本文へ移動

こんにゃく 商材・企業紹介2023

【茨城特集】クリタ(茨城県) 希少な「凍みこんにゃく」

凍みこんにゃく
置賜地方の郷土料理「つけあげ」中に味付した凍みこんにゃくを挟む
冬場の天日干し
 株式会社クリタ(栗田普一社長、久慈郡大子町)は蒟蒻粉の加工、販売をする傍ら、日本に3軒しかない稀少な「凍みこんにゃく」の製造者として知られている。
 元々大子町周辺は水戸藩の時代から蒟蒻芋の産地として戦前までは日本一だったという土地柄。蒟蒻芋を粉にして食べる技術が発明されたのもこの辺りが発祥で江戸時代は水戸藩の専売品として藩の財政を支えた歴史を持つ。そんな長い歴史を持つ大子町の蒟蒻だが、この地でしか作られていない「凍みこんにゃく」という稀少な食品がある。  
 「凍みこんにゃく」は生芋から作った蒟蒻を田んぼに敷いた藁の上に干し、これに水をかけ夜中に一気に凍結させることにより美味しくなる。同社では伝統の作り方を守り、手練りで自然乾燥を繰り返す方法で製造する。寒暖差の激しい12月から2月までの厳冬にしか製造できず、ひとつひとつ手で藁に並べ、水を掛けるなど厳しい自然環境の中、大変な重労働を伴う。 
 「凍みこんにゃく」は山形県の置賜地方で食されることが多い。山形県では伝統食として日常的に食べられている。主におひたしのようなものに具材として加えたり、煮物やフライなどにして食べる習慣があり、食感は弾力があり味を染み込ませると他の食材にはない味わいとなる。
【2023(令和5)年10月11日第5142号4面】
 
株式会社クリタ http://www.k-kurita.co.jp/

【長野特集】細萱食品(長野県) 自慢のところてんシリーズ 

昔ながらのこんにゃく
 株式会社細萱食品(細萱聖社長、佐久市岩村田)は、蒟蒻・白滝・ところてん・ゼリーなどの製造を行う。同社では、令和元年に最新設備を備えた岩村田新工場を稼働。食品安全規格「JFSーB」適合証明を取得し、現代ニーズに沿った品質管理体制を敷く。また環境面においても「エコアクション21」を取得し、SDGsへの対応にも力を入れるなど、経営と環境活動を両立した事業展開を行っている。
 

こんにゃく串田楽
 同社の蒟蒻原料は、100%群馬県産を使用。製造面では、蒟蒻の中に気泡を抱き込ませる設備を導入、味染み良く弾力の強い、昔ながらの蒟蒻の味わいを再現している。製品ラインナップとしては、「昔ながらのこんにゃく」シリーズ(白・黒)の他、大容量5~6人前の「大ちゃん」や「しらたき」シリーズも豊富に取り揃えている。
 最近の人気商品が「こんにゃく串田楽」。袋の中に串こんにゃく(5本)と特製味噌ダレが入っており、袋のまま、熱湯やレンジで温めるだけで、昔ながらの串おでんが楽しめる即食性の高い商品。はちみつ入りの特製味噌ダレが蒟蒻の味わいを引き立てる。


ところてん1個パック
 また、同社が自信を持って世に送り出しているのが「ところてん」シリーズ。同社のところてんは、ツルッとした舌触りとコシのある歯触りを楽しむことができる。ところてんの仕上がりを左右する原料の仕入れは必ず見て、触り、納得ができた天草だけを仕入れている。
ところてん2食入
 天然の天草は仕入れのタイミングにより特徴が異なるため、ところてんにした際にバラつきが発生する場合がある。
 そこで同社は完成品にバラつきが出ないように、特徴の違う天草をバランスよくブレンドして仕込みを行う。さらに長野県のおいしい水を使用しているため、洗練された味と香りを楽しむことができる。
【2023(令和5年)7月21日第5135号16面】

細萱食品

【長野特集】寺田屋(長野県) 信州産のこだわりこんにゃく 

いもうま
自然農法こんにゃく
とろり刺身こんにゃく
 有限会社寺田屋(足立輝治社長、長野市風間)は、地場産こんにゃく芋を主に使用し、伝統的な“ばた練り製法”を踏襲した独自製法を用いるなど、原料と製法にこだわったこんにゃく製造を続けている。
 同社の看板商品「いもうま」は、信州の気候風土で3年かけて育まれた良質のこんにゃく芋を使用。味染み良く硬すぎもせず独特の旨味がある。晩秋収穫の地場産こんにゃく芋を冷凍保存し、瞬間解凍して製造している通年販売の商品であり、原料の旨味を見事に引き出している。
 東京銀座の長野県アンテナショップでも販売されており、その味わいに多くのファンがついている。

海藻えご
 「自然農法こんにゃく」は、群馬県富岡市の堀込理氏が自然農法(無化学資材使用)で育てたこんにゃく芋を精粉にした原料を100%使用。時計を見ながら小ロットで製造を行い、こんにゃく糊の鮮度を保ったまま成型している。歯応え良く蒟蒻の風味も味わえるため人気が高い。
 「刺身こんにゃく」は厳選した国産原料を使用した夏にオススメの商品。徳島県の吉野川産を始めとした国産青のりを加え風味豊かに、弾力を保ちながらも柔らかな食感に仕上げている。「海藻えご」は、えご草のみを原料にした海藻食品。新潟県ではポピュラーな食品で、長野県でも新潟に近い北信エリアで特に人気が高い。海藻の風味と香りが口に広がり舌ざわりはまるで羊羹のよう。辛子醤油や酢味噌で食べるとやみつきになる。
【2023(令和5年)7月21日第5135号16面】

寺田屋

【長野特集】小林蒟蒻店(長野県) 「信州遠山郷こんにゃく」 

信州遠山郷こんにゃく
 有限会社小林蒟蒻店(小林文人社長、飯田市南信濃)は、長野県における蒟蒻栽培の起源になったとされる南信州・遠山郷の地で、高品質な商品を製造する蒟蒻メーカー。原料問屋をルーツに持つことから喬木村など産地とも関わりが深く、近年は原料である地元在来種の蒟蒻芋栽培にも携わり、地域に根付いてきた蒟蒻文化を守る活動にも力を注いでいる。
 「信州遠山郷こんにゃく」「信州遠山郷しらたき」は、同社を代表する商品として地元を中心に親しまれている。250g×2という大容量の規格で、寒い季節には鍋や煮物など様々なシーンで活躍する。

南信州特産の市田柿パウダーを配合したこんにゃく
 最近では、県内の食品スーパーのPB商品として、JA上伊那こんにゃく部会と連携してオール信州産の原料を使用した「信州のこんにゃく」の製造をスタートした。
 上伊那産のこんにゃく芋に、同じ芋から作ったこんにゃく粉を合わせて遠山郷の清らかな地下水で丁寧に練り上げており、味染みが良く、こんにゃく本来の風味となめらかな食感が楽しめる。
市田柿配合の蒟蒻も
 同社では、南信州特産の市田柿パウダーを配合したこんにゃくも話題の商品。柿パウダーに含まれるタンニンにより、こんにゃく特有のアルカリ臭が抑えられ、刺身こんにゃくなど生で食べる際には特に美味しく食べられる。
【2023(令和5年)7月21日第5135号17面】

小林蒟蒻店

【深谷特集】協和食品工業(埼玉県)  カロリー制限食に「ところてん」 

なめらかところてん(三杯酢たれ)
なめらかところてん(黒酢たれ)
生寒天徳用ところてん
 協和食品工業株式会社(柿澤瑞浩社長、深谷市普済寺)は、昭和42年の創業以来、主にこんにゃく、しらたき、ところてんなどを製造するメーカー。
 同社の看板商品で、これから夏場に向けて人気が高まるのが「ところてん」だ。天然の天草を使用、解放釜で1日かけてじっくりと煮込むことにより、なめらかな食感と喉越しの良さが生まれる。ツルツル、プニュプニュとしたところてんの味わいは、ほのかに香る磯の風味とともに口の中に爽やかな清涼感を残す。
 品質面には徹底的にこだわっており、ところてんの味わいに感動した消費者から喜びの声が度々同社へ届けられる程だ。
 ところてんは、100gあたりわずか6キロカロリーと低カロリーで、海藻の食物繊維がたっぷりと含まれている健康性も魅力。病気やダイエットのためのカロリー制限食、また、健康的なお酒のおつまみとして、夏場だけでなく一年中ところてんを楽しむユーザーも増えている。
 たっぷりと楽しめる「生寒天徳用ところてん」(400g)のほか、寒天粉を使わずに天草を100%使用した「なめらかところてん」(150g×3個)も人気。添付のたれも、三杯酢と黒酢の2種類を揃えており、好みの味を選ぶことができる。
 同社では、手作りの味わいにこだわった「こんにゃく」も人気だ。看板商品の「特選こんにゃく」は、先代から続く大造(おおど)製法という作り方を継承、手間と時間はかかるが、歯ごたえと弾力があり、味しみの良さにこだわって仕上げた商品となっている。
 業務用製品については、お客様が希望する形状に合わせたこんにゃくを提供するオーダーメード対応も可能となっており、きめ細やかな対応が好評を博している。
【2023(令和5年)5月21日第5129号7面】
 

中尾食品工業 独自路線貫く蒟蒻 自動販売機を設置

リニューアル予定の「国産生芋 本造り芋板こんにゃく250g」
自動販売機
 【大阪支社】中尾食品工業株式会社(中尾友彦社長、大阪府堺市)は7月より、板こんにゃくの2商品を一部原材料と商品名をリニューアルする。
 「国産生芋 本造り芋板こんにゃく250g」は、「缶蒸熟成 国産生芋板こんにゃく250g」へと、「缶蒸熟成 生芋みに板こんにゃく120g」は、「缶蒸熟成 国産生芋みに板こんにゃく120g」へと商品名を変更する。
 原料は、使用していた海藻粉末をなくし、国産こんにゃく芋と国産こんにゃく粉のみを原料とする。これによりこんにゃく本来の色味に近づき、風味や食感も改善した。
 同社は堺市唯一のこんにゃくメーカーとして高品質な商品作りを得意としている。近年ではこんにゃく麺にタンパク質や鉄分を混ぜ込んだ「トレーニングヌードル」シリーズなど独自の商品も手掛けている。
 こうした自社ブランドの定着や地域貢献のため、本社では毎月、近隣企業や店舗も出展するナカオマルシェを実施。
 また、こんにゃくやトレーニングヌードルをいつでも購入できる自動販売機を設置している。
【2023(令和5)年5月21日第5129号7面】

中尾食品工業 HP
https://nakaoshokuhin.co.jp/

上杉食品(奈良県) 奈良信金から助成 再構築をアピールで銅賞

 【大阪支社】株式会社上杉食品(上杉憲史社長、奈良県北葛城郡上牧町)は、奈良県で昨年創業80周年を迎えた老舗のこんにゃくメーカー。2月20日に奈良中央信用金庫の「第15回ちゅうしん地域中小企業振興助成金制度(製造部門)」で銅賞を受賞し、助成金を獲得した。 
 申請書類を作成した上杉真弘専務は「事業の『再構築』をアピールしたことが評価されたと思う。近年、国内の量販店に留まらず海外輸出にも力を入れているので設備投資し、そのチャレンジ精神も買われたのでは」とコメントした。助成金の用途は自由なため社員への労い、残りは社内投資に回したいと話す。
 上杉専務は、アジアのマーケットにも造詣が深く、関西・食・輸出推進事業協同組合の専務理事を務め、関西メーカーの輸出推進の旗振り役を担っている。こんにゃくはノングルテンで海外輸出のハードルは低く、自社でも東南アジアやオセアニアでファンを着実に獲得。食物繊維が豊富で整腸作用によるデトックス効果が期待され、注目を集めている。同組合は会員・賛助会員も含め募集中なので、ウェブサイトを1度チェックして欲しいとした。
 同社は昨年から、大阪樟蔭大学の学生を1年間インターンシップで受け入れた。上杉専務が毎月1回、学生にこんにゃくの魅力を語り、最終的には学生がアレンジこんにゃくを試作。フルーツこんにゃくを編み出した学生もおり、こんにゃくのポテンシャルはまだまだ高いという。
【2023(令和5)年3月21日第5123号13面】

上杉食品 HP
https://uesugisyokuhin.co.jp/

茂木食品工業  「サラダバーグ」が話題

左から「サラダバーグ アスリート」、「サラダバーグ」、「サラダバーグ リッチセラミド」
冷凍耐性こんにゃく
  茂木食品工業株式会社(茂木進社長、甘楽郡下仁田町)は蒟蒻の生産地として有名な群馬県下仁田町にて半世紀以上にわたり、コンニャクの製造販売を行う老舗。最近では、既存のこんにゃくの枠を超えた研究開発に着手し画期的な新商品を生み出している。
 2021年に発売し話題を呼んでいるのが蒟蒻と大豆から作ったサラダ感覚で食べられる新感覚ヘルシーハンバーグ「サラダバーグ」だ。通常ハンバーグに使用されることの多い卵白やパン粉の代わりに、こんにゃくペーストを使用、100%プラントベースのハンバーグが完成した。
 一袋(90g)食べてもカロリーは77kcal。一般的なお肉のハンバーグと比較してカロリー60%オフ、糖質70%オフ、脂質80%オフと圧倒的な数値を実現。一般的な大豆ハンバーグと比較してもカロリーは半分以下に抑えられている。
 味付けもあえて下味のみにすることで、食べる人が好みの味わいに調整できるようにした。飽きの来ない味わいのため、日常の食卓やお弁当に普段使いする人が増えており、売上が右肩上がりで伸びている。
 グルテンフリーやヴィーガンにも対応しており、カロリーが気になる人以外にも、インバウンド向けや輸出など幅広いニーズが期待できる商品となっている。 昨年7月には、シリーズ商品として、たんぱく質を増量した「サラダバーグ アスリート」、こんにゃくセラミドを配合した「サラダバーグ リッチセラミド」を新発売。アスリートや美容・健康に関心の高い層にも訴求していく。
 同社では、伸長する冷凍食品市場に対応するため「冷凍耐性こんにゃく」の製造も行っている。
 通常こんにゃくを冷凍すると水分を保持している組織が壊れ、スカスカになってしまうが、同社のノウハウにより製造した同製品であれば冷凍耐性があり、通常のこんにゃく同様に使用することができる。
 形状は板・小玉・サイコロ・糸など要望に合わせ調整することが可能、近年は冷凍おせちやもつ煮などの具材として引き合いが高まっている。
【2023(令和5)年3月11日第5122号6面「群馬特集」】

茂木食品工業 HP
株式会社食料新聞社
〒111-0053
東京都台東区浅草橋5-9-4 MSビル2F

TEL.03-5835-4919(ショクイク)
FAX.03-5835-4921
・食料新聞の発行
・広報、宣伝サービス
・書籍の出版
TOPへ戻る