株式会社食料新聞社|東京都台東区|新聞の出版|漬物|伝統食品|発酵食品|情報、広報、宣伝サービス

qrcode.png
https://www.syokuryou-shinbun.com/
モバイル版はこちら!!
バーコードリーダーで読み取り
モバイルサイトにアクセス!

株式会社食料新聞社
〒111-0053
東京都台東区浅草橋5-9-4 MSビル2F
TEL.03-5835-4919(ショクイク)
FAX.03-5835-4921
mail:
info@syokuryou-shinbun.com
──────────────────
・食料新聞の発行
・広報、宣伝サービス
・書籍の出版
──────────────────
 

ぬか(糠) インタビュー

 

5月20日号 「漬物の素特集」インタビュー

5月20日号 「漬物の素特集」インタビュー
 
有限会社樽の味
代表取締役社長 細田幸治氏(全国ぬかづけのもと工業会会長)
営業企画部部長 細田幸平氏
 
発酵の魅力伝える 新しい使い方の提案を
有限会社樽の味社長の細田幸治氏は今年(2019年)1月「全国ぬかづけのもと工業会」の会長に選任された。細田氏は20代の頃に食堂を開業し、そこで提供した自家製たくあんが好評だったことから漬物製造業へ転換したという異色の経歴をもつ。それだけに、理想の味を求め新たな手法を開発する力は高い評価を受ける。また、長男で企画営業部部長の細田幸平氏はWeb制作の会社に勤めた経験を持ち、商品開発や売り方の面で、新しい視点を導入している。2人に、ぬかづけの素に関する考えを聞いた。
(小林悟空)
◇ ◇
‐ぬかづけの素の特徴と今年の売れ行き。
幸治社長「ぬかづけの素では熟成タイプの『熟成ぬか床』、『熟成ぬか床スタンドパック』を販売している。これは当社が漬物づくりに使っているぬかをそのまま詰めたものだ。私たちが自信をもって作る味をそのままお届けできるので、好評をいただいている。煎りぬかは『うまみの素』と名付けている」
幸平部長「ぬかづけの素の出荷量は年々増えていて、今年は既存店ベースで見ても前年比プラスで動いている。販売チャネルは自社通販と高質店舗が多く、品質でご評価頂いていることや、健康意識の高まりなどが影響しているのではないかと思う」
‐ぬかを使った漬物について。
幸治社長「『いなか漬たくあん』が昔からの看板商品。干し大根を、時間をかけてぬかに漬け込んで乳酸発酵させた、昔ながらの酸っぱいたくあんだ。天日干しから数えると、大根の収穫から出来上がりまで長い時間がかかるので手間がかかる上、酸味を苦手だと感じる人が増えているため、最近では甘いたくあんを作るメーカーが多数派になってしまった。しかし、このクラシックな味を求めている人もまた少なくない。ワインやウイスキーは長期熟成の魅力を伝えるのに成功している。『いなか漬けたくあん』とともに、ぬかで熟成発酵したものならではの魅力があることを伝えていきたい」
‐ぬかづけの素の消費拡大策。
幸治社長「ぬかづけの素の弱点として野菜の価格に売れ行きが左右されやすい、という点がある。この対策として、あらゆる野菜や、林檎などフルーツでもぬか漬ができることをもっとアピールしていきたい。ここ数年で塩スイーツや、生ハムメロンなど甘い物と塩気を組み合わせるレシピが流行したので、アピール次第では普及の可能性はあると思う」
幸平部長「夏のピーク時期を過ぎると、慣例的に売場が縮小される状況も改善できれば、と思う。当社の場合、卸売の出荷量は秋になると2~3割程度まで落ち込む一方で、通販ではそこまで極端な落差はない。秋、冬に売りたいと思っていただける商品や環境づくりは必要だと考えている」
‐工業会としての方針。
幸治社長「里村大像前会長の方針を引き継ぎ、日本いりぬか工業会との連携を強化していきたい。当社もそうだが、ぬかづけの素を専業でやっている企業は少なく、研修事業や展示会出展などで協力できる意義は大きい。また、一般向けにも、フルーツのぬか漬など、消費拡大へ向けたPRをしていきたいと考えている。会員企業の皆様には、ご協力をお願い申し上げます」
【2019(令和元)年5月20日第4978号5面】
全国ぬかづけのもと工業会 http://www.nukaduke-kogyo.com/
有限会社樽の味 https://www.tarunoaji.com/
 

 
 
日本いりぬか工業会会長 甲斐義人氏
 
東西共同事業を推進 10月に新潟で発酵学ぶ研修
日本いりぬか工業会の甲斐義人会長(三色香辛料株式会社代表取締役)にインタビュー。工業会の取組みや今後の方針などについて聞いた。(藤井大碁)
◇    ◇
 ―今期の取り組みについて。
「引き続き西日本方面の組織である全国ぬかづけのもと工業会さんとの共同事業に力を入れていく。総会後にそれぞれの工業会の役員が東京に集まり、今後の方針を確認した。前期はぬか漬け動画の作成や商談会への出展といった事業を行ったが、今期はやるべきことをもう一度見直し、来期につなげる一年になる。共同仕入れや共同の商品開発など様々な意見が出ており、現実的にできるかはまだ分からないが、会員の皆様の意見を聞きながら取り組んでいきたい」
 ―東西の共同事業について。
「HACCPや食品表示など食品業界の法規制が変わりゆく中で、各社・各工業会だけでは解決できない課題や要望がでてきている。それに対応するため、東西の工業会が共同で取り組む『合同企画』を立案した。テーマは、〝合同でいりぬか普及を行う事での相乗効果による各社業績アップ〟。様々な企画や意見交換を行っていく。直近では、10月に新潟県で発酵を学ぶことをテーマとした東西合同の研修旅行を実施する予定で、工場見学の他、座談会を実施し活発な情報交換をしたいと考えている」
 ―来年は東京オリンピックも開催される。
「海外の方から『韓国のキムチ、日本のぬか漬け』といってもらえるように、ぬか漬けの普及に取り組んでいきたい。ぬか漬けは日本の食文化に根付いた食べ物であり、健康にも良い。海外の方には発酵の良さをPRしながら、スローフードとして受け入れてもらいたい。ワイングラスで日本酒を飲みながら、野菜スティックの用にぬか漬けを楽しんでもらう食シーンがあっても良いのではないか。ヨーロッパでは山椒が流行り始めており、日本の食文化は確実に浸透してきている。昨年制作したぬか漬け動画に英訳を付ければ海外の方にぬか漬けを発信するツールにもなるため、今後検討していきたいと思っている」
 ―いりぬか製品の動き。
「平年並みで安定して推移している。4月はゴールデンウイーク前ということもあり比較的動きが良かった。暖かくなるのが早かったことも影響していると思う」
 ―今後について。
「東西の工業会でやっていることが異なれば、ぬか漬けを発信する方向性がぶれてしまうため、しっかり情報を共有して取り組んでいきたい。すぐには難しいが将来的には東西工業会の合併も考えていかなければならないと思っている。ぬか漬けの需要創出の鍵は、やはり健康性をPRすることではないだろうか。発酵をキーワードとしたPR活動にも力を入れていきたい」
【2019(令和元)年5月20日第4978号5面】
 

 
 
株式会社伊勢惣  会長 足立開作氏
 
乳酸菌と酵母が生きるぬか床 「難しいからこそ面白さも」
株式会社伊勢惣(足立功社長、東京都板橋区)の足立開作会長にインタビュー。ぬか床製品の動向やぬか漬ユーザーのニーズなどについて話を聞いた。
(千葉友寛)
‐ぬか床製品の動向について。
「ぬか床製品の製造、取扱いは本当に難しい。菌や酵母が生きているので、毎日状態が変化する。だからこそぬか床によって栄養素が染み込んだぬか漬は美味しく、健康的に食べられるものとなる。過去には殺菌して発酵を制御しようとした商品もあったが、最終的には上手くいかなかった。殺菌したぬか床で漬けたぬか漬と菌と酵母の働きによってできたぬか漬では、味や風味が全く異なるものとなる。それは利用した人、食べた人が一番分かる。ありがたいことに弊社はウエットタイプのぬか床製品を発売した最初の企業ということで認知していただいているところもあるが、リピートしていただいているのは味が良いからだと思う。また、豊富に含まれる植物性乳酸菌やビタミンなどの栄養素が摂れて、健康効果を実感している方も続けて購入していただいていると思う」
‐御社のぬか床製品の特徴は。
「乳酸菌と酵母が生きている製品なので、それらの活動によって野菜に栄養が染み込み、発酵を促す。だから美味しくて栄養が豊富なぬか漬を作ることができる。全体的にも伸びていると思うが、当社の商品も広がっていて、ウエットタイプのぬか床として認知されてきた。発酵食品というものは中の菌が生きているものなので、殺菌すると良さや特徴も死んでしまうわけだが、ぬか床は菌が生きているため、使い込むほど味が出てくる。生きている商品を取り扱うことは難しいことだが、難しいからこそ面白さもある」
‐ぬか漬ユーザーが増えている。
「趣味でぬか漬をする人が少しずつ増加している。これまでの需要者は主婦がメーンだったが、最近では若い女性も興味を持ちはじめている他、男性も家庭でできる趣味としてやる人が増えているようだ。その理由は『発酵』だと思う。最近では『発酵』という言葉を日常的に耳や目にする機会が増えてきた。ぬかを発酵させているぬか床は健康的な素材であるというイメージを持たれていると思う。野菜を1日入れておくだけで、ほどよい酸味と高い栄養素を含むぬか漬を作ることができるという手軽さも支持されている。弊社では個人向け、小世帯向けとして350gタイプを販売しているが、ぬか漬初心者にはちょうど良いサイズとなっている。時代のニーズとしてアレンジやカスタマイズが存在するが、ぬか床は自分流に仕上げることができるのでその点でも魅力だ。また、5月から6月にかけて微量の苦味を含んだ胡瓜が出回るのだが、その胡瓜をぬか床で漬けると苦味が残ってしまう。ぬか床の品質には関係ないのだが、少し注意が必要だ」
【2019(令和元)年5月20日第4978号5面】
 
株式会社伊勢惣  https://www.isesou.co.jp/
 

 
 
チヨダ株式会社  代表取締役社長 抱井麻理氏
 
FSSC22000を取得  食品安全と美味しさにこだわり
からし製品を中心に香辛料やぬか漬けの素などを生産しているチヨダ株式会社の抱井麻理社長に現状や今後の展望について話を聞いた。
(藤井大碁)
◇ ◇
―ぬか漬けの素製品の動き。
「以前は野菜が安い時にぬか漬けの素製品が良く売れていたが、近年はそこまでの連動性が見られなくなってきている。昨秋から青果安が続いているが、ぬか漬けの素製品の動きは落ち着いている。ただ安定した需要があり、リピーターの方たちを含めてしっかりとぬか漬けファンの方たちに買ってもらえていることは確かだ」
―ぬか漬けのファン層をどのように広げていくか。 「もっと気楽にぬか漬けにチャレンジしてもらえる環境や仕掛けづくりが必要だと感じている。最近はデパート内の販売店でウエットぬか床〝もみーな〟の試食販売を実施しているが若い主婦層などに手軽に美味しくぬか漬けを漬けられると好評だ。こうした体験を通してもっと身近にぬか漬けを感じてもらうことや、健康性をしっかりとアピールしていくことが重要だと思う」
―ぬか漬けの健康性。
「ぬか漬けは日本の食生活の中で長く食べ続けられてきたもので、間違いなく日本人の身体に合った食べ物。腸内環境を整えてくれる植物性乳酸菌が豊富に含まれているため健康志向が高まる現代の食生活にも合っている。弊社が販売する煎りぬかで漬けたぬか漬けを食べてお通じが良くなったという感謝の声をお客様から頂くこともあり、そういう方にとってはぬか漬けが日常生活に無くてはならないものになる。ちょっとした手間でも面倒に感じる時代ではあるが、そうしたニーズにもしっかりと対応し需要創出につなげていきたい」
―からしやラー油製品の動き。
「からしは納豆が好調に推移しているため、それに引っ張られる形で、製造量が上がっている。納豆は健康性がテレビで放送されたこともあり、朝だけでなく夜に食べる人も増えている。有難いことに納豆のパートナーとしてからしを食べて頂く機会が増えている。ラー油も好調に推移している。近年のしびれ系ブームに合わせ昨年(2018年)〝花椒ラー油〟を発売するなど新しい取組みも行っている」
―FSSC22000の認定取得について。
「衛生管理のハードルは年々高まっており、それに対応するため、昨年12月に練がらしやラー油などを生産している戸田工場でFSSC22000を取得した。漬物の素製品を生産する真壁工場では現在ISO9001による衛生管理を行っているが、来年にはFSSC22000を取得できるよう取り組んでいる」
―今後について。
「食品の安全にこだわりながら美味しさを追求していきたい。既存商品のブラッシュアップを含め、美味しさにこだわった商品開発をぶれずに行っていく。中途半端な製品ではなく、しっかりと作りこんだ価値のある商品を世に送り出していきたい」
【2019(令和元)年5月20日第4978号5面】
 
チヨダ株式会社   http://www.chiyoda-karashi.co.jp/
 
<<株式会社食料新聞社>> 〒111-0053 東京都台東区浅草橋5-9-4 MSビル2F TEL:03-5835-4919 FAX:03-5835-4921