工、値付けなど製造側に踏み込んだ支援もする。
 物流業界では、来年2024年4月1日以降に発生する「2024年問題」の対応に追われている。トラックドライバーの労働条件の改善のため、年間の時間外労働時間が960時間に規制され、年間の拘束時間が3300時間に見直されることになっている。同社でも、ドライバーの高齢化が深刻で、近年の物流の需要増へ対応しきれていないと話した。
 その中で、可能な限り、トラックの稼働率、積載率を高め、ムダ、ムリ、ムラを解消し、生産性を上げることに力を注いでいる。配送センター内には、運搬ロボットを多数導入し、活用している。
 最後に山下社長は、「物流業界を、若くて優秀な人材が働きたいと思ってもらえるような業界にしたい」と語った。
 企業間が競争でなく、「協調」していく重要性が高まっている、同業他社、異業種を巻き込んで物流全体をより最適化していきたい、と今後の期待を述べ、締めくくった。
【2023(令和5)年5月1日第5127号4面】
 
全国調理食品工業協同組合 HP
 
 

全調食東海北陸ブロック会 第45回通常総会を開催

平松会長
浅井社長
第45回通常総会
浅井社長(まるや八丁味噌)が講演 
【大阪支社】全国調理食品工業協同組合東海・北陸ブロック会(平松賢介会長)は18日、第45回通常総会を愛知県名古屋市のマリオットアソシアホテルにて、組合員32名出席の下、開催した。
 開会に先立ち、平松会長が挨拶し、「エネルギーや原材料の高騰などで、値上げの機運に包まれ、価格改定が頻繁に繰り返されるようになった。『30年ぶりに物価が上がる』とメディアで報道され、ようやく価格が変えられる時代が到来した」と述べた。
 同時に、消費者から選ばれるためには、より『価値』を伝えていくことが迫られており、6月にベトナムで実施する海外研修事業では、価値創造の気づきに繋がる研修や情報交換の場にしたいと語った。
 次に、全調食の岩田功理事長は「全調食では展示会の補助事業を行っており、活用してほしい。2月のスーパーマーケット・トレードショーで活用した企業からは、新規開拓に繋がり感謝しているというお言葉をいただいた。本年度の総会は、5月に三重県の鳥羽で行う。希望者は、伊勢神宮にて正式な御垣内参拝もできるので楽しみにしていてほしい」と語った。
 平松会長が議長に選任され議事に入ると、第45期の事業として「佃煮の日」キャンペーンや、三重で研修会を実施したことが報告された。
 その後、本年度の役員改選として、㈱濱金商店の髙坂彰一氏が理事を退任し、松下食品㈱の松下和正氏が就任する案が審議され、承認された。
 本年度から、鈴木食品㈲が同ブロック会に加盟し、鈴木英一郎代表取締役が「愛知県海部郡蟹江町で、もろこなどの川魚がメインの佃煮屋を営み、今年で50周年を迎える。今後、情報交換させていただきたい」と挨拶した。
 最後に、株式会社まるや八丁味噌代表取締役社長で、岡崎市観光協会会長の浅井信太郎氏が講演。現在放送中の大河ドラマ「どうする家康」で岡崎市への観光客が増えて地域振興に繋がっていること、自社の味噌商品をヨーロッパなど海外で広めるのに力を入れていることを伝えた。
 同社の八丁味噌は、木桶で2夏2冬掛けて天然熟成させたもので、1700年代の製法を今も可能な限り守り、伝統を受け継いでいる。
 大豆麹を用いて、米麹や麦麹を用いないのが特徴だ。熟成の際、木桶を押さえるために円錐型に石積みを行い、今は良い石積職人が減っていると話した。
 自社の八丁味噌の試食も行われ、浅井氏は商品のPRは積極的に行っているものの、自社の信念は「質素倹約、事業の拡大よりも継続を優先、顧客・従業員との縁や出会いを貴ぶ」を信念としていて、堅実に伝統を守っていきたいと語り、締めくくった。
【2023(令和5)年4月21日第5126号2面】
 
全国調理食品工業協同組合 HP
 

全調東日本ブロック会 総会で菊池会長再選

菊池会長
鎌田新理事
全調食東日本ブロック会の総会

東京大会の笈川大会会長㊨と長浜実行委員長
鎌田三義氏が新理事就任
 全調食東日本ブロック会(菊池光晃会長)は18日、東京都中央区の日本食糧新聞社にて第45回通常総会を開催した。総会には、総勢35名が出席、来賓として全国調理食品工業協同組合(岩田功理事長)の菊池幸特別顧問が出席した。
 菊池会長は開会挨拶で「様々なコスト上昇により我々の商売は採算が合わない状況が続いており、引き続き値上げが必要になっている。ようやくコロナも落ち着いてきたので積極的な組合活動をしていきたい。視察研修旅行も静岡近辺で検討しているので、是非ご参加頂きたい」と話した。
 菊池会長が議長に選出され執り行われた議事では、①令和4年度事業報告及び収支報告、②令和5年度事業計画及び収支予算、③役員改選についての3つの議案が上程され、原案通り採択された。
 令和4年度は、研修会や共同宣伝事業(佃煮の日キャンペーン)、豆類宣伝事業などを中心に事業を展開。10月には情報交換会を開催し、厳しい環境を乗り越えるための打開策を会員間で話し合った。2月の研修会では、相続をテーマにした講演会が実施された。
 共同宣伝事業、豆類宣伝事業としては、東京都日野市、東京都港区、埼玉県越谷市の子ども食堂の他、秋田県出戸小学校へ佃煮煮豆を無償配布した。
 また9月に「GOOD LIFE フェア2022」、11月に「FARM LOVE WITHファーマーズ&キッズフェスタ2022」といった一般消費者向けイベントに初出店し、佃煮・煮豆の試食販売を実施した。
 令和5年度は、研修会や共同宣伝事業(佃煮の日キャンペーン)を中心に事業を計画、子ども食堂寄贈事業やイベント出店に引き続き力を入れていく。国内視察研修旅行は10月頃の開催を予定している。
 役員改選では、菊池会長が再選、昨年逝去された鎌田儀一氏が退任し、鎌田三義氏が新理事に就任した。鎌田理事は「父親の後を継いで東日本ブロック会の理事という大役を仰せつかった。皆様にご指導いただきながら頑張っていきたい」と挨拶した。
 中締めでは全調食の佐々重雄副理事長が挨拶。社員のモチベーションを上げるための自社の取組や9月に開催される調理食品青年交流会東京大会について紹介した。
 続いて、東京大会の笈川陽平大会会長と長浜智士実行委員長が開催内容を説明した上で、大会への参加と協力を呼びかけた。
 講演会では株式会社ふたつぶ代表取締役の福田基広氏が、SNSの活用をテーマに講演。懇親会は「赤坂 四川飯店」にて実施され、会員が情報交換を行い懇親を深めた。
【2023(令和5)年4月21日第5126号2面】

全国調理食品工業協同組合 HP
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調理食品青年交流会 浅草で東京大会

 「第32回調理食品青年交流会・東京大会」(笈川陽平大会会長、長浜智士実行委員長)が令和5年9月12日(火)に浅草花劇場で開催される。
 大会テーマは「『仲間が集うTOKYO』~創り出そう新たな時代~」。世界各国から人が集まる浅草の地に調理食品業界の仲間が集結し、新たな時代に向けて歩み出そう、という思いが込められた。
 代表者会議、大会セレモニーに続いて、一般社団法人ニッポンおかみさん会会長で協同組合浅草おかみさん会理事長の冨永照子氏による講演会が行われる。
 また、懇親会は東京湾を遊覧する屋形船で実施され、その後、浅草花劇場へ戻り二次会が行われる。翌13日にはオプションとして「紫カントリークラブ すみれコース」(千葉県野田市)にてゴルフコンペも開催される。
【第32回調理食品青年交流会・東京大会】開催日:2023年9月12日(火)、大会会場:浅草花劇場(東京都台東区浅草2‐28‐1)、懇親会会場:晴海屋 屋形船、二次会会場:浅草花劇場、交流会参加費:4万3000円※参加費は変更の可能性あり、宿泊施設は各自手配、ゴルフコンペ(オプション):2023年9月13日(水)会場「紫カントリークラブ すみれコース」※プレー費用は、各自負担
 【大会概要】参加受付:13時~浅草花劇場、代表者会議:13時15分~13時45分、大会セレモニー14時~14時40分、講演会:14時50分~15時30分、懇親会(晴海屋 屋形船):16時30分~19時、二次会(浅草花劇場):19時30分~21時。大会についての問合せは、TEL:03ー3741ー0230(笈川大会会長)、ゴルフコンペについての問合せはTEL:03‐3741‐0514(株式会社高沢食品・高澤宏司氏)まで。
【2023(令和5)年4月11日第5125号5面】

全調食 理事会を函館で開催

岩田理事長
佐々副理事長
金子理事
全調食の理事会
社会貢献事業の拡充図る 
【大阪支社】全国調理食品工業協同組合(岩田功理事長)は9日、フォーポイントバイシェラトン函館(函館市)で理事会並びに情報交換会を開催した。
 岩田理事長は「函館での理事会開催は20年以上ぶり。その間に世界は大きく変わった。現在もコロナとウクライナロシア戦争が続いていて、これらが終息しても全て元通りとはいかないだろう。また先日、トヨタの豊田章男氏が社長を退任された。印象的だったのが『私は古い人間』と仰っていたこと。世界のトヨタでさえ、新しいビジネスモデルへ移る時が来ている。若手後継者育成研修会などを通じて、佃煮を未来へ繋いでいきたい」と話し、挨拶とした。
 理事会の議題は、来年度総会(5月18日、鳥羽国際ホテル)への提出事項について。子ども食堂など福祉施設への食品を提供する社会貢献事業の拡充や、役員改選、新規加入員の受入諾否について諮る予定。
 また北海道ブロック会長を務めた竹山寛氏から、竹山食品工業(札幌市)が先般自主廃業手続きを開始したことについて手紙が寄せられ、「原料確保が難しい状況が続き早期の事業停止を最善と判断した。全調食の皆様には公私共にお世話になり感謝している」と伝えられた。
 総会後には、懇親を兼ねた情報交換会も実施した。佐々重雄副理事長は「海産物も農産物も、常に不足している状態になっている。佃煮や煮豆の文化を未来へ繋ぐには、原料卸・メーカー・流通が協力して、少々高くても安定して仕入れられる環境を整えることが必須だと考えている。その第一歩が価格改定。しっかりと適正価格で販売できる業界を目指す必要がある」と熱弁し、乾杯の音頭を取った。
 最後はこの日の会場設営に尽力した北海道ブロック会の金子宏道理事が中締めし、閉幕となった。
【2023(令和5)年2月21日第5120号1面】

全国調理食品工業協同組合 HP
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全調東日本ブロック会 研修会で「相続」学ぶ

菊池会長
菊池特別顧問
石井社長
細沼氏
全調食東日本ブロック会の研修会
今期7936個の佃煮煮豆を配布
 全調食東日本ブロック会(菊池光晃会長)は14日、東京都中央区の日本食糧新聞社にて第44期定例研修会を開催、31名が出席した。
 来賓として全国調理食品工業協同組合の菊池幸特別顧問が出席、講演会では税理士法人東京パートナーズ会計事務所代表の細沼謙久氏が相続税をテーマに講演を行った。
 開会挨拶で菊池会長は、「昨年のおせち商戦は本当に難しかった。見積もりを出した後に値上げが続き、原価が合わなかった。営業も頑張ったが、想定した製造原価と実際の原価に大きな乖離があった」と年末商戦について振り返り、「大変厳しい環境の中だが、もう一度経営を考えるには良い時期かもしれない。組合を通じて、様々な情報交換を行っていきたい」と述べた。
 今期の活動報告として、4月の通常総会、10月の情報交換会、年間通して行われた共同宣伝事業「佃煮・煮豆」キャンペーンについて詳細を報告した。「佃煮・煮豆」キャンペーンでは、9月に「GOOD LIFE フェア2022」、11月に「FARM LOVE WITHファーマーズ&キッズフェスタ2022」といった一般消費者向けイベントに初出店し、佃煮・煮豆の試食販売を実施した。
 子ども食堂寄贈事業は全3回実施。東京都日野市、東京都港区、埼玉県越谷市の子ども食堂へ合計6422個の佃煮・煮豆等を無償配布した。また秋田県佃煮組合においても秋田県出戸小学校の生徒及び教職員へ佃煮の無償配布を実施し、「佃煮・煮豆」キャンペーン全体として、7936個の佃煮・煮豆等の無償配布を行った。
 続いて、石井食品の石井智康社長が挨拶。「モデルチェンジをしなければならない激動の時代の中、組合を情報交換の場にさせて頂きたい。子ども食堂支援事業にも是非参画させて頂きたい」と挨拶した。
 来賓挨拶で、全調食特別顧問の菊池幸氏が挨拶。「経営に携わり50年間以上経つが、こうした厳しい環境は初めての経験。高齢化などマーケットの変化を的確に分析し、どう対応するか模索し、実行に移していくことが重要ではないか。1年、2年頑張っていけば必ずその先には明るい世界が見えてくるという希望を持って、お互いに切磋琢磨して経営に当たっていきたい」と話した。
 講演会では税理士法人東京パートナーズ会計事務所代表の細沼氏が「相続税・贈与税の勘所」についてというテーマで講演。令和5年与党税制改正大綱や相続税の税務調査、不動産の評価や法定相続人の範囲といった相続税の基礎について幅広く講義した。
【2023(令和5)年2月21日第5120号4面】

全国調理食品工業協同組合 HP
https://zenchoshoku.or.jp/

全調食東日本ブロック会 埼玉のNPO法人に寄贈

菊池会長(前列右)、草場理事長(前列中央)、山田理事長代理(前列左)
寄贈された佃煮・煮豆、豆商品
佃煮・煮豆など19社から2260個
 全国調理食品工業協同組合東日本ブロック会(菊池光晃会長)は1月27日、NPO法人埼玉フードパントリーネットワーク(草場澄江理事長)に、令和4年度第3回「子ども食堂等寄贈事業」として、佃煮煮豆2260個(協賛企業19社、26種類、佃煮1614個、煮豆646個)を寄贈した。
 合わせて、宣伝商材としてオリジナルクリアファイル、佃煮リーフレット、煮豆リーフレット各100枚も贈呈。また、全国豆類食品消費啓発推進協議会を通じて、全国フライビンズ組合連合会より豆商品300個、全国甘納豆組合連合会より甘納豆300個の寄贈も行われた。
 「越谷市場会議室」(埼玉県越谷市)で開催された寄贈式で、挨拶に立った菊池会長は「今回、2000個以上の佃煮・煮豆を寄贈させていただくが、上手に使っていただき、子どもたちが喜んでくれれば幸いだ。佃煮や煮豆は栄養価が高いのに最近は若い人たちの認知度が低く、軽んじられている。しかし、災害時には保存食として重宝されるなど、良い面もたくさんあるので、子どもたちにはそんなことも説明しながら、食べさせていただければと思う。日本の伝統食なので、手放さないよう、これからも製造していきたい」と述べた。
 全国フライビンズ組合連合会の山田純理事長代理は「これからも継続的に協力していきたい」と挨拶し、寄贈を受けた草場理事長は、「埼玉フードパントリーネットワークは、県内69団体が加盟し、食品の支援が必要な家庭に無料で配布する活動を行っている。寄付される食品はお菓子や飲料が多いため、今回の佃煮や煮豆は〝おかず〟になるので大変嬉しく思っている」と感謝の意を表した。
 また、「支援が必要な家庭は、親御さんの就労形態が弱い」(草場理事長)との話に、菊池会長は「当組合の加盟企業は、多くが人手不足に悩んでいる。地域の団体に人員募集のマッチングをしてもらえれば、双方の利益になるのでは」との提案が出るなど有益な情報交換が行われた。
 今回の佃煮煮豆の協賛企業は次の通り(順不同)。
 佐藤食品、菅英佃煮本舗、ミクロ、小沼水産、鳩屋、佃の匠やまと、青柳食品、遠忠食品、銀座新之助貝新、日出味噌醸造元、勝木食品工業、佃屋食品工業、髙沢食品、丸安商店、オオタニ、大谷政吉商店、菊池食品工業、菊田商店、タカハシ食品
【2023(令和5)年2月21日第5120号4面】

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