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全日本漬物協同組合連合会2021

毎月21日は「漬物の日」

マスコットキャラ「つけ丸」くん
名古屋市郊外の「萱津(かやつ)神社」には、次のような伝説が残っています。
萱津神社を祀る村人たちは、毎年秋に野菜と藻塩を初穂としてお供えしていました。
しかし、そのままにしておくと腐ってしまうことを嘆いた村人が、供物をカメに入れて供えてみたところ、野菜と塩が作用してほどよい塩漬になったのです。
村人たちはこの食物を神様からの贈り物として尊び、諸病の免除、万病快癒の護符として、また、保存食品として蓄えるようになりました。
現在、萱津神社ではこの故事にならって毎年8月21日を「香の物祭」として祝い、漬物業界では毎月21日を「漬物の日」と定め、漬物の普及に努めています。
 
全日本漬物協同組合連合会(全漬連)HP 毎月21日は「漬物の日」
 
 
 

全漬連 東漬が外国人試験を実施

関口主席試験委員(中央左)、丸山主席試験委員(同右)ほか試験委員
専門級の実技試験
初級と専門級を並行して開催
全日本漬物協同組合連合会(野﨑伸一会長)は20日、東京都漬物事業協同組合(関口悟理事長)加盟企業の外国人を対象とした農産物漬物製造業技能実習評価試験を実施した。
男女共同参画推進センター(東京都江東区)で13時より行われた試験は、浅漬メーカーから初級3名(男性2、女性1)と、専門級3名(女性2、男性1)、沢庵メーカーから専門級4名(女性)の計10名が受検し、全てベトナムからの実習生。会場を有効活用するため初級と専門級が並行して行われ、初級は学科試験から、専門級は実技試験から実施された。
主席試験委員は、専門級を関口理事長、初級を丸山博史副理事長、試験委員は中村秀一郎専務理事、小林秀事務局長が務め、全漬連の真野康彦専務理事、同事務局の鎌田洋行氏が運営に当たった。試験は問題なく進行し、午後3時過ぎには無事終了した。
丸山副理事長は「これまで回数をこなして慣れてきたので、スムーズに進行できた」と語った。
関口理事長は「今後は今年組合幹部に就任した若手にも運営に参加してもらい、より円滑に実施できるようにしていきたい」と語っている。
【2021(令和3)年10月26日第5073号2面】

全日本漬物協同組合連合会 HP


全漬連 外国人技能評価試験

茨城の実技試験
大阪の実技試験
茨城、群馬、大阪で実施
全日本漬物協同組合連合会(野﨑伸一会長)は、外国人技能実習生を対象とした農産物漬物製造業技能実習評価試験(初級)を茨城と群馬で6日に、大阪で10日に実施した。
茨城では茨城県漬物工業協同組合(長島久理事長)の加盟企業2社から計5名が受検。試験は今回が2回目の実施となった。
茨城県東茨城郡の茨城県産業技術イノベーションセンターで行われた試験には、実習生を受け入れている漬物・原料メーカーからベトナム人の女性3名とカンボジア人の女性2名の5名が受検。長島理事長が主席試験委員、石丸弾副理事長が試験委員を務め、同組合事務局の前島京子氏と全漬連事務局の鎌田洋行氏が補佐に当たった。
試験は学科試験、判断等試験、実技(作業)試験は通訳を介して手順の説明が行われ、滞りなく進行した。
主席試験委員の長島理事長は、「日本に来てまだ半年くらいしか経っていないのだが、日本語をほとんど理解しているようだった。問題を読み上げる前に問題を見て答えを書き出している人もいた。コミュニケーションも問題なく、全員優秀だった」と感想を述べた。
初めて試験委員を務めた石丸副理事長も「日頃から仕事をしている会社でしっかり取組んでいると感じた」と語った。
群馬では群馬県佐波郡玉村町の「玉村町文化センター」で、県内初となる外国人技能実習生対象の農産物漬物製造業技能実習評価試験(初級)を実施した。
今回は、群馬県内で実習生を受け入れている漬物メーカー2社から監理団体への申込みを受け、ベトナム人8名が受検。主席試験委員を群馬県漬物工業協同組合(武井均理事長)の設楽英世常務理事、試験委員を村岡優年副理事長、金井洋和氏、補佐員を米岡美江子氏が務め、全漬連より真野康彦専務理事が立ち会った。
試験は学科・判断等試験と実技(作業)試験で学科・判断等試験は日本語で書かれた問題を試験官が読み上げ、受験生が正誤を回答欄に記入する方式、実技(作業)試験は日本語で書かれた手順書を試験官が読み上げ、それに沿った作業を行う形式で実施された。
試験実施にあたり、設楽主席試験委員は「コロナ禍の中、会場の選定が大変だったが無事実施できて良かった。日本語の理解度を含めて皆さん優秀で、普段しっかりと仕事をされていることが分かる試験だった。今後ますます技能実習評価試験が広がっていくことを期待したい」と述べた。
【大阪支社】大阪では大阪市中央卸売市場本場で、外国人技能実習生を対象とした農産物漬物製造業技能実習評価試験(専門級)を実施。今回受検したのは、漬物メーカー1社のベトナム人実習生9名。当日は大阪府漬物事業協同組合の林野雅史理事長、辻博文副理事長、芦谷光一副理事長の3名が試験委員を務めた。
試験は、学科試験・実技試験(判断等試験、制作等作業試験)が行われ、滞りなく終了した。学科試験は、問題を黙読しての受検のため、日本語の読解力が要求される。林野理事長は「今期大阪2回目の専門級試験を無事終えられて一安心している。来期からは試験委員を増員して、各自の負担が軽減される形で実施していく」とコメントした。
2021(令和3)年10月11日第5072号1
 

全漬連関西ブロック 徳島で初の実習生試験

(左から)平井会長、犬伏副理事長、林野理事長、辻副理事長、田中理事長
実技試験の様子
浅漬や奈良漬企業から受検
【大阪支社】全日本漬物協同組合連合会(野﨑伸一会長)が実施している農産物漬物製造業技能実習評価試験(初級)が、9月23日に徳島県の藍住町総合文化ホールにて開催された。浅漬メーカー1社、奈良漬メーカー2社から、ベトナム出身者5名、インドネシア出身3名が受検した。
 主席試験委員は大阪府漬物事業協同組合の林野雅史理事長が務め、試験委員を大阪漬協の辻博文副理事長、徳島県漬物加工販売協同組合の田中民夫理事長並びに犬伏秀昭副理事長が務めた。関西漬物協会の平井達雄会長も応援に来場した。
 試験は学科・判断等試験と実技(作業)試験が行われた。学科・判断等試験は日本語で書かれた問題を試
験官が読み上げ、受検生が正誤を解答欄に記入する方式で、実技試験は日本語で書かれた手順書を試験官が読み上げ、それに沿った作業を行う形式が採られた。徳島漬協の田中理事長は「徳島では実習生を受け入れている企業が多く、県内で試験実施できれば移動の負担軽減になる。スムーズに運用できるよう全漬連や関西漬協としっかり連携を取っていきたい」と話した。
【2021(令和3)年10月1日第5071号2面】

全日本漬物協同組合連合会 HP

全漬連 発酵漬物登録台帳

全漬連 青年部会 第39回全国大会 新潟大会 オンラインで初開催

新潟漬協の青年部
山崎氏の講演
秋本副会長
野﨑会長
藤塚実行委員長
増子大会会長
広島漬協の青年部(左)
新潟 食の魅力リアルで全国に 120名が参加
全日本漬物協同組合連合会青年部会の第39回全国大会新潟大会(主管=新潟県漬物工業協同組合青年部、増子雄一大会会長、藤塚徹也実行委員長)が9月10日、オンライン形式で開催した。
新型コロナウイルスの感染が拡大している状況を鑑み、Web会議システム「Zoom」を利用したオンラインで全国の青年部会員がつながる初めての試みとなった。大会テーマは「新潟のべっぴんなじらね!(なじらね=どうですか)」(新潟の美)で、約120名が参加。コロナ禍において新たなコミュニケーションツールとして活用されている「Zoom」を使用し、新潟の産品を参加者に郵送してともに味わうという青年部ならではのアイデアも出され、コロナ禍でこその創意工夫を具現した。
第一部の大会式典では、新潟大会会長の増子雄一氏が挨拶を行い、「本来であれば昨年、皆様に新潟へお越しいただき、冒頭でようこそ新潟へ、とご挨拶させていただくはずだったが、昨年はコロナの影響で全国大会を延期せざるを得なかった。1年経てば落ち着くという淡い期待も空しく、全国で変異株感染が広がる状況では皆様を新潟に招待させていただくわけにはいかず、初の試みとなるWeb形式で開催させていただくことにした。本大会が皆様にとって実り多き大会になるとともに、ご来賓の皆様、全国から参加されている青年部の皆様のますますのご健勝とご繁栄を祈念して挨拶とする」と開会を宣言。
新潟県の花角英世知事と新潟市の中原八一市長に続いて祝辞を述べた全漬連の野﨑伸一会長は、「厳しい経営環境の中だが、全漬連では毎年立派な青年部の全国大会を実施しており、今年度の新潟大会においてはコロナウイルス感染症予防対策の観点から、初めてのWebでの開催ということで、開催に向けての企画の段階から多くの難題に直面してきたことと思うが、新潟県青年部の尽力により、開催できたことは今後の漬物業界のさらなる発展の一助につながるものと思っている」と期待を寄せた。
青年の輪伝達式では、映像を上手く利用して新潟漬協青年部から次回開催主管県の広島県漬物製造業協同組合青年部に伝達された。
第二部の講演会では株式会社Elevation(新潟県新潟市)社長の山崎聡氏が「想いの経営はコロナに負けない 居酒屋甲子園日本一に輝いた店舗の経営論」の演題で講演を行い、第三部の懇親会ではランダムに分けられたグループで懇親会が開催。郵送で届けられた新潟の酒、おつまみなどの産品に舌鼓を打ちながら、全国の青年部員と〝飲みニケーション〟を図るという斬新なプランを実現させ、新潟の食の魅力をリアルで共有し、〝青年の絆〟を強く感じた大会となった。
【2021年9月21日第5070号1、2面】
花角知事
峯村課長
森山会長
藤井実行委員長
佐藤大会会長
髙口理事長
中原市長
作業を分担して
大会運営に当たる

第一部大会式典

新潟のお酒と産品
「新潟の美」を堪能
第一部の大会式典は、藤塚徹也実行委員長が開会宣言、青年部会方針宣言文朗読を行い、業界の発展を目指し、次世代が集う全国大会の意義を改めて確認した。
続いて増子大会会長が挨拶(別掲)を行い、「新潟大会のテーマは『新潟の美』。新潟には美しいものがたくさんある。大会に先立ち、ご参加の皆様には新潟の産品をお送りしている。我々の想いとしては、のどぐろの刺身や県北のブランド牛などご賞味いただきたい新潟の恵みが沢山あったが、残念ながら諸々の都合でお送りすることができなかった。コロナ収束の折には是非、新潟にお越しいただきたい。結びに本大会が皆様にとって実り多き大会になるとともに、ご来賓の皆様、全国から参加されている青年部の皆様のますますのご健勝とご繁栄を祈念して挨拶とする」と開会を宣言した。
来賓祝辞では関係各氏がそれぞれの立場から、初のオンライン形式となる全国大会の開催を祝した。新潟県の花角英世知事は、「新潟県は食品産業が基幹産業であり、米菓や切り餅、清酒など全国トップクラスのシェアを持っている。漬物についても全国上位の出荷額となっているほか、本県の特産品でもある越後みそを使用した『味噌漬』やキュウリ、大根等の浅漬に数の子を加えて酒粕に漬け込む全国的にも珍しい『山海漬』など、新潟の伝統と風土に培われてきた多くの漬物が生産されている。新潟県では総合計画で『住んでよし、訪れてよしの新潟県』を基本理念に掲げ、本県のブランドイメージを明確にし、発信することで、魅力ある新潟県を目指すこととしているが、本県産の漬物の魅力やおいしさを全国の皆様に知っていただくことは、『食の新潟』のイメージ向上にもつながるものと考えている。今後とも、漬物業界の皆様の力添えもいただきながら、ウィズコロナ、ポストコロナ社会を見据えた本県産業の活性化や本県の魅力発信にも取組んでいきたいと考えているので、ご支援、ご協力をお願いしたい」と語った。
新潟市の中原八一市長は、「本市は日本一の水田面積を誇る大農業都市でコシヒカリを始めとする豊かな農林水産物に恵まれ、米菓、日本酒など食関連産業も大きく発展している。また江戸時代より、北前船の日本海側の寄港地として栄え、港町で興った料亭文化など多彩な食の魅力を併せ持ち、現在、本市の強みである食と農で新たな価値が創造される町を目指している。コロナ収束後には是非、皆様にも新潟へお越しいただき、その魅力をご堪能していただきたい。青年部の皆様におかれましては漬物業界の発展はもとより、引き続き食文化の創造や、地域経済の活性化にお力添えをいただければ幸いだ」と述べた。
 
野﨑全漬連会長、髙口新潟漬協理事長が挨拶
全漬連の野﨑伸一会長は、「現在、我が国は未曽有の少子高齢化、人口減少の時代、国内需要の縮小と労働者不足への対応といった困難な課題に直面しており、その課題は非常に多岐に渡り、一朝一夕に解消できるものではないが、本大会が青年の視点で、漬物業界が直面している多くの厳しい状況を打開する大会となることを強く期待している」と若い力への期待を口にした。
続いて新潟県漬物工業協同組合の髙口和則理事長が挨拶を行い、「新潟県は米処酒処として、豊かな自然と山海の美味しい食べ物があり、本来なら直接訪問して頂き、多くの方に堪能してもらいたかったが、コロナ禍では致し方ない。Web懇親会に登録の皆様には、青年部が厳選した新潟の名産品を送付しているので、是非同封の地酒と共に新潟を味わい、感じて頂ければ幸いだ。前回の新潟大会は、24年前私たちの世代が中心となり開催した。いつか、3回目の青年部会全国大会が新潟で出来るよう、そしてその際には多くの方に新潟に来県してもらう事を祈念して、歓迎の挨拶とさせていただく」と歓迎の意を示した。
 
青年の輪は広島へ
青年の輪伝達式では、新潟漬協青年部から第40回全国大会広島大会を主管する広島漬協青年部に青年の輪が伝達された映像が映し出され、佐藤豊太郎大会会長と藤井緑生実行委員長が挨拶を行い、「新潟の皆さん、確かに青年の輪を受け取った。今回は残念だったが、来年はコロナが収束し、広島で皆さんと会えることを楽しみにしている。開催日は来年10月14日で、テーマは『三本の矢 平和と革新と伝統継承』。来んさい広島へ、待っとるよ」と参加を呼びかけた。
なお、大会には出席できなかったが、衆議院議員で漬物振興議員連盟会長を務める森山 氏と農林水産省大臣官房新事業・食品産業部食品製造課長の峯村英児氏が祝辞(別掲)を寄せ、森山氏は、「漬物は、加工に最適と言われる赤塚大根を使用した『たくあん漬』、県内の特産品の1つである『越後味噌漬』、キュウリ、白ウリ、大根等の浅塩漬に海産物の数の子を加えた『山海漬』、別名〝きんちゃくナス〟と呼ばれる『十全なす漬』などが有名で、県内はもとより、全国で親しまれていると聞いている。このような伝統や技術をしっかりと守る一方、素材や製法、食べ方に新たな工夫を加え、若い世代や海外に幅広く発信していくことも食の多様化を推進するに当たっては大切なことであり、若い世代の創意工夫と意欲を大いに期待している」とメッセージを送った。
峯村氏は、「今大会においては、それぞれの地域での課題や新たな取組など、漬物製造業界の次世代を担う若い青年部の方々同士の対話を通して、新しいアイデアやビジネスモデルが創出されることを期待している。結びに、新たな開催方法で行われることとなった全日本漬物協同組合連合会青年部会第39回全国大会の成功と、貴連合会並びに会員各社のますますの御発展・御繁栄、本日御出席の方々の御健勝を祈念し、私の御祝いの言葉とさせていただく」と期待を込めた。
 

 
増子大会会長挨拶(要旨)
開会に先立ち、新型コロナウイルスの感染拡大で被害を受けた皆様に謹んでお悔やみとお見舞いを申し上げる。
ワクチン接種も進んでいるが、変異株の感染が急激に拡大しており、世界中が混乱の中にある。我々漬物業界においても感染拡大防止の観点から人の移動が制限され、それに伴って外食製品をはじめとする外食で使われる商品群に大きなダメージを受け、さらに原料生産国の東南アジアでは感染拡大により現地の工場が稼働停止になる事態が起きていることなど、非常に厳しい状況が続いている。
また、2年続けて豪雨災害に見舞われた九州、近畿地方で被害に合われた方々に謹んでお見舞いを申し上げる。今後の農作物への影響も懸念されるだけに、一日も早い復旧、復興を願うばかり。そんな中ではあるが、本日、全日本漬物協同組合連合会青年部会第39回全国大会新潟大会を開催させていただく運びとなった。新潟県の花角英世知事、新潟市の中原八一市長をはじめとする行政担当の皆様におかれては、ご多忙のところご挨拶を賜り、新潟大会を開催させていただく運びとなったことに厚く御礼を申し上げる。また、関係諸団体、協賛商社の皆様、全国からご参加賜った皆様に厚く御礼を申し上げる。
本来であれば昨年、皆様に新潟へお越しいただき、冒頭でようこそ新潟へ、とご挨拶させていただくはずだったが、コロナの影響で全国大会を延期せざるを得なかった。1年経てば落ち着くという淡い期待も空しく、全国で変異株感染が広がる状況では皆様を新潟に招待させていただくわけにはいかず、初めての試みとなるWeb形式で開催させていただくことにした。
新潟大会のテーマは『新潟の美』。新潟には美しいものがたくさんある。日本海の荒波にもまれた海の幸、越後平野と雪解け水が育てた豊富な米を代表する美食。その米を元に全国一の数を誇る酒蔵から醸し出される端麗辛口な美酒。白一色の世界となる美形、そして越後美人。大会に先立ち、ご参加の皆様には新潟の産品をお送りしている。
我々の想いとしては、のどぐろの刺身や県北のブランド牛などご賞味いただきたい新潟の恵みが沢山あったが、諸々の都合でお送りすることができなかった。コロナ収束の折には是非、新潟にお越しいただきたい。
結びに本大会が皆様にとって実り多き大会になるとともに、ご来賓の皆様、全国から参加されている青年部の皆様のますますのご健勝とご繁栄を祈念して挨拶とする。
 

 
森山漬物振興議員連盟会長挨拶(要旨)
全日本漬物協同組合連合会青年部会の、第39回全国大会・新潟大会が盛大に開催されますことを心よりお慶び申し上げる。
日本全国には、古来の食文化と各地域の農産物を使用した様々な地域食品が存在するが、ここ新潟県においても佐渡島を含めた東西南北の広いエリアにおいて、米や大豆が豊富に育ち、冬の降雪と寒さもあり、漬物、味噌、醤油、納豆、清酒といった伝統的な発酵食の文化が発展してきた。
その中でも漬物は、加工に最適と言われる赤塚大根を使用した「たくあん漬」、県内の特産品の1つである「越後味噌漬」、キュウリ、白ウリ、大根等の浅塩漬に海産物の数の子を加えた「山海漬」、別名〝きんちゃくナス〟と呼ばれる「十全なす漬」などが有名で、県内はもとより、全国で親しまれていると聞いている。
このような伝統や技術をしっかりと守る一方、素材や製法、食べ方に新たな工夫を加え、若い世代や海外に幅広く発信していくことも食の多様化を推進するに当たっては大切なことであり、若い世代の創意工夫と意欲を大いに期待している。
平成29年に自民党の有志で立ち上げ、昨年から私が会長を拝命した「漬物振興議員連盟」では、外国人技能実習制度における第2号移行対象業種への追加、食品衛生法の改正によるHACCPの運用開始と営業許可制度の見直し、日本食品標準成分表における食塩相当量の見直し、漬物原料の安定確保のための助成等支援策などについて取組んできた。
今後も、これまで議員連盟において培ってきた経験をもとに、漬物の輸出拡大やインバウンドの推進、学校給食での利用促進など幅広い施策の実現に向けて、精力的に活動していく。皆様、若い世代の担い手の方々から新たな施策に結び付くご意見やご要望を賜りたいと考えている。
さらに、政府においても、漬物業界に関連する加工・業務用野菜については、輸入品から国産品への切り換えを目指し、生産体制の強化を図っている。また、農林水産物・食品の輸出について、2030年を目途に輸出額5兆円を目指しているが、漬物においても皆様の若い力と柔軟な発想力を発揮していただき、他の加工食品と連携した日本食文化として海外にその魅力を是非発信していただきたいと考えている。
結びに、本日開催される全日本漬物協同組合連合会青年部会第39回全国大会新潟大会が意義深い大会となることを祈念し、祝辞とさせていただく。
 

第二部講演会

想いの経営 店舗の経営論「居酒屋甲子園日本一」山崎聡氏
講演会では新潟市内で居酒屋3店舗を経営する株式会社Elevation代表取締役社長の山崎聡氏を招いた。山崎氏は、地域に密着した経営スタンスと、「理念」に着目した人材育成術によって、自店を第13回居酒屋甲子園全国大会において日本一へ導いた実績を持ち、現在は「NPO法人居酒屋甲子園」の7代目理事長も務めている。
講演テーマは「想いの経営はコロナにも負けない 居酒屋甲子園日本一に輝いた店舗の経営論」。講演要旨は次の通り。
■仕事の対価
経営の師匠から「仕事を頼まれたらお釣り付きで返せ」と教えを受けた。100の要望に対し110の成果を挙げていくと、対価としてお金だけでなく「新たな仕事」が舞い込むようになる。
■企業は人なり
少子高齢化で働き手が減る中、人材育成の重要性は高まっている。一方、労働の多くはDX(デジタルトランスフォーメーション)が進むため、人は人間らしさを発揮する仕事の比重が高まる。失敗、成功、挑戦など体験させて感動を共有し人間性を高めることが重要。
■理念を判断基準に
理念とは、その企業が何のために存在するかを示すもの。企業経営においては全ての判断基準が理念であり、売上は理念を体現した結果、自然についてくるものと考える。売上が至上命題になると、理念に反した選択肢を取ってしまう。
■共感度で採用を
採用においてはスキルよりも、理念への共感度やモチベーションを重視するべき。スキルは育てられるが、共感を後から得るのは難しく、チームの和を乱すため崩壊を招く原因になる。採用面接では、相手の価値基準を知るよう努めると良い。
■意思共有しコロナ対応
コロナ禍において一番の心配が、社員に不安が広まり離職に繋がること。当社の場合は緊急レベルとその時の対応を細かく設定し、アフターコロナへビジョンを示すことで、皆で乗り越える意思を共有した。
■チーム内不和への対応(質問への回答)
全員が協力しないと達成できない高い目標を立てれば、自然と争いは減るもの。それでも本音で語れていないことを察したときには、本音で言い合う場と機会を設けている。
【Elevation経営店舗】
▼新潟居酒屋Soi=新潟市中央区万台1‐2‐6
▼ベジテジやSoi新潟万代店=中央区弁天2‐3‐23橋本ビル1階
▼万代グリルガルベストンby Soi=中央区弁天2‐3‐23橋本ビル2階
 

 

第三部懇親会

全国の青年部員とつながった懇親会
〝飲みニケーション〟図る 全国の青年部員と交流
第三部の懇親会では、参加者がランダムにグループ分けされ、事前に郵送された新潟の地酒や産品を食しながら自己紹介、会話を行う内容で、1時間の中で2回のグループ分けが行われるなど、より多くの参加者と〝飲みニケーション〟が図られた。
お酒は新潟の32の蔵元から取り寄せた日本酒がランダムに8種類用意された他、「数の子わさび」、「サーモン塩辛」、「ぬか鰯」、「棒鱈」、「ひたし豆」、「越後の葱味噌」など、新潟を代表する逸品や珍味が詰め込まれており、それぞれの場所で参加しながら新潟の〝味〟を楽しんだ。
参加者からは「楽しく参加できた」、「新潟のお酒を美味しく飲めた」、「これまで行ったことがない地域の人と話ができた」、「リアルの話を聞くことができた」、「時間が短かった」、「音声が聞こえにくかった」などの感想が聞かれた。
交流タイムが終盤を迎え、次回開催県挨拶として広島漬協青年部の佐藤大会会長が画面に登場し、「新潟の皆さん、お疲れさまでした。広島大会は来年10月14日に開催する。コロナが収束し、広島の地で皆さんと直接会えることを楽しみに準備を進めていきます」と来場を呼びかけた。最後に藤塚実行委員長が閉会の辞を述べ、お開きとなった。
 

全漬連青年部会第39回全国大会新潟大会 ご挨拶・祝辞(公式パンフレットより)

※クリックで拡大してご覧いただけます。
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大会に向けて
準備を進める青年部員

全漬連 大阪で外国人技能試験

実技試験(専門級)
筆記試験(初級)
初級11名・専門級15名が受検
【大阪支社】全日本漬物協同組合連合会(野﨑伸一会長)が行う農産物漬物製造業技能実習評価試験の初級が4日に、専門級が5日に、どちらも大阪市中央卸売市場本場業務管理棟で実施された。
4日の初級試験は、浅漬メーカー2社の実習生11名(ベトナム出身5名、中国出身6名)。当日の試験委員は、大阪府漬物事業協同組合の林野雅史理事長、辻博文副理事長、■川孝浩副理事長(■よし吉=士が土)、芦谷光一副理事長の4名が務め、関西漬物協会の平井達雄会長も立ち会った。
林野理事長は「今日は受検者がケガすることなく終えられて良かった。翌日の専門級試験の受検生も頑張ってほしい」とコメントした。
翌5日の専門級試験は、東京で6月に実施した試験に続き2度目、大阪では初めての実施となった。
今回受検したのは浅漬3社、たくあん漬2社の計15名(カンボジア出身7名、ベトナム出身8名)。初級試験に合格し、3年間の技能実習2号終了を迎える技能実習生たちだ。本試験に合格すると、在留資格「特定技能」の取得が可能となる。
主席試験委員は林野理事長が務め、辻副理事長、俣野貴彦副理事長、黄鍾守副理事長が試験委員に就いた。また関西漬物協会の平井会長も立ち会った。
試験は学科試験、実技試験(判断等試験、制作等作業試験)が行われた。初級においては、学科試験や実技試験で試験委員が問題を日本語で読み上げるが、専門級では読み上げをせずに行うため日本語の読解力も要求される。また判断等試験では、浅漬企業とたくあん漬企業で別の問題が出題された。
初級、専門級ともに試験結果は監理団体へ通知され、不合格者は1回のみ再試験を受けることが可能となっている。
専門級試験を終え、平井会長は「実技試験の様子から漬物製造をしっかり学んでいることが伺えた。非常に頼もしく、受入企業の頑張りも見えて嬉しい」と語った。
【2021(令和3)年9月11日第5069号3面、食料新聞デジタル9月30日号併載】
 

全漬連 外国人技能評価試験を実施 栃木、京都、和歌山みなべで

筆記試験(京都)
実技試験(和歌山)
栃木県の試験委員
実技試験に臨む実習生(栃木)
森理事長
全日本漬物協同組合連合会(野﨑伸一会長)は8月21日、京の食文化ミュージアムあじわい館(京都市下京区)にて農産物漬物製造業技能実習評価試験(初級)を実施。京都の浅漬メーカー2社から、カンボジア出身の技能実習生計7名が受検した。
主席試験委員は京都府漬物協同組合の森義治理事長が務めた。試験委員は同組合の土井健資副理事長、大庭真一専務理事と、大阪府漬物事業協同組合の林野雅史理事長、辻博文副理事長が務め、関西漬物協会の平井達雄会長も応援に駆け付けた。
試験は学科・判断等試験と実技(作業)試験が行われた。学科・判断等試験は日本語で書かれた問題を試験官が読み上げ、受検生が正誤を解答欄に記入する方式で、実技試験は日本語で書かれた手順書を試験官が読み上げ、それに沿った作業を行う形式が採られた。
試験終了後、平井会長は「感染症予防を徹底しスムーズに試験ができ安心した。今回まで林野理事長、辻副理事長に協力いただいてきたが、次回からは京都・滋賀のみでの運営になる。今後は和歌山、徳島でも試験が実施される予定で、一層の活性化に期待したい」とした。
秋本理事長
8月25日には、関東ブロックの栃木県で外国人技能実習生を対象とした農産物漬物製造業技能実習評価試験(初級)を実施した。栃木県漬物工業協同組合(秋本薫理事長)の加盟企業2社から計11名が受検。栃木県では今回が4回目の実施となった。
栃木市の吹上公民館で行われた試験には、実習生を受け入れている漬物メーカーからベトナム人の女性7名とタイ人の4名が受検。佐藤洋介氏と大橋正樹氏が主席試験委員を務めた。試験は2グループに分かれて実施され、学科試験、判断等試験、実技(作業)試験は通訳を介して手順の説明が行われ、滞りなく進行した。
試験の様子を視察した秋本理事長は、「栃木県では4回目の試験ということで、実施する側も慣れてきてスムーズに試験を行うことができるようになってきた」と目を細めた。外国人技能実習生については、「弊社では技能実習評価試験にあたって予備実習や模擬試験を行うなど、準備をしていた。日本語を理解することは難しい部分もあるが、実習生は前向きに一生懸命試験に臨んでいた」と語った。
また、今後の組合事業について秋本理事長は、「コロナ禍で事業を行うことができない状況が続いているが、9月15日にIT研修会をリモートで実施する。皆さんからの推薦があったので、私が講師を務めることになった。一人でも多くの方に参加していただき、活用できるものがあれば会社に持ち帰っていただきたい」と積極的な参加を呼び掛けた。
中田理事長
8月29日には、和歌山県みなべ市のみなべ町生涯学習センターで、外国人技能実習生を対象とした農産物漬物製造業技能評価試験(初級)を実施した。受検したのは、和歌山の梅漬・梅干しメーカー3社の実習生13名(ベトナム出身5名、中国出身8名)。
和歌山県漬物組合連合会理事長の中田吉昭氏が主席試験委員を務め、大阪府漬物事業協同組合の林野雅史理事長と辻博文副理事長、関西漬物協会の平井達雄会長も来場した。
試験は、学科・判断等試験と実技(作業)試験が実施され、いずれの試験も滞りなく終了した。
主席試験委員の中田理事長は「今日はスムーズに試験を終えられて良かった。実習生の方々には、在留中、漬物製造に励んでがんばってほしい」とコメントした。
【2021(令和3)年9月1日第5068号2面、食料新聞デジタル9月30日号併載】
 

宮崎県 外国人実習生10名が受検

大久保理事長
全日本漬物協同組合連合会(野﨑伸一会長)は7月31日、宮崎県宮崎市の中央公民館で外国人技能実習生を対象とした農産物漬物製造業技能実習評価試験(初級)を実施した。
宮崎県漬物協同組合(大久保次郎理事長)の加盟企業3社から計10名が受検した。宮崎ではコロナの影響で延期が続いていたが、昨年9月に続いて2回目の実施となった。
主席試験委員を宮崎県漬物協同組合の大久保理事長が務め、試験委員を佐藤茂廣氏、梅元寿敏氏、近藤友則氏の3名が担当した。
実施に当たっては、開始前に行う諸注意の説明を試験委員がそれぞれ交代で行うなど、スムーズな運営に努めた。
受検生の国籍内訳は中国が4名、インドネシアが6名の計10名で、全て女性。試験は他の地区と同様に、学科・判断等試験と実技(作業)試験が実施され、いずれの試験についても滞りなく終了した。
主席試験委員の大久保理事長は、「首都圏では緊急事態宣言が継続されるなどコロナの影響がまだまだ続いているが、宮崎ではやや落ち着きを見せたため、加盟組合員からの要望もあって、急きょ実施を決めた。無事に実施できてよかった」と語っている。
 
全国で専門級試験実施へ
農産物漬物製造業技能実習評価試験は、新型コロナウイルス感染症の拡大で予定されていた試験を実施できないケースも発生しているが、今年度は6月11日に静岡、6月19日に東京、7月14日に長野、同月31日に宮崎で計4回実施。東京では初の専門級試験が実施された。
初級試験に合格した実習生は在留期間が更新され、技能実習2号として2,3年目の実習に臨むことができるようになる。専門級試験は、技能実習2号終了時に行われる試験で、6月に実施した東京を皮切りに全国で実施される。
今年度(7月末現在)の受検者数は計27人で、国別で見るとベトナム人が最も多い14人、中国人が7人、インドネシア人が6人と続く。性別は女性が25人で、男性が2人。
【2021(令和3)年8月1日第5065号4面】

長野で初の技能評価試験 べトナム人実習生7名が受検

右から真野専務理事、佐渡友副理事長、古越理事長、稲垣副理事長、鎌田氏
学科試験
実技試験
全日本漬物協同組合連合会(野﨑伸一会長)は14日、長野県松本市の東部公民館で県内初となる外国人技能実習生を対象とした農産物漬物製造業技能実習評価試験(初級)を実施した。
今回は、長野県内で実習生を受け入れている漬物メーカー2社から監理団体への申込みを受け、ベトナム人7名が受検。主席試験委員を長野県漬物協同組合の古越三幸理事長、試験委員を稲垣勝俊副理事長、佐渡友淳副理事長が務め、全漬連より真野康彦専務理事と事務局の鎌田洋行氏が立ち会った。
試験は学科・判断等試験と実技(作業)試験で学科・判断等試験は日本語で書かれた問題を試験官が読み上げ、受検生が正誤を回答欄に記入する方式、実技(作業)試験は日本語で書かれた手順書を試験官が読み上げ、それに沿った作業を行う形式で実施された。
試験結果は監理団体へ通達され不合格者は1回のみ再試験を受けることが可能。初級試験に合格した実習生は在留期間が更新され技能実習2号として2、3年目の実習に臨むことができるようになる。
古越主席試験委員は「技能実習評価試験は今回、長野県初開催となったが、組合の存在意義や業界の発展にも繋がる取組だと思う。漬物製造管理士試験とも連動しているので、今後は管理士試験の県内実施も検討していきたい」と述べた。
【2021(令和3)年7月21日第5064号14面】
 

初の専門級試験を実施 東京・静岡で技能評価試験

左から鎌田氏、丸山氏、関口副会長、佐藤専務理事、真野専務理事、中村氏
東京の専門級試験
静岡の初級試験
全日本漬物協同組合連合会(野﨑伸一会長)は19日、東京都江東区の男女共同参画推進センターで外国人技能実習生を対象とした農産物漬物製造業技能実習評価試験を実施した。
関東エリアで実習生を受け入れている漬物メーカー3社から監理団体への申込みを受け、ベトナム人5名、中国人3名の計8名が受検した。今回、全国で初めての専門級試験が実施され、中国人3名が受検。同時に行われた初級試験は、ベトナム人5名が受検した。
主席試験委員を全漬連の関口悟副会長、試験委員を中村秀一郎氏、丸山博史氏、全国漬物検査協会の佐藤惠専務理事が務め、全漬連より真野康彦専務理事、鎌田洋行氏が立ち会った。
初級は学科・判断等試験と実技試験、専門級は実技試験と判断等試験により行われ、両試験とも滞りなく進行した。初級試験に合格した実習生は在留期間が更新され技能実習2号として2、3年目の実習に臨むことができるようになる。 また今回初めて実施された専門級試験は技能実習2号終了時に行われる試験。今回の東京を皮切りに今後、全国で実施される。
初級、専門級ともに試験結果は監理団体へ通達され、不合格者は1回のみ再試験を受けることが可能となっている。
11日には、静岡市の株式会社田丸屋本店静岡工場で初級試験が実施され、2名のベトナム人実習生が受検。当日は静岡県漬物商工業協同組合(望月啓行理事長)の森下昌治専務理事が主席試験委員、鈴木誠事務局長が試験委員を務めた。
全漬連の関口副会長は「今回初めて実施した専門級試験は、学科試験(判断等試験)の難易度が高く、受入れ企業では、実技だけでなく漬物製造の知識や日本語を学ぶ講習なども必要になってくるのではないか」と話した。
【2021(令和3)年6月30日食料新聞デジタル・6月21日第5061号1面併載】
 

全漬連通常総会 籠島、大羽両氏勇退 河島氏は常務理事

野﨑会長
関口氏、山田氏、平井氏が新副会長に
全日本漬物協同組合連合会(野﨑伸一会長)は5月28日、東京都江東区の全漬連会議室にて令和3年度通常総会を開催。議案は全て原案通り承認、可決された。同月31日に就任した新理事による理事会がWebと書面決議の併用で開催され、新役員(別掲)が決定。野﨑会長が留任した他、多年に亘って業界の発展に尽力し、組合活動に貢献してきた籠島正直副会長と大羽恭史副会長が勇退、河島歳明副会長は退任して常務理事に就任した。新たに関口悟氏、山田謹一氏、平井達雄氏の3氏が新副会長に就任した。専務理事は引き続き、真野康彦氏が務める。
新型コロナウイルスの影響で創立50周年記念式典は中止となり、半世紀という節目を祝うことはできなかったが、業界の活性化を担う全漬連は新たな体制で次なる半世紀に向けて歩き出した。
新型コロナウイルスの収束が見えない中、3期目を迎える野﨑会長が新体制で臨む決意を表明した。
「新型コロナウイルス感染拡大防止のため、国内の経済社会活動の抑制等により景気に対する不透明感は依然として継続している。このような状況の中、我々業界としても、新たな生活様式が定着する中で、新たな時代への変化に対応しなければならないと考えている」と現況を説明した上で、「厳しい環境の下ではあるが、漬物業界は商品の安全や安心、品質の確保、漬物の消費の拡大に引き続き取り組むことが重要であると考えている。当会としては、会員が一致協力して対応することが大事だと考えている。今後ともご支援ご協力をお願いしたい」と団結を呼びかけた。
籠島副会長
大羽副会長
河島副会長
関口新副会長
山田新副会長
平井新副会長
真野専務理事
リモート形式で開催した全漬連の総会
総会は新型コロナウイルスの影響で移動が制限され、10都道府県が緊急事態宣言下であることから正副会長はWeb上で出席。各都府県理事は出席を見合わせたが、書面決議で承認を得ており、総会の成立が確認された。
出席した関口悟常務理事が議長を務めて議事を進行。第1号議案の令和2年度事業報告、決算報告承認の件、第2号議案の令和3年度事業計画、収支予算並びに経費の賦課及び徴収方法決定の件、第3号議案の令和3年度における借入金額の最高限度決定の件、第4号議案の使用料又は手数料の最高限度決定の件、第5号議案の役員報酬決定の件、第6号議案の役員選挙の件は満場一致で可決された。(役員名簿別掲)
野﨑会長は「今年度をもって役付き理事並びに理事を勇退される皆様に対しては、長い間、組合の運営並びに事業に対してご尽力並びにご協力をいただいたことに感謝申し上げる」と謝意を表した。
昨年度は新型コロナウイルス感染症の影響により、事業が中止または延期となり、開催できた事業についてもWebや書面による開催となるなど、事業自体が未実施となったものもあった。
漬物製造管理士試験については、今年2月に試験を実施した九州ブロックを除いて試験を延期せざるを得ない状況が続いている。
外国人技能実習評価試験については、新型コロナウイルス感染症の対策による出入国規制の影響を受けつつも、4月から全国12都府県において22回の試験を実施し、159名の1号実習生が合格した。
令和3年度事業計画では、①表示等の適正化の推進、②衛生管理対策の推進、③品質管理の高度化の推進、④漬物技能評価制度、⑤原料安定確保対策等の強化、⑥需要拡大に向けた取り組みの強化(需要拡大PR推進委員会)、⑦教育情報活動の強化(情報委員会)、⑧委員会・部会(品目別委員会、目的別委員会)の整理と活動強化、⑨その他、関係省庁、関係団体との連携などに取り組んでいくことが確認された。
また、昨年11月に延期となっていた創立50周年式典を今回の総会と併せて開催する予定だったが、新型コロナウイルス感染リスク回避が最優先と考え、今後の見通しも不透明なことから延期ではなく、中止することが5月10日に決定していた。
半世紀という歴史的な節目を祝うことはかなわなかったが、副会長3人が交替し、3期目を迎える野﨑会長の下、新たな体制として始動した全漬連が引き続き業界を先導していく。
【2021(令和3)年6月1日第5059号1面】
 
(2021年6月4日修正)

新潟漬協青年部会 9月10日に全国大会 WEB形式で開催

9月10日に全国大会開催  Web形式で新潟産品を送付
新潟県漬物工業協同組合青年部は5月26日、第39回全日本漬物協同組合連合会青年部会全国大会新潟大会を9月10日にWeb形式で開催することを発表した。
新潟大会は昨年開催予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から延期した。その後も今年の全国大会の開催を検討していたが、今年4月に3回目の緊急事態宣言が発出されるなど、全国各地において感染拡大の不安が残る中、通常の開催は困難と判断せざるを得ない状況が続いていた。
同青年部ではコロナ収束の見通しが立たず、延期、中止を繰り返すこともできないため、Web形式で開催することを決定した。
通常の大会と同様に事前参加登録を行い、懇親会の割り振りのためアンケート等に答えてもらう。当日は各自飲酒可能な場所にてPC、スマートフォン、タブレットより参加してもらう。
1アカウント毎に参加費(1万円)が必要となるが、同青年部がお勧めする地酒、酒の肴等の新潟産品を送付し、それを片手に懇親会に参加していただく。
通常開催とは異なり、Web上での開催となるため、簡略化した式典、講演会、懇親会も含めて2時間~2時間30分程度を予定。
正式な案内は6月中旬頃を予定している。
【2021(令和3)年5月30日食料新聞デジタル・6月1日第5059号1面併載】

全漬連 漬物製造管理士技能評価試験 九州ブロック

中園会長
鶴主任試験委員
運営に当たった試験委員
学科試験の会場
実技試験の会場
熱心に課題に取組む受検者
九州ブロックで7名が受検
【福岡支局】全日本漬物協同組合連合会(野﨑伸一会長)では2月27日、九州ブロック(九州漬物協会=中園雅治会長)において「漬物製造管理士技能評価試験」を鹿児島市の「谷山市民会館」で実施した。
受検者数は1級が2名、2級が2名、3級が3名の計7名が受検した。鹿児島県と宮崎県の各漬物組合員企業から6名と、宮崎県の未加盟企業から1名が受検した。
主任試験委員は鶴泰博氏(福岡県漬物工業協同組合理事長)が務め、その他5名の試験委員と補助員1名(氏名別掲)が運営に当たった。
会場では検温・アルコール消毒はもとより、3密回避の席並びや窓を開けて換気を十分に行うなど、コロナ感染予防対策に留意して実施された。
学科試験の開始前に中園会長が挨拶を述べ、「事故のないよう十分に注意して、試験に当たってください。また、普段から勉強していることを発揮して、全員合格できるようしっかりと頑張っていただきたい」と激励した。
次に、鶴主任試験委員から、まず学科試験の内容と注意点の説明が行われ、9時20分からスタート。続いて10時40分から実施した記述式の技能要素試験まで、午前中の部は滞りなく終了した。
昼食休憩の後、午後12時40分からの実技試験では、1級~3級の7名が調理室で一斉に受検した。13時40分まで、事故もなく全日程を終了した。
試験委員の反省会では改善すべき点などの意見がいくつか提案され、中園会長より全漬連事務局へ提出することとした。
中園会長は「コロナの影響で長らく中止が続いたが、ようやく再開できてほっとしている。事故もなく終了できてよかった。非組合員企業からの受験生もあり、漬物業界のすそ野がますます広がっていけばいい」とコメントした。
【試験委員】(敬称略)
▼主任試験委員=鶴泰博、▼試験委員=中園雅治、大久保次郎(宮崎県)、中山達也(熊本県)、川原啓秀(佐賀県)、伊藤正則(大分県、▼補助=堂園春樹(鹿児島県)
【2021(令和3)年3月1日第5050号2面】

全日本漬物協同組合連合会 http://www.tsukemono-japan.org

新潟

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