平年比加重平均指数は87
群馬県農政部によると5~10月の気象条件について平均気温は23・3度(平年差+1・7度)と高く、積算日照時間は1162時間(平年比123%)で長かった。積算降水量は841ミリ(平年比86%)と少なかった。
種芋の大きさは、生子、球茎ともにやや小玉傾向であった。貯蔵量はほぼ平年並で貯蔵中の不良球の発生は少なかった。
8月上旬まで高温・少雨の状態が続いたため乾燥の影響で生育は停滞し日焼け症の発生が多かった。その後の降雨で生育は回復したものの、日焼け症による傷等から腐敗病の発生が拡大した。
9月4~5日は台風21号が接近した影響により、昭和村を中心とした北部地域において、小葉の反転や葉柄の傾きが発生し倒状が早まった。
9月30日から10月1日にかけて台風24号が接近した影響により西部地域の一部で小葉の反転や葉柄の傾きが発生した。なお、台風21号の被害地域は既に倒状が始まっており、対象となる地上部の無い圃場が多かった。
諸障害の発生状況と対策では、出芽直後から腐敗病の発生が拡大した。根腐病は、初期は少なかったが西部地域を中心に8月の降雨により拡大した。
白絹病の発生は平年並。日焼け病の発生は多かった。アブラムシは9月中旬以降、葉の黄化に伴い、発生が増加した。
球茎の肥大に関しては各品種・年生とも台風の影響により、早期の倒状したため前回調査(10月2日)より作況指数は低下した。台風の影響による地域間差、病害による圃場間差が非常に大きい。更に各年生とも腐敗芋が多く、種芋の不足が懸念される。
また、「みやままさり」では早期に倒状した圃場を中心に、棒状生子の着生が多い傾向が見られる。以上を総合した作況指数の平年比加重平均は87となった。
【2018(平成30)年11月12日第4955号10面】