<企業紹介> オギハラ食品株式会社
〝ごまたかな〟のパイオニアメーカーである同社は、大正5年創業。その間、沢庵や楽京を取り扱っていた時期もあったが、高菜漬は創業以来ひとすじに製造を続けている。
その歴史の中で、「ごまたかな」というヒット商材が生まれ、同社を高菜漬の中でもトップ企業に押し上げる原動力となった。
「元祖三池ごまたかな」は、ごまの芳ばしい香りが高菜独特の臭みを消し、食べやすさが消費者に受け入れられた。また、大手弁当チェーンの「高菜弁当」に採用されたことも売上増に拍車をかけた。
その後も「明太子高菜」などで、高菜カテゴリでのシェアを伸ばしている。
「元祖三池ごまたかな」は、吉本興業が選出する「47シュフラン」〝2016ご飯のお供部門〟の金賞を受賞している。
30周年キャンペーンが終了
「元祖三池ごまたかな」は、2022年で発売30周年を迎えた。それを記念して、「ごまたかな30周年ありがとうキャンペーン」を実施。同品のキャンペーン仕様パッケージ(写真)に付いている応募券を切り取って応募すると、抽選で毎月30名に「高菜詰合せギフト」(応募券1枚で有効)が当たるという企画。2022年12月31日で終了した。
「元祖三池ごまたかな」は、2022年で発売30周年を迎えた。それを記念して、「ごまたかな30周年ありがとうキャンペーン」を実施。同品のキャンペーン仕様パッケージ(写真)に付いている応募券を切り取って応募すると、抽選で毎月30名に「高菜詰合せギフト」(応募券1枚で有効)が当たるという企画。2022年12月31日で終了した。
応募総数約1万通と多くの反響があり、食卓でのエピソードや商品への今後の期待など、多くの声が寄せられた。
30周年記念キャンペーンサイトでは、応募御礼の言葉や「元祖三池ごまたかな」誕生秘話などを掲載している。
30周年記念キャンペーンサイトはこちら↓

また「ごまたかな」は、日本経済新聞が実施している「日経POSセレクション」で、2017年から2019年まで3年連続でセレクションに選ばれている。
※「日経POSセレクション」とは?
日経新聞社によると、これは同社が独自に集計するPOSデータベースサービス「日経POS情報」を基に選定されるもの。1年間に来店客千人当たり販売金額の伸び率が前年度比20%以上と人気が急上昇した商品で、なおかつ店舗カバー率や日経商品分類の小分類(2000分類)内の順位、メーカー別シェア伸び率など4つの指標で一定基準を満たしたものが選ばれる。伸び率の高さなどに応じ「プレミアム賞」「ゴールド賞」「セレクション賞」の3賞に分かれる。
日経新聞社によると、これは同社が独自に集計するPOSデータベースサービス「日経POS情報」を基に選定されるもの。1年間に来店客千人当たり販売金額の伸び率が前年度比20%以上と人気が急上昇した商品で、なおかつ店舗カバー率や日経商品分類の小分類(2000分類)内の順位、メーカー別シェア伸び率など4つの指標で一定基準を満たしたものが選ばれる。伸び率の高さなどに応じ「プレミアム賞」「ゴールド賞」「セレクション賞」の3賞に分かれる。
「日経POSセレクション2019」では、加工食品・飲料・酒類など約200万点の中から選定された。
「日経POSセレクション」特設サイト→ http://nkpos.nikkei.co.jp/posselection_2019
<オススメ商品>
高菜油炒め 「漬物グランプリ2022」で銀賞受賞
オギハラ食品は、業界でも先駆的に高菜の油炒めを本格量産化したことで知られる。
その同社が2022年4月より、伝統の製法を受け継いできた「高菜油炒め」を、装いも新たに新発売。「漬物グランプリ2022」で銀賞を受賞した。
高菜油炒めは、もともと地元の福岡・大牟田で親しまれてきた家庭の味。仕事で汗をかいた炭鉱夫が味の濃いご飯のお供を求め、家庭で調理されていたものだ。
その高菜油炒めを同社では昭和30年代より製品化し、作り続けてきた。油炒め製品はこれまでにも中国産原料で「直火釜炒め」を製造してきたが、九州産原料調達への取組を強化してきた成果で、十分に確保できる目処がついた。九州産高菜使用を謳って、地元産をアピールする狙いだ。
「高菜油炒め」は、九州の濃口醤油と胡麻油で味付けすることで高菜漬本来の風味とよく合い、しっとりとした食感に仕上げている。
同社営業部サブマネージャーの中川隆博氏は「辛子高菜は、辛味が苦手な人からは敬遠されがちですが、本品は辛味がなく、〝味変〟できるので汎用性があり、期待できます」とコメントしている。
その同社が2022年4月より、伝統の製法を受け継いできた「高菜油炒め」を、装いも新たに新発売。「漬物グランプリ2022」で銀賞を受賞した。
高菜油炒めは、もともと地元の福岡・大牟田で親しまれてきた家庭の味。仕事で汗をかいた炭鉱夫が味の濃いご飯のお供を求め、家庭で調理されていたものだ。
その高菜油炒めを同社では昭和30年代より製品化し、作り続けてきた。油炒め製品はこれまでにも中国産原料で「直火釜炒め」を製造してきたが、九州産原料調達への取組を強化してきた成果で、十分に確保できる目処がついた。九州産高菜使用を謳って、地元産をアピールする狙いだ。
「高菜油炒め」は、九州の濃口醤油と胡麻油で味付けすることで高菜漬本来の風味とよく合い、しっとりとした食感に仕上げている。
同社営業部サブマネージャーの中川隆博氏は「辛子高菜は、辛味が苦手な人からは敬遠されがちですが、本品は辛味がなく、〝味変〟できるので汎用性があり、期待できます」とコメントしている。
「からし高菜」
同社が2020年9月に発売した「からし高菜」は、コロナ禍で外食を控え中食需要が増えてきているなか、家庭での食事でより美味しい高菜漬を食べてもらいたいという想いも込めての発売となった。
「からし高菜」は、同社の地元・大牟田市にあるミシュラン掲載「直球料理 松田」オーナーの監修によるもの。九州産高菜に3種類の唐辛子と、九鬼産業株式会社(田中啓之社長、三重県四日市市)製のごま油を加え、直火釜で炒める。
仕上げには秘伝のだし醤油を加えた、しっとりと旨味のある「からし高菜」だ。高菜油炒めの先駆け企業である同社が、昭和40年から代々作り続けている直火釜製法で、じっくりと炒めた高菜は風味抜群だ。
温かいごはんはもちろん、かまぼこや竹輪などと合わせておつまみにも最適。またチャーハン、スパゲティなどの料理レシピにも手軽に使える。
同社は料理サイト「クックパッド」と提携しており、「からし高菜と豚肉のバターガーリックパスタ」「味噌煮込み高菜バーグ」「高菜オムレツ」「鶏肉と長芋の高菜炒め」などのレシピが掲載されている。
使いやすさを追求したパッケージは、同社の「元祖三池ごまたかな」と同様に袋の上部をアーチ型にした設計。袋上部の両端に高菜が詰まって取り出しにくいとの声を受け、取り出しやすい設計を採用した。
「からし高菜」は、同社の地元・大牟田市にあるミシュラン掲載「直球料理 松田」オーナーの監修によるもの。九州産高菜に3種類の唐辛子と、九鬼産業株式会社(田中啓之社長、三重県四日市市)製のごま油を加え、直火釜で炒める。
仕上げには秘伝のだし醤油を加えた、しっとりと旨味のある「からし高菜」だ。高菜油炒めの先駆け企業である同社が、昭和40年から代々作り続けている直火釜製法で、じっくりと炒めた高菜は風味抜群だ。
温かいごはんはもちろん、かまぼこや竹輪などと合わせておつまみにも最適。またチャーハン、スパゲティなどの料理レシピにも手軽に使える。
同社は料理サイト「クックパッド」と提携しており、「からし高菜と豚肉のバターガーリックパスタ」「味噌煮込み高菜バーグ」「高菜オムレツ」「鶏肉と長芋の高菜炒め」などのレシピが掲載されている。
使いやすさを追求したパッケージは、同社の「元祖三池ごまたかな」と同様に袋の上部をアーチ型にした設計。袋上部の両端に高菜が詰まって取り出しにくいとの声を受け、取り出しやすい設計を採用した。
博多の名物コラボ「明太子高菜」
ごまのコクと香りが際立つ「旨辛味高菜」
「明太子高菜」の姉妹品が「旨辛味(うまからみ)高菜」。これはラー油ベースの高菜漬として大人気だった「極みからし高菜」をさらに美味しく、顧客の声に応えてグレードアップした。味のグラデーションはそのままに、ねりごまでヒート感をマイルドに仕上げた。ナッツのように濃厚なごまの香りが際立つひと品である。
九州産の高菜に「焙煎ごま」「ごま油」「純ねりごま」の3種を加えることでコクと香り、さらにまろやかさをプラス。3種のごま原料は、高菜に対して14%と高い配合比。同社の看板商品「元祖三池ごまたかな」のごま原料配合比は約3%なので、「旨辛味高菜」の比率がどれだけ高いかがわかる。
純ねりごまとごま油は「九鬼産業」社製を使用。「旨辛味高菜」のごま原料中の半分を占めるねりごまは他のごま原料に比べ、香りと味(コク)が優れているほか、栄養吸収率も抜群。健康性もアピールできる。
九州産の高菜に「焙煎ごま」「ごま油」「純ねりごま」の3種を加えることでコクと香り、さらにまろやかさをプラス。3種のごま原料は、高菜に対して14%と高い配合比。同社の看板商品「元祖三池ごまたかな」のごま原料配合比は約3%なので、「旨辛味高菜」の比率がどれだけ高いかがわかる。
純ねりごまとごま油は「九鬼産業」社製を使用。「旨辛味高菜」のごま原料中の半分を占めるねりごまは他のごま原料に比べ、香りと味(コク)が優れているほか、栄養吸収率も抜群。健康性もアピールできる。
記者のココがイチ押し!
大ヒット商品である「ごまたかな」は刻み醤油漬だが、同社が実は、業界内で早い時期から「油炒め」を始めた企業であることはあまり知られていない。長く培ってきたその技術力が、ごまたかな以後も「明太子高菜」などのヒット商品を生み出す原動力となっている。(担当記者:菰田隆行)
オギハラ食品 プロモーションビデオ
ラーメンにこだわる人のための高菜 特別MOVIE!
こだわりぬいたスープにマッチした高菜をセレクトして頂くために、ラインナップを充実!
オギハラ食品 インスタグラム →こちらから
<企業情報>
会社 | オギハラ食品株式会社 |
代表 |
代表取締役 荻原 浩幸
|
創業 | 大正5年4月 |
業務内容 | 高菜漬の製造及び販売 |
住所(本社) | 〒836-0026 福岡県大牟田市浜田町20-7 |
電話(代表) |
0944-52-3003
|
FAX | 0944-51-3003 |
HP | www.ogihara-foods.co.jp/ |
メール |
高菜漬特集 トップに聞く(2023年4月1日号7面)
4年連続不作で原料不足 付加価値ある商品作り重要
大正5年創業、オギハラ食品株式会社(荻原浩幸社長、福岡県大牟田市)は、創業100年を超える高菜漬の老舗メーカー。荻原社長は、九州産高菜原料が不足する中、付加価値のある商品作りに取り組むことが重要だと強調する。
(小林悟空)
◇ ◇
‐高菜の原料状況は。
「収穫は4月上旬に終わる予定で、今のペースのままなら4年連続の減収になりそうだ。1月25日に『最強寒波』が日本を襲い、九州でも氷点下になり降雪があった。高菜の外葉が霜焼けになり生育も悪く、全体的に小株傾向。厳しい作柄が続いているため、大切に売っていく一年間となっていきそうだ」
‐対応は。
「原料価格を上げ、儲かる農業を実現してもらうのが最も根本的な解決方法であり、そのためには付加価値のある商品を作り、我々メーカーから生産者へ還元を図っていかなければいけない。付加価値とは何かを考える良い例となるのがごま高菜。当社は約30年前に『元祖三池ごまたかな』をいち早く商品化したが、その背景には当時は姿物が主流であったため、刻んでごまをまぶすことで差別化する狙いがあったようだ。発売当初は苦労があったようだが、今では刻み高菜の方が主流となるほど定着している。流行を捉えることは重要だが、時には自ら革新を生み出そうとする気概も必要という好例だ」
‐販促活動について。
「原料の不足傾向が続いているので、積極的な販路拡大には踏み切れない。コロナで減っていた商談も再開してきたので、歯がゆい思いをしている。その分、消費者向けの発信や、社内体制の整備に力を入れている。消費者へ向けて力を入れているのがSNS。宣伝ではなく、まずは高菜や当社に興味を持ってもらうためのレシピ提案や、製造風景の公開を行っている。一気に話題にならなくても、コツコツと蓄積していけば会社の財産になると考えている」
‐社内体制の整備は。
「働く目的はお金や向上心などそれぞれだが、一言でまとめると幸せになることに行き着く。社長就任して5年目の年にコロナ禍となって以来このことを意識するようになり、業績第一の姿勢から『志』の経営へシフトしている。その指針となるのが経営理念『伝統を守り、革新を続け、食文化に貢献する。高菜漬の可能性を追求し、さらにおいしく、食生活をもっと豊かに』。3月25日に社内で経営方針発表を行い、組織として目指すべき姿を共有した」
‐高菜漬への思い。
「高菜漬作りは決して楽な仕事ではなく、機械やマニュアルがあっても、それ任せではなく高菜に対して理解を持って現場で判断していかなければ完璧な仕事は出来ない。今期の全社目標は『スマイル』。高菜漬に対し誇りと喜びを持って笑顔で働ける職場を作れば、自然とパフォーマンスが上がり、結果として業績にも繋がると信じている。当社の頑張りが原料生産者や関連する全ての人々も笑顔に繋がることを胸に、努力していく」
【2023(令和5)年4月1日第5124号7面】
電子版「九州うまかモン」
https://www.syokuryou-shinbun.com/pages/254/
大正5年創業、オギハラ食品株式会社(荻原浩幸社長、福岡県大牟田市)は、創業100年を超える高菜漬の老舗メーカー。荻原社長は、九州産高菜原料が不足する中、付加価値のある商品作りに取り組むことが重要だと強調する。
(小林悟空)
◇ ◇
‐高菜の原料状況は。
「収穫は4月上旬に終わる予定で、今のペースのままなら4年連続の減収になりそうだ。1月25日に『最強寒波』が日本を襲い、九州でも氷点下になり降雪があった。高菜の外葉が霜焼けになり生育も悪く、全体的に小株傾向。厳しい作柄が続いているため、大切に売っていく一年間となっていきそうだ」
‐対応は。
「原料価格を上げ、儲かる農業を実現してもらうのが最も根本的な解決方法であり、そのためには付加価値のある商品を作り、我々メーカーから生産者へ還元を図っていかなければいけない。付加価値とは何かを考える良い例となるのがごま高菜。当社は約30年前に『元祖三池ごまたかな』をいち早く商品化したが、その背景には当時は姿物が主流であったため、刻んでごまをまぶすことで差別化する狙いがあったようだ。発売当初は苦労があったようだが、今では刻み高菜の方が主流となるほど定着している。流行を捉えることは重要だが、時には自ら革新を生み出そうとする気概も必要という好例だ」
‐販促活動について。
「原料の不足傾向が続いているので、積極的な販路拡大には踏み切れない。コロナで減っていた商談も再開してきたので、歯がゆい思いをしている。その分、消費者向けの発信や、社内体制の整備に力を入れている。消費者へ向けて力を入れているのがSNS。宣伝ではなく、まずは高菜や当社に興味を持ってもらうためのレシピ提案や、製造風景の公開を行っている。一気に話題にならなくても、コツコツと蓄積していけば会社の財産になると考えている」
‐社内体制の整備は。
「働く目的はお金や向上心などそれぞれだが、一言でまとめると幸せになることに行き着く。社長就任して5年目の年にコロナ禍となって以来このことを意識するようになり、業績第一の姿勢から『志』の経営へシフトしている。その指針となるのが経営理念『伝統を守り、革新を続け、食文化に貢献する。高菜漬の可能性を追求し、さらにおいしく、食生活をもっと豊かに』。3月25日に社内で経営方針発表を行い、組織として目指すべき姿を共有した」
‐高菜漬への思い。
「高菜漬作りは決して楽な仕事ではなく、機械やマニュアルがあっても、それ任せではなく高菜に対して理解を持って現場で判断していかなければ完璧な仕事は出来ない。今期の全社目標は『スマイル』。高菜漬に対し誇りと喜びを持って笑顔で働ける職場を作れば、自然とパフォーマンスが上がり、結果として業績にも繋がると信じている。当社の頑張りが原料生産者や関連する全ての人々も笑顔に繋がることを胸に、努力していく」
【2023(令和5)年4月1日第5124号7面】
電子版「九州うまかモン」
https://www.syokuryou-shinbun.com/pages/254/